オーバーロード ~百害女王~   作:ジェイ・デスサイズ

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皆様お久しぶりで御座います。
約一年振りの小説投稿で御座います。楽しみにして下さっていた皆様方、申し訳ございませんでした。職場が変わったり、環境の変化だったり・・・色々な事が重なってしまっていた為投稿できませんでした。
他の小説も引き続き投稿致しますのでお待ちください。
それでは本編をお楽しみ下さい。


第20話 百害女王と絶死絶命2

 優しく頬を撫でながら、私は問い掛ける。番外席次は私の問い掛けの意味が分からず眼を見開きキョトンとしていた。

 

「小娘!偉大なる陛下の問い掛けに直ぐ答えないとは不敬だと知れっ!」

 

 完全に戦意消失した番外席次はダークフェイスの大声にビクッとし身体を縮こませてしまう。流石にこれでは話が進まないので、取り敢えず叱る。

 

「ダークフェイス、黙っておれ」

 

「しっ、失礼致しました!」

 

「貴方、本当に懲りませんわね」

 

 ピシッと直立するダークフェイスに、それを呆れ顔で見るナイトメア。

 

「さて。断るならそれでも良い、妾達の記憶を消せば良い話じゃからな」

 

「何で、こんな事したの?殺すのが目的じゃないの?」

 

「本来はお主を攫う、もしくは消してダミーを置く予定だったが、殺すのは惜しいと思うてな?それにお主、妾に最初攻撃してきた時随分つまらなそうな声音だったからの。自分より強者に会った事が無いと判断したんじゃが・・・妾の推理はどうじゃ?」

 

 私は答えが分かるが敢えて問い掛けるながら撫でる。彼女は拒否せず・・・笑った。

 

「フフ、貴女は意地悪なのね?答えなんて分かってるくせに。えぇ、そうよ。私より強者になんて生まれてこのかた会った事が無いわ、昨日まではね」

 

「ククク、妾は子供想いの母として知られておっての?強者を求めるなら尚更妾の元へ来る事を勧めるぞ?妾の愛おしい子供達は皆強い。妾を護っていたダークフェイスとて、お主では勝てぬぞ?」

 

「そのようね?隠蔽はしているけど、全く隙が無いもの・・・ねぇ、貴女の申し出。受けてもいい?」

 

「もちろんじゃ、歓迎しよう。そういえば自己紹介がまだじゃったな?妾はダークフェイス・グレドーラ。メガコロニーを統べる女王じゃ」

 

 私が手を差し伸べると、すぐに手を取り立ち上がる彼女。

 

「メガコロニー・・・聞いた事無いわね。何かの組織?」

 

「当たらずとも遠からず、じゃな。メガコロニーとは、とある樹海の更に奥にそびえ立つ魔樹があっての。その魔樹を妾の力で作り替えたもの・・・それこそが、メガコロニー。そして、お主の新たな家じゃ」

 

 手を離し、優しく微笑みながらこの子の頬を撫でる。すると恥ずかしいのか頬を染め目を逸らす。あら可愛い。

 

「・・・そうだ、私の名前を言ってなかったわ。私はアンティリーネ・フラン・フーシェ。これからよろしくね、母様?」

 

名乗りながらにっ、と笑ってみせるアンティリーネ。この子、こんな顔もできるのね。

 

「ふふ、これからよろしく頼むぞ。アンティリーネ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?陛下の悪い癖が出て、スレイン法国の切り札的な子を娘に招き入れて、法国にはダミーを置いて帰って来た・・・よりにもよってダークフェイスにナイトメア、メガコロニーの最高位戦力の両名を連れて。これで合っていますか、陛下?」

 

 そして翌日。私達はメガコロニーに帰ってきたて、私は玉座の間の玉座に座っている。いるのだが・・・妖精・植物種統括様の笑みが怖い。圧が強い、圧が。しかも“Я(リバース)"化してる。

 

 ーな、なるべく冷静を装ってー

 

「・・・妾の護衛なのじゃ、可笑しくはなかろう」

 

「陛下、百歩譲ってそこは認めましょう・・・ですが!一言!私達に外出の事を伝えて下さい!部下や蟲惑魔達、戦う力を持たない子達がどれ程怖がった事か!」

 

“Я"のオーラを全開にし、私に叱責するセシリア。思わず私でさえ肩をビクッとしてしまった・・・怒ると怖いのよね、セシリア。

 

「し、しかしセシr「黙りなさいダークフェイス、貴方も同罪です。陛下への忠誠心が高いのは別に構わないけど、種統括としての自覚が薄いのではなくて?何でも従うのは心の無い人形同然よ」ぐっ・・・」

 

 反論しようとするダークフェイスへ、即座にセシリアは正論の刃で斬り刻む。ナイトメアは反論は愚策と理解しておりフィアーの隣で大人しくお叱りを受けている。

 ちなみにアンティリーネはセシリアの隣で若干オドオドしていた。

 

「いくら陛下と言えど、今後はこの様な行動は止めてください。ナイトメアも、外に出れなくて鬱憤が溜まっていたのかもしれないけどそれは他の子達も同じ。これからは私に連絡をいれること、良いわね?」

 

「う、うむ」

 

「え、えぇ。分かったわ」

 

「それでは、今回はこれくらいにー」

 

「あらあら!メガコロニーで偉い御三方がセシ姉に叱られてたなんて!こんな面白そうなことしてるなら声を掛けて欲しかったわ、セシ姉?」

 

 不意に玉座の間の扉が開かれると女の子が立っていた。踵の高い白ヒールを履き、胸元から足まで白のボディタイツを身にまとい、頭には包帯のようなものが漂っている。

 彼女はナイトメアの妹の根源の闇精霊(プライマル・ダークネス・エレメンタル)、名を『ウリス』。

 性格は残虐非道、他者を『壊す』事を何より好む異常者、余談だが闇の原初の竜なら使役できる。

 

「今回は貴女の楽しめるような内容じゃ無いわ、ウリス。ただの説教だけだもの」

 

「あら、つれないのね」

 

 つまんない、と言いたげな表情をしながらアンティリーネの所へと浮いていき、アンティリーネを品定めする様に目線を上下に動かす。

 

「な、何かしら・・・?」

 

「あら、失礼?何となく私と同じ匂いがすると思っただけよ」

 

 首を傾げるアンティリーネに、納得したグレドーラ達。互いにS属性ということに。

 

「とりあえず、これで話は終わりです。陛下は大人しくメガコロニーで書類等を終わらせて下さい、龍馬からの報告書や色んな子から申請書が溜まってるのですから」

 

「う、うむ・・・セシリア、アンティリーネにメガコロニーの説明等を、頼む」

 

 この時のグレドーラはいつもの威厳ある発言ではなく、多少セシリアの表情を伺いながらの発言だった。女帝といえど、怖いものは怖いのだ。

 

「えぇ、分かったわ。説明等は私の方で手配しておきます・・・ダークフェイス、貴方も仕事が溜まってるのよ?暫くは政務室から出られないと思いなさい?ナイトメアにも後で罰を与えますから、そのつもりで」

 

 セシリアから宣告された2人は青ざめた表情をしており、その顔を見たウリスはケタケタと笑っていた。

 

 グレドーラとナイトメアは自室、ダークフェイスは政務室へ。セシリアとアンティリーネは銃士が守護する第1階層へ転移した。

 

「ある意味・・・というか、そのままの意味で貴女は被害者よね。ごめんなさいね、私達の陛下・・・いや、母さんが好き勝手したみたいで」

 

「まぁ・・・確かにそうなんだけど、もう良いわ。それより、貴女・・・母さんって言ったけど、あの人より偉いの?」

 

 アンティリーネの質問に、きょとんと目を見開くセシリア。そして優しく微笑みながら

 

「まず、私は母さんよりは偉くないわ。私はメガコロニーでは長女、子供達の中でなら偉いかもしれないわね?そして、子供だからって親の全てを認めて従う者ではないわよ。行動の善し悪しはハッキリさせないと、例え母さんでも」

 

と答えた。

 

「それが・・・貴女達『家族』、なのね」

 

「えぇ。そしてその家族の1人に貴女はなるのよ?」

 

「ふふ、光栄ね。楽しくなりそう」

 

「それは保証してあげるわ。じゃあ、メガコロニーについて説明していくわねーーー」

 




この話が終わった所等辺で、本編のリザードマン編の終わりと言った形になります。これからは囚われるフォーサイト・八本指との接触等などへ行こうと思いますのでお楽しみにして頂けると幸いです。
それでは次回お会いしましょう。
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