めちゃくちゃ久々の3日連続投稿で御座います。
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メガコロニーへ帰還した後、マルティナにグランクワガーモン用の褒美を与えるように命じトゥーレは自分の階層へ戻り、私は人型になって自分の部屋へ戻った。
私はベッドの縁に腰かけ色々思考を巡らせる。探索範囲の拡大・都市へ侵入しこの世界についての情報・現時点で強敵になりえる存在の情報etc
―本当は私が都市に行きたいけど、子供達を置いて何日も離れるわけにもいかないし・・・商売や口の上手い子に潜入任務を命じるとしよう。となると商人としての経験もある子は―
「成程、それで僕にという訳ですね」
様々な策などを考えた数日後。私はある子・・・いや、子達を政務室へ呼び、任務の内容を説明する。紅茶に舌鼓をしながら心地の良い返事を返してくれる。
「うむ、お前も知っての通り。妾の子らは蟲型や植物型が半分以上を占めている。擬態も可能ではあるが、本来の姿でないまま暫くの間過ごさせるのも可哀そうだからの」
私も紅茶を飲み、子の質問に答える。目の前の子と話しているとふよふよ浮いていたもう1人の子が頭にくっ付いてきた。
「おーい、フィアー。お竜さんも構え~」
「こらこら、お竜さん。陛下の頭にくっ付いてクルクル回らないの、こっちおいで」
今、目の前で私とお茶をしているのはサーヴァント、坂本龍馬とその相棒兼最愛の人のお竜。お竜は龍馬の言う事を素直に聞き、龍馬の隣に座り直し茶菓子を食べ始める。
「それで陛下、僕達はどの国へ行けばいいんだい?」
この数日、野盗と思われる人間から持ち物を回収した際、粗相な物であったがメガコロニーがある場所の周囲の地形が書かれた地図が入っていた。
「此処じゃ」
私が指さしたのは、この前確認した都市だ。名前が書かれていなかった為、都市名は不明。領土的には【バハルス帝国】に属している場所だ。
「バハルス帝国に属していて、此処から最寄りの都市、か。なるほど、ここからなら定期連絡もあまり時間をかけずに報告できるし、いざ逃げる時には森に入って撒けばいいってことか」
「逃げることなんてないだろう、龍馬はお竜さんが守るんだから」
「うん、ありがとうお竜さん。でも前に掛かった野盗は置いておいて、この世界の人間達がどれ位の力を持っているかまだ不明だからね。慎重に行くんだよ」
「あぁー、なるほどな。分かった」
「と、言う事で。早速この世界のレベルに合わせて販売品を決めてから出立するよ」
紅茶を飲み終えお竜と一緒に政務室を後にする龍馬。その姿を見送る私。そして部屋に自分しか居ないのを確認し、改めてソファに深く座り直す。
-はぁ、やる事が全然終わらないわね。これからは捜索範囲も広げなきゃいけないし、日に日に情報が更新されるから纏めなきゃいけないし・・・ふふ、でも―
「“楽しい“、と思う妾が居るのもまた事実・・・か」
窓から外の景色を見ながら、これからどんな世界を見ることになるのか楽しみな自分がいた。
-なんで、こんなことになった?俺達はあの商人に実力を認められてこの大樹に来た筈だ・・・なのに、此処に居る奴らは
『本物の愛を知らずに育った少女よ、妾の娘となれ』
『『『『へっ?』』』』
-某都市-
「それで、ヘッケラン。その商人というのはこの都市にいるんですか?」
都市内を歩く男2・女2の4人グループの
顔の輪郭はがっしりした無骨な形で、髪は刈り上げられ、わずかに生えたヒゲは丁寧に手入れされている為爽やかな印象を与える、名をロバーデイク・ゴルトロン。質問を受けた男性は歩き方を後ろ歩きに変え
「あぁ、本当だって。今ワーカー内で噂になっている商人でよ、中々良い商品を安値で提供してくれるんだ」
金髪に碧眼、日に焼けた健康的な肌をしており、顔立ちは美形ではなく帝国では十人並みの容姿をしているヘッケランと呼ばれた男性は答える。
「えぇ、それ大丈夫なの?模造品とか、変な物じゃないんでしょうね」
化粧はしておらず目つきは悪いが綺麗な女性、半森妖精のイミーナ。が、ヘッケランに疑いの言葉をかける。
「もちろんだ。そこで買い物したことがあるワーカーや冒険者達から聞いた話だから信憑性は高い。それに店主も人柄が良いみたいでな、嘘は言わないタイプのようだ」
「珍しいね、そんな人・・・でも、ちょっと楽しみ」
他3人より背が低い少女は多少疑問は残るものの、期待に胸を膨らませていた。その少女は10代中盤から後半で金髪の艶やかな髪は肩口あたりでざっくりと切られ、痩せぎすだが気品のある顔立ちをしている。しかし、表情は人形のような無機質さがある。名をアルシェ・イーブ・リイル・フルト。
「そういう商人と交流を持つのは今後の活動にも繋がるしな、それに聞いてみた事もあるんだよな・・・お!見えてきたぜ」
ヘッケランが指を指す。そこには既に数チームが店の前におり、商品を見たり店主を談笑しているように見える。その店主の周りをふよふよ浮いている黒髪美女がいるのが気になる。4人が店に近付くと店主が気づき声をかける。
「やぁ、“海援隊“へようこそ。一応、僕自慢の商品を取り扱っているよ。見ていくだけでも大歓迎さ」
「いや、買え。そして感謝して多く払え、そしてお竜さんのおやつ代になれ」
「いやいや、そういうのダメだからね?買い物の自由はあるんだからね?」
浮きながら手をくいっくいっ、として出すようにアピールする黒髪美女に落ち着いてツッコミをする店主。
「値段分は払うが、それ以上は厳しいな。今多くは手持ちが無くてな」
両手をひらひらと振るヘッケラン、それを見た浮いてる美女は興味が無くなったのか店主の頭にくっ付いた。
「あらら、これは失礼。お竜さん、元々こういう性格だから気にしないでね」
苦笑しながら謝罪をする店主。それに対応するロバーデイク。
「いえいえ、大丈夫ですよ。それに買い物が目的なので金額は分かりませんが、幾らかは置いていきますよ」
それから4人は様々な商品を見ていった。他の店の半額の値段で状態が良いものがいくつもあり、流石の4人も驚き店主に仕入れ方法を尋ねると
ー企業秘密ー
と、それはもう良い笑顔で返されてしまった。そして満足のいく買い物をした4人は店を離れようとした。
「お買い上げありがとうございました、またのお越しを」
「この店を知っちゃったら、他の店には行けない・・・!また来ます!」
基本的に無表情な事が多いアルシェが、眼を輝かして言う。
「はは、そりゃそうだ。そうだ、店主よ。聞きたい事があるんだ」
「おや、何かな?僕に答えられる事なら良いんだけど」
「アンタが知ってるって噂の【未開の大樹】の情報、俺達は知れる器か?」
リーダーのセリフに、他の3人は驚きの表情を出し、店主は柔らかい笑みをしていたが、真面目な表情に切り替わる。
「・・・あの大樹は、つい最近僕とお竜さんが見付けた所なんだ。開拓された様子はなかったから、未開なのは間違いない。だけど、僕もお竜さんもしがない商人だ。そんな所に行く勇気なんてこれっぽっちもないんだ、だから店に来る人達にあの周囲の話を聞き、改めて未開というのを確定させた・・・だけど無闇やたらに教えるつもりはない」
「何でよ?アンタ達2人は行かないんでしょ?なら教えてあげても良かったじゃない」
イミーナが思った事を口にする。それに対し店主は目元をぴくっとさせ、更に鋭く返答する。
「言った通り、【未開】なんだ。大樹周囲・大樹内の敵戦力なんて全くの未知数、そんな所の場所を教えるなんて【そこで死んできたら】と言っているのと同じなんだよ。君は・・・それでも行きたいのかい?」
「あぁ・・・俺達は行きたい」
店主はリーダーの、そして他の3人の表情を見る。3人は初めは驚いていたが、此処に来た本当の意味がこれなのだと理解し、リーダーに託している。
「・・・君達の実力、冒険者のプレートで言うと?」
「俺達は【ミスリル】級、とよく言われている」
「ミスリル・・・」
―龍馬、ミスリルって上から何番目だ?-
―上から3番目だよ、お竜さん。今まで来たワーカーや冒険者に比べたら一番上だね―
―なら、こいつらで良いんじゃないか?お竜さんから見ても、ちょっとはやれそうだし―
―おや、お竜さん採点にしては珍しいね。因みに、誰と戦ったらって思った?-
―カブテリモン―
―下から2番目かぁ―
「よし、ならお竜さんが教えてやろう」
「い、良いのか?」
「但し、もし生きて帰ってきてもお竜さん達に文句言わない事。それと教えた場所を他の人間に教えない事。この2つを守るなら、だ」
お竜は2本の指を突き出し、ヘッケランに告げる。
「あぁ、守る。アンタ達のような人とは長く付き合いたいからな」
-僕達は“人“じゃないんだけどね―
「よし、なら地図を出せ―」
お竜が4人に大樹の場所・行き方を説明している中、龍馬は懐からカブトムシの様な生き物を取り出し、ある方に伝える為
『4人組が近日侵入してくると思うよ、陛下』
付与し終えると空へ向けて腕を振り、カブトムシ―【シェルタービートル】をあの方の元へ飛ばす。我等が女王の元へ。
今後も様々な蟲型・植物型・趣味サーヴァントを出していこうと考えておりますので、お楽しみにしていて下さい。
読んで下さりありがとうございます。