投稿が遅くなり申し訳ございません。
アイディアが出なかったり気分がのらなかったり体調を崩したりと、色々ありまして遅くなってしまいました・・・。
今後は無理なく投稿していこうと思いますので、温かい目で見守っていただけると幸いです。
それでは本編をお楽しみ下さい。
アルシェが娘になった数日後、私は4人のいる屋敷へ来ていた。私に気付いたリアナが近寄って挨拶をする。
「こんにちは、陛下。何か御用ですか?」
「うむ、4人にな。このメガコロニーの階層等について話をしようと思うてな。先日ネックレスを渡したが肝心の転移先を教えてなかったからの」
「あはは、なるほどです。4人なら屋敷でのんびりしていると思いますよ」
「うむ、分かった」
リアナに4人の場所を聞いた私は屋敷に入り、4人が居るであろう部屋の襖を開ける。そこにはそれぞれが本当にのんびりと過ごしていた。
―うん、警戒されてないようで良かった―
まぁ4人からしたらいきなり此処の主がいきなり来たからそりゃ驚くわよね。姿勢を整えようとする4人に対し手で制し楽にするように伝える。
「こんにちは、母様。何か御用でしたか?」
「うむ。先日メガコロニー内を転移出来るネックレスを授けたであろう?しかし転移先の事を説明していなかったと思うてな、故に説明をしに来た・・・と言う訳じゃ」
私は座布団に座り此処に来た理由を告げる。
「しかし、妾だけだとそなたらは緊張して話どころではなくなってしまうと思うてな。説明役を呼んでおる。そろそろ来ると思うが―」
「陛下~御命令通り参りましたよ~どちらに居られますか~」
すると透き通った女性の声が聞こえた。私は聞き慣れているが、他4人は頭に?マークを浮かべていた。
「妾は此処じゃ、部屋に入って参れ」
私が場所を伝え少しすると襖が開かれた。そこに立っていたのは蒼い蝶を模した女性、この子は敵に対してはドSだが味方には優しいという設定をしている。まぁ、煽り位はするけど。
「紹介しよう、この子は
「初めまして、お客様にお嬢。陛下にご紹介頂いた
ヒラヒラ、と陽気に手を振るモルフォシアン。この子の性格ならこの4人にも親しみやすいと思ったのだけど、4人の表情を見るに大丈夫そうね。
「ではモルフォシアン、メガコロニー内の説明をしてやっておくれ」
「了解です、陛下」
そう答えるとモルフォシアンは指を鳴らす。すると彼女は元の世界の教師服に身を包み指示棒を持っていた。そして連れて来ていた映像蟲を起動させメガコロニーの大樹を映し出す。
「まず、この映し出されている大樹がこの【メガコロニー】。まっ、侵入したから分かるわよね」
モルフォシアンの設定通りの軽い煽りに4人はうっ、と声を出す。それを見てクスクスと笑うモルフォシアン。
「でも、本来なら侵入なんて出来ないのよね。あの時は陛下の命令で警戒レベルをかなり下げてたから侵入出来たのよ、ここ重要。そして現在のメガコロニーの周囲はこうなっているわ」
映像蟲に指示を出しメガコロニー周囲の森に視点を切り替える。するとそこには空飛ぶ要塞の見た目をした蜂の様な生き物が宙に浮いていた。流石に4人も驚いていた。
「この大きな蜂はキャノンビーモン。普段は装甲を迷彩にして遠くから発見されにくくして、メガコロニー周囲の警護をしているわ。貴方達がザミエールに捕まった時、ワスプモンが居たでしょ?あのワスプモンはこのキャノンビーモンから生まれているわ」
まぁ、そのキャノンビーモンも陛下が創造してるんだけどね。と付け加えて説明するモルフォシアン。
「更に警戒レベルが高いと他の子達も出るけど、それはまた今度ね」
外の警備についての説明を終えるとメガコロニーの断面図に映像が切り替わる。
「まず、このメガコロニーは第1階層から第10階層、そしてその上に玉座の間。地下は地下第1階層から第3階層まであるわ」
指示棒で各階層を指しながら説明をしていく。
「階層は全て森の様な所なのでしょうか」
ロバーデイクが手を上げ質問を投げる。
「森もあるけれど、貴方達が見た事がない、想像もつかない階層になっているわよ。それとすべての階層が戦闘が発生するわけでもないの、それが地下第3階層。地下第3階層は云わば娯楽施設、遊びはもちろんお風呂やマッサージ等も充実していて全く退屈しないわ、私が保証してあげる」
ふふ、と微笑むモルフォシアン。その言葉に期待を膨らませる4人。
-個人的に楽しみたいものや、時間やお金が無くて現実では受けられない欲望を形にしただけなのよね-
など、メガコロニーの女王である自分は口が裂けても言えない。
「玉座の間以外の階層には【階層守護者】と呼ばれる担当している階層を守護する責任者が存在するわ。そっちの紹介はー」
「その機会を妾が設けよう。この地へ転移してから、招集してなかったしな」
-色んな子作ったからなぁ、どんな感じになってるのか楽しみね-
「と、いうことなので後日顔合わせがありますので紹介はその時に」
「はい、分かりました」
「では、大体の説明はこれ位ですが・・・良いですか、陛下?」
「うむ。詳細は招集の時に話すとしよう」
説明会を終えモルフォシアンは自分の階層へ戻り、私も自分の部屋へ戻りある事を考えていた。
説明会から更に数日後、再び屋敷を訪れた私はアルシェに考えていた事を話す事にした。
「アルシェ。お主らが此処に来て幾日が経った訳だが・・・不自由はあるか、他の3人も」
私の問いに首を縦ではなく横に振った・・・うん、嬉しい。
「そうか、なら良い。であればアルシェ。今から出掛ける故に支度をするのじゃ」
「母様、何処に行くの?」
「ん?お前の【元】家じゃ」
「っ!」
アルシェは遂に来たっ、と言いそうな表情をし他3人も似た様な表情をする。
「お前を呪縛から解き放つ。先に言っておこう、アルシェ・・・妾はそなたの両親を生かすつもりは無い」
その言葉に4人は眼を見開いた。
「彼奴等の生死はともかく、妾の娘となったのであればその家は不要じゃ。アルシェと双子の荷物以外全て売ってしまえば、上手くいけば借金が無くなるかもしれぬしな」
「確かに・・・あれらと家も売ってしまえば無くなるとは思う、けど」
アルシェが不安そうな眼差しを私に向ける。まぁ、目の前で親を殺すと似たことを言えばそりゃそういう表情をするわよね。
「これはあくまで妾個人の意見じゃ。アルシェ、妾はお主の意見を尊重する。再び相まみえた際に聞かせておくれ」
「・・・はい」
「妾は屋敷の前に居る。支度が済んだら来るのじゃ」
私はアルシェにそう告げると部屋を後にした。
「アルシェ・・・どうすんだ?」
ヘッケランはアルシェに問いかける。その質問はもちろんアルシェの両親の事だ。
「確かにいつも私達はアルシェの両親に対して色々言ってたけど・・・」
「えぇ、あの御方が出られるなら確実にこの世を去ることになるでしょうね」
「私は、もうあの2人の子ではない。でも、もし、万が一心変わりしたらお願いしてみる・・・それじゃ、行ってくるね」
準備の終えたアルシェは部屋を後にしフィアーの元へ歩いて行く。
アルシェの記憶から得た記憶を頼りに【
「ほぉ、記憶では見ていたが中々広いではないか。これほど大きな土地だ、売れば借金分より得られるかもしれぬな」
「そうなれば良いんだけど・・・母様、2人に会ってどうするの?」
「アルシェが妾の娘となったことを告げる他に、申しておきたい事があってな。まぁ、後者はアルシェの行動次第によっては変わることになるがな」
私の台詞に首を傾げるアルシェ。私は「気にするな」と頭を撫でてあげ、アルシェは気持ち良さそうに眼を細める。そして私はアルシェと共に家へと入る。アルシェの後に続き両親が居るであろう部屋を目指す。少し歩くと2人の男女の声が聞こえた・・・・着いたようね。
「母様、私・・・少し話したい事、確認したい事があるの。だから少し時間が欲しい」
「うむ、良いぞ。話が終わったら妾を呼ぶのだぞ」
私は怖がらせないように優しく笑みを浮かべて答える。それに安心したのか、安堵の表情をするアルシェ。アルシェは私に背を向け、ドアの前に立ち深呼吸をしてから部屋の中へ入る。
「・・・ただいま、今帰った」
「おぉ、お帰りアルシェ。予定より大分かかったようだが・・・予想外の事態にでもあったんじゃないかと話していたんだよ」
「貴女が無事で良かったわ。他の方も大丈夫そうね」
―ここまでは普通の家族の会話だ。私が聞きたいのはこの先―
「心配かけてごめん・・・っ!そのテーブルに置かれている置き物は?」
「これはかの芸術家、ジャン・シャルルが作った―」
「仕事に出る前はそんな物無かった!何故そんな物がある」
「それはこれを買ったのが、家を出た後の事だからさ。金貨15枚だったかな?安かろう?」
「・・・何故、買った」
私の質問に父は、何を言っているんだと言いたげな顔をし
「貴族たる者、こういった物に金を使うものだ」
と、悪びれなく言い切ったのだった。
「もううちは貴族ではない!何度も言ってるじゃないか・・・」
「なら何度も言ってやろう、違う!あのクソッタレな皇帝が死ねば―――」
「もうそのセリフは聞き飽きた!少しでも期待した私が愚かだった・・・」
「愚かなのはお前だ、お前も貴族の娘。貴族らしく―――」
「私を一緒にするなっ!私は貴族ではないっ・・・はぁ、はぁ。もう、良い。これ以上話しても、無駄・・・私は妹達を連れて出ていく」
「今の今まで暮らしてこれたのは誰のお陰だと思っている!」
「もう恩は返した・・・【母様】」
そして私は・・・私を愛してくれる方をお呼びする。
2人はきょとんとした顔をしていたが、関係無い。私の声に応えてくれるかの様にドアが開き、私の母様が入ってこられる。
「な、何者だお前は!」
「本来なら名乗らなくても良いのだが、妾の愛おしい娘の生みの親なら致し方あるまい。妾はグレドーラ、アルシェの新たな母である」
堂々とした立ち振る舞いで言い切る母様―――素敵
「あ、新たな母だと!?何を巫山戯た事を言って―――」
「この妾が巫山戯た事を述べる為にわざわざ来る訳がなかろう。これはケジメじゃ・・・アルシェ、良いのだな?」
「・・・はい。何を言っても無駄でした」
「宜しい・・・貴様らはたった今、人としての宝を捨て妄想の宝を手にしたのだ。おめでとう」
母様は私の前に庇う様に立つと皮肉めいた台詞を綴り拍手を送る。
「な、何を言っているのだお前は!今なら不法侵入した事は見逃してやる、さっさと出て行け!」
「言われずとも、用事さえ済めば出て行く・・・用事は、アルシェからお前達という鎖を外す事だ」
そう言い終わると同時に母様は右腕を前へ振り上げた―――と同時に2人の身体が蜘蛛の糸の様なもので縛られていた。
「な、何だこれは!?早く外せ!」
「それが頼む者の態度か?まぁ、仕掛けたのは妾だから仕方ないがな」
ケタケタと笑う母様。そして次は一気に冷めた雰囲気に変わった。
「本当に、愚かじゃのう・・・お前達は。この子が僅かに期待した希望を見事に粉砕したのだから」
「何を訳の分からない事を―――」
「それが貴様らの罪だ・・・だが、妾はそんな貴様らに2つだけ感謝しておる。1つ目はこの子を産んだ事、2つ目は・・・貴族で無くなったにも関わらず貴族めいた生活をしてくれたおかげで妾はこの子と出逢えた。その愚かな行為を褒めてやるのだ、光栄に思え」
母様が言い終えると2人と母様の足元に魔法陣が展開される。流石に驚いたのか2人はじたばたしていたが、母様は平然としていた。恐らく母様が仕掛けた物なのだろうと考えていたら、母様がこちらを向き
「これより先はあまり見て良くないものだから場所を移す。アルシェ、お前は妹達に説明を。荷物を纏めておくのじゃ」
優しくそう言い、転移して何処かへ行ってしまった。
―さようなら、そしてありがとう。おかげで母様に逢えた―
―数日後、路地裏で切り刻まれた男女の遺体が見つかったそうだ。噂ではエ・ランテル付近でも刺突で絶命した遺体が見つかったという話もあり、その仲間ではないか。という結論へ行き、切り口が鋭利だった事を考慮し今後警備の強化、調査が進められるそうだ。そうそう、親が亡くなったから借金が私に移行したんだけど、母様に言われた通り私達姉妹の必要物以外全部売ったら借金が無くなり手持ちが少し増えた程だ。そして身軽になった私達は荷台に荷物を乗せ、あの森へ向かった。母様が居るあの森へ―
鎖は断ち切られました!そして次にフィアーを襲うものは!?
・・・意外に可愛いものかもしれません
それでは次回お会いしましょう