転生狼のテラ生活   作:ゆっくり妹紅

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バレンタインに投稿するつもりでしたが、スランプ気味だったせいでこんな時期に……暇つぶし程度に読んでくださると幸いです()


狂狼と転生狼のバレンタイン

「ルーク、これあげるよ」

 

「……もしもしポリスメン?」

 

 ある日のこと、ロドスの廊下を歩いてたらクレイジーなやべーループスで有名なラップランドに上記のことを告げられながら包装された箱を渡されて、思わず連絡端末を取り出して前世で読んでしまった内容が色んな意味で危ない漫画のセリフを言ってしまった。

 

「キミ、本当にいい度胸してるよね。ミルフィーユにしてあげようか?」

 

「すみませんでした」

 

 顔は笑顔なのに目が笑っていないラップランドの肝が底冷えするような声に対してすぐに謝る。こいつ、ちょっとでも機嫌損ねるとすぐに襲いかかってくるから溜まったもんじゃない。テキサスはよくこの頭おかしいやつと一緒に過ごせたな……いや、あの人はあの人でぶっ飛んでる時あるし案外相性が良かったのかもしれ……なんか寒気がしたな、これ以上考えるのはやめておこう。

 それにしても……

 

「急にどうした?お前が人に物をあげるなんて中々ないのに……まさか、開けたら爆発とかする感じか?」

 

「……ルーク、キミはボクのことなんだと思ってるんだい?」

 

「クレイジーサイコループス」

 

 ほぼ反射的にそう答えた瞬間、嫌な予感がして背中の仕掛け武器と呼ばれる特殊な鞘から剣だけを抜いて頭上に水平に構えた直後、とてつもない剣圧と共にラップランドの双剣が叩きつけられた。

 

「ぐっ……お前さ、毎回思うけど俺の事殺す気なの?」

 

「ちっ……」

 

「おい今舌打ちしたよな?当たってたら俺綺麗に三枚おろしになってからね?」

 

「いいね、ルークの三枚おろし」

 

「そういうとこやぞ」

 

 ラップランドが双剣を退かして腰に戻すと同時に、俺も剣を鞘に収めて最早恒例となった会話にため息を吐く。今実践したようにこいつとのじゃれあいは毎回命をかけるデスゲームだ。先程みたいにあいつのからかいにちょっと反撃として毒を吐いたりして機嫌を損ねると拳か剣、酷い時はアーツが飛んでくる。そのせいで俺はいつ如何なる時でも武器を手放せないという目に遭ってしまっている。多分、俺とこいつ以外で毎回(俺だけ)命の危機に晒されるふざけ合いは存在しないと思う……存在しないよな?

 

「つーか話戻すけども、本当に急にどうした?」

 

「え、なんでボクがキミにそれを渡したのか全く分からないのかい?」

 

「うん、分からん」

 

「……バカだとは思ってたけども、ここまでバカだとは思わなかったよ」

 

「喧嘩売ってんなら穏便に済ませてやるよ」

 

「そこは買うじゃないのかい?」

 

 俺はお前みたいなバトルジャンキーじゃねえんだよ!穏便に済ませられるなら穏便に済ませたいタイプなんだよ!……ボクは悪いオオカミじゃないよ!!

 

「今、『……ボクは悪いオオカミじゃないよ!!」ってすごいバカなこと考えなかった?」

 

「たまに読心術使うのやめてくれない?」

 

 なんでこいつはたまーにピンポイントで俺の考えてることが分かるんだろうか。まあ今のところはさっきみたいなどうでもいい内容しか読まれてないからいいんだけども。

 

「つーかまた話逸れたけどよ。本当にどういう風の吹き回しなんだよ」

 

「……本当に分からないの?」

 

「分からないッピ」

 

「気持ち悪」

 

「泣くぞ」

 

 ボケに対してガチの反応で返すな。無視より傷つくからなそれ。俺じゃなかったらお前さらに距離を取られてたところやぞ。

 泣きたくなる気持ちを抑えながらジーッとラップランドを見つめる……こいつやっぱり顔はすげーいいんだよな、普段の言動のせいで奇人変人っていう印象が着くけども。そう考えると顔だけでは対人関係はどうにもならないってことがよく分かる。……現実って本当に厳しい。

 

 なんてことを考えながら見つめていると、観念したのかラップランドがやれやれと首を振りながら口を開いた。

 

「バレンタインのチョコだよ」

 

「……本当か?」

 

「本当だよ。今年も0個じゃ可哀想だから態々用意してあげたんだよ?」

 

「一言余計だ、この白黒」

 

 意外!渡されたのバレンタインのチョコ!!

 ……まあ、それはともかくラップランドの口からでた予想外の言葉に驚きつつも、やはり家族以外からチョコを貰ったことがない非モテ男子としてはバレンタインのチョコを貰えたという事実はなかなかに嬉しいものだ。それに性格はともかく美人から貰えたっていうのも個人的にはポイント高い。

 

「態々ありがとな。貰えるとは思ってなかったから結構嬉しいわ」

 

「なんだ、ちゃんとお礼言えるんじゃ「まさか、今年だけで6個も貰えるとは思ってなかったわ」……は?

 

 いやー、まさか今年6個目を貰えると思えなかった。テキサスからはこいつの相手をしているお礼として、アカフユからは鍛錬のお礼として、ソラちゃん、ポデンコちゃんとゾフィアからは普段のお礼として貰ったからな。それを何処かぼーっとしているラップランドに説明する。

 ……ソラちゃんから貰った時は推している身としては恐れ多すぎて受け取るのにすごい葛藤したけども。

 

「…………」

 

「ん?ラップランド、どした?」

 

 なんて事を考えていると、ラップランドが急に黙り込み俯いていることに気がついた。お腹でも痛いんだろうか。色んな意味でいつもやかましい彼女が黙っていることに驚きつつも、ちょっと心配になり声をかけつつ手を伸ばし──

 

 ガシッ!!

 

 たところで思いっきり掴まれた。

 

「え?」

 

ねえ、ルーク

 

 ──あ、これなんか地雷踏んだパターンだわ。

 地獄の底から悪魔が出したかのような、底冷えするかのような声が耳に入る。

 

 ま、まずい。何が原因でこいつの地雷が起爆したのか分からねえが、さっさとその原因をつきとめて謝り倒すか、機嫌を治さねば模擬戦という名の八つ当たりに付き合わされる羽目になる。俺は今日は珍しくオフなんだ!たまには誰にも邪魔されず貰ったチョコを食べてゆっくり過ごしたいんだ!!

 考えろ俺。こいつが可笑しくなったタイミングから考えれば突破口は見えて──

 

キミはボクと一緒にいるって言ったよね?

 

 ──早い。早いんですよ、ラップランド=サン。早押しクイズやってる訳じゃないんだからもう少し考えさせてくれませんかね?

 本当はもう少し考えたいところだがここで返事が少しでも遅れればサンドバック。かといって即興で返事してもその返事が地雷だったらこれまたサンドバック。……ええい、どうにでもなりやがれ!!(この結論に至るまでかかった時間、なんと0.3秒!)

 

「あ、ああ。言ったな(ズッ友的な意味で)」

 

「そうだよね。ならなんでボク以外から貰ってるんだい?」

 

「お前さ、俺が去年義理チョコすら0個という真のチョコ0個っていう事実に虚しくなって、ヤケ酒して二日酔いなったこと覚えた上で言ってる?」

 

「……その、ごめんよ」

 

「ガチトーンで謝らないでくれ、お前のそれはマジで効く」

 

 ラップランドの理不尽な発言(俺限定)に対して無意識に出た俺の返事に申し訳なそうに彼女は謝る。……おい、俺の目を真っ直ぐ見ろよ。おい、手を口に当てた上に顔を逸らして震えるな!本当に泣きたくなってくるだろうが!!

 

「あれ、ルーク。なんか目からなにか光ったものが……」

 

「な、泣いてないからな!!」

 

「いや、まだ泣いたとか言ってないよ」

 

 あれ、なんで俺自分の心にドロップキックしてるんだろう。おかしいな、俺はただラップランドの機嫌を治したくて話してただけなのに……あ、視界がぼやけてきた。

 

「……」

 

「……」

 

「……とりあえず、ボクの部屋でなんか飲む?」

 

「……ミルクティーで」

 

 この後、めちゃくちゃミルクティー飲んだせいで気分が悪くなり、彼女の部屋のベッドで休む羽目になった。

 

 

 

 

 ****

 

 

 〜後日談~

 

 

「そういえばルークってラップランドと付き合ってるのかい?」

 

「え?ドクター、どういうことですか?」

 

「いや、今日の朝ラップランドさんの部屋から出てきた君の姿を見た、っていう人が多くてね……ていうか、君たち普段から一緒にいること多いから付き合ってるんじゃないかって噂は前からあったよ?」

 

「えぇ……」

 

「……その反応的に付き合ってないのかな?」

 

「(付き合って)ないです。俺の好みにあんまり当てはまってないですし」

 

「へー?そうなの?」

 

「そうですよ。俺が好きな女性のタイプはお淑やかで巨乳な清楚系お姉さんか、二アールさんみたいなちょっとだけ抜けてける真面目系な人ですからね。あ、ソラちゃんは見た目もそうだし歌とファンサが良いとう全てが最高の天使だから推してるだけなので。それに比べてラップランドときたら……」

 

「やあ、ドクター」ガチャ

 

「っ!」←ラップランドが入ってきたことに気がつく

 

「あいつは地雷がどこにあるか分からないわ、踏んだら拳ならまだしも剣やアーツが飛んでくるわ、たまーに変な優しさ見せて俺の心粉砕するわ、オシャレに無頓着だわ、戦闘狂だわ……」

 

「ル、ルーク?そこまでにして……」

 

「まだありますよ!?この前なんか、バレンタインのチョコを他の人から貰っただけで起爆して……それを治めるために自ら去年の傷をほじくり返して泣く羽目になったし……もう俺の精神はボロボロですよ!!てか、去年貰えなかったのは絶対長期でロドスを空けてたからですよ!!なのにあのクレイジーサイコループスは……!」

 

「へぇ、ルークってボクのことそんなふうに思ってたんだぁ」ガシッ

 

「へ……ら、ラップランド!?なんでお前……てかいつの間に!」

 

「……ねえ、ルーク。ボクね、すっごく暴れたい気分なんだ……当然付き合ってくれるよね?」グッ

 

「……ドクター、今この状況を切り抜けられる保険、もしくは作戦ってあります?」

 

「……ごめん、ないかな」

 

 数分後、訓練場で激しい模擬戦をする2人のループスが目撃されたらしいが、片方は物凄いいい笑顔で、もう片方は泣きそうな表情をしていたとか。

 

 

 ~完~




もうすぐホワイトデーなのか、たまげたなぁ……(無縁)

キャラ紹介

ルーク:アークナイツの世界に前世の記憶を持った状態で赤ちゃんスタートで転生したオリ主。原作のアークナイツはやっていたものの記憶は曖昧で、結構あやふや。ただ、スカジがヤベー奴ということ、フロストノヴァが多くのドクターを泣かせたことだけは鮮明に覚えている。カジミェーシュのとある騎士家系の生まれらしいが、色々あって実家を家出し、フリーのトランスポーターとして働いてたが知り合いのトランスポーターを伝手にロドスに就職。武器は彼の実家に伝わる「仕掛け武器」とよばれる武器の一種である、鞘が大剣になる剣とハンドガン。ラップランドとはフリー時代とある件をきっかけに気に入られてしまったらしい。ソラガチ勢。

ラップランド:我らが星5遠距離前衛。ルークのことは結構気に入っている模様。恋愛になったらクソ雑魚になるイメージが強い(偏見)
早くラップランドに関するストーリーを出してくださいお願いします(土下座)

チョコあげた皆さん:義理100%が殆ど。

好評だったり、反応が良ければホワイデー編書くかもしれません?(あとスランプから脱却できていれば)

貴方が想像するラップランドは……

  • 愛が激重なヤンデレ系
  • 愛は重いけど甘々系
  • 愛は重いけど可愛い子犬系
  • 愛は重いけどカッコイイスパダリ系
  • 愛が激重インフェルノですぐ嫉妬する系
  • 普通にやべーやつ
  • 可愛い(脳死)
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