俺の家系は大きくわけて本家を含めなければ3つの分家がある。
まず、本家に関しては特に言わなくても良いだろうが先祖代々受け継がれているとある剣を継承し、一族の統一とカジミェーシュの守護をすることが役目になっている。特徴としては、その剣に選ばれた人物が当主となり、非常時の時は分家を束ねてその問題の解決に取り組むと言った感じだろうか。ちなみにその剣……いや大剣は普段はこれといった装飾はない無骨な大剣なのだが、認められた者がもつと任意で青い光の刃を纏い、その分太くそして長くなる上、厚さ6cmの鉄の板をまるで紙を切るかのようにあっさりと切れる程の切れ味にまでなる。まあ、恐らく術攻撃的な扱いになってるからというのもあると思うが、あの光の刃がない状態でもそれなりの威力を持っていることを考えると術耐性があってもそのまま叩き斬られるだろう。
さて、話が逸れたが次は分家の話だ。この中でも1番わかりやすいのは俺の剣を作ってくれたエミーリアの分家だな。この分家、元々の役割は武器やアーツユニットの製造や改良をし、それを本家やほかの分家の騎士に渡すというものだった。が、なんということだろうか、エミーリアのように変な方向へ舵を切ってしまう者たちが出てきてしまい、その上そういった者達に限ってめちゃくちゃ優秀という目も当てられない状況になっている。いや、ちゃんと役割は果たしてるからいいんだけど、趣味だと豪語している新しい武器の開発の方に金を使ってるというのは如何なものかと思う。それのお陰で俺は色々できたのも事実だけども。
もう1つはアーツに特化した分家だ。ここの家はアーツの探求、及び技術向上、その技術を人のために活かすという役割があり、実を言えば俺の母さんはこの分家の方から本家に嫁いできた感じだ。そして肝心のクオリティに関しては、凄まじいの一言だ。アーツユニットを通して追尾する光弾を生成するのを始めに、高威力のアーツの槍、しまいにはビームみたいな術攻撃を自在に使ってくる。無論、治療関係の方も手を伸ばしており、こちらに関してはバカげたレベルではないものの十分な領域に達している。一時はここでアーツ学を学んだものの、適性的な意味で俺はビームはもちろん追尾する光弾を会得することは出来なかったが、代わりに肉体強化やアーツを武器に纏わせる方法を得ることが出来たから感謝している。
そして最後は戦闘に特化した分家だ。ここの分家はカジミェーシュと本家の守護、そして違反者の討伐というのが役割なんだが……ぶっちゃけこの役割を守ってるのは一部だ。それじゃあ他の大半は何しているのか、ということはこの分家のとある考えが影響している。その考えというのが、「感染者は何かしらの使命を託された者である」というものだ。いや、ポジティブ思考なのはいいと思う。この世界では感染者=詰みという風潮がある訳なのだから、前向きに生きていこうという気持ちはいい。だが、問題はこいつら、「使命は自分で見つけるものである」と定義してやがる。まあ、流石に非人道的な使命を定めた場合は役割を守っている奴らにボコボコにされるんだが、外に出てからこれをやって賊紛いなことをやってしまう者もいる。その場合は違反者と見なされ、結果として先程あげたように討伐される。しかもそれに遣わされるのは分家の中でも屈指の実力者、例えると無冑盟でいうラズライトやシロガネみたいな奴がすぐに討伐へ向かい、そして討伐した証として首を持ってきて、それを燃やして弔う。態々首を持ってくる必要があるかどうかについては、色々疑問に思うが口を出せるほど偉くは無いのでここはスルーしよう。
さて、そんな分家ではあるが戦闘専門としているだけあってただの下っ端レベルでも正規の軍人以上の強さはある。その強さの秘訣としてあるのが、大剣と鉤爪みたいに先が曲がっている変わった短剣の二刀流による剣術だ。この剣術は狼を彷彿させるようなスピードで、尚且つ大胆な攻撃をメインとしている。急速突進から短剣で地面を突き刺して停止と同時に短剣を軸にして回転斬り、または短剣と大剣の二刀による攻撃など翻弄する動きもある。だからこそ、彼らの剣術は柔軟な思考ができる、要はどれだけアドリブで出来るかというところにかかってくる訳で、一応最低限のレベルまでは修めたものの俺とは相性が少々悪かったため極めようとは思えなかった。
「あ、ルークちょっといい?」
「ん?どうしたドクター」
「いや、頼んだ俺が言うのもおかしいけど、そんなに喋っちゃっていいの?」
ここで話を聞いていたドクターが心配そうに声をかけてきた。まあ、確かに結構喋ってはいるがあんまり問題は無い。というのも──
「あんまり影響ないからなー。多分父さんや兄貴の考えとか考慮してもロドスと対立することなんてないだろうし」
理由がこれだ。兄貴たちは感染者に対しての差別意識はないし、寧ろ優秀な人材であれば積極的に取り入れようとする。事実、俺に座学を教えてくれた人は感染者だったし、前世込みでも教えるのが1番上手かったと思う。他にも家の料理長なんかも感染者だったし。
「うーん、まあルークが言うなら別にいいけどさ」
「納得してくれたなら良かった。んじゃ、あと軽く補足でも──」
「ねえ、ルーク。ひとつ聞いてもいいかい?」
「……なんだ、ラップランド」
「ボクと君のお兄さん達、どっちが強い?」
「急にやってきて俺にお茶を入れるように欲求した挙句、質問することがそれかよ」
堂々と質問してきたラップランドに対して面倒臭いと思いつつも、ここでしっかりとした答えを出さないと更に面倒になるので真剣に考える。
とは言っても、俺が知ってるのはカジミェーシュを出る前の状態だ。父さんに関してはともかく、兄貴に関しては更に強くなっていると考えていい。それに戦闘特化の分家の上位陣に関しては底が知れなかった。その上で判断するならば……
「多分、
「……ふーん」
「ルーク……」
嘘偽りのない答えを出したところ、ラップランドが不機嫌そうに、そしてドクターが「何やってんだお前」って目で俺の方を見てくる。いや、だってドクターはともかくラップランドは嘘ついても見抜いて「ボクに嘘をつくなんていい度胸じゃないか」って怒るし……
と、考えているとラップランドが席から立ち上がるとむんずと俺の手を解けないくらい強く掴んだ。
は?ちょっ、結構痛い──
「ドクター、ちょっとルーク借りるよ」
まずい、これは俺が倒れるまで模擬戦コースのパターンだ。あれか、フォローが遅れたせいか?いや、でも今回に関してはどうフォローすれば良かったのか分からねえし、それよりも今はこのまま連行されるのを阻止しなければ。
「ちょっと待て、俺の今日の仕事はドクターの手伝いなんだけど?」
ドクターの方に視線を向けながら必死に助けを求める。無論、嘘は言っていないし、今までの経験上ラップランドは仕事が関連してくれば諦めてくれるのは体感7割。あとはドクターがしっかり断ってくれれば無問題。勝ったな、紅茶入れてくるか。
「ルーク。ラップランドの方優先してくれる?」
ドクターがなんて言ったのか分からず固まる。
「……今なんて?」
「ラップランドと模擬戦の方を優先して」
ドクターによる突然の裏切り。ラップランドと模擬戦した俺が毎回どうなっているか、そして俺の愚痴を聞いているのにも関わらず裏切るなんて……
「さ、ルークいくよ。ドクターからの許可も得たわけだしね」
「ドクター、後で覚えてろよ……」
抵抗すればこの後が更に酷くなるのは目に見えているため、俺は一言ドクターに三下の悪役みたいなセリフを吐いてラップランドと手を繋いだまま部屋を後にした。
****
「………」(チーン)
「本当に気を失ってるね……」
「あれ、ドクター。どうしてこっちに?」
「ルークを任せた身として一応どうなってるのか見に来ただけ、なんだけど……」
「………」(ピクピク)
「これ、大丈夫なの?」
「ルークは頑丈だから大丈夫だよ……多分」
「多分!?……とりあえずちゃんと優しくしてあげなよ?ルークは優しいけど、それに甘えてばっかだと逃げられちゃうだろうし」
「ふふ、肝に銘じておくよ。でもルークはボクから離れさせないようにするから大丈夫だと思うけどね」
「え?」
「よいっしょっと……それじゃあ、ルークを部屋に置いてくるからボクはこれで」
「あ、うん。お疲れ様」
後日、ルークは激怒した。
自分を見捨てたドクターに1発は殴りたいと決意した。が、たまたまその日の秘書がアーミヤだったのもあって、しばかれて死んだ。
そして、ドクターもルークを売ったことでアーミヤに説教されたものの、肝心のラップランドはお咎めなしであり、実質的には彼女の一人勝ちとなった。
ルークに安寧の日は恐らくまだ来ないだろう……
ちなみに後日、件の戦闘特化の分家から『貴公に必要なものだろうと思って送らせてもらった。我々はいつでも貴公を待っている』っていう手紙と共に特大剣+短剣が送られてきたルークは白目を向いてぶっ倒れた。
*****
○月$日
先生の歴史の授業を聞いてから疑問に思っていたことがようやく分かった。やっぱり、俺らの一族は原作では存在しない可能性が高い一族だ。そもそも、ここまでの戦力を持っていて尚且つチェン隊長が持っている赤霄と同等ぐらい特異な能力を宿しているあの剣を所有しているのにも関わらず、ゲームの方で何の言及もなかったのはおかしい。というよりこの一族はかなり有名だし、そうじゃないとしても勢力的な意味でも無冑盟や商業連合会、監査会がゲームでその存在を示唆するような言及ふらなかったのはおかしい。それほど異質で不気味にも感じたからこそ調べた。人の目を盗んで書斎やその他怪しいところを調べる必要があったから、かなり時間がかかったが成果はあった。初代当主が定めた一族の規則や有事の際の契約、そして不可侵条約。内容はざっとあんなものだったが、細部まで見るとまるで俺らの一族が『アークナイツ』のストーリーに関わらない、関われないように規則を定めていた。このことから、恐らく初代当主は俺と同じ──
ちなみに作者のフロム経歴はダクソだけです(他はプレイ動画や某玄人の解説動画のみ)
キャラ紹介
ルーク:転生してから結構色々調べていた転生者。一応、特大剣+短剣の二刀流も出来なくはないが本流のトップクラスの猛者と試合して以来そっち方面は諦めていたが、特大剣+短剣が届けられたことをラップランドにバレたため結局そっち方面も改めて修練するはめに。ちなみに例の分家の中でも最終的な実力は上位に入っていた。
ラップランド:ルークが自分から離れるわけないと信じて疑わない今作ヒロイン。ルークが自分を庇ったせいで生死の境を彷徨う怪我を負って、それに絶望もしくはガチ泣きしてるの見てぇ……(汚染済み)
ドクター:くっつけばいいのにと思ってる
初代当主:文献(当時の執事や騎士の日記等)によると、翡翠色に輝く大剣で大地を割ったとか、口にするのすらおぞましい怪物を光り輝く光線で消し飛ばしたとか色んな話がある。
戦闘特化の分家:ボコボコにしても折れずに立ち上がる根性を持つルークのことを実は気に入ってた。
ルークの秘密:実はラップランドも好みっちゃ好みのタイプ
p.s.フロムシリーズでトップクラスで好きな武器はファランの特大剣とルドウイークの聖剣です。あとスプ○3たのちぃ。
貴方が想像するラップランドは……
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愛が激重なヤンデレ系
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愛は重いけど甘々系
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愛は重いけど可愛い子犬系
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愛は重いけどカッコイイスパダリ系
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愛が激重インフェルノですぐ嫉妬する系
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普通にやべーやつ
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可愛い(脳死)