ノーチラス 廊下 午後3時
闇のコヤンスカヤ「ふっふふーん❤」
私は昨日マスターを獣に堕とす宣言をし、それからはとても気分が高揚していました。
「マスターったら、面食らったような顔をして・・んもう、ペットとしてはかわいいんだから❤」
コツコツと船の中を歩く音が響く・・・と、その音が突然止む。
「ふーむ、何か唐突にマスターを狙う獣の気配が・・少し急ぎますか。」
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ノーチラス マイルーム
「コンコン(ノック音)、失礼します。マスター、ドアにカギを掛けないのは些か不用心かと・・・・」
闇のコヤンスカヤ「んなっ!!!???」
そこにはキャスパリーグによって獣に堕とされたマスターの姿が!
立香「・・ごめん、コヤンスカヤ。俺、ビーストⅣになっちゃったよ。・・」
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ガバッ!(起床)
闇コヤン「ホワアアアア!!??」
立香「ウワアアアアアア!???何!?、どうしたの?」
「・・ああ、すみませんマスター。とんでもない悪夢を見てしまいまして。」
そうでした。私はマスターのマイルームにて、マスターが寝ているところを発見しこれ好機と思い髪を撫でたり背中をさすったり愛玩していたところ、段々と眠くなってしまったので必要の無い睡眠を摂っていたのでありました。
「悪夢?それってどんな?」
「いえいえ別に、そんな大層なモノではございません。・・マスターの方は?ずいぶんと長かったようですが?」
(時計を見るに私が眠ってから6時間は経っています。それより前に寝ていたマスターは一体どんな夢を?)
そう言うとマスターは空笑いしてから話始めました。
「・・俺は・・昔の夢を見ていた。カルデアに来る前の苦しい夢を・・」
この時には予想出来ませんでした。マスターが抱えている闇の大きさを・・
「カルデアに来る前が苦しい?マスターは日本出身ですよね?」
「日本だからだよ。日本は平和な国だから事件があっちゃいけないんだ。だから不祥事があっても小さければ無かった事になるケースが多い。被害者が泣き寝入りすることも多いよ。」
そう言ったマスターの顔は哀愁に満ちていた。
「俺ね・・いじめられてたんだ。」
その言葉に頭を思い切り殴られたような衝撃が走りました。まさか、人理救済を目指すマスターが人類から排斥されていた?
「俺って幼稚園の時から泣き虫でさ。何か怖い事があるたびに泣いてて、中学生になる頃には泣き癖は治ったんだけど、俺が泣かなくなった事でいじめっ子達のいじめはエスカレートしていって・・」
マスターの表情はどんどん子供のような、迷子の幼児が母親を探しているような、泣きそうな顔へと変わっていった。
「そいつらがナイフを見せつけてきて・・休み時間に狩りゲームだって言われて、そいつらから逃げ続けて・・それを3年間・・・・・俺の青春・・返せよ・・(半泣き)」
気付けば私はマスターを抱きしめていた。
「大丈夫です。マスターには私が付いてます。貴方をいじめる者達はここにはいません。」
(知らなかった。マスターこそ、私が守るべき虐げられた獣。人間共の一時の快楽の為に人権を剥奪された哀しき生命。)
「誰も助けてくれなくて・・周りのみんなが"いじめられる方に問題がある"って言うから・・グスッ・・悔しくて・・親にも"そんな事より勉強しろ!お前は長男だから将来私達を養っていく必要があるんだ!"って・・グスッ・・ATM扱いで・・俺は誰も信じられなくて・・誰か・・"俺"を助けてよ。」
マスターは泣きじゃくりながら私の尻尾にしがみつき、震えながらポツリポツリと胸の内を語ってくれました。・・・そしてそんな話を私だけに話してくれたという事実に、今までにない程の高揚感が私の背中をゾクゾクッと❤️
「大丈夫です。私が貴方を助けます。カルデアのマスターではなく、"藤丸立香"である貴方を・・」
「ほんと?、ほんとに"俺"を助けてくれる?」
「(ゾクゾクッ❤️)ええ、貴方が人理を救って普通の生活に戻ったとしても、私とNFFサービスが貴方を守ります。ですから、ご安心してゆっくりお休み下さい。(ニッコリ)」
マスターに向けて簡単な睡眠誘導の魔術を使う。マスターは私の尾に倒れ込むようにして寝入ってしまった。
「・・まさかマスターが狩られる側だったとは・・」
???「・・私も驚いております。・・」
声のする方を見ると霊体化を解いた光の私が申し訳なさそうにしていました。・・目は笑っていましたが。そんな目を見てついついイライラしてしまいます。
闇「貴方だったのですか、マスターに過去の夢を見せたのは。」微ギレ
光「ええ、マスターが過去のトラウマを思い出して絶望の淵にいる状態の夢の中に介入して、私に依存させる予定でしたが色々と邪魔が入りまして困りましたよぉ。(したり顔)
まぁ、夢で会う事は叶わなかったのですが、マスターを絶望に染め上げる事は出来たので後は実際に会って依存させればいいと思っていましたところ、まさか闇の私がマスターを絆していたとは・・」微ギレ
光闇「「・・・・・・・・・・・・(ムカッ!)」」
まさに一触即発、お互いが食事の邪魔をされたような苛立ちをぶつける一歩手前の状態でした。・・と、その時
マスター「・・・行かないで・・・寂しいよ・・・(寝言)」
その言葉にハッとした私達はすぐ様マスターの側に駆けつけ手を取り、
光「ご安心下さいマスター。貴方がどのような惨めな姿になっても、私は貴方を何度でも幸せの絶頂まで押し上げる事を誓います。ですからご自愛くださいませ立香、貴方を失うのは私の身が裂かれるに等しい痛みなのです。」
闇「立香、貴方が望む限り、いや貴方が望まなくても私は貴方を守ります。貴方が気に入らない人間がいれば直ぐに殺します。例え人理を敵に回しても構いません。ですのでどうか笑って下さい。貴方に涙は似合いません。(起きてる時には言えない恥ずかしいセリフ)」
私達の言葉に無意識に安心したのか、マスターの顔は安らかな表情に。
「すーー・・・..zzzZZ」
光「ふぅ、危ないところでした。」
闇「全く、世話のかかるペットだこと❤️」
私達は二人して安堵のため息を吐きました。
闇「ところで、貴方はどうしてマスターの味方を?私はもちろん"立香"を醜悪な人類から守る為ですが?」
光「あらあら・・すっかり絆されちゃって・・、私はもちろん"立香"を最悪に突き落とす事ですが、立香が勝手に転げ落ちてしまうので、私が絶頂まで押し上げるしかないじゃないですか❤️」
闇「!・・フフ、そういえば貴方は半年早く召喚されたんでしたね。どうやら貴方の方が早くにマスターに尻尾を振っていたようですね。」
光「そう言う貴方は私よりもずっと簡単にマスターに尻尾を振ったようですが。」
光闇「「・・・・・・・・・・・・(ムカッ!)」」
闇「まぁ、どうやらマスターの中に居る"立香"に気付いたのは私達だけのようですし・・」
光「そうですね。こうなるとお互いやる事は一つ。」
私達は人類悪、ならば・・
光闇「「共に立香を獣(人類愛)に育てあげましょう(世話焼き)!」」
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その後
あれから私達は、表向きは今まで通り人類最後のマスターをしているマスターが、ジャンヌオルタさんやアルトリアオルタさんなどの特定のサーヴァント達の前で"立香"をさらけ出せる様にお膳立てしました♪
闇「ジャンヌオルタさん、ようこそ私の部屋へ♪、マスターから話があるそうですよ。」
入ってきたジャンヌオルタは俺の顔を見て訝しんでいた。
ジャンヌオルタ「マスター、何故ここなんです?別にマスターの部屋でも構いませんが?」
「実は・・・」
状況説明中
「・・そういう訳で、俺の味方は人間社会にいない。だから、俺が闘う理由を少し変えたい。・・俺は人理に生きる全ての人達のための代わりではなく、人理を守る英霊達の為に闘う。もちろん人理を守る事には代わりない!ないんだけど、・・ないとは思うけど、もしいじめっ子とジャンヌオルタのどっちかを殺さないといけない状況になったら、俺はオルタを守っていじめっ子を殺す。・・そういう意味・・つまりジャンヌオルタには、俺が"優先して"生かしたい大切な人の1人になってもらいたいんだ。そして、そんな我が儘を言う俺を許してほしい。・・ダメかな?」
オルタ「ううっ・・グスッ・・(立香の過去と自分の憎しみが重なって同情的になった&立香が自分を認めてくれて嬉し泣き) 良いに決まってるじゃないいい。アンダごぞがぐごじなざいよねぇ。あだじが絶対にじあわぜにじてみぜるんだがらねぇ!!うおおおおん!(男泣き)」
「そ、そう、(軽くビックリ)良かったよ。・・ありがとう、俺を受け入れてくれて(感謝のハグ)」
闇「ウフフ(ニヤケ顔)、マスター親衛隊第一号、誕生です☆」
スーッ!!(霊体化解除)
ポルクス「いえ、第二号と第三号も誕生です!」
カストル「なっ!?、ポルクス!?」
「うぉっ!?ディオスクロイ!?いたの!?」
驚いて声のする方を見るとディオスクロイの2人が立っていた。よく見ると2人の奥に光のコヤンスカヤが佇んでいる。どうやら彼女がディオスクロイをあらかじめ呼んでいたらしい。
ポルクス「すみませんマスター、霊体化して最初から聴いていました。」
カストル「・・・・・」
謝るポルクスと違い、カストルは何も言わずに睨んでくる。
ポルクス「・・私も良いと思います。今までのマスターはどこか無理をしていたような、思い詰めた顔をしていました。でも今のマスターは付き物が落ちた良い顔をしていますよ。(ニッコリ)」
「ありがとう、ポルクス。」(ニッコリ)
ポルクス「ほら、兄様?」
カストル「・・貴様はいつも張り詰めていたな。食事の際も休みの際も、それがどうだ?『気に入らない奴は助けない』と当たり前の事を言っただけでここまで変わるとは・・貴様はどこまでも単純だな!(愉悦顔)」
ポルクス「ちょっと兄様!」
カストル「・・・・良い笑顔だ。人の子よ。お前はやっと自分を愛せるようになったのだな。それで良い。そのまま思うままに生きろ。我らはその道を照らすだけだ。」(ニッコリ)
いつものカストルからは考えられない暖かい言葉に色々な感情がぐるぐるして、・・俺は泣いた。
「!・・・あっ(ぐすっ) ありがとう、俺、頑張るから。」
ポルクス「はい!一緒に乗り越えていきましょう!」
カストル「・・・(ニッコリ)」
ジャンヌオルタ「うう、うう、良い話だわぁ。(もらい泣き)」
立香達が部屋の真ん中で分かりあっている中、部屋の隅ではコヤンスカヤ達がヒソヒソしていた。
闇「あの2人を連れてきた時はどうなる事かとヒヤヒヤしましたよ。」
光「でも引き込めたでしょう?・・まぁ、流石にまずいかなぁとは思いましたが、お兄さんの方がアベンジャーだったのが幸いしました。やはり、今の立香を理解できるクラスはアベンジャーかと。」
闇「そのようですね。では、これからはアベンジャーを中心に兵を増やしていく方向で。」
光「分かりました。では私の方は、ゴルゴーンさんを。」
闇「私はS・イシュタルさんを、フフフ楽しみです。」
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そうして私達は立香の"兵隊"を増やし続け、私達が目をつけたサーヴァントは殆どこちら側に引き入れた頃でした。
ーーーーーー食堂にてーーーーーー
マシュ「先輩、何かあったのですか?最近元気が無いと言いますか、性格が暗くなりました?」
「いや、そんな事無い、大丈夫だよ。」
「でも・・」
「大丈夫だから・・戦いではいつも通りだし、問題も今のところ無いし、・・もう時間も時間だし、行くよ。おやすみ。」
タッタッタッタッ
「あっ・・、先輩・・・」
ーーー廊下ーーー
マイルームに向けて歩いていると、"立香"のサーヴァント達が集っていく。
ジャンヌオルタ「"立香"、最近安請け合いせずにちゃんと断るようになったわね。・・私は良いと思うわよ♪」
アルトリアオルタ「ああ、今までのお前は自分が辛くなるまで人助けをしていたからな、ちゃんと自分を休ませていて偉いぞ♪」
燕青「まっ、やっと俺らを信じてくれたって事かな?」
メリュジーヌ「フフ、僕は今最高にワクワクしているよ。」
モルガン「それに関しては同意します。まるで新しい世の幕開けを前にしている気分です。」
自分達が立香を真に理解しているのだという優越感に浸るサーヴァント達。すると、
立香「みんないいの?"俺"の味方して・・」
恐る恐る訪ねる立香に皆は笑い返す。
オベロン「そんなに怯えるなよ・・まぁ、確かに今のお前はマスターらしくはないな」
メルトリリス「その顔凄く良いわ❤️捨てられないか不安で不安で仕方ないって顔に書いてあるわよ・・❤️」
キングプロテア「えへへぇ、大丈夫ですよ!大丈夫!」
アビゲイル「私達は何があっても味方よ。だから心配しないで。」
「そっかぁ・・へへ・・(ふにぁ顔)」
カタカタカタカタ
コツコツコツコツ
ドタドタドタバタ
タッタッタッタッ
そんな会話をしながらマイルームへ行進していると、
スーッ・・・(霊体化解除)
ジャンヌ「マスター、少しいいですか?」
「!?、ジャンヌ?・・」
スーッ
スーッ
スーッ
騎士王「マスター、私達からもお願いします。」
「みんな、どうしたの?」
立香の前に秩序や善属性達のサーヴァントが現れて道を塞いでしまいました。
マルタ「マスター、最近の貴方は何処か変です。」
ガヴェイン「一体どうされたのですか?何か悩みがあるのですか?」
「いや、そんな事ないよ。俺は今凄く満たされている。」
ハッキリと否定した事で心配していたサーヴァント達はざわめく。
ゲオルギウス「満たされている?」
ジャンヌ「それは、どういう?」
「それは・・」
ジャンヌオルタ「アンタみたいなお利口ちゃんじゃなかったって事よ。」
立香が問答している時間がもったいないと思ったのか、ジャンヌオルタが口を挟んできた。
ジャンヌ「な!、どういう意味ですか!?」
ジャンヌオルタ「だからぁ!立香はアンタらみたいな"善"が全てみたいな考えにウンザリしてるって言ってんの!自分に危害を加えた奴にまで優しくするのはもう嫌だって、本来の自分をさらけ出したのよ!(ドヤ顔)」
ジャンヌオルタの啖呵に便乗して他のサーヴァント達も言いまくった。
酒呑童子「旦那はんは鬼(自分に正直)に近づいたんよぉ。まぁ、まだほんのちょっとやけど、大事な一歩やぇ。」
騎士王「な!マスターが魔に(勘違い)!?いけませんマスター!マスターは汎人類史を生きる全ての人の命を背負っているのです!こんなところで道を逸らしてはいけません!
バーヴァンシー「ハッ、道を逸らしてはいけません?マジウケるんだけど、何でお前らが被害者みたいな顔してんの?お前らの要望通りに頑張って闘ったコイツの意志は無視か?コイツが24時間マスターやってなきゃ気に入らないってか?とんだわがままだなぁオイ!」
茨木童子「貴様らが此奴に何を求めているかはよく分からぬが邪魔だけはしてくれるな、此奴は今心から笑い、猛っておるのだ!・・・その猛りの炎のなんと鮮やかな事よ。」
ゴッホ「り、り、立香・・様が心からわ、笑っているんです!いつもボロボロになりながら、辛いのを我慢して・・私が召喚された時にはも、もう心からの笑顔は絶対に見られないと思ってたのに、・・今立香様が笑っているのは奇跡なんです!せっかく戻った笑顔を壊すつもりなら!(第三再臨)」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
さらに言い合いはヒートアップし、まさに戦闘体制に入ろうとしたその時
「みんなちょっと落ち着いて!お、俺は大丈夫だから!」
(((((ピタッ・・・)))))
その声に反応した立香側のサーヴァントはピタリと動きを止めた。そんなサーヴァント達を見た善属性のサーヴァント達は目を丸くした。
「・・ジャンヌ、アルトリア、それから他のみんなも、心配してくれてありがとう。でも俺は大丈夫。俺はこれからも変わらない。人理を守る為に、自分の為に、消えてしまった人達の変わりとなって闘う。そこだけは変わらないから安心して。(ニッコリ)」
ジャンヌ「マスター・・・」
ハッキリとしたマスターからの否定に、思わず言い淀む善のサーヴァント達。・・と
ゴルゴーン「話は終わりか?ならさっさと退け。」
シャルロット「ほら、行きましょう立香!」
シャルロットに手を引かれながら、マスター達は行ってしまった。
騎士王「・・今は、大丈夫・・なのか?」
ーーーーーーーーーーーーーーー
マイルーム
「ただいまぁ。」
闇「おかえりなさいませ立香。」
光「本日もお疲れ様でした。ゆっくりとお休みください♪」
マイルームに帰ると2人のコヤンスカヤが出迎えてくれた。
アン「お風呂にします?」
メアリー「ご飯(夜食)にする?」
アン&メアリー「「それとも・・私達?❤️」」
「いや、このまま寝るよ。おやすみ」
言うが早いか、余程疲れていたのかベッドにダイブして直ぐに半分意識が飛んでいた。
ドカッ!
ライネス「うおっ!?・・はぁ、いきなりは危ないから辞めてくれ。弟子に何かあったら師匠の面子が丸潰れだ。(過保護)」
「うううぅーー、はいいぃ(半寝)」
エリセ「ふふふ、全く・・こんなに気を抜いちゃって(ニヤニヤ)」
ポルクス「安心してくれて良かったです。ね、兄様。」
カストル「・・まぁ、悪い気はせん。」
沢山のサーヴァントに囲まれながら眠りに堕ちる立香。しかし、その安堵の表情もだんだんと曇り始め、手が震え始めてしまった。
キアラ「こんなに沢山の英霊をはべらせて、それでも不安だとは・・だいぶ根は深いですね。」
カーマ「こういうのはゆっくりやっていくものなんですよ。(得意げ)まずは私達が絶対に裏切らないと刷り込まないと。」
両儀式「立香、私が執着する事がどういう事か、これから長い時間をかけて思い知ってもらうわ。(ウインクッ!)」
そんなサーヴァント達をコヤンスカヤ2人が一歩引いて見ていた。
闇「はぁ(ため息)立香の本性を知ってなお、これだけのサーヴァントが味方するとは・・少し想定外でした。」
光「いいじゃありませんか。人理を救った後・・立香の手元に残る戦力としては上々、立香自身もコチラ側に一歩踏み出しました。今はこれで充分です。」
かつての立香は善と悪の狭間で下を向いて立っていただけでした。そこで中立を保ち続けて身も心も人類最後のマスターでいようとしていました。しかし、今の彼は悪の方を真っ直ぐに見つめている。なら、後はこちらに全力ダッシュですよ。ええ、人理を救済したらガチダッシュ間違いなしです。私はこういうのに詳しいんです!
闇「今は充分・・ウフフ、その通りですね。」
深く頷いた後、ゆっくりと立香の元へと向かう。サーヴァント達が道を開けていく。人理を救った後に誰が立香の一番かでまた争う事になるでしょうが、今は私が上ですとも、ええ。
闇「立香」(そっと頭に手を乗せる)
闇「人とはエゴの塊です。エゴを守る為なら同族だって殺します。貴方のエゴは数多のサーヴァントのエゴに感化され、それでもなお汚れなかった。自分より強い存在に屈する事なくエゴを貫き通しました。それはこのカルデアで最も調和の取れた心を持っている事の証明でもあります。」
フォウ「フォウ!」
いつの間にか、キャスパリーグが立香の側に寄り添っていました。
闇「私達サーヴァントはその調和の光に魅せられた虫ケラ。心の底から貴方に心酔しています。ですからどうかご安心下さいませ。ここに貴方を害する者達は存在しないのですから。」
その言葉が届いたのか、立香は再びグッスリと安息の眠りへと戻っていった。
フォウ「フォウ!」
一部始終を見届けたキャスパリーグが帰ろうとする。
闇「こんなところで油を売ってないでキリエライトの味方を増やしなさいな。キャスパリーグ。」
彼女は立香の顔を見続け、振り返らずに話した。
闇「全ての命を尊ぶ彼女の理想。立香が自由を手にする為の最後の城壁として、完膚なきまでに叩き壊して差し上げます!」
そう言い放つ彼女の顔はこの上ない笑顔で満ち溢れていた。
END