プロローグ
あれから、どれぐらいの時間がたったのだろうか。
あの日、剣製を競い合い、互いの幻想をぶつけ合ったあの時からずいぶんと月日が流れた。
俺の姿は、もう昔の面影はほとんどなく、今じゃあいつとまったく同じ姿かたちになってしまった。
そんな俺は今、戦争が終結したばかりの紅い丘で沢山の剣が体を突き破り、沢山の血を流しながらも立っている。
今まで相当無理してきたが俺の命はもう、ここまでのようだ。
アーチャー。お前の言うとおりだったよ。
俺の目指した夢は、確かに幻想にすぎなかったよ。
だけど、そればかりじゃなかった。
確かに俺も、九を救うために一を切り捨てたこともあった。
何人も人をこの手で殺し、もしかしたら、その俺が殺した人たちも助けることができたかもしれないと思い悩んだことは何度でもある。
でも、それでも人を助けようとした思いに嘘はない。
だから、小数人ではあったけれども、ありがとうと言ってくれただけで、心から救われた気がしたんだ。
アーチャーは……未来の守護者になったかもしれない可能性軸にいる俺は、きっと救えなかった者や、殺さずにいられなかった命ばかりを見てたんだ。
それでも俺が
俺は遠坂たちにそのことを教えてもらった。
俺の歪みは、俺自身直しようもないし、直す気もない。
それでも、あいつとは違って、誰かを助けようとしたことや、その信念は間違いなんかじゃないと信じ続けることができたから、世界から守護者になれと迫られても、俺は断ることがっできた。
ただ一つ、心残りがあるとすれば……
今まで俺のことを心配してくれていた振り切った人たちのことを、幸せにしてあげたかったな。
「だったら、アンタはこんなところでくたばるんじゃないわよ! アンタをこんなところで絶対に死なせてなんかやんないんだから!!」
「と……おさ、か?」