改造した模型を使って,やまと型護衛艦による遊星爆弾迎撃や航宙母艦 かつらぎ・次元潜航艦ノーチラスとかを掲載していたのですが,サイトの名前を忘れてしまいました。
もし本作の読者で知っている人がいたら,教えてください。
全く関係ありませんが,日本国召喚×実写版トランスフォーマーの構想があるとだけ言っておきます。
まあこの作品ですら更新が怪しいのに,もう一作連載は無理だと思いますがw
3年ぶりと150年ぶり
日本で唯一
広大な土地と豊かな自然を利用した農業と畜産業・漁業は日本の食料を支え,観光資源としても明治以降の日本を支える重要な場所として存在していた。
広大な北海道の北東
明治時代に開かれたこの港は石狩炭田から採掘された石炭の積み出しや北海道内部への中継港として機能し,現在は公園や商業施設もある観光地として姿を変えつつも,フェン王国やガハラ神国への定期便が就役する港として機能していた。
そんな小樽港には北海道中のメディアや小樽観光に来ていた殆んどの人々が集まっていた。集まった人々の視線は全てが港外に停泊している2隻のドレッドノート級と5隻のエンケラドゥス級に向けられていた。
小樽港には新潟港と敦賀港を結ぶ200m近い全長と1万8000tの総トン数を有する新日本海フェリーのカーフェリー らいらっくが停泊していたが,ドレッドノート級はその全長を有に超えている程大きい事は一目で理解出来た。
その上に海上に浮かんだ7隻の巨大船は人々が知っている形状とは大きく異なっていた。船は日本国や文明圏・文明圏外国でも開門に向かって船体が狭まっていく逆三角形をしていたが,7隻の巨大艦はそれぞれ四角形と半円という全く異なる形をしていた。
船体以外にも艦橋らしき構造物も見慣れない形状をしており,構造物の前後にはそれぞれ3連装と連装の大砲が強い存在感を示していた。
上述の要素だけでも人々を視線を引き付けていたが,人々の視線は特に船体に描かれた単語へと向けられていた。下半分が海に沈んで見えなくなっていたが,視認できる上半分だけでも"描かれている単語が英語なのでは?"と推測する事が出来た。
『こちら小樽港ですが,ご覧ください!! 港の外に巨大な船が止まっています!!
船体に描かれている文字はアルファベットの様にも見えますが,下半分が隠れているのでここからでは分かりません。』
右手にマイクを持った
その映像はリアルタイムで北海道中のテレビに映し出されていた。
テレビ北海道以外にも
集まっている人々も自身のスマートフォンやデジタルカメラで船の姿を収めていた。スマホで撮影された写真や動画はTwitterやInstagram・Facebook等のネットを使って,日本は疎かロデニウス大陸や周辺の国々に拡散されていった。
リポーターはカメラ越しに生中継レポートを続けていたが,彼女の視線がカメラ脇のカンペに移った。急いで書かれたカンペを見ながら,リポーターは中断していたリポートを再会した。
「え〜と。たった今ですね。あの巨大な2隻の船に書かれている言葉が
まだ未確定ではありますが,これが事実ならあの艦隊は間違いなく地球から来た事になります。」
ウェルズリーの演説は日本国民も聞いていたが,その演説の内容に国民は疑心暗鬼になっていた。
地球からこの星に転移して約3年。演説の内容が事実なら絶対に果たす事が出来ない筈だった奇跡の再会だったが,あまりにぶっ飛んだ内容に信じられずにいた。
そんな国民の疑惑は日本政府も同じ感情を抱いていた。
◇
北海道で唯一人口100万を越す道庁所在地 札幌市。北海道最大の都市で政令指定都市でもあるこの都市は事実上の首都として機能していた。
ミルメリアの東京破壊宣言を受けて,東京から大勢の国民が様々な手段で避難していたが,国民と同じく日本政府も札幌に避難して,北海道道庁に臨時の拠点を置いていた。
一時は通信能力が優れており,
皇族も例外では無く,横田基地に緊急で到着した政府専用機に乗って北海道へと降り立ち,現在は皇族御用達の札幌グランドホテルに滞在していた。
間借りしている北海道道庁の1室は即興の会議室として機能しているが,その部屋に武田総理含め日本政府の閣僚が集結していた。
避難前からほぼ寝ずにミルメリアへの対応策を考えていた閣僚らは心身ともに疲労が蓄積していたが,
小樽港に来訪した第13艦隊第4戦隊第1340戦隊旗艦「DDD-275 アルカナ」から"日本政府との対談を望む"と通信が送られ,日本政府が承諾すると返答を行った。
返答を送ってから1時間もせずに,コスモファルコン 2機の護衛をつけて「アルカナ」から発艦したVTOL機 コスモシーガルは丘珠空港こと札幌飛行場へと降り立った。
真っ白なコスモシーガルから降り立った1人の外交官は,出迎えるべく待っていた外務大臣の佐藤 渉と流暢な
流暢な日本語を話したという事実も相まって,閣僚らの興味はより一層引き立てられていた。
部屋の扉が開き,佐藤の先導で1人の男が部屋に入ってくる。高身長で金髪に碧眼という日本人離れした外見を持ち,グレーのスーツに見を包んだ男は正面に座る総理大臣 武田実成に向かって一礼した。
「総理。地球連邦の外交官をお連れいたしました。」
「初めまして武田総理。私は地球連邦外交局のダーリアス・メイゼルです。
日本の皆さんに地球連邦を代表して,150年ぶりの再開を任された事を光栄に思います。」
流暢な日本語を披露したメイゼルに佐藤外務大臣以外の閣僚全員が驚きを隠せない。
ノルースに転移した日本が今まで生き延びれたのは,自動翻訳現象で会話が成り立つ事が大きかったと言っても過言ではない。
日本人は日本語に変換され,日本語以外を話す外国人にも母国語として変換されていたが,日本人と外国人の会話が変換される事は無かった為に,魔力を持たない地球人同士では作用しないと結論づけられていた。
だがノルース全域に地球連邦の存在を認識させたヴェルズリーの演説も日本語で聞こえていた。魔力を持たない筈の地球人が流暢な日本語を話した事で,地球連邦が自らの言葉を日本語に変換可能な技術を有している事を認識させた。
眼の前にいるメイゼルはその認識を確信に変えた。彼の言葉が瞬時に日本語に変換される様子を,閣僚らにはっきりと見せつけた。
同時に地球から消えて150年も経過しているにも関わらず,地球連邦は支障なく会話をこなせるレベルの日本語を覚えている事を閣僚らに認識させた。
メイゼルが総理の真正面の席に座ると,武田総理が彼に話しかけた。
「メイゼル殿でしたか······まさかこうして地球の方からやって来てくれるとは思ってもいませんでした。
それにここまで流暢な日本語で話してくるとは思ってもいまでんでした。何を使って翻訳しているのでしょうか?」
「首元の翻訳チョーカーを使用しています。これを作動させれば,装着者の発言を地球の様々な言語から各惑星の言語まで瞬時に翻訳する事が出来ます。」
メイゼルの返答に閣僚は個々で違う反応を示す。自らの発言を瞬時に相手側の言語に変換する驚異的な技術に関心を抱く者と,あまり凄いものだと思えない者と分かれた。
「そんなものがあるとは········150年も経てば技術の進歩は凄まじいものだな。」
「確かに凄いですが,この異世界では常に翻訳機能が働いていますからね。異世界側の人々相手には翻訳チョーカーいらずに会話が成り立つかもしれませんが····」
「"常に翻訳機能が働いている?"·······それはどういう事でしょうか?」
メイゼルは閣僚から出た聞き覚えの無い単語に疑問を抱き,質問を行った。メイゼルの質問に佐藤外務大臣が答えた。
「この異世界には自動翻訳現象というものがあります。地球と同じくこの異世界では様々な言語がありますが,全て日本語に自動で変換されて聞こえるのです。」
「なんと·········そんな現象があるのですね。私も翻訳チョーカー無しで話せるのでしょうか?」
「それが地球からやって来た私達はそれが通用しないのです。異世界の人々にしか通用しないと我々は仮定しています。」
「なるほど·········やはり色々と不思議な星ですね」
メイゼルはノルースが数世紀も差がある文明が混在している奇妙な星だという事を認識していたが,自動翻訳現象という神が作ったとしか思えない現象に驚かされた。
チョーカーに関する話が一区切りしたと判断した武田総理は,メイゼルに気になっていた話題をぶつけた。
「それでメイゼル殿。あなた方は日本がいなくなった後の地球から来たと言いましたが,我々が消えた後の地球はどうなったのでしょうか?」
「少々長くなりますがよろしいでしょうか?」
「構いません。我々も是非知りたいですから。」
武田総理の返答を受けて,メイゼルは日本が消えた後の地球について語りだした。その内容に閣僚らはどんどん青ざめていく。
日本が消えただけで一度地球上の国家が全て崩壊して,世界が灰燼に化した事も衝撃だったが,地球連邦の設立から僅か100年程で宇宙を飛び回れる艦隊を作り上げられる技術を得た事も衝撃だった。
メイゼルの話が終わる頃には閣僚ら全員が,青ざめた顔で彼の語った事実を受け入れられずにいた。
「信じられん········」
佐藤外務大臣が辛うじてそう呟いた。彼の発言は閣僚全員の考えを代弁していた。
日本国が異世界に転移した事自体も信じられない物だったが,それによって地球国家が完全に崩壊したという事実も信じられない物だった。
「異世界転移が2つの星の全てを変えてしまったのですね·······」
「南極がアトランティス·······ムーから聞いてはいたが,そうでもされないと信じられん·······」
「グラ・バルカス帝国が元いたユグドとかいう星もこんな風に変わってのだろうか········」
閣僚らはポツリポツリと呟く。皆が彼の話に対してそれぞれ抱いた感情を発していった。
武田総理は目を閉じて黙って聞いていたが,目を見開くとメイゼルに向かって話しかけた。
「メイゼルさん,我々がいなくなった後の地球について教えてくださって,ありがとうございます。それで地球連邦は我々に何を望んでいるのですか?」
武田総理の発言にメイゼルは地球連邦の代表として答えた。
「我々 地球連邦は日本への接触とこの惑星 ノルース全域の防衛を行う為に派遣されてきました。
ミルメリアは数倍の戦力を持ってして,再度侵攻してくる事は間違いないでしょう。この星の全ての勢力がミルメリアに対して有効的な攻撃を行う事が出来ないという事実は,皆様も分かり切っているでしょう。
今回も我々がやって来なければこの星はミルメリアの手に落ちていたのは間違いありません。我々以外にもユグドやオルデラン・インペリアル星系連合などの勢力もこの星を守る事を宣言しています。」
メイゼルの返答を閣僚全員が黙って聞いた。彼が後半に語った内容は目を背ける事の出来ない事実だった。
「海自と空自は半壊,在日米軍に至っては8割近くを喪失する被害を出したのに,東京は守りきれなかった。メイゼルさんの言う通り地球連邦が来なければ我々は天国に行ってただろう。」
防衛大臣 厳田虎がそう言った。空自と海自はメディナ戦隊との戦闘によって全戦力の約半分を失い,在日米軍に至っては「CVN-73 ジョージ・ワシントン」以外の戦力の殆どを喪失したにも関わらず,メディナ戦隊を撃退する事は出来なかった。
1戦隊相手にこの結果では,1艦隊を防ぐ事など不可能だと全員が断言出来た。
周辺国の中で一番技術が高いであろう日本国でこの結果なら,他の国々は全戦力を投入しても被害すら与えられない可能性だってありえる。
ミルメリアと互角に戦闘が行える地球連邦以下各勢力がノルースを守ると宣言している以上,日本国には受け入れる以外の選択肢は残されていなかった。
「日本国としては地球連邦の要求を受け入れるのが最適でしょう。我々の軍事力を持ってしても東京は守れず,炎に包まれてしまったのですから······」
「それに関してですが,甚大な被害を受けた東京に対して救助活動を行う許可を頂きたいのです。
既に第4戦隊は東京湾内に展開しており,総理の許可さえいただければ直ぐに行う事が出来ます。」
「·········許可を出そう。今は1人でも助ける事が最優先だ。」
メイゼルの発言に武田総理は数秒の間を置いて返答した。メイゼルはその返答を聞くと,直ぐに首のチョーカーに触れた。
「私です。救助活動の許可が出ました。」
短い言葉で要件を伝えたメイゼルは再度チョーカーに触れて,通信を切った。
その様子を隣で来ていた佐藤外務大臣が話しかけた。
「そのチョーカーは通信機にもなるのですね。」
「ええ。連絡や翻訳も出来て便利なので,地球連邦の国民の大半は持っています。」
「それは我々にも使いこなせますかね?」
「出来ると思いますよ。最もこの星で暮らすにはいらないかもしれませんが。」
メイゼルが短時間で覚えた知識で披露した冗談に,数日間ドンよりとしていた会議室に笑いが起きた。
・Facebook等によってロデニウス大陸や周辺の国々に拡散されていった·······
既に転移から3年程経過しているので,ロデニウス大陸全土にネットが繋がっていても可笑しくないと判断しました。
周辺の国々はフェンやガハラ・シオス・アルタラス辺りを想定しています。
・横田基地に緊急で到着した政府専用機に乗って······
何故羽田空港ではなく横田基地なのかですが,羽田空港は民間空港なので何が何でも避難したい人々が集まって,容量がパンクして機能不全に陥る可能性があった為に,横田基地になったという事です。
・コスモシーガル
2199から登場したVTOL汎用貨物機そのまんま。地球連邦軍では使い勝手の良いVTOL汎用貨物機として,ドレッドノート級以上の艦艇に搭載されています。
・自動翻訳現象
これが無かったらマジで日本終わっていたと思います。
今作では原作での記載から転移に外国人も巻き込まれているとしています。私は自動翻訳現象は"少々の魔力があれば発生するもの"と解釈している為,魔力を持たない地球人同士では発生しないとしています。
・既に第4戦隊は東京湾内に······
アンタレス級やトウキョウ級は航空甲板を備えているので,"移動する飛行場"と言っても過言ではないでしょう。
前述のコスモシーガル等を効率よく救助活動に使うには彼女らの存在が不可欠なので,東京から遠く離れた小樽に送ることが出来ず,止むなく第1340戦隊が派遣されたという経緯です。