※下記の作品を読んでいないと、意味がわかりません。先にそちらをお読みください。
いつの日か、鬼札を手に(https://syosetu.org/novel/196197/)
光は、霧の向こうに(https://syosetu.org/novel/281777/)
種は、受難に耐えて(https://syosetu.org/novel/282871/)
雪月花 魂の行方(https://syosetu.org/novel/210038/)
※意味がわかっても、面白くないかもしれません。作品としてうまくまとまらなかった裏設定の書き捨てです。暇な人だけ読んでください。
※小説家になろうでも掲載しています。
いい月夜だね、お嬢さん。
うん……。
って誰? あんたたち。
それにお嬢さんって……あんたも子供じゃない。
うふふ、いいね。身の程を知らない。世間を知らない。
だから自分の限界も知らない。運命に抗うものの絶対条件。
だから、誰なの、あんた。
満月が好きな、ただの妖怪。あなたと同じね。
同類のよしみで一つ、いいことを教えてあげる。
いいこと……?
私たちの力は、月から貰うものではないの。
全ての力は、自分の内にある。
月はただ、その力を引き出してくれるだけ。
それに気づけば、満月はいつでも、あなたのすぐそばにある。
……なに言ってんのか、わかんない。
そうね、私もわからない。霧の向こうはよく見えないから。
でも、これを教えることで、きっとあなたの運命は変わる。
はぁ……?
ねえパチェ、この子に本を読ませてあげて。
月の魔術に関する本がいい。
え? そんな、大事な本が獣くさくなっちゃうじゃない。
くさくないもん!
うるさい。
……ねえレミィ、どうして?
そうすると面白いことが起きそうだから。
……いつものね。
わかった、ついてきなさい。
ただし、汚したり破いたりしたら敷き皮にするからね。
あと、とりあえず入れる前に洗うから。
さっきから勝手に何!?
いったい誰なのさ、あんたら!
ああ、今夜は本当にいい月だな。
美鈴、お茶とお菓子を用意して。この子の分もね。
……ほら、どうしたの? 来ないの?
進まぬ先には、道はないよ?
……行く。
今日で、終わりにしましょう。
えっ!?
ど、どうして……!?
お嬢様に言われたことでもありますし、いろいろ教えましたけど。
でも、やっぱりあなたは、単に強くなる以上のことを求めてる。
そしてそれを、私が教えることはできないんです。
……今の幻想郷では、ね。
それ、は……。
……でも! 普通の修練なら、まだ……!
あなたは既に十分強いですよ。人狼としてはね。
これ以上、私が教えることはないくらいに。
ただし、別に褒めてるわけじゃありません。
もう、あなたには伸びしろがないんです。
少なくとも体術に関しては。
えっ……。
満月ならば、話に聞くその相手くらいなら、普通に勝てるでしょう。
でも、あくまで普通に勝てるだけです。
万全のあなたと戦うからには、当然そいつも警戒している。
たとえ満月の夜にそいつを追い出せたとしても……。
……そして、新月の夜には、
新月でも、私にはっ……!
ええ、何やら作ってたのは知ってますよ。
でも無理です。あれでは絶対的な不利を覆すには足らない。
切り札と呼べるようなものじゃない。
そんなっ……。
……あなたにはもう、何人もの友人がいる。
近くから、遠くから、見守ってくれている人もいる。
本来の場所ではないけれど、暖かい居場所があるんです。
だから……。
それでもっ!!
……それでも、私はっ……私は、絶対にっ……!!
……繰り返しになりますけど。
あの技を使ったとしても、普通はまず勝てません。
一撃くらわせられるかどうかの持続じゃ、ほとんど役に立たない。
だから、諦めろって……!
落ち着いてください。本題はここからです。
普通じゃないやり方でなら、その半端な切り札でも勝つ道はある、と言ってるんです。
……!!
ただし、それは非常に危険な方法です。分の悪い賭けと言ってもいい。
そして、もしうまくいったとしても、決して二度は通じない。
だからそんな方法、たとえ知ったところで、何の意味も……。
教えてください。
……。
お願いします。
まあ、あなたがどうしても知りたいっていうのなら。
……念を押しておきますが、私が教えるのは、ただ一度だけ勝つ方法。
それ以上の意味はありません。その結果がどうなろうと知りません。
いいですね?
紅魔館の状況に、変化はありません。
あの閻魔も、流石にそろそろ動くようです。
そうねえ。
まあ、こればっかりは決まりごとだしね。
……あの。
なぁに?
いえ、何でもありません。
あのね、藍。
はい。
あなたが考えることくらい、私にわからないと思うの?
……失礼しました。
言いなさい。遠慮はいらないから。
ただ少しばかり、助力などを、と。
うん。問題にならない範囲でなら、ね。
ありがとうございます。
随分あっさりと。そう思ったでしょ?
はい。
実利も多少は、とは考えましたが。
それもあるけど。
別に、あなただけからの願いでもない。そういうこと。
……成程。
まことに。