やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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香織編20話です。


31ー20話ー由比ヶ浜結衣のクッキーは…

ーー奉仕部→家庭科室

 

八幡達は、家庭科室へ到着するとすぐに室内へ入る。

 

八幡自身は苦笑いするしかなかった。

 

「本日2回目の家庭科室だな」

 

八幡はそう言って家庭科室へ入る。雪乃と香織、結衣も続けて入り、クッキーを作るために準備を開始する。

 

 

そしていつしかバニラエッセンスの甘い匂いに包まれた家庭科室。

 

だが結衣は、まともに料理をしたことがないことが露呈してしまう。雪乃、香織が出来ているから余計に出来なさが露呈する。

 

まず、エプロンすら着れなかった。

 

雪乃は、結衣の姿を見て頭を抱えた。香織はそんな雪乃を慰めている。八幡は、綺麗にエプロンを着こなして、エプロンを着るために苦戦している結衣に

 

「まだ着れないのか?香織も雪ノ下も待ってんぞ。ったく仕方がないな、ほらっエプロンというのは、こうやって着るんだよ」

 

呆れた表情で八幡は、ちょいちょいと結衣のエプロンをちゃんと着せる。結衣は頬を赤らめながら

 

「あ、ありがと、ヒッキー」

 

「別に大したことはしていない」

 

八幡は、結衣のそんな姿を見て、昔の事を思い出していた。

 

 

八幡と綾音が、お菓子作りをしていた時に小町と綾香が自分達も手伝いたいと言い出したことがあった。

 

小町と綾香が、今の結衣のようなことをしていた。

 

小町のエプロンを綾音が、綾香のエプロンを八幡がちゃんと着せていた。

 

そんな風景が八幡の脳裏に浮かんでいた。

 

「なんか、ヒッキー、お母さんやお兄ちゃんみたいだね」

 

「俺はお前の母親ではないがな。まあ兄としては、可愛い妹のためなら苦ではないがな」

 

結衣とは比べるわけでは無いが、小町や綾香がいるため、兄としては頑張りたいという気持ちはある。そんな八幡と結衣を見ていた香織は近づいて来て

 

「そこっ!ちょっと距離が近いよ!」

 

「うわっ!」

 

すると結衣が八幡に話しかける。

 

「あ、あのさ、ヒッキー…」

 

「なんだ?」

 

「し、白崎さんと付き合ってるってホント?」

 

「ああ、ホントだ」

 

八幡からそう聞いて、一瞬悲しそうな表情を浮かべたが、すぐに別のことを聞いてきた。

 

「か、家庭的な女の子って男の子って好きかな?」

 

「家庭的な女の子は、男子なら大体のヤツなら好きだろうな。まあ俺の場合は、女の子だけにはさせないが」

 

「…そっか……」

 

結衣は、後半の言葉は小さく聞こえないように言った。

 

「…?」

 

「よし!やるぞ!」

 

結衣は気合いを入れて、ブラウスの袖をまくり、卵を割りって、かき混ぜる。小麦粉を入れ、さらに砂糖、バター、バニラエッセンスなどの材料を入れる。

 

だが八幡は、結衣のやって事は、はっきり言えば、食材達が泣いている。それだけ酷いのだ。気合いを入れたが、はっきり空回りしている。それは香織も雪乃も感じているようだ。

 

 

まず溶き卵、殻が入っている。

 

続いて小麦粉、ダマになっている。

 

更にバター、固体のまま。

 

砂糖は塩にすり替わっている。

 

バニラエッセンスは、とぼとぼと入っている。

 

牛乳は、タプタプしている。

 

雪乃は、顔を真っ青にして額を押さえていて、香織は顔を真っ青にしながら何とか結衣の良いところを見つけようとしている。八幡も真っ青状態で言葉を失っている。

 

八幡の心の中で、小町、綾香以下の料理スキルだと刻まれた。

 

結衣はそれでも気も止めず、次はインスタントコーヒーを取り出した。

 

八幡と香織と雪乃は、言葉を失いなんと声を掛ければ良いのかわからなかった。

 

結衣がやってるのは、すでにクッキーを作ってるのか、何かの科学実験をしてるのかわからなくなっている。

 

八幡は、ここまで料理センスがない女子は初めて見た。今まで女子にも料理を教えてきたが、結衣ほどの独創的は女子は初めて見たのだ。

 

出来上がったクッキー?は、真っ黒なホットケーキみたいなものがあった。匂いからしてヤバイものなのは、八幡も香織、雪乃も本能的に感じ取った。

 

「な、なんで?」

 

結衣が愕然とした表情で、物体Xを見つめている。

 

「はぁ~理解できないわ。どうやったらあれだけミスを重ねる事が出来るのかしら」

 

「……ああ、同じく同感だぜ」

 

「アハハ、誰にでも失敗はあるよ」

 

八幡と雪乃、香織は、結衣に聞こえないように言った。結衣は物体Xを皿に盛り付ける。

 

「み、見た目はアレだけど、食べてみないとわからないよね!」

 

「そうね、みんなで食べましょうか」

 

「雪ノ下、笑顔が引きつっているぞ。俺が食べるから無理はするな」

 

「比企谷君、本当に大丈夫なの?」

 

「そうだよ、私も食べるから」

 

「香織も無理すんな」

 

八幡は、目の前の物体Xを見る。小町や綾香、緑子、七海、雫、香織の失敗したヤツを思い出す。

 

その時も小町や綾香、緑子、七海、雫、香織の失敗した物体を悲しませないように食べた事がある。

 

その後、腹を下して大変だった。

 

母親から言われた事を思い出す。

 

【女の子に恥をかかすな】

 

「…くっ…さて食べるとするか…」

 

震える手で、物体Xが乗ってる皿を引き寄せる。結衣を見ると、期待と不安が混じってる表情をしている。

 

「比企谷君、やっぱり貴方だけに試食させるわけにはいないわ。それに、彼女のお願いを受けたのは私よ?責任くらいとるわ」

 

「私もO・Kしたんだから、責任は取るね」

 

「いや、無茶はしないで良いって」

 

「ううん、何が問題なのか把握しなければ、正しい対処は出来ないのだし、知るためには、危険を冒すのも致し方がないのよ」

 

「私だって分析したいわけだしね」

 

八幡と香織と雪乃が見る物体Xは、鉄鉱石と言ってもおかしくないぐらい、黒々している。そして3人は、物体Xの一部をつまみ上げる。

 

「む、無理はしなくていいぞ、香織、雪ノ下?」

 

「比企谷君こそ、無理をしなくても構わないわよ?」

 

「八幡君は、無理して食べなくて良いんだよ」

 

「…別に無理をしてないぞ。香織、雪ノ下こそ涙目じゃないか?」

 

そんな押し問答をしばらく続けて、八幡と香織、雪乃は、物体Xを口に放り込んだ。

 

八幡と香織、雪乃は、頭の上に星マークが出ることになった。

 

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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