やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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雫編3話です。


11ー3話ー作文と平塚先生。

 

八幡は、自分の高校デビューは雫と一緒に入学式へ向かうところから始まり、事故に遭遇して高校デビューを見事に失敗したことを書き始めた。

 

入学式前日、前には言っていなかったが、雫と一緒に綾音の墓参りをやっている。色々と報告もしたかったからだ。

 

そしてあの事故に遭遇しているのだ。自分は無事ではなかったが、あの助けた犬は、無傷だったようだから、それだけは良かったと思っている。

 

しかし後が続かない。頭に何も思い付かない。退院後は、学校生活はボッチの生活を送りましたとか、書くのかと自問自答を繰り返して作文を書いた。中学時代のなら書けるのになと考えていた。

 

しかしその日の昼休み早々に平塚先生から呼び出しをくらう。

 

【2ーF組 比企谷八幡、至急職員室へ来るように】

 

「呼び出しか、大方あの作文の事だよな」

 

八幡が席を立つと、クスクスと女子の笑い声と悪口が聞こえてくる。

 

「あいつ、なに呼び出されてるんだろうね」

 

「なんかしたんじゃないの?」

 

「犯罪とか?」

 

「キャーそんなの嫌よね」

 

八幡はため息を吐きながら教室を出る。職員室へ歩きながら自分の中で愚痴を溢す。

 

【キモイとか、目障りとかならまだしも、犯罪者呼ばわりされる日が来るとはな】

 

女子のネットワークは、凄いものである。他のクラスだというのに八幡の事を白い目で見てくるし文句を言ってくる。

 

色々と言われる前にそそくさと職員室へ向かう。

 

 

八幡が、職員室の扉を開けると、平塚先生が手を振る。

 

「比企谷、こっちだ」

 

八幡は、平塚先生の机の真正面へやって来た。先生の机の上には、自分の書いた作文があった。

 

「比企谷、私が呼び出した理由はわかるな?」

 

「その作文に不備があったと?」

 

「私が授業で出した課題は何だったかな?」

 

「高校生活を振り返ってというテーマでしたが」

 

「そうだな、それなら何故君は、高校生活の初めの入学式の登校時しかないんだ?何故、それから白紙なんだ?」

 

「はぁ~、俺…そんな立派な高校生活を送ってないので、原稿用紙何枚も書けませんよ」

 

はぁ~と平塚先生はため息を吐きながら、八幡を紙束で頭を叩かれる。そして平塚先生が真面目な表情で八幡に聞く。

 

「1つ聞く。比企谷、お前はそんな感じであと2年も過ごすのか?」

 

「そうですね、地味で目立たなくしていれば、いいかなって」

 

「灰色の人生でも送るつもりなのか?」

 

「それで、構いませんよ」

 

八幡は、恋人の雫や親友の雅史達と一緒の海浜総合高校だったら薔薇色の青春生活を夢見ただろう。でもここは総武高校であり、海浜総合高校ではないのだから。

 

平塚先生は、今度はこんなことも聞いてきた。

 

「はぁ~全く君と言うヤツは…で、友達とかいないのか?」

 

「友達は()()にはいませんね。入学式から3週間の入院生活がブランクとなり、今まで尾を引いてるんですけどね」

 

「ブランクね…それと部活はやってなかったよな?」

 

「友達もいないのに部活とかやるわけがないでしょう」

 

「そうか!友達はいないか!私の見立て通りだな。君の腐った目を見ればそれくらいすぐにわかったぞ!」

 

八幡は総武高校にはいないのであって、海浜総合高校には恋人と親友がいるんだよ、と思っているが、言うつもりもない。

 

八幡はここに雫や雅史達がいなくて良かったと思っている。彼らは八幡の容姿に対して文句を言う人間を許さない。平塚先生は、1人でにうんうんと納得顔で八幡の顔を遠目で遠慮がちに見ている。去年の担任の末広先生とは真逆の位置にいる教師だと八幡は納得した。

 

「彼女とか、いるのか?」

 

「いませんよ、()()()()()()

 

八幡は職員室の窓の方を見て言った。

 

「そうか、いないか!」

 

平塚先生は、八幡に対して憐れんだ目で見ている。八幡はそんな目を見て、何だか気持ちが悪く感じた。

 

平塚先生は、ため息混じりに煙草を吸いながら

 

「よし、こうしよう、レポートは書き直せ」

 

「本当に?」

 

「当たり前だ」

 

結局八幡は、平塚先生により作文の書き直しを言い渡された。

 

 

八幡は今度は何を書こうか迷っているときに平塚先生がこういってくる。

 

「君には奉仕活動を命ずる。君に拒否権はない」

 

「はぁ~!?」

 

八幡のこのはぁ~!?は、本当に心の中からの声だった。八幡も平塚先生に問う。

 

「奉仕活動?一体なんの?」

 

平塚先生は、時計を見て

 

「放課後にもう一度私のところに来い。良いな、比企谷?」

 

八幡に鋭い視線で見ながら言った平塚先生。その目は逃げたらわかってるよな、的な感じで見ていたのだ。

 

「……わかりました、そんな目で見ないでください。放課後、絶対に来ます」

 

「ああ、必ずくるように」

 

話はここで一旦終わりを迎えた。平塚先生に礼をしてから、職員室を後にした。終わってから雫を迎えに行くことが出来なくなってしまった。

 

八幡はスマホを取り出して、雫に対して

 

【雫、放課後、現国の担当教師に呼ばれたから遅れると思う。あまり遅かったら帰ってくれていいから】

 

八幡はこのようにチャットで書き込んで教室へ戻ることに。

 

 

教室に戻ってくると、またヒソヒソと話し声が聞こえてくる。

 

「戻ってきたぜ、アイツ」

 

「あんまり見んなって。なにされるかわからないぞ」

 

「だよな」

 

「あの人、なんだか怖いよね…。何だかキモいし」

 

「だよね~いつか犯罪を起こしそうな感じかする目をしてるし…」

 

八幡のクラスメイト達は好き放題な事を言っている。彼は気にせずに耳栓をしたかのように机に突っ伏す。眠ろうとしたらスマホのチャットが鳴る。すぐに誰か確認する。

 

【現国の担当教師に放課後に呼ばれた?八幡、貴方何かしたの?】

 

【いやぁ、ふざけた作文を書いたというか何と言うか…】

 

【ふざけた作文…それって八幡が悪いでしょう!】

 

【まあ、確かに俺が悪いです】

 

【大体、何について作文を書かなきゃなかったの?】

 

【まあ色々とな…。ちゃんと書き直すからさ、雫は心配すんな】

 

【ちゃんと書きなさいよ。多少の遅れは許す】

 

【ありがとう、雫】

 

雫とのチャットを終えると、スマホをポケットにしまう。

 

待ち合わせ、昨日約束した放課後デートのことである。八幡から言ったことだから、約束を潰すわけにはいかないのだ。

 

「さっさと作文を書き直すしかないか」

 

八幡は、作文を一端全て消して、新たに作文を書き始めた。そして書き終えるのは、昼休みが終わる1分前であった。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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