やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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雫編4話です。


12ー4話ーつかの間の出来事。

ーー

 

職員室からクラスへ戻る時にスマホのバイブがなったので、人気のないところに来てから確かめる。グループチャットからだ。

 

「うん?雅史からか。何だろ?」

 

【八幡、八幡が大好きだった、ラノベが発売されてたから買っておいたよ】

 

【お!忘れた。サンキュー雅史。って今日は昼間に帰れるのか?】

 

【帰れると言うか、俺達サッカー部は、となりの市の高校と練習試合。その帰りさ】

 

【なるほど、さすが海浜総合高校だな】

 

【そうかな、購入したラノベは、おばさんに渡しとくよ】

 

【ああ、そうしてくれ。代金は後で渡すからな】

 

【ああ、それじゃあな、八幡】

 

【こっちこそ、ありがとな】

 

雅史とのやり取りを終了した八幡は、スマホをポケットにしまおうとしたら、緑子達から連絡がくる。

 

【やっほー、八幡…元気してた?】

 

【緑子、テンション高いな?】

 

【八幡、緑子がテンション高いのは、水泳部の副部長に就任したからだよね】

 

【緑子が!って言っても順当って気もするが】

 

緑子は中学時代は水泳部の部長も務めている。だから順当だと八幡も言ったのだ。

 

【水泳を頑張れるのも、八幡のおかげだから。八幡のあの言葉が、私を奮い立たせてくれたから。あの言葉がなかったら今の私はないと思う】

 

【バカ言え。それはお前の実力だ。俺のおかげではない】

 

【ううん、八幡のおかげだよ】

 

【まあ…緑子がそこまで言うなら…】

 

緑子に対しての言葉。雫はおろかまだ綾音と付き合う前に、不良から助けただけではなく、緑子のプライベートの問題を片付けたことがあるのだ。綾音からも頼まれたから、緑子の問題を解決するために走り回った経験がある。

 

その時に、そっと緑子の背中を押す言葉を言った。

 

【緑子、無理をする必要はないぞ。泣きたい時は泣いても良いんだ。お前、ずっと我慢してるだろ?胸なら貸すぜ。まあこんなこと、雅史みたいなヤツに言われたいだろうけど、ごめんな】

 

【ううん、ありがとう、八幡!】

 

緑子は、八幡の胸の中で大声で泣きじゃくった。八幡は緑子の頭を撫でたのだった。

 

【緑子、お前の側には俺がいる。だから前だけを向いて走れ】

 

緑子は、この言葉で己を奮い立たせている。

 

親友の綾音や雫のために諦めた恋。

 

自分の心の中に封じた思い。

 

八幡と離れて気付かされる彼の大きさ。

 

八幡の恋人としてではなく、1人の親友として隣の並び立つ資格がないと臆病になっている自分。

 

そんなことを考えていたら八幡が

 

【緑子、さっきから黙りこんだままだが、大丈夫か?】

 

【大丈夫だよ!八幡、私頑張るから!】

 

【お、おう】

 

【それじゃあね、八幡。私も頑張るからね。それと雫を大切にしないさいよ、泣かせたら許さないから】

 

【おう…】

 

そう言ってグループチャットを終えた。八幡はスマホの時間を見る。

 

 

クラスに戻ったらさっさと昼ごはんを食べることにした。クラスの人間達は、なんでアイツ今頃弁当食べてるんだ、みたいな視線を醸し出している。

 

八幡はそんな視線を無視しながら昼ごはんの弁当を食べた。

 

午後の授業も乗り越えた。後は帰るだけとはならないのが今日である。

 

 

午後の授業も乗り越えた。後は帰るだけとはならないのが今日である。

 

昼休みに平塚先生から放課後に来いと言われている以上は、行かないといけないだろう。八幡はため息を吐いた。

 

HRも終わり、重い腰を上げ再び職員室へ行くために教室出る。職員室へ歩き出した直後誰かかに空き教室へ連れ込まれた。

 

八幡はついに自分はボコられるのかと覚悟を決めた。しかしそんなことは無かった。そこにいたのは、同じクラスの学級委員長である吹寄制理である。黒髪ロングで巨乳で人望がある。今は胸の下で腕を組んでいる。総武高校の美少女の1人と言われていてスクールカースト最上位である。そんな吹寄が八幡を空き教室に連れ込んだのは、理由がある。

 

「ふ、吹寄さん?何かご用ですか?…あ、平塚先生から俺が逃げないように命じられて?」

 

「平塚先生に、貴方を逃げないように命じられて?何、わけのわからない事を言ってるのかしら?」

 

吹寄は、キリッとした目で八幡を睨む。

 

「…ち、違うのか?じゃあ何故、俺をこんな空き教室に?」

 

「貴方に訊きたいことがあるからよ」

 

「訊きたいこと?そんなの教室で訊けばいいだろ?」

 

「教室では訊きにくいことだからよ」

 

吹寄はそう言ってため息を吐く。そして八幡を見据えて

 

「貴方、総武中出身よね?」

 

「出身中学は総武中だが、それがどうかしたのか?」

 

「海浜に行った親友達や後輩達が、総武中の色男が総武高校にいるってね?比企谷、その人を知らない?」

 

「し、知らないな…俺、ボッチの1人だぞ。そんな色男なんか知らないな」

 

八幡は、総武高校で手に入れた平穏を失いたくない。吹寄は総武中だったのか?

 

 

いや違う。同級生や後輩と言っているから、本人ではないだろう。

 

同級生なら、雅史達の話からわかってくるかもしれない。

 

後輩達も八幡に告白した女子達がいる。その辺りから話がもれるのかも知れない。ここは逃げて平塚先生のところまで、行くしかないと八幡は決める。

 

「俺、そんなリア充に知り合いはいない…。吹寄、平塚先生に呼ばれてるし、行くな」

 

八幡はそそくさと空き教室から出ていく。

 

吹寄は八幡が去って行った後、スマホを取り出し画像を映し出す。そこには海浜総合高校の去年の文化祭の有志によるバンドに飛び入り参加して、雫とデュエットして歌う八幡の姿があった。

 

「彼があの色男で間違いないわね。しかし海浜総合高校と総武高校で、彼の評価が天と地の差…総武高校では偽りの仮面を付けている?それとも最愛の恋人を失い、沈んでいた彼を救い上げた新しい彼女が海浜総合高校にいるため?」

 

吹寄はスマホをしまい、ため息を吐きながら

 

「まあ、同じクラスだし、そのうちわかっていくかもしれないわね」

 

吹寄はそんなことを言ってから空き教室から出ていく。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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