やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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雫編20話です。


28ー20話ー酷評。

ーーー

 

八幡は、最後まで読んで寝ることにした。

 

「材木座、お前…俺が言ったことを…こと細かく覚えていやがって…。恥ずかしいじゃねーか!」

 

材木座がストーカーか盗聴でもしてない限りは分からないような台詞がたくさん出てくるのに驚きだ。

 

「飛躍したのもあるが、俺が綾音に言ったあんな台詞までを…そして雫とのやり取りまで…」

 

身体中が真っ赤になりながらも読んだ。そして最後の辺り

 

「何で、俺があの時…卒業式の日の帰りに告白してきた女の子を振った時の台詞まであるんだよ…」

 

材木座が書いたこのラブコメを雪乃や結衣はどのように受け止めるのだろうか。

 

八幡は、忘れていた台詞を思い出され、恥ずかしくなりながら眠りにつくのであった。

 

 

 

ーーー

 

八幡は、結局あまり眠れなかった。材木座の小説のおかけで眠れなかったのだ。

 

「ふぅっ、一気に読みすぎたかな…」

 

少しずつ読むことも考えたが、雪乃辺りは全部読んで来そうな感じもしたので、全部読んだのだ。

 

「まあ、材木座の得意な中二病バトルを辞めてまで、綾音の事を書いてくれたのには感謝だな。雫にはちょっと悪いとは思うが」

 

感謝の気持ちと申し訳ない気持ちが交差する感じで学校に向かった八幡であった。

 

だが今日の授業は眠さとの戦いを繰り広げた八幡は、奉仕部へ向かおうとすると結衣に話しかけられる。

 

「ち、ちょっと待つ、待つ!今日、ヒッキーって眠そうじゃない?」

 

「まあな、小説を遅くまで読んでたからな。お前も小説を読んでるわりには、元気いっぱいだな?」

 

「え?」

 

結衣は、目を合わせずに視線を反らす。

 

つまり小説を読んでいないことが確定してしまった。慌てて読んだ程で話すがバレバレである。

 

八幡と結衣は、そんな感じの会話をしながら奉仕部へ向かう。

 

奉仕部の扉を開けると、雪乃がうつらうちらと寝息を立てて寝ていた。

 

一瞬、ドキッとしてしまう八幡。人の気配に気づいた雪乃は目を覚ます。

 

「驚いた、貴方の顔を見ると一発で目が覚めるのね」

 

八幡は、一瞬でもドキッとしたことを後悔した。目の前の女は綾音と違って、冷たい冷酷なヤツだと、改めて思った。雫にも悪いから心の中で謝罪する。

 

雪乃は、くあっと子猫のような欠伸をすると、両手を上に上げて伸びをする。

 

雪乃の態度で、八幡は材木座の小説の評価がわかったのだ。

 

つまらないものだと。

 

結衣も読んでないのを推測しても、面白くないと分かる。

 

「雪ノ下は、最後まで読んだのか?」

 

「ええ、徹夜なんて久しぶりにしたわ。私、ライトノベルのラブコメとか全然読んだことないし、好きになれないわ。作者の妄想が酷いわね」

 

「あー、あたしも無理無理…」

 

結衣は、薄っぺらい鞄から、材木座の小説が書いてある原稿用紙を取り出して、嫌そうに見ている。

 

「…雪ノ下、由比ヶ浜には…この小説が合わなかったって事か?」

 

「比企谷君は、その内容が良かったのかしら?そんな妄想染みた小説が…」

 

妄想

 

雪ノ下や由比ヶ浜からすれば、八幡のような人間が活躍するのは妄想にしかならないのかもしれない。

 

綾音や雫のような女の子は、作者が生み出した存在…

 

雅史や葉山のようなイケメンが活躍するのが良しされる。

 

八幡は、綾音との思い出が貶されたようで、怒りが込み上げてくる。そんな時、材木座が扉を開けて入ってくる。

 

「我の小説をケチつけるのは、いくらでもつけるがいい!だが、モデルの2人を愚弄するのは、我は許さない!」

 

材木座のオーラに押された雪乃だったが、すぐに

 

「か、感想を聞きに来たのかしら?」

 

「そのつもりで参上した。だが…聞くまでもなく答えが出ていたようだな」

 

「そうね、つまらなかった、読むのも苦痛ですらあったわ。想像を絶するつまらなさ」

 

「やはり、一八や綾奈みたいな人間はいないと…そういうことか?」

 

「ええ、そうね。貴方の妄想で書いたものでしょう?ラブコメというより、貴方の妄想を垂れ流して書いたものとしか解釈するしかないわね」

 

八幡は怒りが込み上げてきているが、材木座が首を振った。

 

「最期にヒロインが死ぬ必要があったのかしら?ラブコメなら、ハッピーエンドにするべきじゃないかしら?」

 

綾音には生きてて欲しい。

 

綾音に生きてて欲しかった。彼女の笑顔をもっと見たかった。

 

神様、何故綾音の寿命はたったの15年だったのか。

 

なんで自分ではなく、綾音が死ななければならないのか…。

 

頭の中、心の中が怒りよりも否定された悲しみの方が勝ってしまう。なんか気持ちも悪くなってきた。

 

「わ、悪い、今日は帰らせてもらうわ」

 

「八幡…」

 

「ヒッキー…?」

 

「比企谷君……」

 

八幡は、心のどこかで雪ノ下、由比ヶ浜がアレを否定してくることは、わかっていた。

 

だが面と向かって、否定されるとダメージがデカイ。わかっていてもダメージをもらってしまった。

 

八幡は、雨が振りだしていたが、そんな中を自転車でかける。そんな姿を総武高校に練習試合に来ていた雫が目撃する

 

「あれは、八幡?…あの表情って…」

 

雫は、八幡の表情を見てただ事ではないと思った。だから

 

「木村部長、すいません、ちょっと体調が悪く…早退しても良いですか?」

 

「雫さん…さっきのは比企谷君よね…」

 

どうやらさっきの八幡を海浜バスケ部部長も目撃したようだ。もちろん海浜女子バスケ部部長の木村も総武中出身なので、八幡のことも知っているし、2人が恋人同士ってことも知っているのだ。

 

「木村部長…」

 

「行ってあげなさい、雫さん。比企谷君を任せたわね!」

 

「はい、ありがとうございます、木村先輩!」

 

雫は急いで女子更衣室に駆け込んだ。

 

 

夕方の雨が強まる中、綾音の墓がある場所まで無意識に来ていた。

 

目から熱いものが流れている。そんな事も気にせずに雨に濡れることも構わずに、綾音の墓の前に座り込んだ。

 

言葉は無い。言葉が発しようにも出てこない。

 

八幡は、ただ雨に打たれるながら綾音の墓を見ていた。そんな時誰かに話しかけられた。

 

「こんなところに傘もささずにいちゃ風邪をひくよ」

 

「……え?」

 

八幡は、傘を差し出された方を見る。そこには、肩まであるミディアムヘアーは前髪がピンで留められ、つるりとした綺麗なおでこがいつもならきらりとしているが雨で今はそれがない。制服はあくまでも校則通りに着こなしているが、ワンポイントであしらわれた襟章や手首に嵌められたカラフルなヘアゴムが可愛らしさを感じさせる。その女子生徒は、八幡を優しげに細められた瞳で見ている。

 

八幡はこの女子生徒を知っている。

 

以前、月城事件の時にユキノシタハルノと一緒にいたことを思い出す。

 

名前は城廻めぐり。今は総武高校生徒会長でもあり、八幡が1年の時からちょくちょくと世話を焼いてくれた数少ない人間である。

 

「城廻先輩…!?先輩が何でここに?」

 

「生徒会室から青ざめた表情の貴方を見て、生徒会室を飛び出しちゃた」

 

「……なにやってるんですか?生徒会長としての……」

 

めぐりは、八幡をそっと抱き締めた。めぐりも濡れことを気にせずに。

 

「八幡君、無理をしないでも良いんだよ。思いっきり泣いてもいいんだよ、わたしが胸を貸すからね?」

 

「城廻先輩……俺には雫という彼女が…」

 

八幡は、胸を貸すと言われだが、雫がいる手前、気丈に振る舞っていたが今回のことで、我慢していたものが、一気に出てきて大声で泣いた。雨が八幡の声を打ち消すかのように降ってきた。

 

雨が八幡の心を映してるかのものだった。

 

「大丈夫、八重樫さんもすぐに駆けつけるからね」

 

「城廻先輩…俺は…」

 

八幡はめぐりに何かを言おうとしたが、意識がそこで途切れた。

 

後に雫や雅史達が駆けつけてのだった。

 

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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