やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク 作:龍造寺
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体育のいざこざはあったものの、普通に時間は流れ、八幡は陽介と完二の3人でいつも昼飯を食べる場所とは違う2箇所目で今日は食べている。
特別棟の1階、保健室横、購買の斜め後ろってとこになる。位置関係で言えば、ちょうどテニスコートを眺める形になる。
いつものように、綾香が作った弁当を広げて食べ始める。陽介と完二は、購買で買ったパンとおにぎりを食べ始める。食べてる最中陽介が
「すまん、八幡、体育の時間に庇ってやれなくて」
「何で陽介が謝る?」
「山本と田中が“陰キャの分際”とか“生きてて恥ずかしい”とか言ってたみたいだよな?」
「八幡センパイに陰キャとか生きてて恥ずかしいとか…言った輩がいるんスか…そいつらシメましょうか?」
「完二、お前はお母さんに迷惑をかけないんだろ?こんなことで問題を起こしてどうするんだ?」
「しかし、八幡センパイ!」
「もし、何かあれば俺達に言えよな、すぐに駆けつけるからな。それにお前に何かあったら、綾香ちゃん達になんて言われるか…」
「何かあったらな」
「ああ、マジで言ってくれよ…綾香ちゃんや八重樫達にドヤされるから」
「わかってるよ」
八幡は、苦笑いをしながら弁当を食べる。
「それにしても、あの葉山の取り巻き…葉山自身や戸部はそんなやつじゃないんだか、どうも山本や田中が何か言ってる感じかするんだよな」
「陽介センパイ、その連中にお灸を…」
「完二、別にそんなことをしなくてもいい。奴等なんかほっとけばいいだけだ」
「しかしっ!」
「八幡、1つ言っとく事があったな」
陽介が真剣な眼差しで八幡を見てから話し出す。総武高校と海浜総合とのサッカーの強化試合、練習試合の交渉のために海浜総合高校を訪れて交渉しに行ったのだ。
「雅史のヤツ、葉山と友達になったぜ」
「マジか。まあそうだよな、次期サッカー部のエース同士で次期部長だから話は合うか…いいじゃねーかよ」
そう言いながら八幡は、弁当のご飯をパクパクと食べる。
「まあ、聞けって八幡。葉山の方から雅史に話しかけたんだよ」
「葉山から?」
「どうやら、葉山のヤツ、お前のことを雅史から聞き出したいようだったしな」
「俺の事を?なんで葉山のヤツ…」
八幡も葉山が時々見て来ているのは、気づいている。だが面と向かって何で見てるんだとは、聞きづらい。
「陽介、完二、お前達も何か話したのか?」
「まあな。いつの間にか総武中OB、OGまで話に入ってきてな、盛り上がったわけだ」
「八幡センパイの事を、葉山センパイには、素直な気持ちで話したッス」
「そうか……。で葉山は、なんて返したんだ?」
「葉山は、何も言わずに真剣に聞いていた」
「葉山センパイ、一度八幡センパイと綾音センパイを見た事あると言ってたッスね。車椅子を押す八幡センパイとそれを幸せそうに見ていた綾音センパイだったと…」
「そうか」
八幡は、そう言うと視線をテニスコートの方へ向ける。いつも昼休みの間は、女子テニス部の女子達が、自主練習をしてるようで、いつも壁に向かい、打っては返ってくる球をかいがくしく追い、また打ち返してくる。
風がひゅうッと八幡の髪を揺らす。風向きが変わったのだ。
その日の天候にもよるが、臨海部に位置するこの学校はお昼を境に風の方向が変わる。朝方は海から吹き付ける潮風が、まるでもといた場所へ帰るように陸側へ吹く。
八幡は風を読むのは、得意である。サッカーの試合においても、風の流れは試合そのものに有利、不利に働く。全ての流れをコントロールし完全に味方の流れに変えてしまう。かつての総武中がそうだったように。指し手の八幡がコントロールしてるかのように。
指し手の八幡だけいても試合は勝てない。彼の意思を読み取り、行動できる人物が必要である。
それが雅史達総武中のメンバーであった。
八幡達は、昼御飯を食べ終えて、心地よい風に吹かれてウトウトしていたら、訪問者によって眠りを奪われる。
「あれっ?ヒッキーじゃん?」
「比企谷君、そこで食べてたんだ」
訪問者は、2ーF組の由比ヶ浜結衣と同じく同じクラスの学級委員長の吹寄制理である。そんな2人がこんなとこに来るんだという疑問がある。
「私は、雪ノ下さんと話していたわ。そこに結衣がやってきたわけ」
「うん、ゆきのんと話がしたくて、クラスに行ったら、せいりんとゆきのんが話してたし…というか、ヒッキーが誰かといるし!」
「花村君と巽君ね、私は結衣と比企谷君と同じクラスの吹寄制理ね」
「俺は、花村陽介、よろしく、吹寄さん、由比ヶ浜さん!」
「吹寄センパイ、由比ヶ浜センパイ、1年の巽完二ッス」
この邂逅が、2ーF内、はたまた総武高校内の八幡の立ち位置が変わり始めることになる。
雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。
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1ー雪柳綾香
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2ー吹寄制理
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3ー一色いろは