やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

38 / 107
雫編30話です。


38ー30話ーテニス勝負。八幡・雫対葉山・三浦。①

ーー

 

奉仕部でみんなと分かれた後、八幡は雪乃を追っかけて盗撮の件の話をした。

 

「待て、雪ノ下、盗撮の件も俺も手伝うぞ」

 

「貴方は、戸塚君の件をやれば良いのよ。盗撮の件は、私がやるわ!」

 

「吹寄も言ってただろ、本来なら自分達の領分を超えてるって!校長や教頭が動かないって嫌な予感がするんだよ」

 

「だからよ、だから私がやるの!私がやらなければならない案件なのよ!」

 

雪乃は、鋭い目つきで八幡を睨む。睨まれた八幡も一瞬怯んでしまった。

 

「…貴方の気持ちだけは、受け取っておきましょう。私だけではなく、吹寄さんと由比ヶ浜さんも時間が許す限り協力してくれるそうだから」

 

そう言って雪乃は、八幡の前から去って行った。

 

「雪ノ下…お前は……」

 

八幡はそう呟いた後、盗撮の件も八幡なりに調べる決意をしたのだった。念のために陽乃と探偵の直斗にも相談したのだった。何故生徒会が告発した案件を校長、教頭が受理しなかったのか調べてほしいと頼んだのだった。

 

 

ーー昼休み→テニスコート。

 

翌日の昼休みから、戸塚のテニス強化週間として練習を励むことにした。昼休みの時間だけ、コートを使わせてほしいと女子テニス部に頭を下げて許可をもらった。女子テニス部の部員達は、八幡に対して不満や嫌々さを出していたが、副部長と部長が現れた。

 

総武高校の部長、副部長は、総武中のOGであり、七海の先輩でもあり、テニスの大会で好成績を残した実績がある。

 

昼休みだけと言う条件と暇な時に女子テニス部に指導してくれないかと言われ、承諾してしまった。

 

 

さっそく、体操服に着替えた八幡と戸塚は、準備運動を念入りにやり、軽くテニスコート内を走ることから始めた。何でも最初はランニングから始める。

 

身体を暖めた後、2人並んで腕立て伏せを始める。

 

腕立て伏せをしながら戸塚は、八幡を見て笑っている。

 

「戸塚、何で笑ってるんだ?」

 

「こっちの比企谷くんが本当の姿なんだなって見てたんだ」

 

「そうか…」

 

クラスの時には、そう言うことは適当に流していた。別に真剣にやるわけじゃないのだから、適当にやって適当に終わるようにしていただけだ。

 

八幡は、一度受けたものは必ずやり遂げると決めているから、戸塚を上手くさせるために真剣になったのだ。

 

「まだまだ、比企谷くんの足を引っ張るかも知れないけど、僕、頑張るから!」

 

「戸塚、テニスを上手くなりたいんだろ!なら足を引っ張るとか弱音を出すな!絶対に強くなるんだという気持ちが大切なんだから!」

 

「はい!比企谷コーチ!」

 

八幡と戸塚は、こうして二人三脚で頑張って行くことに。

 

 

日が経つにつれ、戸塚はテニスの技術力が良くなってるのがわかるくらい上達していた。途中に材木座、陽介、完二が練習を手伝ってくれるようになり、練習効率を上がり、ラリー方式の練習もできるようになったのも大きかった。

 

材木座は、戸塚が女子だと思ってたようで男と知るとショックを受けていた。

 

今は戸塚と3人は、仲良くなって連絡先を教える仲までなっている。

 

 

今では、昼食ですらテニスコートの隅で4人で食べている。少しでもテニスの練習をする時間を増やしたいためでもある。

 

昼食を食べた後、テニスコートの隅で寝転んでも気持ち良いのだ。そこに心地よい風が吹いたらもっと良いのだが。

 

八幡達には、寝ているような時間は無い。戸塚を早く強くしなければ、ならないのだから。

 

だから厳しくいく八幡。

 

「それじゃあ、ダメだ。脇が甘い!」

 

八幡が返したボールを打ち返そうとした戸塚がずさっと転んだ。

 

「戸塚、大丈夫か?」

 

「いえ、大丈夫だよ、比企谷コーチ!」

 

戸塚は擦りむいた足を撫でながら、濡れたそぼった瞳でにこりと笑い、無事をアピールしてきた。八幡は完二に救急箱をとアピールする。

 

完二がすぐに救急箱を持って来て治療する。

 

「戸塚センパイ、ちょっと無茶なことばかりしてるッスよね?」

 

「ううん、完二くん、無茶とかしてないよ、テニスが上手くなりたいんだ。だから!」

 

戸塚が、完二にそう言って前へ出る。しかし、何だかテニスコートの外が騒がしくなる。

 

その原因は葉山グループとその集団であった。八幡は、葉山グループの登場に舌打ちをした。戸塚は、陽介や完二の後ろに隠れた。材木座も八幡の方へやって来る。八幡が先手を切る。

 

「何のようだ?そんなにぞろぞろと」

 

すると三浦が話し出す。しかし

 

「ね、戸塚、あーしらもここで遊んでも良い?」

 

「三浦さん、ぼくは別に遊んでるわけじゃ、なくて…練習を」

 

「え、えっ何、聞こえないんだけど?」

 

戸塚の小さすぎる抗弁が聞き取れなかったのか、三浦の言葉で戸塚は黙ってしまう。

 

「あのな、戸塚はテニス部の練習をしてるんだよ、分かれよ、三浦!」

 

陽介が大声で三浦に叫ぶ。だが三浦は

 

「あーしは、花村には聞いてないしー戸塚に聞いてるんだけど!」

 

戸塚はそう言われて、なけなしの勇気を振り絞って

 

「れ、練習を…練習をしてるんです」

 

「ふーん、でもさ、部外者が混じってるじゃん。ってことは別に男子テニスだけで、コートを使ってるわけじゃ無いんでしょ?」

 

「そ、それは、そう、だけど」

 

「じゃあ、別にあたしら使っても良くない?ねぇ、どうなの?」

 

「だけど、……」

 

戸塚が八幡に助け船を求めてきた。彼もイライラは沸点に近づきつつあった。

 

「お前らいい加減にしろよ!今の時間は俺達が戸塚の練習に使っている。遊びじゃないんだよ!」

 

八幡のドスの聞いた声で言ったため、三浦は少し押され気味になった。

 

「な…!?」

 

「陰キャの分際で、いい気になるなよ!」

 

「三浦が使わせてほしいと言ってるんだから、お前らはとっととどけよ!」

 

威圧的に言ってきた、葉山グループの田中と山本が八幡の前に現れた。

 

「俺達は、ちゃんと許可をもらって使わせてもらっている!お前達もやりたかったら、女子テニス部に許可をもらえ!」

 

「許可…!?三浦や葉山がいるし、必要ないんだよ!」

 

「あぁ!」

 

無茶苦茶な事を言ってきた田中と山本。八幡の怒りが臨界点を突破も時間の問題かと思えたが、

 

すると葉山がやって来て

 

「ケンカは良くない、そうだ比企谷君、陽介や完二もいるし、ちょうど良いかな。部外者同士で勝負。勝った方が、今後の昼休みにテニスコートを使えるってことで。もちろん戸塚の練習にも付き合う。強いヤツと練習した方が戸塚のためにもなるし。みんな楽しめる」

 

「葉山、お前…」

 

「葉山センパイ…」

 

陽介と完二が葉山に何かジェスチャーで言っている。三浦も

 

「テニス勝負?……なにそれ、超楽しそう!」

 

三浦が炎の女王特有の獰猛な笑みを浮かべている。その瞬間、わっと取り巻きの連中が沸き立った。

 

比企谷、材木座、陽介、完二対葉山グループの構図になっていた。

 

そして今や校庭の端に位置するテニスコートには、人がひしめき合っていた。

 

200人は有に超している人数が集まって来ている。葉山グループはもちろんのこと、どこから話を聞き付けて来たのかそれ以外の連中も多く押し寄せていた。

 

その大半が葉山の友人、及びファンである。2年生が主であるが、中には1年生も交じっており、ちらほらと3年生の姿も見える。

 

「HA・YA・TO!フゥー!HA・YA・TO!フゥー!」

 

ギャラリーの葉山コールの後は、ウェーブが始まった。まるっきりアイドルのコンサートだ。

 

八幡達は完全にアウェイ状態だ。

 

「マジでスゲーな葉山コールにウェーブ!」

 

「陽介センパイ、のまれないようにしないと」

 

「マジですごいよな、葉山は…。あんだけも人間を連れてこれるんだからな…」

 

葉山は早くもコートの中央へ歩み出す。これだけのギャラリーに囲まれてもどこにも怯みはない。この注目には慣れているのだろう。葉山の周りには件の取り巻きだけではなく、他のクラスの女子やら男子やらも集まっている。陽介が不安そうに

 

「総武中OB・OGはどうしたんだよ!」

 

「…表だっては俺を応援できないだろうな、なんと言ってもあの葉山だからな…」

 

「これが、海浜だったら…」

 

「そんなこと言っても仕方がないだろう…」

 

「天国の綾音ちゃん!もくしは、八重樫!八幡が葉山と戦うんだが、何せアウェイ感半端ないから力を貸してくれ!」

 

天に祈るようなポーズを取る。完二も同じようにポーズを取る。材木座も中二的に天に祈るようなポーズする。

 

「ってこんなことで綾音に祈るんじゃない!って雫にも祈るなって!」

 

するとスマホの着信がなる。番号は知らない番号だが出てみる。

 

「もしもし、比企谷君?テニスコートの方がうるさいようだけど、何かあったの?」

 

「雪ノ下、何で俺の番号を?」

 

「平塚先生から聞いたわ、でテニスコートで何があってるの?」

 

「ああ、テニスコートをかけて葉山グループとテニス勝負だよ。それでギャラリーが集まって来たようだな」

 

雪乃の側には結衣もいるのだろう、何か言っているが聞きづらい。

 

「葉山君と……私達もそっちに行くわ」

 

雪乃は、そう言って通話は切れた。再びコートの方を見ると葉山だけではなく三浦もスタンバイしていた。葉山は申し訳ないような表情をしていて、三浦は勝ち誇ったような表情をしている。

 

「あーしら、男女ペアでやるから、そっちも男女ペアにしてくんない?」

 

「な、何だと」

 

「っつっても、ヒキタニくんと組んでくれる子はいんの?とかマジウケる」

 

三浦がゲラゲラゲラと甲高い下品な声で笑うと、ギャラリーにもどっと笑いが巻き起こった。

 

これには、陽介と完二は怒りが沸いてきた。材木座も

 

「これを海浜の八幡を慕う連中が聞いたら…どうなることか、いや八重樫が聞けば」

 

「間違いなく戦争ッスね…オレはあの高飛車女が嫌いッスね」

 

「八重樫、白崎、山岸、高梨…折本…綾香ちゃん、城廻先輩、陽乃さん、八幡のピンチだぜ…」

 

「マジでどうするッスか?高梨先輩や八重樫先輩を呼ぶんスか?」

 

「呼べるわけが無いだろ!あいつらは海浜なんだからな」

 

三浦とギャラリーはまだゲラゲラと笑っていた。上からの目線で八幡に

 

「早くしてくんない?ヒキタニくんが土下座して、ペア組んで下さいって言ったら、誰かが組んでくれるかもよ?」

 

「三浦さんだったかしら?あまり私の彼氏の八幡の悪口を言わないで欲しいのだけど?」

 

ギャラリーの中から、そう声が響いた。それはなんと、今現在最愛の恋人の雫だった。八幡達は何故雫が総武高校にいるのかびっくりである。実は雫達海浜女子バスケ部の代表の1人として、女子バスケ部部長と共に総武高校へやって来ていたのだ。

 

それは両校の交流のためである。

 

彼女が通るとギャラリーが2つに割れる。そうしてギャラリーの中でもざわつく。何で八幡を彼氏って言ってるのか、聞き間違いなのか。何で海浜の美人が、あんな陰キャと仲良くしてるんだという妬み臭もしていた。

 

海浜総合高校の女子バスケ部の次期部長でありエースであるため、総武高校の中でも雫は人気がある。だが三浦はそんな雫に

 

「何なん、アンタ、アンタがヒキタニとペアを組むって?」

 

「ええ、私が八幡とペアを組むわ」

 

「雫、お前…なんで総武高校に?」

 

「そんなことは今は良いでしょう。私は、自分の彼氏である八幡を侮辱したヤツは許せないわね!」

 

三浦と雫のピリピリ感がその場の雰囲気を作り出している。陽介達も一歩引いている感じがした。

 

「制服じゃあれだから、女子テニス部からユニフォーム借りるから、アンタも来れば?」

 

「ええ、そうさせてもらうわ」

 

三浦と雫は、テニスコート脇にある女子テニス部の部室を顎で指した。2人共に部室の方へ行った。葉山が八幡に近づいてきて

 

「済まない、優美子やギャラリーがあんなこと言って。あの八重樫さんが君の新しい彼女だったとわね」

 

「まあな。三浦やギャラリーには別に気にはしていない」

 

「八重樫さんのことは、雅史や陽介達に聞いてたんだが、予想以上だったよ」

 

「まあな。正直俺自身も雫が彼女なのは驚いているさ。テニスのルールだが、普通に単純に点取りで構わないな?」

 

「そうしてもらえると、助かる。テニスは素人同然だからね」

 

「わかった」

 

八幡と葉山がそんな会話をしていたら、雫と三浦がテニスのユニフォームに着替えて戻ってきた。

 

そして、八幡・雫ペア対葉山・三浦ペアのテニスの戦いが始まろうとしていた。




今日はいつもより2時間遅めです。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。