やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

53 / 107
雫編45話です。


53ー45話ー勉強会の後にて。

ーー比企谷家・リビング

 

八幡は、お風呂に入る前に軽く勉強をしていた。もちろん勉強会で勉強をしたのだが、緑子達に教えていた時間が長かったから、自分の勉強は捗らなかった。

 

緑茶を軽く飲んだ後、再び勉強をやり始めた。

 

どれくらい時間が経っただろうが、綾香が八幡に話しかけてくる。

 

「八幡お兄ちゃん、お風呂空いたよ」

 

「うん、わかった」

 

八幡はそう言って、きりがいいところまでやるつもりでいる。そんな彼に対して、綾香は近づいてきて

 

「八幡お兄ちゃんは、真面目だね~」

 

「真面目ってもうすぐ中間テストがあるからな…ってお前はなんちゅう格好してるんだよ!」

 

「うん?お風呂上がりだし良いでしょ」

 

綾香の今の格好は、下着姿にタオルを下げてるようなものだ。八幡は綾香に対して

 

「風呂上がりって…大の男がいる場所でする格好じゃないだろ!」

 

「ふーん、八幡お兄ちゃんは、私の下着姿に欲情するのかな?」

 

「はぁ!?」

 

内心、八幡は綾香の下着姿にちょっと欲情な気持ちがあったのは確かだ。でも理性の兄としての気持ちが強かった。

 

「八幡お兄ちゃん、私、色気無いかな?」

 

「そ、そんなことないぞ!綾香は、十分に色っぽい」

 

「ホント?」

 

綾香が本当か聞いてきたので、八幡はちゃんと答える。

 

「本当だ。中学の時よりも色っぽく女性らしくなったな。ずっと見守ってきた俺が言うのは、何かなとは思うが」

 

「八幡お兄ちゃん、ありがとう!」

 

綾香は下着姿のまま抱きついてきた。八幡は慌てて、綾香を引き離す。

 

「ば、バカ、そんな格好で抱きつかない!」

 

「八幡お兄ちゃん、照れてる?」

 

「兄をからかうでない!」

 

八幡と綾香は、そんなたあいもない会話をしていたのだった。

 

 

ジュネス・サイゼリアの遭遇事件からしばらく経ったある日の学校のことである。

 

今の2ーF組は、ざわざわと浮わついている。

 

それは何故か。

 

職場見学のグループ分けについて話しているからである。実際に班を決めるのは、明後日である。だが気の早いことに今から決めているのだ。

 

「全く気の早いことで…」

 

そう八幡はボソッと呟いたのだ。すると戸塚に話しかけてきた。

 

「おはよ」

 

「おはよう、戸塚、で何か用か?」

 

「特に用はないんだけど、比企谷君がいるなぁって思ったから。ダメだったかな?」

 

「いや、ダメではないぞ」

 

「ねえ、比企谷君は、もう職場見学の場所は決めたの?」

 

「まだ決めてない。というか考えてなかった」

 

ジュネス・サイゼリア遭遇事件のことで、頭がいっぱいだった。

 

緑子達は、絶対に謝らないって言ってるし、雪乃も当然謝るつもりもない。もちろん雫もあの件のことで雪乃達を許すつもりはないと言っていた。

 

その事で頭がいっぱいいっぱいだったのだ。だから職場見学をどこにするかとか全く考えてなかったのだ。

 

「そ、そうなんだ。じゃあ、誰と行くか、もう決めたの?」

 

場所も決めてないのに、誰と行くとかそんなもの決まってるわけがない。その以前に八幡と行こうという人間が、このクラスにいるのかも疑問だが。他クラスの陽介がいたのなら彼と一緒に行く選択肢があるが。

 

「まだ決まってない。というか戸塚は決まったのか?」

 

「ぼ、僕?僕はもう決めてる、よ」

 

戸塚は、頬を赤らめた。少し目を伏せ、八幡の反応を窺うようにちらっと見ている。

 

なぜ、頬を赤らめるのか気になったが、戸塚は、テニス部に入っているから、顔は広いだろうと八幡は思った。かつての自分も自慢ではないが、顔は広かった。

 

そんなことを考えていたら、葉山グループから聞こえてくる会話であった。

 

「隼人君、どこに行くことにしたん?」

 

「俺はマスコミ関係か外資系企業見て回りたいかな~」

 

「やっべ、隼人マジ将来見据えてるわ。超隼人ぱないわ。いや、でも俺らもそういう年頃だし~最近、親とかガチリスペクトだわ」

 

「これからは真面目系だよなー」

 

「うーわー。でも少年の心を忘れたらヤバイでしょー」

 

葉山グループの男子達の会話を見ていて、ついつい昔を思い出す。八幡のところに、雅史や陽介、光輝、康や大輔達が集まって来ていて、バカな話をよく話したり、世間話をしたり、下ネタも話した。もちろんサッカーの話もである。

 

総武高校に来て、誰かをファーストネームで呼んだことはない。綾香やめぐり、陽乃や雅史達、緑子達を除けば、皆無である。八幡は戸塚の名前を呼んだ。

 

「彩加」

 

「……」

 

八幡が名前を呼ぶと戸塚は固まった。大きな瞳を2、3回瞬かせて口をぽけっと開けている。そして戸塚は、八幡に対して話し出す。

 

「…嬉しい、な。初めて名前で呼んでくれたね」

 

「嬉しいのか?」

 

「うん、やっとお友達になれたんだね。僕も八幡って呼んでも良いかな?」

 

「ああ、呼んでくれ、彩加」

 

「ありがとう、八幡」

 

とても男とは思えない表情で名前を言われた八幡。あの表情は反則級だと思いながらも戸塚改め彩加と話していたのだった。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。