やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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プロローグです。


八重樫雫編~凛とした花は、彼と共に歩んでいく~
プロローグー前に進む勇気。


ーー総武中・八幡達のクラス

 

八幡は、自分のクラスにやって来て自分の席に座る。隣の席は、亡き綾音の席である。その机には花が置かれている。

 

クラスの雰囲気は、やはりバレンタインデー一色である。

 

男子は、女子達の告白にドキドキとして待ち女子達は、誰に渡し告白するのかの話題で持ち切りである。だが今の八幡にはどうでもいい話である。そっぽを向いて曇り空の空を眺めていた。明日2月15日は、綾音が亡くなって49日に当たる。明日は、綾音の遺骨をお寺のお墓に納骨する日だ。八幡ももちろん呼ばれている。綾音の両親からは、受験で忙しいだろうからと言われていたが、八幡は綾音の遺骨を納骨をするのを自分自身でやりたかったのだ。これが綾音の夫として最後の努めだと、そう決意していたのだ。

 

 

そんな中八幡に話しかける人物がいた。

 

「八幡君、何してるの?」

 

「うん?香織か…ただ空を眺めてるだけだよ」

 

「空を眺めて……八幡君は…綾音ちゃんを…」

 

「……まあ……な」

 

「…八幡君、無理はしてない?」

 

「別に無理はしてない」

 

香織自身は、話を続けたいが会話が繋がらない。八幡がその気がないのが問題だが。すると雫もやって来る。

 

「香織、八幡君と話していたんだ」

 

「雫ちゃん、八幡君がそっけないんだよ~」

 

「八幡君、香織が話したいって…」

 

「………」

 

「八幡君?」

 

「……俺のことは、ほっといてくれ…俺は…俺は…あいつが…いないと…」

 

八幡は、そんなことを言い出す。それを聞いた雅史や光輝がすぐにやって来る。

 

「八幡、どうしたんだ?」

 

「急に声を荒げるなんて、お前らしくないぞ!」

 

「……な、何でもない……」

 

八幡は、そう言って教室から出ていく。出るときに八幡は、担任の中村とすれ違うが、一礼してそのまま言ってしまう。

 

「八幡、…お前はまだ暗闇の中を彷徨っているんだな…」

 

担任はそう言うと、クラスへ入るのと同時にクラスから1人の女子生徒が八幡の後を追っていく。

 

「……◯◯、八幡をよろしく頼むぞ」

 

 

クラスから出てきた八幡は、屋上にいた。ずいぶんと冷えていて、小さな雪まで降ってきている。

 

「…雪か…。ふっ…綾音に雪の結晶とか見せてあげたこともあったな」

 

八幡は、空から降ってくる雪を手のひらで受け止める。その感触は、冷たいが不快にはならない。むしろ気持ちよさすら感じる。

 

そのまま、彼は屋上に寝転がる。普通なら雪が舞う冬の屋上に寝転がる行為なんてしないだろう。今の彼には、そんなことを気にはしてなかった。

 

「……このまま、眼を閉じれば、綾音のいるところへ行けるのか……」

 

八幡は、雪の舞う雪空を見上げながらそんなことを言う。

 

「雪が顔に降ってきて冷たいな」

 

生きる意味を見いだせない八幡は、なんのために生きているのかも分からなくなってきている。

 

「……このまま生きていても俺は……」

 

そんな弱音を吐いた八幡に対して、

 

「八幡君!そんなことを言わないでくれ!」

 

「し、雫か…。何やってるんだよ?教室に戻れよ…」

 

雫は、コツコツと歩いてきて、八幡の隣に同じように寝転がる。

 

「って何やってるんだよ?風邪を引くぞ?」

 

「それは、八幡君も一緒だと思うけど?」

 

「中村先生に連れ戻してこいとか言われたのか?」

 

「別に言われていないわ」

 

「どうして?」

 

「私の意思でここで来たのよ!」

 

「……」

 

「八幡君、今の貴方を見てると、痛々しいのよ。生気を失った屍みたいになってるのよ!」

 

「もうほっといてくれ…。俺は所詮その程度の人間だったんだ」

 

八幡がそう言った時、雫の目には涙がたまっており、そっと零れ落ちた。

 

「雫……ごめん…つい…」

 

雫は、そのまま起き上がると、屋上から走り出した。すると何故かクラスメイト達から

 

「八幡!今のは無いだろ!雫がどれだけお前を…」

 

「八幡君!雫ちゃんを泣かせたら八幡君でも許さないよ!」

 

「八幡!雫を追っかけろ!」

 

「行って!八幡!」

 

「雫を泣かせちゃダメだぞ!」

 

「八重樫を追えるのは、八幡、お前だけだ」

 

「でも……今の俺にその資格があるか……」

 

うじうじ言っている八幡に対して雅史がやって来て、平手打ちを食らわせる。

 

「八幡!いつまでウジウジしてるつもりだ!」

 

「雅史……」

 

雅史が八幡を平手打ちをしたことに他のクラスメイト達が驚いている。

 

「ウジウジするなとは言わない。綾音の事を忘れろとは言わない。だけどいい加減に前に進もうとは思わないのか!」

 

「………」

 

「綾音だって、八幡がこんな状態じゃ安心して眠れないだろう。八幡、止まってないで、歩き出そうぜ?」

 

「雅史…お前…」

 

「……叩いてすまなかったな。実は綾音にも頼まれていたんだ。もし自分が死んだ後もウジウジしていたら、殴っても叩いてでも良いからと頼まれていたんだよ」

 

「綾音のヤツが……ふっ…」

 

八幡はちゃんと立ち直ると雅史に礼を言う。

 

「雅史、すまねぇ」

 

「別に良いさ。親友だからな。さっきも言ったろ。お前の悲しい姿なんか見たくないからな」

 

「みんなにもすまない。この穴埋めは必ずする」

 

「わかった。今はとにかく八重樫を終え!」

 

「ああ!」

 

八幡は、急いで屋上から降りていく。

 

「言ったな、雅史」

 

「そうだな。(後は雫、お前次第だ、うまくやれよ)」

 

「雫ちゃん、頑張ってね」

 

八幡達のクラスメイト(八幡と雫はいない)は、屋上から教室へ戻っていくのであった。




恋人は雫に決まりました。みなさんありがとうございました!雫の次は、香織と綾香でした。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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