やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク 作:龍造寺
この日八幡は、途中出席だったため、気分的には楽であった。ただ遅刻という汚点がついたことには、不満はあったが。綾香と小町のおかけで、平塚先生の制裁をくらう事がなかった。だからあの2人に何か買っていこうと思い付く。
「綾香と小町に何か買って行くか…」
ジュネスの方へ足を向ける。あそこには、2人の大好きなスイーツ屋がある。ただ総武高校と海浜総合高校の生徒達が、うじゃうじゃいるのは間違いないだろうが。
「まあ、平塚先生の一撃に比べれば、待つくらい何とでもない」
そう思った時、カフェの中から手招きしている人物がいた。どうやら戸塚である。どうやら戸塚は、手招きしながら八幡って呼んでるようだ。
「…戸塚、カフェにいたのかよ」
そう言いながらカフェの中へ入る。戸塚が自分の席の方から
「八幡、ここだよ!」
「戸塚、なんだ」
戸塚の席まで来てみると、雪乃と結衣がいた。
「比企谷君、貴方は呼んでいないのだけど」
雪乃はそう言って、結衣は誘ってない人来たみたいに騒いでいた。
「呼ばれようが呼ばれないが別に俺は構わないけど。戸塚、お前は雪ノ下達と勉強しているか?」
「うん、あ、そうだ八幡もどうかな?」
「俺は別に構わないけど、そっちの2人が拒否してるからな」
八幡は、雪乃と結衣を見ている。
「……」
「アハハ、あたしは別に構わないし。ヒッキーって遅刻で授業のノート、書いてないでしょ?ならあたしがノートを…」
「あ、ああ、それは間に合ってる。吹寄からノートを借りて何とか書き写せたし」
「そ、そんな…せいりんに」
結衣は、八幡がノートを吹寄から書き写してもらった事を聞いて落ち込む。八幡は、戸塚の隣に座る。
「俺としても遅刻からのリスクは避けたかったからな」
「比企谷君、貴方、今日遅刻したの?」
「まあな。妹達に勉強を教えてたしな。まあ、自分の勉強をやっていたけど」
「遅くまで勉強していて、それで寝坊して遅刻を?」
「結論から言えばそうなるな」
「八幡!なんかすごいね」
戸塚が褒めてきた。八幡としては当たり前の事をしているだけだが。雪乃はなんか余計にライバル視した目で見ている。結衣は
「そんな遅くまで勉強ってやる意味あるのかな?」
「前にも言ったと思うが、人は将来に向けて勉強するんだよ。お前は将来なんになりたいわけ?」
「ヒッキーが真面目な事を聞いてきたし!」
「俺はいつも真面目だが?」
雪乃は結衣に助け船を出す。
「由比ヶ浜さんに聞くのなら、貴方はどうなの比企谷君?」
「俺か?俺はだな」
テーブルの上にあるメニュー表を見ながら八幡は黙り込む。雪乃も結衣も戸塚も八幡を見る。
「まあ、そういう俺もまだ決めてはいないが。それでも人々の役に立ちたい職業にはつきたいと思っている」
八幡は、真面目にそう答えた。
「貴方が人々の役に立ちたい職業にねえ」
「八幡が人々の役に立つ職業かあ。スゴいよ!僕もまだ決めてないよ」
雪乃と戸塚がそれぞれの感想を述べる。結衣はポケーとしている。
「というかお前達、テスト勉強していたんじゃないのか?」
「あ、そうだよ!あたし達勉強していたんだった!」
ポケーっとしていた結衣がそう言う。雪乃が八幡を試すかのように問題を言ってくる
「地理より出題。千葉の名産を2つ答えよ」
「千葉県の名産は、なし、すいか、かぶ…農産物ばかりだが」
「正解よ」
雪乃はちょっと悔しそうにしている。
「ちなみに名産じゃないが、祭りと踊りとかな」
「比企谷君、千葉音頭の歌詞なんて誰も知らないわよ」
「千葉音頭を知ってるとは…」
そんな感じでテスト勉強をしていると、小町が声をかけてきた。
「あ、お兄ちゃんと知り合いの」
小町は中学の制服のまま嬉しそうに手を振った。そして彼女は軽く雪乃達に自己紹介をやる。小町は結衣を見て何か思ったが、それ以上は何も言わなかった。
「それで小町、お前もここでテスト勉強か?」
「ううん、大志君から相談を受けてて」
そう言って向かいの席に座る。そこには学ランの姿の中学生が座っていた。彼は八幡に一礼をする。
「この人が川崎大志君。昨日話したでしょ?お姉さんが不良化した人」
「ああ、聞いたな」
「で、どうしたら元のお姉さんに戻ってくれるか相談されたんだけど。あ、そだ、お兄ちゃんも話だけでも聞いたあげてよ」
「ここまで聞いたから、拒否はできないな。大志君話してくれ」
「ええ、わかりました。姉ちゃん最近帰りが遅いし、親の言うこと全然聞かないんすよ。俺がなんか言ってもあんたには関係ないってキレるし」
そう言って大志はうなだれる。彼は彼なりに思い詰めているようだ。
「……もうお兄さんしか頼れる人がいなくて」
「そう言ってくれるのは、有難いが…」
「自己紹介がまだでしたね。川崎大志っす。姉ちゃんは、総武高校の2年で名前は川崎沙希って言うんですけど。姉ちゃんが不良っていうか悪くなったっていうか…」
「川崎沙希ってあの同じクラスの川崎沙希か?」
「川崎沙希さん」
「ヒッキー、川崎さんでしょ?ちょっと不良っぽいっていうか少し怖い系っていうか」
「まあ、一匹狼系なのは間違いないな」
川崎沙希、いつもクラスにいるときは、外の風景を眺めている。何か冷めた感じがすると八幡は思っていた。彼女の下着が攻めの黒だというのは置いといて。雪乃が大志に
「お姉さんが不良化になり始めたのは、いつ頃かしら?」
「は、はい!姉ちゃん総武高校行くぐらいだから、中学のときとかは、すげぇ真面目だったんです。高1んときも、そんな変わらなくて…。変わったのは最近なんすよ」
「高2になってからか」
「はい…」
「2年生になってから変わったことで何か思い当たるのは?」
「無難なところでクラス替えとかじゃない?F組になってから」
「つまり、比企谷君と同じクラスになってからということね」
八幡はイラッとした感じで雪乃に言って返す。
「何で俺が原因みたいな発言をされるんですか、雪ノ下さん?」
小町も不機嫌な表情で雪乃に
「何でお兄ちゃんが原因みたいになってるんですかね?」
「ごめんなさいね、小町さん。言葉足らずな面があって」
「………」
小町の険悪モードに結衣が話を無理矢理変える。
「でもさ、帰りが遅いって言っても何時くらいなん?あたしもわりと遅かったりするし。高校生ならおかしくはないんじゃない?」
「あ、は、はぁ、そうなんすけど」
大志はしどろもどろになりながら結衣から視線を逸らす。結衣みたいな女子高生は中学思春期には、エロくて凝視できない。
「でも、5時過ぎとかなんすよ」
「それって、もう朝帰りとかじゃん。そんな時間に帰ってきて、ご両親は何も言わないのかな?」
「………」
「そっすね。うちは両親が共働きだし、下に弟や妹いるんで、あまり姉ちゃんにうるさく言わないんす。それに時間も時間なんで滅多に顔を会わせないし…。まあ、子供も多いんで、結構暮らしがいっぱいなんすよね」
「なるほど…」
八幡は、あることを考え始めた。だがまだ決めつけるのは早いとも考えた。
「たまに顔を合わせてもなんか喧嘩しちまうし、俺がなんか言ってもあんたには関係ないの一点張りで…」
「家庭の事情、ね。どこの家にもあるものね」
そう言った雪乃の顔は、今まで見せたことのないほどに陰鬱なものだった。その顔は悩みを話にきた大志と同じように、それ以上に泣き出しそうになっている。
「雪ノ下…」
八幡が雪乃に声をかけた時、ちょうど雲が太陽を隠したのか、ふと影が指す。そのせいで俯いた雪乃の表情はよく見えない。ただ力なく落とされた肩だけが短いため息をついたことを教えてくれた。
「……何かしら?」
顔をあげた雪乃の表情は、いつもと同じような冷たい表情である。
「それに、それだけではないんす。なんか、変なところから姉ちゃん宛に電話がかかってきたりするんすよ」
大志の言葉に結衣が疑問符を浮かべる。
「変なところー?」
「そっす。エンジェルなんとかっていう、多分お店なんですけど、店長って奴から」
「それの何が変なの?」
戸塚が問うと大志は机をバンッと叩いた。
「だ、だって、エンジェルっすよ!?もうヤバい店っすよ!」
「え、全然そんな感じはしないけど…」
若干結衣が引きながらそう言った。八幡は、若干嫌な予感がしてくる。
「とにかくだ、まずは店の特定が先だろ。まだ危険か危険ではないかわからない。それに朝まで働いているとか、学生の範疇を超えている」
「んー…、ヒッキー…やめさせるだけだど、今度は違う店で働き始めるかもよ」
結衣がそう言うと小町がうんうんと頷く。
「お兄ちゃん、それっていたちごっこにしかならないんじゃ」
「つまり、対症療法と根本治療、どちらも並行してやるしかないということね」
「まあ、それしかないかもな」
八幡は別の事も考えてはいたが、今のところは置いておくことにしたのだ。
雪乃は、大志の依頼を受託し奉仕部として活動することに。
八幡と結衣もそれを承諾したのだった。
川崎沙希更正プロジェクトが開始されることになった。
雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。
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1ー雪柳綾香
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2ー吹寄制理
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3ー一色いろは