やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク 作:龍造寺
八幡はまだ夜も開けぬ中、1人で暗闇の中を歩いていく。新聞配達や牛乳配達のバイクと何回もすれちがう。
「待ち合わせの時間は5時半だ。あの店は知り合いの店だし、早めに行って待たせてもらうかな」
八幡はそう言って知り合いのお店であるマックへ向かう。
マクドナルド〇〇店、ここは八幡の知り合い、正式に言えば山岸緑子の長兄がこの〇〇店の店長を勤めているのだ。ちなみに長兄の名前は青葉である。
八幡達が中学時代には、マクドナルドの総武店の副店長をやっていて、良くも悪くもたまり場?にしていたのだ
本格的に何か食べたいときには、サイゼ、小腹が空いた時にはマクドナルドと決めていた八幡達。高1の夏に緑子の兄である青葉が新店舗の〇〇店の店長に抜擢されたのだ。それから海浜の連中も来るようになり、もちろん総武高校の連中も来るように。八幡達も時間とお金があり小腹が空いた場合には立ち寄っているのだ。
まだ日が昇らぬ中八幡は、マクドナルド〇〇店に入店する。まだまだ客はまばらである。
「いらっしゃいませ〜って八幡君じゃないの?」
「ああ、香菜さん、おはようございます」
香菜さんこと、北村香菜。山岸青葉の彼女であり婚約者でもある。八幡達の先輩でもあり今現在大学4年生である。
容姿は魔法科高校の劣等生の七草真由美みたいな感じである。
「新聞配達の帰りに寄ったのかしら?」
「い、いえちょっと用事がありまして」
「用事?こんな朝早くに?」
「ええ」
八幡はしばらく香菜と話していたら、川崎沙希が一番手に現れた。八幡が香菜に視線を送ると彼女はスッとその場から離れた。
「川崎、来たか」
「比企谷、話しってなに?」
川崎は疲れているようで、いつも以上に不機嫌さを醸し出している。
「まあ、慌てるな、川崎。みんなが来れば話すから。もうじき来るだろうしな」
「みんな?」
「ああ」
八幡がそう言ったあとに自動ドアが再び開き、雪乃、結衣と結衣から連絡を受けた吹寄がやってきたのだ。
「あ、アンタ達…」
ウンザリした表情の川崎。ため息をはきイライラしている。結衣は眠そうにしているから
「眠いなら帰って良いぞ、由比ヶ浜?」
「べ、別に眠くないし!」
「まさか、吹寄までいるとは、思わなかったけどな」
「私は、結衣から昨日の夜連絡を受けてね。川崎さんと比企谷君の話があるからと言ってきたから」
「吹寄がいるのは、心強いかもな」
「お兄ちゃん、頼まれたとおりに大志君連れてきたよ」
「八幡お兄ちゃん、小町と一緒に大志君連れてきたよ」
小町はそう言って綾香とともに大志を連れてきたようだ。大志の姿を見た川崎は
「大志、あんたこんな時間に何してんの」
「こんな時間って、それはこっちのセリフだよ、お姉ちゃん。こんな時間まで何やってんだよ」
「アンタには、関係ないでしょう」
突っぱねるようにして、川崎は会話を打ち切ろうとした。だが、その論法は他人には通用しても家族である大志には通用しない。これまでは川崎沙希と川崎大志の一対一のやり取りだった。だから成立したのだが。川崎が逃げ道を使って避けていた。
だが今は、八幡達というギャラリーがいるため、逃げ道などはないのだ。
「関係なくねぇよ、家族じゃん」
「……あんたは知らなくて良いって言ってんの」
大志が食い下がってくると、答える川崎の声は弱々しいものになった。だがそれでも絶対に話すまいといういしが見て取れる。裏を返せば、それは大志にだからこそ話せないということではないか。
一連のやり取りで、八幡は川崎の内情が手に取るように分かってしまったのだ。
かつての自分だと。綾音のためにも自身も顧みずガムシャラに1人で背負っていたあの頃に。
「川崎、お前は、お前自身の学費を払うためにバイトしてんだろ?」
「え!?」
川崎は驚いた表情になる。なぜそれを分かったのかという表情である。
「話からして大志の学費や塾代は、川崎家でどうにかできている。それは大志のはなしであって、…」
「比企谷、それ以上は言わなくていい」
それ以上は川崎に遮られた八幡。川崎の表情には決意をしているような感じとれる。話し合いも平行線を辿りだすと思いきや小町と綾香が話し出す。
「ちょっと、良いですか?」
「えーと、私と小町の話を聞いてください」
「うちの両親も綾香の両親も共働きで、それで小さい頃の小町や綾香は、家帰ると誰もいないんですよ」
「ただいまって言っても誰もいないから答えるわけ無いですが…」
「……!小町、綾香…」
「それで、家に帰るのが嫌になって、小町と綾香で5日ほど家出したんですよ。そしたらお兄ちゃんと綾音お姉ちゃんが迎えに来て、何も言わずにそっと抱きしめてくれたんです」
「あの時の八幡お兄ちゃんとお姉ちゃんは、ホントにヒーローに見えたの。それから私と小町は、八幡お兄ちゃんとお姉ちゃん達グループと遊ぶようになったの」
家出騒動のあと、八幡と綾音は妹達を1人にさせまいと、自分達のグループの中で遊ばせていたのだ。だから雅史達や緑子達とも仲が良いのだ。
「お兄ちゃんも大概でしたが、沙希さんも同じぐらいのアレですね」
「うん、そこは小町に同感だね」
「………」
川崎は黙り込んだ。八幡は手助けを出した。
「川崎、俺もお前も一緒なんだよ」
「何が?」
「お前が家族に迷惑をかけたくないというのを思うのと同じのように、大志自身も川崎に迷惑をかけたくないって思ってんだよ?かつての俺もお前みたいにバカな意地を張って、仲間にもアイツからも小町や綾香からも怒られたことがあるから」
「比企谷、アンタ…」
「だからこそだ、姉弟がすれ違いを乗り越え仲良くなってほしいんだ。それと川崎、お前はスカラシップを受けれると思うぜ」
八幡は、川崎にスカラシップ制度の事を教えた。音が真面目である川崎ならスカラシップを受けれるだろうと彼は思ったのだった。
これにて川崎沙希の問題、更生プロジェクトは終わりである。
雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。
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1ー雪柳綾香
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2ー吹寄制理
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3ー一色いろは