やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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雫編63話です。


71ー63話ー夏休み前の奉仕部。

 

学校が2週間ぶりに再開され、再び総武高校に生徒が戻って来た。戻ったといても上辺だけかもしれない。柳達、沢田達が逮捕されたことは、報道されなくても自然と分かってしまうものなのだから。

 

夏休みは目の前に迫っているが、楽々ワクワクモードに切り替えれる人間もいるだろう。だが大半の人間がそうではないのもある。

 

しかしそういう心の傷などは、時間をかけて解決していくしかない。

 

あとは本人が立ち直っていくのを見守るしか無い。

 

放課後には、部活動をする人間達の声が響き渡る。

 

そして奉仕部はどうなったかと言うと、雪乃がいつものとおりに椅子に座って本を読んでおり、結衣もいつものとおりにスマホをいじっている。

 

八幡はしばらく本を読んでいたが、窓際に立ち外の風景を眺めていた。それを見た雪乃が

 

「比企谷君、窓際に立って何を黄昏てるのかしら?」

 

「黄昏てて悪いかよ?」

 

「別に悪くは無いわね」

 

雪乃は少し不思議に思えたのだ。八幡と久しぶりにに再会して、彼の背中が大きくなったような感覚になった。彼女自身もたった2週間会わなかっただけなのにこうも大きく見えるのは何故という疑問が彼女の中に生まれたのだ。

 

「雪ノ下、由比ヶ浜、お前達は大丈夫なのか?」

 

「何が大丈夫なのかしら?」

 

「奉仕部でも…吹寄の依頼だったあの盗撮事件のこと…」

 

八幡は雪乃と結衣の方を向き直って言っている。

 

「私達の手で捕まえられなかったけど、警察が捕まえてくれた。不本意な部分もあるけれど、これは良しとしないといけないわね」

 

「ヒッキー…まさかあたし達のクラスから犯人が出るなんて…」

 

「犯人の名前は報道されてないはずだが?」

 

沢田達が無期限停学になったのは、大体の生徒に把握済、報道でも加害者グループを一斉に逮捕と出ていたから、勘が良ければすぐに気づいてしまうだろう。

 

「クラスの噂や他クラスの噂で、松野っちも…犯人の1人だって…松野っちがまさか盗撮事件の犯人の1人だなんて…」

 

「そうだな」

 

八幡から見た松野も葉山グループの次席の陽キャグループにいたから陽キャだとしか思ってなかった。特別葉山のように話したわけじゃないからそれぐらいの感じか。結衣が真剣な表情で

 

「優美子、盗撮されていたこと…警察から聞いたみたい。それでしばらくはショックを受けていたんだ」

 

三浦の盗撮、もちろん八幡・雫ペア対葉山・三浦ペアでテニス勝負した時のことである。

 

盗撮されていたのは、女子更衣室での雫と三浦が着替えているところの盗撮。

 

三浦の場合は下着ドロの件もある。

 

「しばらくはショックで落ち込んでいたんだけど、今日明るく登校してたし…少し安心したかな」

 

「由比ヶ浜さん、明るく振舞わっているだけかもしれない。人間見た目だけでは分からないものもあるわ」

 

確かに雪乃が言ってるとおりな部分もある。傷付いた人が周りに悟られないように気丈に振る舞うことがある。付き合いが短ければ、分からない部分もあるが、付き合いが長いとそれが分かってしまうこともあるのだ。

 

八幡も雫がしばらく落ち込んでいたのを知っている。三浦と同じく被害者になったのだ。そんな彼女をずっと慰めて元気をつけていた。雫も元気な姿を見せてくれたが、から元気な姿だったような気がした八幡であった。それは水泳部に所属している綾香や八幡や結衣と同じクラスメイトで綾香の先輩である吹寄も同じように被害者である。彼女達がショックを受けているのも知っている。

 

「雪ノ下、その意見に同意だぜ」

 

「あら…そう」

 

「沢田達…捕まる前に一発でも殴ってやりたかったぜ…」

 

八幡は握り拳を作ってそんなことを言っていた。

 

「比企谷君…貴方…」

 

「殴ってやりたかったぜって…ヒッキーじゃ勝てないよ!?」

 

雪乃や結衣は、八幡が総武の狼というのは知らないからそう言っている。表だけに生きている2人には、これから先もわかることはないだろう。

 

「…まあ、とにかくだ…事件が解決したことだけは良かっただろう。あれ以上被害者を出さなくて済むわけだから」

 

「そうね」

 

「そうだね…」

 

この後、八幡達は事件の事を話してからお開きになった。

 

そして2日後夏休みに入る。

 

今年の総武高校にのって夏休みは特別、その後の体育祭、文化祭もある意味特別だろう。悪いものを払拭していくためのモノになるんだろう。

 

部活動に勤しむ者。

 

バイトに勤しむ者。

 

遊びに青春を大いに勤しむ者。

 

何もしないで引き込んで陰キャを勤しむ者。

 

それぞれの道がある。誰もがその人生を歩んでいくのだから。

 

八幡は、傷付いた雫のために何とかしようと思っている。もちろん自分を犠牲にしてやるわけではない。以前はそんなことをやっていた。しかし前カノである綾音に叱られたのだ。

 

【私は、そんな八幡を見たくない!八幡が犠牲になってまで私は助かりたくない!】

 

その言葉が、八幡に一撃を入れた。自己犠牲で動いていた彼の目を覚まさせた。

 

今回も自己犠牲の精神になりかけていたところを今カノの雫にも綾音と同じことを言われたのだ。

 

【八幡、私は貴方が傷つくところなんて見たくないの!私のために貴方が傷つくなんて耐えられない】

 

雫にそう言われたのだ。八幡が裏方に徹していたのは、そんな理由があったのだ。

 

本当なら総武の狼として、柳達、沢田達、田中豪一や山本久政達をボコボコに血祭りにあげるつもりでいた。自分の大切な彼女である雫、綾音の妹の綾香にも犯罪の手を伸ばしていたから、警察にお世話になる覚悟でやるつもりでいた。

 

雫の言葉もあるが、戦友の山中鹿之介と竹中半兵衛に八幡は、お前の周りを守れ、その他は自分達が守り抜くと言われたのだ。

 

八幡は表の世界で、自分の周りの大事なモノを守り抜くことを改めて誓ったのだった。

 

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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