やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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第4話です。


15ー4話ー退院、そして。

八幡が入学式で事故に遇い入院してから2週間が経ったある日の事である。

 

彼は病室から外へ松葉杖をつきながら中庭に出てみる。中庭の桜は殆どが散り葉桜になりつつあった。

 

「桜は殆どが散っているな…」

 

入学式の日の頃は、満開の桜に散り行く花びらも良かったのだが、今はすでに祝福をしている感じてはもうない。

 

入学式から2週間が経ち、雅史達の見舞いに来る日数も減っている。もちろん総武組の方もでだが。それでも香織はほぼ毎日来ている。雅史達が来ないのも2人の時間を大切にさせてあげたいという気配りだろうが。

 

八幡は、中庭のベンチにゆっくり座る。

 

「それしても…ここのベンチは…綾音との語らいの場所であったな…」

 

このベンチで八幡は、綾音の事で、喜怒哀楽を共にしたベンチでもある。普通の木のベンチで黄色で色を塗られている。そんなベンチに座って空を見上げながら

 

「いかんいかん。今は香織という彼女がいるだろ。綾音の事は、心の奥に閉まっておこう」

 

香織と共に歩むことを綾音にも報告した。いつまでも綾音の事を言っていたら、綾音が安心して眠れないし、香織にも失礼になってしまうだろう。八幡は頭を横に振って視線を元の位置に戻す。視線を戻した直後

 

「よぉ~色男、今度はお前さんが入院してるのか?」

 

「貴方は、河村さん、お久しぶりです」

 

八幡に話しかけて来たのは、お年寄りのお爺さんで、名前は河村翔。どこで知り合ったかはわかるようにこの病院の中庭、ここで知り合ったわけだ。

 

「入学式早々に事故にあってしまいまして、入院になりました」

 

「色男、入学式早々に事故って運が悪いと言うか…」

 

「運が良いとは自分でも思えませんよ」

 

「でもよ~新しい彼女に毎日看病されてるじゃないか?」

 

「まあ…そうですね…」

 

「あのこを失って、お前さんの元気の無さにこの俺も心配していたのさ。そのまま落ちていくじゃないのかって」

 

「……ご心配かけてすいません。ふっ香織に背中を押されまして…」

 

「なるほど、流石は色男ってとこか」

 

河村のじいさんは、八幡にそれだけ言うと、彼の背中をポンポンと叩き

 

「色男…亡くなった彼女の分まで幸せになれよ、絶対にな」

 

「はい」

 

そう言って河村のじいさんは、中庭から病院の中へ戻って行った。

 

「さてと、俺も戻るとするか」

 

八幡も中庭から自分の病室へ戻ることにした。

 

 

そしてこの日の夕方、香織が病室を訪ねてきた。雫とかおりは、先週から来ていない。おそらく2人の配慮であることは、八幡は気がついている。

 

「八幡君、こんにちは。今日も雫ちゃん達から渡されたプリントだよ」

 

「サンキュー、香織」

 

「雫ちゃん達、部活の仮入部とかやってるみたい」

 

「まあ、そうだろうな、中学の時も部活動やってたわけだし」

 

八幡はプリントの中身を丁寧に見ている。

 

プリントには、クラス(八幡のクラスー【1ーC組】)の情報やクラスメイトの名前などが書かれている。

 

クラス委員長(男)ー山田孝。

クラス委員長(女)ー吹寄制理。

 

ちなみに雫やかおりは、

 

保健委員ー折本かおり

美化委員ー八重樫雫

 

記録係ー比企谷八幡

 

とくじ引きで決まっており、八幡は余り物の記録係と決まっているのが、記されている。

 

「記録係ってなにやるんだよ…」

 

香織が苦笑いをしながら記録係のことを答える。

 

「私のクラスの記録係は、クラス会議の議事録を取るみたいだよ。八幡君のクラスも変わらないと思うよ…」

 

「つまり…雑用係ってことか……。その場にいない俺が悪いがな。ちなみに香織は何になったんだ?」

 

「副委員長かな」

 

「副委員長か、香織らしいかもな」

 

八幡はいろんなプリントを整理をしながら片付ける。片付ける際に見舞いに持ってきていた何かが床に落ちる。それは男達が持ってきたエロ本である。もちろんエロ本は香織の目にも入る。

 

「か、香織、これはなんというか、男達の誰かが持ってきたものであって、決して俺のでは……」

 

八幡が言い訳を言っているが、香織は、エロ本を見つめながらあることを決意する。

 

「八幡君!やっぱり入院していて、溜まってるんだよね?」

 

「溜まってるって何が!?」

 

「いいの!溜まってるのを出してあげるのも彼女の役目だから!」

 

「香織…何を言ってる…。誰かの入れ知恵か?」

 

「ううん、私、自分で勉強して覚えたんだよ」

 

香織は、真剣な眼差しで八幡を見ている。彼女は本気であることは雰囲気が物語っている。八幡も真剣な眼差しで答える。

 

「香織のその熱意はわかった。たがな、病院の病室でやろうとは思えない。初めてはやはり俺の自室か香織の部屋で…」

 

「……!?そ、そうだね…」

 

香織は、赤く頬を赤らめながら八幡を見ている。八幡自身も病室で彼女にそんなことをさせたくもないししてほしくもない。だからこそ八幡は、1日でも早く退院できるように頑張っているのだ。別にやることではなく、日常生活を普通におくれるために。

 

香織の看病と八幡の努力により普通よりも短い期間で退院することが出来たのだ。5月のゴールデンウィーク前に退院できたのは、幸いだっただろう。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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