やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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香織編9話です。


20ー9話ー夏休みの出来事。②

ーー8月20日の夜更け。

 

由比ガ浜海岸から人気が無くなった時間帯に再び不良グループがたむろし始めたのだ。

 

警備員に捕まった3人組もこっぴどく説教された上で解放されており、ある意味むしゃくしゃしていた。

 

「くそっ、あの海の家のオーナー、ムカつくぜ!」

 

「そうだな、たかが海の家のオーナーの分際で、俺達をこけにしてくたよな!」

 

「ああ、そうだぜ!」

 

「何か仕返しでもしようぜ?」

 

「仕返しって何やるんだよ?」

 

他の不良達と距離をあけて、3人は話している。他の不良達は、花火等を上げながら楽しんでいるようだ。それでだけではなく、飲酒もしている。

 

3人の不良は、不良グループから離れて何かしようと企んでいる。

 

「仕返しはな、これにしようぜ」

 

「おいおい、マジかよ」

 

「面白そうだな、やってやろうぜ。あのオーナーの悔しがる顔を見ようぜ」

 

不良3人組の手には、ライター、紙、煙草などを持っている。

 

「これで、あの海の家に火をつければ、どうなるかな」

 

「大きなキャンプファイアじゃね~」

 

「やろうぜ~」

 

不良の3人組は、とんでもないことをしようとする計画を立て始めた。

 

 

一方の八幡達は、近くの民泊施設で休んでいた。明日もあるので、2日分の荷物を持ってきている八幡と山本先輩。陽介達は、25日までシフトに入ってるようだ。

 

 

それより昼間の連中が気になる八幡は、海の家方面を見ている。すると打ち上げ花火がたくさん夜空に舞い上がって花を開かせている。

 

「奴ら、堂々と打ち上げ花火を…」

 

「また打ち上げ花火をやってるのか…去年もやるなと注意をしたのだかな」

 

ルールの範囲で、花火をするのは誰も咎める人間はいない。だが彼ら不良グループは、ルールを無視して、自分達勝手にやっているから問題なのだ。

 

あげくの当てにはゴミをそのまま捨てていく始末。海の家のオーナーは

 

「警察には連絡してるしパトロールを強化してもらってるしな。これ以上は何も出来ないかな」

 

「迷惑な連中ですよね…。昔、千葉にも迷惑な連中がいたんですが、いつの間にかいなくなったというか」

 

山本先輩がそんなことを言った直後八幡はお茶を吹き出した。

 

「ち、ちょっと八幡、なにやってんだよ?」

 

「すいません、先輩」

 

「俺、おかしなこと言ったか?」

 

「い、いえ、おかしなことは何も……」

 

陽介は、ニヤニヤと笑っている。もちろん八幡が何故吹き出した理由を知っているからだ。

 

かつて総武中校区内と周りの校区内を恐怖に陥れていた暴走族がいたのだ。

 

その暴走族の名前は

 

【総武天誅組】

 

名前もなんか在り来りというかダサいとも言われていたが、名前のわりには、強かったのも有名である。

 

だがある時、総武天誅組が何者かに潰されたとニュースにもなった。

 

その潰したヤツが、八幡と後輩の巽完二という男子である。まあ八幡は、完二を手伝ったという形ではある。

 

そんな2人は、総武天誅組を下したということで、不良どころか総武一体の闇社会にまで名前は知られている。

 

 

この事件は、陽介が転校する前の出来事である。

 

「とにかく、民宿の窓の鍵、ドアの施錠は何回も確認をする」

 

「オーナー、わかりました。八幡も陽介も良いな」

 

「山本先輩、わかってますよ~」

 

「俺もわかりました」

 

オーナーの指示で、山本先輩、陽介、八幡は返事をしたのだった。

 

だが八幡は、嫌な予感がしたので、みんなが寝静まってから布団から出る。

 

「悪いな、山本先輩、陽介…。嫌な予感がするから、ちょっと海の家を見てくるわ…」

 

そう言って部屋の扉を開いて忍び足で民宿から出る。だが山本先輩と陽介は、実は起きていて、そっと八幡の後を追うことにしたのだった。

 

 

相変わらず海の家がある由比ガ浜海岸ではドンチャン騒ぎをしている。だが例の不良3人組は、海の家のところまでやって来て、どこに火をつけるか迷っていた。

 

「どこに火をつけるんだ?」

 

「そりゃ、燃えやすいところだろ」

 

「だよな~なおかつ派手に燃えるような場所だよな」

 

そう言って派手に燃えるようなものを探し始めた不良3人組。だが派手に燃えるようなものが中々見つからない。そして不良の1人がイライラし始めて

 

「早く燃やしてーからこの辺りのモノに火をつけようぜ!」

 

「そうだな、さっさとやってしまおうぜ!」

 

「だな」

 

不良3人組は、海の家のテーブルに置かれている箱やライフセイバーの休憩室の段ボールに火をつけようとライターの火を近づけようとしている。

 

「お前ら、何をしようとしている?まさかと思うが火付けか?」

 

まさかの八幡の登場で、ビックリする不良3人組。3人組の1人が八幡に対して

 

「お、お前は海の家のバイト!」

 

「俺は海の家のバイトだが、お前達海の家に火をつけるつもりなんだな?なによりそのライターが証拠だろ…」

 

「それはお前の推測だろ?」

 

「俺はちゃんとこの目で見たんだ!」

 

「つまり、てめえをボコって記憶を忘れさせれば、良いだけのこと」

 

「もしくは、殺してしまうなんてな…」

 

「そうだな…。ここにはあいつらも誰もいないわけだ。お前を殺して、この海の家ごと消えな」

 

不良3人組は、八幡に向かって懐から折り畳み式のナイフを取り出して、突き出す。彼は不良の1人が突き出してきたナイフを避ける。

 

「あぶね!そんなものを懐にしこんでやがったのか?」

 

「素直に刺されなよ!」

 

不良の1人は、八幡に蹴りを入れてくる。しかしその蹴りも避ける。

 

「ちょこまかと動き回るよな!」

 

「お前達、こんな俺でも殺せば、殺人罪の前科者になるんだぞ!それをわかってやってんのか!バカ騒ぎなんかで捕まると意味が違うんだぞ!」

 

八幡は、不良3人組に最後の忠告を言ってやりましたが、等の不良達は聞く耳持たずに八幡を殺そうとしているだけ。

 

だが八幡も黙って殺されるつもりはない。

 

八重樫剣術道場で、護身術をそれなりに習っている。ケンカなどでこれを使うわけには、いかないが今は非常時である。使ったとしても咎められないだろう。八幡は拳とそっと深呼吸を入れてから、不良の1人のお腹を中心に一撃を入れた。

 

「ぐぉっ!!」

 

一撃を入られた不良の1人は、声にならない声を上げて気絶する。残りの2人が戸惑いながら声を上げる。

 

「お、お前…一体何をした…」

 

「…お前……さっきのは…正拳突き…まさか…お前は……!!!」

 

不良の1人は、ビクビクとし始めた。

 

「どうしたんだ?そんなにビビってよ?」

 

「コイツは間違いない。千葉の…総武の狼…地元じゃやくざや暴走族の一団を1人で叩き潰したって有名なやつ…名前は比企谷八幡って…」

 

「何だって……総武の狼…!!」

 

「おいおい、なんかいろんなものが拡大解釈されてるじゃねーか。やくざや暴走族の一団なんか潰してはいないぞ。完二を守るために、1つの暴走族は潰したが…」

 

八幡は、そう言いながら不良の2人を睨む。

 

「総武の狼がなんで神奈川の由比ガ浜にいるんだ?まさか遠征…!」

 

「遠征…そんなことするわけがないだろ。だか……海の家の迷惑になるようだったら、潰すぞ?」

 

八幡はドスの聞いた声で言って鋭く睨みつける。その目は、普段みんなに見せる目ではない。鋭くまるで狼の眼のように狙った獲物を逃さない眼をしている。

 

「す、すいません、二度と海の家…由比ガ浜に来ませんし近づきません!」

 

「すいませんでした…」

 

不良達は、気絶している仲間を連れて、不良グループの方に向かい、そのグループの連中もすぐさま去っていく。ただ自分達が散らかしたゴミまで片付けて去っていったのだった。

 

「…ふっ、去ってくれて良かったぜ。もし拒否して向かってきたのなら、潰さなきゃならなかったからな…」

 

八幡は海の家と由比ガ浜海岸を見渡すが、誰もいないことを確認する。ただ静かな空間にさざ波の音だけが響いていた。八幡は気づいていた、最初から先輩と陽介が来てることを。

 

「で、いつまで隠れてるつもりですか?山本先輩、陽介?」

 

2人はビクッとなりながらも出てくる。

 

「八幡、バレてたか?」

 

「バレバレですよ…」

 

「総武の狼…久しぶりに聞いたあだ名だな…」

 

「って八幡、お前…あいつらが言っていた武勇伝は本当なのか?」

 

「色々脚色されてますが、1つの暴走族を潰したのは本当かな」

 

「お前って…見た目によらないんだな」

 

「そおっすよ。俺が転校する前に起こったのが、暴走族潰しなんですよね」

 

「陽介、あまりそんなことを話すなよ…」

 

山本先輩と陽介が民宿の宿に戻りながら話している。八幡も後ろからそれを追いながら帰っていく。

 

八幡達や不良達がいなくなった由比ガ浜海岸は、さざ波と月の光が海面を照らしているだけである。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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