やはり俺の恋のリベンジは間違ってはいない。リメイク   作:龍造寺

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新章スタートです。


9ー1話ー中学生から高校生へ。

そして春休みが終わり、総武高校への入学式の日を迎え、八幡は自室から綾音の家の方を見る。

 

綾音の家を見てから、彼女の写真立ての前に置いてあるビンに入った綾音の遺骨は、彼女の両親が八幡にあげたものだ。

 

これは、2月の法事の際に八幡は彼女の両親からもらった。もらった直後は、大切に持っていたが、雫の手前ちゃんと1ヶ所に置いている。

 

「さて、俺は入学式に行くぞ。綾音、ちゃんと俺と雫を見守ってくれよな」

 

八幡がそう言うと、鳥が鳴いた。八幡は綾音が返事したように聞こえたのだった。

 

八幡は、いつもよりも早く、自転車で登校する。総武中学に行ってる時間よりも早く出た。それは、海浜総合高校に入学する雫と途中まで一緒に行くためだ。

 

あの告白をした公園で八幡と雫は待ち合わせをしているのだ。

 

公園にたどり着いた八幡は、雫がすでに来ていることにちょっと申し訳ない感じで

 

「すまない、雫待たせたか?」

 

「ううん、私も今来たとこだから」

 

「そうか。雫、高校入学おめでとう!」

 

「八幡、貴方も高校入学おめでとう!」

 

互いに入学を称える。八幡は、雫の海浜総合高校の制服を見て、似合っていると素直に思った。そして途中まで、一緒に行くことにして、公園から出発した。

 

 

 

しばらく歩いていると、犬を散歩させていた女の子から犬のリードが離れていた。どうやら首輪の金具が壊れているようだ。だがその女の子は、そのことに気が付いていないようだ。

 

 

そして運悪く向こうからリムジンが走って来る。

 

「あのままじゃわんちゃんが…」

 

「ちっ、このままではまずい!あの犬はリムジンにひかれる!ならば!」

 

「八幡!」

 

八幡は、自転車から飛び降り、犬の方へ走る。何も考えずに己の身体が勝手に動いたいた。

 

そして八幡とリムジンがぶつかる。彼はぶつかった勢いで吹き飛ばされる。だが犬にダメージがないようにと抱きしめていた。

 

「八幡!八幡!大丈夫なの!!そうだ、救急車を呼ばなきゃ!」

 

八幡の意識が朦朧としてるなか、そばで雫は、スマホで救急車を呼ぶことした。

 

その後、リムジンから運転手が降りてきて、色々と引き継いでくれた。雫は、香織や八幡の母親に連絡し事故現場に来てもらった。もちろん警察がやって来て、事情聴取などをされたのだった。

 

八幡の母親から心配そうに

 

「雫ちゃん、雫ちゃんは大丈夫だった、怪我はしてない?」

 

「私は大丈夫。わんちゃんを庇った八幡があんなことになったの…」

 

「え?首輪の金具、わんちゃん……?わんちゃんなんていないよ?」

 

「え…?首輪の金具が外れた首輪の……さっきまでそこにいたはず……」

 

雫が見た先には、首輪が壊れたわんちゃんなどいなかった。彼女は辺りをキョロキョロとしていた。だが犬はいなかった。飼い主と思われる女の子もいなかった。

 

「そのわんちゃん、飼い主さんが連れ帰ったのかな?」

 

「だとしたら許せない。お礼や謝罪も無いなんて……」

 

その後、八幡の母親がやって来て

 

「雫ちゃん、香織ちゃん、貴女達は、入学式に行きなさい。八幡の事は、母親である私に任せて」

 

「おば様…」

 

「雫ちゃん、香織ちゃん、ちゃんと後で連絡を入れるわ。貴女達の晴れ舞台を台無ししてはダメよ」

 

「わかりました。私達は行きますね」

 

「おばさま、八幡の事、よろしくお願いします」

 

「ええ、任せて」

 

八幡の母親と雫と香織はそう約束してから、海浜総合高校へ自転車へ向かうことになった。

 

 

 

雫と香織は、朝から色々あったが、何とか入学式へたどりいた。見慣れた者達が、高校入学ということで、はしゃいでいる感じである。雫と香織は、八幡の事故のことで、頭がいっぱいである。雫の両親、香織の両親も入学式に来ており、八幡の母親から事情を聞いて知っているようであった。

 

 

入学式はつつがなく終わり、雫と香織、雅史と光輝と同じクラスになった。ただ雅史達が表情が暗かったのは、八幡の事故の事を知っていたからである。

 

自分達の両親から、励まされながら入学式は終わった。

 

 

 

雫は、自宅に帰ってきた後も八幡の事が心配でずっと自室に籠っていた。八幡の母親から連絡をすると言われていたので、スマホを持ちながら待っている。

 

「…八幡、何もなければいいのだけど…もし後遺症とか残ったら…」

 

考えれば考えるほど、不安感だけが増してくる。ベッドに寝転びながら、スマホを見る。何も変わったことはない。そんな時、スマホの着信が鳴る。掛けてきた相手は、八幡の妹の小町からである。

 

「もしもし、比企谷小町ですが、雫さんの番号でしょうか?」

 

「はい、雫ですが、八幡君は…」

 

「雫さん、お兄ちゃんなら大丈夫ですよ。今日病院で色々と精密検査で調べてもらって以上は無いって診断結果が出ました。ただ頭を打ってるので、しばらくは入院することになりました。明日から面会できますので、お兄ちゃんにお見舞いに来てください。お兄ちゃん、雫さんのことえらく心配していたので。入院してる病院は、綾音お姉ちゃんが入院していた病院です」

 

「はい、あの病院ですね、小町さん、ありがとうございました」

 

小町との通話を切った雫は、自室の窓を開けて

 

「良かった…八幡が無事で」

 

星空を見ながら安堵する雫であった。

 

 

次の日

 

八幡は、昨日、高校の入学式早々に事故に遭ってしまう。事故というか、リードが外れた犬をリムジンから守るために飛び出した。それで怪我をしてしまった。

 

「……入学式早々、入院とか…運が悪いよな…だけど、雫が怪我をしなかっただけでもいいか」

 

もし雫に怪我でもあったら、八幡はもっと怪我以上のダメージがあっただろう。

 

ただ高校デビューは、失敗しただろう。今までは、雅史達がいたから問題なかったが、高校からは誰もいない。だから初日からいない八幡にとっては、ぼっち率が高くなる可能性は高い。

 

「まあ、静かに暮らせればそれでいいか…」

 

八幡は病室の窓の外を見ながらそう言った。

雫編も留美の話で終わりです。次の選択肢から次に見たいヒロインか選んでください。

  • 1ー雪柳綾香
  • 2ー吹寄制理
  • 3ー一色いろは
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