五等分の花嫁と野球の天才   作:ホークス馬鹿

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16話です。


16話

図書室

 

 

 

 

試験が終わり、結果発表の日になった風太郎達は、図書室に集合した。

 

風太郎「よぉ、集まってもらって悪いな。」

 

一花「どうしたの?改まっちゃって。ジュン君も。」

 

純「ん・・・」

 

四葉「水くさいですよ。」

 

三玖「中間試験の報告、間違えたところ、また教えてね。ジュン、また歴史の話してね。」

 

純「・・・ああ。」

 

風太郎「ともかくまずは・・・答案用紙を見せてくれ。」

 

一花「はーい、私は・・・」

 

すると

 

五月「見せたくありません。」

 

五月「テストの点数なんて、他人に教えるものではありません。個人情報です。断固拒否します。」

 

五月はそう俯いて申し訳なさそうに言った。

 

一花「五月ちゃん?」

 

純「・・・五月、気持ちは分かるが、風も覚悟はしてる。だから、教えてやんな。」

 

これに、純はそう言って五月を説得した。

 

風太郎「フゥ・・・純の言う通りだ。教えてくれ。」

 

そして、五人全員答案用紙を見せた。

 

四葉「ジャーン。他の四科目は駄目でしたが、国語は山勘が当たって30点でした!こんな点数初めてです!」

 

三玖「社会は70点。その他はギリギリ赤点、悔しい。」

 

一花「私は数学の39点だけ。今の実力じゃ、こんなもんかな。」

 

二乃「国数理社が赤点よ。言っとくけど、手は抜いてないからね。」

 

五月「残念ですが、合格ラインを越えたのは一科目・・・56点の理科のみでした・・・」

 

風太郎「ったく。短期間とはいえ、あれだけ勉強したのに30点も取ってくれないとは・・・」

 

風太郎「改めてお前らの頭の悪さを実感して落ち込むぞ・・・」

 

二乃「うるさいわねっ。」

 

純「けど、最初の頃と比べたら成長してると思うがな。」

 

風太郎「まあ・・・そうだな・・・。三玖、純のお陰かもしれんが今回の難易度で70点は大したもんだ。偏りはあるがな。今後は、姉妹に教えられる箇所は自信を持って教えてやってくれ。」

 

三玖「え?」

 

純「・・・。」

 

風太郎「四葉。イージーミスが目立つぞ、勿体ない。焦らず慎重にな。」

 

四葉「了解です!」

 

風太郎「一花。お前は一つの問題に拘らなさすぎだ。最後まで諦めんなよ。」

 

一花「はーい。」

 

風太郎「二乃。お前は最後まで純がいないと言う事を聞かなかったな。きっと俺は、他のバイトで今までのように来られなくなる。純も、自分の事で忙しくなると思うから、純がいなくてもしっかりやれよ。」

 

二乃「・・・余計なお世話よ。」

 

風太郎の言葉を聞いて

 

三玖「フータロー?他のバイトってどういう事?来られないって・・・ジュンも何で?」

 

三玖はそう風太郎と純に尋ねた。

 

風太郎「・・・。」

 

これには、風太郎は目を逸らし答えなかった。

 

純「三玖・・・とりあえず風に話させてやってくれ。」

 

これに、純はそう言って三玖を止めた。

 

風太郎「・・・スマン純。さて、最後に五月。お前は本当に・・・バカ不器用だな!」

 

五月「なっ!?」

 

風太郎「一問に時間をかけすぎて、最後まで解けてねぇじゃねぇか!」

 

五月「ううっ、反省点ではあります。」

 

風太郎「・・・自分で理解してるなら良い。次から気を付けろよ。」

 

その時

 

プルルル

 

五月のスマホに着信音が鳴った。

 

五月「ん?あっ。」

 

そして

 

五月「父です。」

 

そう言い、風太郎にスマホを渡した。

 

風太郎「はい、上杉です。」

 

マルオ『ああ、五月君と一緒にいたのか。個々に聞いていこうと思ったが、君の口から結果を聞こうか。』

 

風太郎「はい。」

 

マルオ『嘘は分かるからね。』

 

風太郎「つきませんよ。ただ・・・」

 

風太郎「次からコイツらには、もっと良い家庭教師を付けてやって下さい。」

 

純「・・・。」

 

マルオ『という事は・・・?試験の結果は・・・』

 

その時

 

パシッ

 

風太郎「え?」

 

純(二乃・・・?)

 

二乃が急にスマホを取り上げた。

 

二乃「パパ?二乃だけど一つ聞いて良い?何でこんな条件出したの?」

 

マルオ『僕にも娘を預ける親としての責任がある。彼が君達に相応しいのか、計らせてもらっただけだよ。』

 

二乃「私達の為って事ね。ありがとう、パパ・・・。」

 

二乃「でも・・・相応しいかどうかなんて、数字だけじゃ分からないわ。」

 

マルオ『それが一番の判断基準だ。』

 

二乃「あっそ。じゃあ、教えてあげる。私達五人で、五科目全ての赤点を回避したわ。」

 

この発言に

 

一・三・四・五「「「「えっ!?」」」」

 

風太郎「なっ!?」

 

純「っ!?」

 

二乃以外のメンバーは、絶句した。

 

マルオ『・・・本当かい?』

 

二乃「嘘じゃないわ。」

 

マルオ『二乃君が言うのなら、間違いはないんだろうね。これからも上杉君と励むと良い。それと、そこに安達純君がいるだろう。』

 

二乃「えっ?ええ、いるわよ。」

 

マルオ『変わりなさい。』

 

二乃「何で安達君の事・・・」

 

マルオ『・・・変わりなさい。』

 

二乃「・・・分かったわ。」

 

マルオにそう言われ

 

二乃「はい、安達君。」

 

純にスマホを渡した。

 

純「俺に?」

 

これに純は疑問に思ったが、すぐにスマホを受け取った。

 

純「はい、変わりました。」

 

マルオ『・・・久し振りだね、純君。』

 

純「っ!・・・お久し振りです、マルオさん。」

 

マルオの声に、純は少し驚いた顔をしたが、すぐに切り替えて挨拶した。

 

マルオ『あの時以来かね?お母さんは元気かね?』

 

純「・・・はい。母は元気です。」

 

マルオ『あの時君のお父さんを助けることが出来なくて、本当にすまなかったね。』

 

純「いえ、お気になさらず。親父は、決してあなたを恨んでいないと思います。恐らく母も・・・」

 

マルオ『・・・そうか。それはそうと、娘の家庭教師をしてる上杉君の手伝いをしてるようだね。』

 

純「ただのお節介ですよ。」

 

マルオ『・・・そうか。安達君。』

 

純「はい。」

 

マルオ『野球、頑張りたまえ。』

 

純「・・・はい。」

 

そして、通話を終えた。

 

二乃「・・・ねえ、安達君。」

 

純「ん?」

 

二乃「パパとはどういう関係なの?」

 

純「・・・別にお前が知る必要はねーよ。」

 

二乃「えっ?」

 

その時、純は一瞬だったが少し辛い表情を浮かべた。

 

二乃(恨んでないって・・・どういう事?だったらどうして、そんな辛い顔するの?)

 

純とマルオとの会話は電話のため全て聞いてないが、顔見知りである事は分かる会話の内容だったため、疑問に思った二乃。知る必要は無いと言われ、少し寂しい表情を浮かべた。

しかし、疑問に思ったのは二乃だけじゃなく

 

一花(ジュン君のお父さんは恨んでないって、まさか・・・)

 

三玖(お父さんとはどういう関係なの・・・ジュン?それと、何か悲しい表情を浮かべた気が・・・)

 

四葉(安達さん・・・?)

 

五月(安達君・・・?)

 

一花はちょっと察し、三玖と四葉、そして五月は疑問の表情を浮かべ、三玖に至っては、少し心配そうな顔を浮かべながら純を見た。

 

風太郎「おい純。お前コイツらの父親と関係があるのか?」

 

純「・・・まあな。俺も、声を聞いて彼女らの親父さんがこの人なんだと今知った。」

 

風太郎「・・・そうか。」

 

純「・・・悪い。これから練習があるから、お先な。」

 

風太郎「あ、ああ・・・」

 

純「お前らも、テストお疲れさん。コイツに何か奢って貰いなよ。」

 

そう言い、純は野球部のバッグとバットケースを持って図書室を後にした。

こうして、中間試験の結果は、それぞれ得意科目のみ合格という形で幕を閉じたのであった。




投稿出来ました。

最後の辺りが結構書くのに苦戦しました。

矛盾点があったらお許し下さい(土下座)

それでは、また。
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