中野家
純「・・・何やってんだよお前ら。」
東海大会を優勝から数日後、純が中野家に来ると五つ子達は何故か髪型を一緒にして風太郎の前に立っていた。
風太郎「来てくれたか、純!お前も手伝ってくれ!」
純「いや何を・・・?」
風太郎「コイツらを見分ける方法をだ!その前に、これを見てくれ!」
そう言い、風太郎は純の前にある用紙を見せた。
純「へぇ・・・全部0点のテスト用紙じゃねーか。しかも、ご丁寧に名前の部分は破り捨てられているな・・・」
風太郎「これはさっき、お前が来る10分前に来たときに会った奴が落とした物だ。顔は見たんだが風呂上がりで誰か分からなくてだな・・・」
そう言われた純は
純「ふぅん・・・」
5人をジッと見て、左から指差し
純「二乃、三玖、五月、四葉、一花だろ?」
そう言った。その瞬間
「「「「「「っ!?」」」」」」
風太郎と五つ子は驚いたような表情を浮かべた。
純「ん?ちげーのか?」
二乃「う、ううん・・・二乃で合ってるわ。」
三玖「私も三玖で合ってる・・・」
五月「私もです・・・」
四葉「私も・・・」
一花「お姉さんびっくりだよー!」
風太郎「マジかよ・・・何で分かったんだ?」
これに
純「一花は5人の中で一番髪が短い。四葉は一花の次に髪が短いが、決め手は428の服だ。五月と三玖は服装。二乃は姫カットで分かった。」
純は冷静に答えた。
風太郎「そ・・・そんな見分け方が・・・」
これには
三玖(ジュンに・・・気付いてくれた・・・!嬉しい・・・!)
一花(ジュン君に気付いてくれるだけで・・・胸が・・・ドキドキするな・・・!)
二乃(安達君に・・・気付いてくれた・・・!)
三玖と一花、そして二乃は嬉しそうな表情を浮かべていた。
純「まぁ、お前には難しかったかな。周りの事はてんて興味ねーんだから。」
風太郎「うっ・・・」
一花「うわぁ・・・ジュン君容赦ない・・・」
純「事実だしな。」
一花「そして相変わらずクール・・・」
純「おい風。良い見分け方をアイツらに聞きなって。」
すると
四葉「それなら良い事教えてあげます。私達の見分け方は、お母さんが昔、言ってました。」
四葉「『愛』!さえあれば、自然と分かるって。」
四葉は胸の前で腕をクロスさせ、そう答えた。
風太郎「・・・俺では無理なわけだ。」
純「諦めはえーな、お前・・・」
風太郎「こうなったら・・・最後の手段だ!」
そう言い、風太郎はリュックから紙の束を出して机の上に置いた。
純「これは・・・テスト用紙か?」
風太郎「ああ。これはそのテストの問題を集めた問題集だ。これが解けなかった奴が犯人だ。」
純「成程ね・・・」
その瞬間、5人から不満の声が出たが強引に試験を始めた。
その間、風太郎は何食わぬ顔で5人の筆跡を見比べていた。
純(そういえば・・・)
純「おい風。お前って俺の10分前に来たんだよな?」
風太郎「ん?ああ、そうだが・・・?」
純「それで、この0点のテストを落としたのは風呂上がりと?」
風太郎「そうだが・・・それがどうかしたのか?」
純「フッ・・・成程な。お前の言う通りなら、犯人分かっちゃったかも。」
純がクールな笑みを浮かべてそう言った瞬間、5人の中の1人の肩がビクッとなった。
風太郎「本当か!」
純「ああ。まあ、それはテストが終わってから話そうか。」
そう言って暫くすると、一花が風太郎にテスト用紙を渡した。
それに目を通した風太郎は
風太郎「お前が犯人か。」
そう言い、プリントで一花の頭を叩いた。
一花「あれっ!?何で・・・筆跡だって変えたのに・・・」
これには、一花は動揺し、うっかり自白した。それに風太郎は
風太郎「ここ。『b』の書き方、1人だけ筆記体なのは覚えてた。俺は純と違ってお前達の顔を見分けれないが、お前達の文字は嫌という程見てきたからな。」
そう一花に言った。
一花「で、でも証拠がそれだけじゃ・・・」
純「おい一花。お前、風呂から上がったらドライヤーするよな?」
諦めが悪い一花に、純はそう尋ねた。
一花「ま、まあするけど・・・。それがどうしたの?」
純「風がテストを落とした女と会ったのは10分前。つまりその10分の間に髪を乾かせて服も着替えられるのは一花・・・お前しかいねーんだよ。もっとも、服を着る余裕だけはなかったようだけどな・・・」
これには
一花「っ・・・!ま・・・参りました・・・」
一花は諦めたように膝から崩れ落ちた。
風太郎「フハハハハ!」
純「素直に自白すりゃあ良かったのに・・・。気持ちは分かるけど・・・」
一花「うぅ~っ・・・」
そう言ってる間に、他の4人もテストを終え、風太郎に渡した。
風太郎「・・・ん?」
純「どうした?風・・・」
その時、風太郎はある事に気付いた。
風太郎「五月の『そ』・・・犯人と同じ書き方だ・・・」
風太郎「よく見たら、二乃の『門構え』・・・三玖の『4』・・・」
風太郎「四葉の・・・送り仮名・・・」
風太郎「皆犯人と同じ・・・お前ら・・・1人ずつ0点の犯人じゃねーか!!!」
この風太郎の怒りの叫びに
三玖「・・・バレた。」
三玖はぼそっと呟いた。
二乃「何してんのよ一花!コイツが来る前に隠す約束だったでしょ。」
一花「ごめーん。」
風太郎「少し休みを与えたらこれか・・・やっぱりお前ら・・・」
風太郎がそう呟いていると
五月「上杉君。今日あなたが顔の判別にこだわったのは、昨日話してくれた5年前の女の子と関係あるのでしょう?私達の中の誰かだと思ってるんですね?」
五月が風太郎の耳元でそう囁いた。
そして
風太郎「この中で昔、俺に会った事があるよって人ー?」
風太郎は不意にそう言った。
二乃「・・・何よ急に。」
三玖「どういう事?」
これには、二乃と三玖が不審そうな目で見た。
それを見た風太郎は
風太郎「そりゃそうだよな・・・お前らみたいな馬鹿が、あの子の筈ねーわ。」
そう遠い目をしながら言った。
五月「ば、馬鹿とは何ですかっ!」
純(あの子って・・・あの写真の子か・・・?)
それを聞いて、純はそんな事を思っていたその時
三玖「ねぇ、ジュン。」
純「ん?」
三玖「ジュンは・・・お父さんとどういう関係なの?」
三玖がそう純に尋ねた。
純「・・・いきなりだな。」
これには
一花「私も気になるなー。と言っても、何となく察するけど・・・」
二乃「私も気になるわ。パパも、安達君の事知ってるようだし。」
四葉「私も気になります。」
五月「私もです。安達君・・・あなたは、父と何かあったのですか?」
風太郎「俺も多少気になるな。」
他の5人も続いた。
すると
純「・・・しゃーねー、全て話すか。」
純はそう呟いた。そして
純「・・・お前らの親父のマルオさんは・・・交通事故で死んだ親父の執刀医だったんだよ。」
皆にそう告白したのであった。
投稿出来ました。
アニメと漫画を見て、アレンジしてみました
いつも通り書けたか分かりませんが・・・。
次回ですが、主人公の過去をベースに投稿します。
それでは、また。