試験まで残り4日と迫っていた。しかし、未だに二乃は純の家に、五月も風太郎の家に居候していた。
純(マジどうすんだよ・・・このままじゃ、マジでヤベーぞ・・・)
そう思い、家に着いた。
純「ただいまー。」
純(もう二乃は帰っていたか・・・)
その時、玄関にあった二乃の靴を見た純は、手を洗ってうがいをした後、そのまま自分の部屋に向かった。
コンコン
二乃「はーい。」
ガチャ
二乃「あ、安達君。お帰り。」
純「ああ。母さんはパートか。」
二乃「うん。」
部屋に入ると、二乃が純の部屋の机で何かをやっていた。
純「お前、何やってんだ?」
二乃「あ、あの・・・これは・・・」
そう言った純は、二乃がやってるのを見ると
純「これって・・・」
それは、問題が書かれていたプリントだった。
二乃「アイツが作った問題集よ。」
純「成程・・・アイツんち、コピー機ねーんだったな。ウチに来れば貸すのに・・・」
そう言い、純は苦笑いを浮かべた。
純「て事は・・・この紙袋の中は・・・」
そして、二乃が持ってきた紙袋を見ると
純「やはりな・・・。」
大量の問題集が入っており、一枚だけセロハンテープで修復されていた。
純「ちゃんと・・・やってたんだな。」
それを聞いた二乃は
二乃「うん・・・。多分だけどアイツ・・・個別で問題を分けてたんだと思う。本当は・・・悪いと思ってるわ。」
伏し目がちに言った。
純「そっか・・・。その調子で風と五月にも謝れよ。」
しかし
二乃「それは・・・」
そこだけは躊躇った。
純「・・・まだ根に持ってんのかよ。」
二乃「昔はあんな事する子じゃなかった。なんだか五月が、知らない子になったみたい・・・」
そう言い、二乃は寂しそうに表情を曇らせた。
二乃「・・・ちょっと独り言言っても良いかな?」
すると、二乃がそう純に言った。
純「・・・構わねーよ。」
二乃「ありがとう。あのね・・・私達が同じ外見、同じ性格だった頃・・・まるで全員の思考が共有されているようで、居心地が良かったの。」
純「・・・。」
二乃「でも、五年前から変わった・・・皆少しずつ離れていった・・・一花が女優をしていたなんて知らなかったわ。まるで五つ子から巣立っていくように、私だけを残して・・・。」
二乃「私だけが、あの頃を忘れられないまま。髪の長ささえ変えられない。だから、今の私には、安達君が羨ましい。過去にお父さんを事故で亡くした辛い過去があるにもかかわらず、お父さんの言葉を胸に野球を頑張ってる君が。」
純「・・・。」
二乃「ごめんね、こんな話しちゃって・・・」
純「別に良いよ。俺こそ、悪かったな。この前、お前にキツい事言っちまって・・・」
二乃「あ、安達君は悪くないわ!悪いのは私。いつまでも変わらず五つ子に固執して、皆に迷惑を掛けて・・・変わらなきゃ・・・巣立たなきゃいけないの・・・。この髪だってそう・・・」
そう言い、自身の髪を撫でた。
純「だったら尚更だな・・・お前、自分ちに戻れ。試験とか関係無しにな。」
二乃「えっ?」
純「ウチに戻りたくねーのか?」
二乃「でも・・・ねえ安達君。初めて私達五つ子と出会ってから分かったと思うんだけど、私達ってバラバラじゃん。」
純「そうだな。好みも何もかもバラバラだな。」
二乃「そう。なのに、そこまで一緒にいる必要ってあると思う?」
純「あるぜ。」
二乃「それって・・・何?」
二乃のこの問いに
純「・・・アイツらとお前は、家族だからだよ。」
と純は答え
二乃「っ!」
二乃は目を見開いた。
純「二乃はさ、皆変わっていったって言ったけど、お前も同様に変わったんじゃねーのか?」
二乃「それって、どこが?」
純「三玖から聞いたんだけど、お前昔紅茶飲まなかったろ?」
そう言い、純は机の上にある紅茶を指差した。
二乃「それだけ?」
純「お前達は一人20点の、五分の一人前だからな。」
そう言うと、純は先程二乃がやってた問題集を取って
純「問三、これ『関ヶ原の戦い』じゃなくて『長篠の戦い』な。」
と言った。
二乃「・・・安達君って、日本史凄いんだね。」
純「元々好きだからな。それに、三玖も歴史、というよりか戦国武将が好きだぞ。」
これには
二乃「え、そうなの!?」
二乃は驚きの声を上げた。
純「ああ。これが三玖の20点だ。それに・・・」
そう言い、純はスプーンを取って紅茶を掬って飲んだ。
すると
純「・・・お前、これ砂糖何杯入れた?甘過ぎんぞ。」
少し端整な顔を歪めた。
二乃「えっと・・・ごめん。」
純「でも、この味さ・・・他の四人にも飲ませてみろよ。恐らく、二乃がいなきゃ知らねー味だぞ。」
純「確かにお前らは、昔そっくりで諍いもなく平穏だったと思う。でもそれじゃあさ、いつまで経っても20点のままなんじゃねーか。泣いたり、怒ったり、悲しんだり・・・一人一人ちげー経験をして、足りねーところをカバーし合って、お前らは一人前になった方が良いんじゃねーのかなって思う。」
純「だから・・・その、何だ・・・違ってて良いんじゃねーの?」
純の言葉に、二乃の目に涙が零れた。
純「あ、あの・・・!?別に泣かすつもりじゃ・・・!?」
これに、純は少し慌てた表情を浮かべた。
二乃「ううん・・・。安達君、ありがとう・・・」
しかし、二乃は涙を流し微笑を浮かべながらそう言った。
そして
二乃「安達君。このハサミ使って良い?」
純「?何に使う?」
二乃「この髪・・・切って欲しいの。」
純「えっ・・・でもお前・・・」
二乃「・・・お願い。」
二乃の真っ直ぐな目に
純「・・・俺、散髪した事ねーから、どうなっても文句言うなよ。」
二乃「うん。」
純「そんじゃあ、そこ座んな。」
そして、純は二乃の髪を切ったのだった。
そして
純「こんなんで良いか?」
純は二乃を鏡の前に立たせて見せた。
二乃「・・・うん。バッチリ。」
純「そっか・・・。」
その時
プルルル
純「何だ?」
純のスマホが鳴った。
純「一花?」
そして、電話を取ると
純「何だ?」
一花『突然ごめんね。』
純「別に構わねーよ。んで、何だ?」
一花『あのね・・・明日、陸上部に行こうと思ってる。協力して。』
その一花の真剣な声に
純「・・・分かった。」
と純は言った。
一花『因みにフータロー君と三玖、そして五月ちゃんも協力するよから。』
純「二乃も加わらせるよ。」
一花『ありがとう。それじゃあ、明日ね。』
純「ああ。」
そう言い、電話を切った。
二乃「安達君。何の話を・・・」
純「四葉を助けようと、一花達からの協力要請だ。お前も、手伝ってくれ。」
二乃「・・・分かった。」
そして、明日を迎えたのであった。
投稿出来ました。
お待たせしました。とにかく話が纏まらず、遅くなってしまいました。
すみません(土下座)
後、一昨日五等分の花嫁の1期と2期のコンパクトコレクションを手に入れる事が出来ました!!
それも特典付き!!本当に嬉しいです!!
次は12月21日発売の映画のDVDです。特装版の予約完了で、待ち遠しいです!!
あの感動を家で再び!!
それでは、また!!