冬の寒さで凍てつく市街の道路を、黒塗りのリムジンが走っていく。
マルオ「江端、今日は遅かったね。」
後部座席に座っている、五つ子達の父親である中野マルオが運転している江端にそう言った。
江端「申し訳ございません。」
マルオ「良いさ。しかし、その格好は・・・」
江端「ホッホッホ。」
その江端だが、あの履歴書の写真の格好だった。
マルオ「まあ良い。」
そう言い、マルオは手の中にあるスマホに目を落とし、期末試験当日の朝の事を思い出していた。
純『ええ。風を、ああ、上杉風太郎の事ですが、アイツを中心に頑張ってます。』
マルオ「そうかい。では、期末試験頑張ってくれたまえ。」
五人とも頑張っているという報告を聞き、電話を切ろうとしたその時だった。
純『ちょっと良いっすか?』
マルオ「何だい?」
純『俺・・・もしアイツらが今回の試験結果が芳しくなかったら、身を引こうかと思います。』
純が、マルオにそう毅然とした声で言った。これには
マルオ「・・・何故だい?」
マルオは少し動揺した声で尋ねた。
純『全ては、五つ子の家庭教師として教鞭を振るう風をサポートできなかった俺に全責任があり、風には全く責任がないからっす。』
マルオ「・・・。」
純『それと・・・二乃と五月が喧嘩して、家を出て行った事をご存じっすか?』
純が、マルオにそう尋ねた。
マルオ「いや、初耳だ。もう解決したのかい?」
純『はい。何とか・・・』
マルオ「それなら良い。では、これから診療が始まるから・・・」
これに、マルオはそう返した。
純『・・・それだけっすか?』
純『生意気かもしんないっすけど、何故喧嘩したのか気にならないんすか?アイツらが何を考え、何に悩んでるのか知ろうとしないんすか?』
マルオ「・・・。」
純『俺のような若造に言われるのも腹立つかもしんないっすけど、少しは親父らしい事しやがれよ!!馬鹿野郎が!!』
そう、純は怒りをぶつけるように怒鳴り、電話を切ったのだった。
スマホを握ったまま、マルオは少し冷徹な顔を崩した。
マルオ「純君・・・。君のような人だからこそ、あの時上杉君の手伝いをしてると聞いた時、娘を任せられると思ったんだ。」
対向車のヘッドライトが、マルオの顔を照らし出した。その顔は、まるで実の息子を思うかのようなそんな顔だった。
年が明けた元日の朝、神社の境内は大勢の参拝客で賑わっていた。
風太郎「クッ・・・」
しかし、新年早々、風太郎は苦虫を噛み潰したような顔だった。
純「まあ・・・ドンマイ。」
それを見た純は、ただ一言そう言い、風太郎の肩を叩いた。
風太郎「ああ・・・」
彼がそうなっている理由は、例年通り父方の祖父母の家に新年の挨拶に行ったのだが、お年玉を貰えず、貰ったのは妹のらいはだけだったのだ。
らいは「大吉だ!やったー!お兄ちゃんと純さんは?」
風太郎「ああ。」
純「俺は吉だった。」
風太郎(今年の運勢なんて、引かずとも分かる。アイツらと出会ってからずっと・・・)
そう思いぺらっとおみくじを開くと
風太郎(大凶だ。)
だった。
純「お、おう・・・。」
これには、純も流石に引いていた。
すると
風太郎「んっ?」
純「あん?」
そこに複数の、厳密に言えば五人の草履の足音が聞こえ振り向くと
らいは「わぁ・・・!」
華やかな振り袖姿の五つ子達が石畳を歩いていた。
四葉「上杉さんと安達さんにらいはちゃん!」
風太郎達を見て、四葉が声を上げた。
純「おお、お前達か!」
二乃「安達君。あけましておめでとう。」
純「ああ。明けましておめでとう。」
二乃「うん!」
純「へえ・・・二乃、振り袖姿スゲー似合ってんな。メッチャ可愛いじゃん。」
そう、純は二乃の振り袖姿を褒めた。
二乃「ほ、本当・・・!」
純「ああ。メッチャ可愛い。」
二乃(か、可愛いって・・・可愛いって言ってくれた・・・!駄目・・・顔が・・・緩んじゃう・・・!)
これに、二乃は顔を真っ赤にして頬を抑えていた。
一花「ジ、ジュン君!私はどうかな・・・!」
三玖「ジュン!私は・・・!」
これに、一花と三玖はそう詰め寄った。
純「お、おう・・・!二人も、可愛いぞ・・・!」
これに、純は気圧されながらもそう言った。
一花「そ、そっか・・・!へへっ!」
三玖「うん・・・!」
すると、二人は顔を緩みまくった。
四葉「良かったら、ウチに寄っていきませんか?」
その時、四葉がニコニコして三人を誘った。
風太郎「いや、悪いが・・・」
純「まあ、良いんじゃねーか。少しくれーよ。らいはちゃんも行きたいよな?」
らいは「うん!お兄ちゃん、駄目?」
風太郎「分かった。行こう。」
風太郎は、純の言葉とらいはの懇願に折れ、五つ子が住むアパートに向かったのであった。
投稿出来ました。
少しアレンジしてみました。
昨日、オリックスが26年ぶりの日本一を達成しました!本当におめでとうございます!!
26年前といったら、ちょうどイチローや田口がいた時ですね!!
この当時、僕はまだ1歳でしたが・・・(笑)
また、サードを守ってる宗佑磨ですが、僕の高校の1個下の後輩で、去年と今年の日本シリーズでは、個人的に応援してました!!
と言っても、面識は無いですけどね・・・(笑)
でも、高校の後輩が活躍してる姿は、非常に刺激になります!!
僕はホークスファンですが、頑張って欲しいです!!
それでは、また!!