修学旅行を迎えた旭高校は、京都に向かう新幹線に乗って、ワイワイはしゃいでいた。
五つ子達も例外では無く
一花「はい、フルハウスー!」
四葉「負けたー!」
二乃「もう一回!もう一回勝負よ!」
一花「いつでも受けて立つよー。」
座席を向かい合わせて座りながら、トランプをして遊んでいた。
四葉「三玖。三玖。終わったよ。」
そんな中、四葉が隣でウトウトしている三玖に声をかけた。
これに目を覚ました三玖は、ボーッと自分の手札を見て
三玖「あ、ツーペア。」
そう言うと
二乃「遅いし弱い!」
二乃に突っ込まれた。
しかし、まだ眠そうな三玖に
四葉「眠そうだね。今朝早起きして、どっか行ってたみたいだけど。」
四葉は三玖の耳元に近付き、ヒソヒソと話すと
三玖「うん・・・バイト先に無理言って、朝から厨房貸して貰ってた。」
と三玖は言った。
実は三玖は、早朝に早起きして、バイト先の厨房でパンを作ったのだ。
それを聞いて
四葉「えっ、じゃあ・・・それを食べて貰って、いよいよ・・・」
四葉は前のめりになって聞くと
三玖「うん。」
三玖は恥ずかしそうに頷いた。
これに
四葉「ずっとこの時のために頑張ってきたんだもんね。最後まで応援するよ。」
四葉は膝の上にある三玖の手に自身の両手を重ね、三玖を励ました。
三玖「ジュンが来るのが明日だから、冷めてしんなりしてるかもしれないけど・・・」
そう、三玖は言った。
そのやり取りを
一花「・・・」
一花は、密かにうかがっていたのだった。
そして、京都に到着し、バスに乗って宿泊先のホテルに向かい、荷物をそれぞれの部屋に置いた後、大広間に集まった。
「今日は二条城を中心に周辺の観光だ。周りのお客さんに迷惑を掛けないように。」
「諸注意は以上だ。」
先生達の諸注意を聞き、二条城へ出発した。
そして、二条城に到着するや
四葉「凄ーい!」
四葉は二条城の大手門を見てそう声を上げて言い
五月「貫禄がありますね。」
五月も、四葉に続いてそう言った。
風太郎「流石に金細工でいっぱいだな・・・」
風太郎も、それに続き
武田「僕も負けないよ、この輝きは。」
前田「何言ってんだコラ・・・」
武田の意味不明な発言に前田が突っ込んでいた。
三玖「この二条城には、歩くと音が鳴るうぐいす廊下があったり、二の丸庭園や清流園の綺麗な庭園もあるんだよ。」
風太郎「流石三玖、よく知ってるな。この二条城の敷地内には、約50種300本の桜がある。その為、花見などが楽しめる。」
三玖「それに、この二条城の裏側には、平岡円四郎が殺された西町奉行所跡があって、正面には松平春嶽ゆかりの福井藩邸跡。ここから少し歩くけど、本能寺跡に行ける。」
三玖「北東には蛤御門があって、南に行くと新撰組ゆかりの壬生に行ける。」
この三玖の歴史に関する饒舌ぶりに
一花「す、凄いね、三玖・・・」
二乃「歴史好きなのは聞いたんだけど、想像以上だわ・・・」
一花と二乃は、苦笑を浮かべた。
五月「そう言えば、この近くに御金神社がありますね。確か、金運アップとして信仰されているとか。」
この五月の発言に
風太郎「フフッ・・・そこに祈れば・・・」
風太郎から何かオーラが噴き出た。
五月「う、上杉君・・・」
四葉「欲望が剥き出しですよ・・・」
二乃「で、でも一つ忘れちゃいけないのって、神泉苑よね!」
すると、二乃が入って、神泉苑を言った。
一花「うん。確か、龍神様が祀られている善女龍王社という名前の社と本堂の間に架かっている法成橋が特に人気のあるパワースポットだよね。」
一花「橋の上で一つだけ願い事を念じて善女龍王社を参拝したら、願いが叶うと言われているよね。」
それを聞き
二乃「願いが・・・ね・・・」
三玖「・・・行きたい!」
二乃と三玖の目がギラついたのだった。
これを見て
四葉「何か・・・凄いね・・・」
五月「ええ・・・」
四葉と五月は、少し引いていたのだった。
そして、二条城に入り、二の丸御殿やうぐいす廊下などを堪能した後、神泉苑やその他の見所満点の観光スポットを見て回った。
一方、純達野球部は
「両チーム、礼!」
「「「しゃーっす!!」」」
春季県大会の決勝戦をやっていた。
相手は大京高校という学校で、甲子園優勝経験もある旭と並んで野球の名門校として有名な高校だ。
去年までの夏は二年連続で旭高校が独占していたが、それまでは旭と大京の二強状態となっており、それ以前の十年間は大京が5回、旭が4回夏の甲子園に出場しており、それまでに準々決勝、準決、決勝問わず5度対戦し、大京が3勝、旭が2勝挙げていた。
その最大のライバルとの決勝戦、純は3番センターでスタメンを取って、先発を回避した。旭は4回に純のヒットを皮切りに2ランなどで3点を先制したが、その裏に大京も2点を返し、5回は両チーム共に無得点だったが、6回にお互い1点ずつ取り、両者一歩も譲らなかった。
しかし、7回に
キン!
純「シャアアアッ!!」
純がソロホームランを放って2点差として、その裏
「頼むぞー!」
「純ー!」
純がマウンドに上った。
先頭にヒットを許したが、許したのはそのヒット1本のみで、3イニング投げて5奪三振無失点のピッチングで大京の反撃を振り切って、春季県大会優勝を決めたのだった。
一方、修学旅行組は、ホテルに行き皆それぞれ二条城やその周辺の観光に話を咲かせ、夕食を食べるその時
「食べる前に、皆に知らせがある。」
先生「野球部が、本日の春季県大会決勝で勝利し、見事県大会優勝を決めた。」
先生が、野球部が県大会優勝を決めたという知らせを言った。
これに
「おおー!」
「流石野球部だな!センバツ優勝の勢いは止まんねー!」
生徒達は凄いと感じ
風太郎「流石だな・・・」
武田「フッ・・・そうだね。」
前田「スゲぇ・・・」
風太郎達もそう呟き、武田は相変わらずのキラキラ爽やかオーラ剥き出しだった。
四葉「やったね、三玖!」
三玖「うん!」
五月「未だに負け知らずですね・・・」
二乃「去年の秋からだったかしら?」
一花「うん。フータロー君から聞いた話だと、そうらしいね。」
五つ子達も、それぞれ色んな表情を浮かべながら、そう答えた。
「それで、野球部達は明日の10時半頃にこちらに到着する予定だ。」
「報告は以上だ。」
そう、先生は言って皆それぞれ夕食に舌鼓を打ったのであった。
投稿出来ました。
原作とアニメには無かったオリジナルをメインに投稿しました。
ちょっと歴史話も入ってるかな・・・?
僕もリアルの二条城見ましたけど、本当に必見です!
本能寺跡にも行きましたし、こういうのは歴史好きには最高だと思います。
書いててアレですが、三玖の少し生き生きした表情が目に浮かびますね・・・。
そ、それでは、また。