五等分の花嫁と野球の天才   作:ホークス馬鹿

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75話です。


75話

翌日。

 

純「ちょっと俺、用があっから別行動して良いか?」

 

純は、風太郎達にそう言った。

 

風太郎「別に構わないが・・・」

 

武田「構わないよ。」

 

前田「つーか、どんな用事なんだコラ?」

 

風太郎と武田からは了承を貰い、前田からは何の用か聞かれ

 

純「まぁ・・・ちょっとな。」

 

と純は返して

 

純「じゃあ、また後で。」

 

と言いその場を後にした。

 

前田「おい上杉。」

 

風太郎「あ?」

 

前田「安達の奴、一体何を考えてんだコラ?」

 

前田の問いに

 

風太郎「俺もよく分からん。」

 

風太郎はそう答えた。

 

武田「まぁ確かに、彼は何を考えてるのか分からないね。」

 

武田「上杉君は、安達君と幼馴染の筈だけど・・・」

 

風太郎「あいつは自分の本心をあまり吐かねーから、長い付き合いの俺でも分からん時があるんだよ。」

 

武田の問いにも、そう答えたのだった。

そして、風太郎達は清水寺に行き、そこからの舞台から見渡せる山々と京都市街を一望した。

五つ子の方は、一花と二乃、そして三玖はその場にはいなかった。

四葉曰く、一花と二乃は二年の時の友達と一緒に回り、三玖はホテルで休んでいるとの事だった。

 

風太郎「半分以下は寂しいな。」

 

風太郎がそう言った瞬間

 

五月「た、たまには良いじゃないですか!ほら、折角の清水寺ですよ!」

 

五月が突然そんな事を言い始め、風太郎の腕を掴んだり、腕を組んだり写真を撮ったりしたのだった。

これにも五月からしたら理由があり、ここまでやれば、六年前の事を思い出してくれるのではと思い、実行したのだった。

六年前、風太郎と一緒に京都を回った女の子の正体は、今自分と一緒にいる四葉だという事を。

その頃ホテルでは

 

三玖?「ご迷惑をお掛けします。」

 

「良いのよ。折角の修学旅行なのに、残念だったわね。」

 

三玖?「もう少し部屋で休んでます。」

 

三玖?が、引率の先生に頭を下げていた。

 

「ええ。また元気になったら教えて。」

 

そう言い、先生はその場を後にし、三玖?は部屋に入ると

 

二乃「知りがたき事陰の如く、だっけ?」

 

前髪を戻し、ヘッドホンを外した二乃がそう言った。

実はあの三玖は、変装した二乃だった。

本物の三玖は

 

三玖「何してるの、二乃?」

 

憔悴しきり、ベットの上に膝を抱えて座っていた。

 

二乃「アンタの真似よ。二つの意味でね。流石に姉妹二人も仮病は怪しまれるわ。」

 

二乃「次の点呼は・・・うん、まだ余裕があるわ。」

 

しおりを確認して鏡の前で蝶々リボンを付けていると

 

三玖「何でここに来たのか聞いてるんだけど・・・」

 

三玖にそう聞かれたので

 

二乃「言ったでしょ。アンタと二人で話があるの。」

 

二乃はそう返すと

 

三玖「・・・慰めならいらない。」

 

三玖が力無く項垂れながらそう言ってきたので

 

二乃「はぁ?」

 

二乃は、ベッドに乗って三玖を押し倒し

 

二乃「そんな事するわけないじゃない。」

 

二乃「恋のライバルが勝手に手を引いてくれたんだもの。私にとってラッキー以外の何物でもないわ。後は一花を倒すだけね。あの女狐め・・・どうしてやろうかしら。」

 

二乃「って事で、私が純君を貰ってく。それで良いわね?」

 

真っ直ぐ三玖を見下ろして言った。

 

三玖「純君・・・二乃はいつから・・・」

 

三玖の尋ねに、二乃は体を起こして膝立ちになり

 

二乃「何よ。まさか自分の方が早かったから、譲れないって言いたいの?」

 

三玖「そ、そういうわけじゃ・・・」

 

二乃「そりゃ、アンタが一番だったかもしれないわね。愛に時間は関係無いなんて言えるほど、私もまだよく分からないわ。こんなの初めてだもの。何が正しくて、何が間違ってるかなんて、全く分からないのよ・・・」

 

二乃「確かなのは、誰よりも私が彼を好きな事!」

 

そう、自信に満ち溢れた顔でハッキリと言った。

これに

 

三玖「私だって・・・諦めてない!」

 

三玖は負けじとそう言ったが

 

二乃「折角の修学旅行で接近するチャンスを、こんな部屋に閉じ籠ってふいにしてる時点で諦めたようなものよ。」

 

二乃「アンタのターンはお終い。ご苦労様。」

 

二乃は軽くあしらい、ヒラヒラと手を振ってそう言ったら

 

三玖「諦めたくない!」

 

二乃「っ!」

 

三玖がそう強い口調で言ったので振り返ると

 

三玖「でも、怖い。こうなるって分かってた筈なのに・・・いざ自分の気持ちがジュンに知られたら、私なんかじゃ駄目だって思えてきて・・・」

 

三玖「私なんかがジュンから好かれるわけないよ・・・」

 

三玖「公平に戦う事が、こんなに怖いなんて思わなかった・・・」

 

三玖は膝に顔を埋め、溜め込んでいた思いを吐き出しながら大粒の涙を溢していたのであった。




投稿出来ました。

少しアレンジも加えてますが、基本アニメと原作をベースに書いてます。

違和感感じたら、お許し下さい(土下座)

三玖の本音が溢れたシーンの一つなんですが、恋の戦いでの自分と一花を比較してみて、そんな事を考え、思っていたんでしょうね。

元々、自分を過小評価してましたしね・・・。

良く言えば謙虚、悪く言えば卑屈と言えば良いのかな・・・?

でも、それも三玖の魅力の一つではないかなと個人的には思ってます。

偉そうに言っててアレですが・・・(笑)

それでは、また。
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