五等分の花嫁と野球の天才   作:ホークス馬鹿

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81話です。


81話

三玖の告白を聞いた姉妹一同と風太郎は、揃って息を呑んだ。

それと同時に

 

一花「・・・」

 

一花(三玖、ごめんね。ずっと邪魔してごめん。)

 

一花(ジュン君、嘘ついてばかりでごめんなさい。だけど、あの事は・・・)

 

一花は打ちひしがれたように目を伏せ、五年前の出来事を思い出した。

 

 

 

回想

 

 

 

 

あの時、マルオから亡くなった友人の奥さんに会うと聞き、特に理由は無いが、今日は良いかと思い一緒に向かった。

到着すると

 

マルオ「僕の友人には、君達と同い年の男の子がいる。どうする?会ってみるかい?」

 

そう聞かれ、三玖は会うと言った。

この時、一花は少し髪が乱れていたのでそれを整える為に先に行くよう促した。

そして、ようやく髪が整い、会いに行くと、三玖がグローブを持って男の子と一緒にキャッチボールをしていた。

 

一花「三玖~!」

 

声をかけると、男の子はそれに気付いた。

よく見ると、その男の子は誰が見ても分かる程の端整な顔立ちをしていた。

 

純「お前の姉ちゃんか妹か?」

 

三玖「ううん。私の姉。」

 

純「そっか・・・」

 

一花「そんなところにいたんだ。お父さんは?」

 

三玖「今お話中・・・」

 

一花「そっか・・・所で、君がお葬式で挨拶した子だね。」

 

純「・・・まあな。」

 

一花「何してたの?」

 

純「見ての通り、キャッチボールだよ。三玖、すぐ上達したから楽しくってよ!」

 

そう言うと、端整な顔をはにかませながら言った。

 

一花「そうなんだー。ねえ、私も入れてよ。」

 

純「良いよ。」

 

これに一花も加わり、キャッチボールを楽しんだ。

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

一花(ほんの少しの・・・僅かな間だったけど、きっとあの時間があったから、君を好きになったんだ。)

 

純があの時の少年だと気づいたのは、転校してまだ二日目の時で、純が三玖と五月を食堂で見つけた時だった。

 

一花(ジュン君・・・もう信じてくれないだろうけど、あれだけは・・・あの思い出だけは、嘘じゃないんだよ・・・)

 

その思いが溢れ、一花の目に大粒の涙がとめどなく零れ落ちた。

すると

 

二乃「一花・・・私ね・・・あの二人が一緒にいるのを見て、何かこう・・・嫉妬の感情が溢れてきたの。」

 

一花「二乃・・・」

 

隣にいる二乃が、前を向いたままそう言い

 

二乃「アンタの気持ちが少し分かったわ。もしかしたら、私とアンタ、タイミングが違えば、立場も逆だったかもしれない。」

 

それを聞いた一花は、涙が流れるまま二乃を見つめたと同時に、そのもしもが頭に浮かび上がった。

それは、自分が三玖に変装してる二乃に対し、胸ぐらを掴んで詰めている光景だった。

 

二乃「偉そうな事言って、ごめんなさい。」

 

二乃も、涙を浮かべながら謝った。

 

一花「そんな事・・・そんな事ない。」

 

涙を流したまま一花はそう言うと

 

二乃「ありがと。でも同時に、己の愚かさにも気付いたの。アンタもそうなんじゃない?」

 

二乃「三玖は最後まで・・・一花は悪くないと言ってたわよ。」

 

二乃はそう言い、一花の肩に手を置いた。

この二人のやり取りを、四葉と五月、そして風太郎はじっと見守っていた。

 

一花「・・・うん。抜け駆け。足の引っ張り合い。この争いになんの意味もない。」

 

泣きながら話す一花に、二乃と四葉、そして五月がしっかりと頷き

 

風太郎「そうだな。お前らは、五人で一つなんだからな。」

 

風太郎も、いつにない優しい眼差しでそう言った。

 

一花「私達は、敵じゃないんだね。」

 

泣き笑いになった一花に

 

二乃「三玖に謝りましょう。きっと前より仲良くなれるわ。私たちにしては珍しく、同じ好きなものを話せるんだもの。」

 

二乃は一花同様泣き笑いを浮かべながら言ったのであった。




投稿出来ました。

原作でも本当に、一花の思いが溢れに溢れたシーンの一つですね・・・。

こういう経験をして、人間は一回りも二回りも成長するんだなと感じます。

・・・何言ってるんでしょうね、僕(汗)

そ、それでは、また。
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