五等分の花嫁と野球の天才   作:ホークス馬鹿

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87話です。


87話

準決勝は、エースの純をスタメンでも使うことなくベンチで温存したが、6-0と危なげなく勝ち、決勝に進出した。

その翌日のブルペンで

 

純「真っ直ぐ!」

 

純は明日の決勝に備え、ブルペンで調整をしていた。

 

ズバアアンッ!!

 

綺麗な縦回転で手元で伸び上がるような真っ直ぐが、ミットに収まった。

 

「ナイスボール!」

 

その後も、変化球を交えながら、投球を続けた。

その夜のミーティング

 

西辺「・・・スタメンは以上だ。」

 

「「「はいっ!!」」」

 

西辺「先発は安達。お前に任せるぞ。」

 

純「はい!!」

 

西辺「解散!!」

 

「「「したあっ!!!」」」

 

その翌日。

 

四葉「いやぁ、暑いねー。」

 

風太郎と五つ子達は、野球場にやって来た。

純達旭高校野球部の全校応援でだ。

 

風太郎「今日も30度超えらしいからな。水分補給は怠るなよ。」

 

五月「はい、分かってます。」

 

一花「けど、ジュン君が準決勝で投げなかったのはこの日の為なんだね。」

 

風太郎「あぁ、疲労を取る為な。」

 

三玖「ねぇ、フータロー。相手の大京高校って、どんな高校なの?」

 

風太郎「旭のライバルで夏28回、春26回の甲子園出場と夏2回、春3回の全国制覇を誇る名門だ。」

 

風太郎「三年前までの十年間はウチと大京の二強で、大京が5回、旭が4回夏の甲子園に出場している。」

 

三玖の問いに、風太郎は大京について語った。

 

二乃「そこって、夏はウチと何回直接試合でやってるの?」

 

風太郎「五度対決して、大京が3勝、旭が2勝だな。」

 

風太郎「去年と一昨年は、ウチが夏の甲子園出場を果たしてるが、去年のセンバツでは大京が出場して、準優勝したな。」

 

四葉「夏ではウチが負けてるんですね。」

 

五月「しかも直近では全国準優勝の実績。手強いですね・・・」

 

風太郎の言葉を聞き、四葉と五月は不安になった。

しかし

 

三玖「大丈夫!今日は絶対にジュンが勝つ!」

 

三玖は、真っ直ぐな目で力強く言った。

 

二乃「そうね。たとえ誰が相手でも、純君が勝つわ。信じましょう!」

 

三玖に続いて、二乃も力強く言った。

 

風太郎「ああ、そうだな。」

 

その時

 

前田「おう、上杉じゃねーかコラ!あっ、一花さんちわっす!」

 

武田「やぁ、上杉君。それと、中野さん達。」

 

武田と前田が現れた。

 

風太郎「お前らも来たのか。」

 

前田「まあ、全校応援だしな。」

 

武田「この試合に勝てば甲子園出場。そして、春夏連覇の挑戦が出来るしね。」

 

武田「共に応援しようか。全力で!」

 

風太郎「そうだな。」

 

その時

 

「あっ、来たぞー!!旭ナインだ!!」

 

「「「旭ー!!」」」

 

「「「純ー!!」」」

 

「「「旭最強!!」」」

 

「「「安達ィ!!」」」

 

旭のナインが現れた途端、もの凄い喚声が周りを囲み

 

二乃「な、何かしら!?」

 

五月「物凄い歓声です!」

 

二乃と五月は驚き、周りを見渡した。

 

風太郎「まぁ、甲子園出場に春夏連覇がかかってるしな。相手の大京も凄い声援だな。」

 

「「「大京ー!!」」」

 

「「「絶対にリベンジするぞー!!」」」

 

「「「服部ィ!!」」」

 

相手の大京の方のスタンドも、旭に負けない声援だった。

そして、両チームが挨拶を交わし、後攻めの旭が守備位置に散り、マウンドには純が上がった。

 

『さぁ、守備につく旭高校。そのマウンドにはこの人、今大会、いまだ失点0。旭高校不動のエースでもあり、高校№1ピッチャー「尾張の怪腕」安達純。今日はどのようなピッチングを見せるのか!!』

 

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

『まずいきなり150㎞のストレートでストライクを取りました!』

 

外に真っ直ぐを投げた。

 

風太郎「今日も純は、調子は良いみたいだな。」

 

武田「そのようだね。彼が夏場に調子落とす姿なんて見た事ないよ。」

 

前田「つーか、この炎天下でケロッとしてるのが逆にスゲーよ。」

 

一花「相変わらず凄いボールだね。」

 

二乃「そうね・・・」

 

五月「まだ七割なんですよね。」

 

四葉「そうなんだよね・・・」

 

三玖「・・・」

 

そして、この回は三振一つ取って、三者凡退に抑えた。

その裏の旭の攻撃も、大京の左腕エースに三者凡退に抑えられた。

 

前田「あのピッチャーって、確か去年のセンバツで投げてたよな。」

 

武田「あぁ、服部君だね。去年のセンバツ準優勝に貢献したね。」

 

風太郎「ピッチャーとしてのスタイルも真逆で、本格派の純と技巧派の服部だな。」

 

すると

 

五月「何ですか、その本格派とか技巧派っていうのは?」

 

五月が、自身の聞きなれない言葉を聞いたので風太郎に尋ねた。

 

風太郎「まぁ、わかりやすく言えば、本格派は空振りの取れる真っ直ぐと変化球を両方持ってるピッチャー。技巧派は本格派と比べて真っ直ぐのスピードは劣るが、多彩な変化球と正確無比のコントロールを持ち併せているピッチャーだ。」

 

四葉「ピッチャーにもそんな組分けがあるのですね。」

 

風太郎「まぁ、全員が純のようなボールが投げられるとは限らないからな。」

 

そんなこんなで試合は進んでいき

 

ズバアアンッ!!

 

『147㎞ストレートで3回で5つの三振を奪いました安達!』

 

ククッ!!

 

『空振り三振!大京の服部、ランナーを三塁に背負うも最後は外に逃げる得意のスライダーでピンチを凌ぎました!』

 

4回の表に純は四球で出した初めてのランナーを二塁に盗塁を許すなど、二死三塁のピンチになったが

 

ズバアアンッ!!

 

純「シャアアア!」

 

『今日最速150㎞で三振!ピンチを切り抜け、気迫の雄叫びを見せました安達純!』

 

その裏の旭の攻撃で、純のヒットで旭の初ヒットが出たが

 

ククッ!!

 

『変化球で三振!旭、初ヒットが出るも何も出来ず!』

 

服部の変化球を前に、純をホームイン出来なかった。

 

純「今日のアイツ、今までで一番キレッキレだわ。」

 

この時、純はそう呟いた。

5回に入り

 

ククッ!!

 

『SFFで空振り三振!!安達、この回三者連続三振で9つ目の三振を奪いました!』

 

スパアアンッ!!

 

『最後は裏をかいてストレートで見逃し三振!服部、安達に負けるかと二者連続を含む8つの三振を奪いました!!』

 

両者の投球は衰えるどころかどんどん加速し

 

ズバアアンッ!!

 

『三振ー!!安達、6回で二桁10個目の三振を奪いました!!』

 

ククッ!!

 

『こちらも二桁10個目!!安達と並びました!!』

 

後半に入る6回に突入しても奪三振ショーは続き、0が並んでいった。

 

二乃「な、なかなか試合が動かないわね・・・」

 

五月「そうですね・・・緊張しすぎて、何だか疲れてきました。」

 

一花「なんか凄い試合になったね・・・」

 

四葉「この暑さなのに、安達さん本当に凄いですね・・・」

 

風太郎「ここまでの試合になるとはな・・・」

 

前田「クッソ・・・息が詰まるぞコラ!」

 

武田「センバツ準優勝の実力は伊達じゃないね。」

 

スタンドで観戦している風太郎達も、この投手戦に少し疲労気味だった。

 

三玖「・・・」

 

三玖も、辛そうにしており

 

四葉「大丈夫、三玖?」

 

四葉も心配で声をかけたら

 

三玖「大丈夫。こんな暑さ、ジュンと比べたら・・・」

 

三玖は、大量の汗をかきながらも決して弱音を吐いたりしなかった。

 

二乃「三玖・・・」

 

この姿に、二乃はただ絶句し

 

一花「三玖・・・」

 

五月「・・・」

 

一花達も、同様の表情を浮かべた。

そんな中でも、純と服部の投手戦は7回8回に突入したが

 

ズバアアンッ!!

 

純「シャアアア!!」

 

『これで15個目の三振!!まだまだ気迫は十分です!』

 

ククッ!!

 

『服部も負けじと15個目!!安達と並びました!』

 

全くスコアは動かなかった。

そして、9回に入り

 

キン!

 

『大京、この試合初先頭打者がヒットで出塁しました!』

 

純は、甘く入ったスローカーブを打たれ、先頭の出塁を許してしまった。

 

『もう既に投球数は120近くになりました。この張り詰める試合に、流石に疲れが出たか?』

 

そして、送りバントなどで二死三塁のピンチになった。

 

一花「この回打たれたら・・・」

 

二乃「相手に点が入る・・・」

 

四葉「まだ裏の攻撃があるとはいえ・・・」

 

五月「致命的な失点になります・・・」

 

風太郎「このピンチを凌いだら・・・」

 

武田「確実に裏の攻撃に繋がるね・・・」

 

前田「・・・」

 

そんな中

 

三玖「・・・」

 

三玖は胸を抑えながら見ていた。

 

三玖(頑張って・・・ジュン!)

 

強く、強く願いを込めて・・・。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

『150㎞の真っ直ぐから入りました!』

 

2球目

 

ズバアアンッ!!

 

初球同様真っ直ぐを投げ3球目

 

ズバアアンッ!!

 

同じく真っ直ぐを投げ、追い込んだ。

 

『ストレートで押し、追い込みました!』

 

そして

 

ズバアアンッ!!

 

純「シャアアア!!」

 

『空振り三振ー!安達、気迫のピッチング!!最後は151㎞ストレートで今日16個目の三振を奪い、このピンチを凌ぎました!』

 

高めの151㎞真っ直ぐで空振り三振に打ち取った。

 

一花「やったね!」

 

二乃「うん!」

 

三玖「っっ!!」

 

四葉「やったね、五月!」

 

五月「ええ!」

 

風太郎「よっしゃ!」

 

前田「うしっ!」

 

武田「流石だね!」

 

その裏、旭は先頭が出て、送りバントなどで二死三塁のサヨナラのチャンスを作り

 

『3番ピッチャー、安達君。ピッチャー、安達君』

 

純が打席に立った。

 

一花「この回打てば・・・」

 

二乃「ウチの勝ち・・・そして甲子園!」

 

三玖「・・・ジュン!」

 

四葉「頑張って下さい、安達さん!」

 

五月「ここですよ!」

 

五つ子達は一斉に声を上げ、純を応援した。

 

風太郎「ここだぞ、純!」

 

前田「決めろコラー!」

 

武田「ここで決めるんだ、安達君!」

 

風太郎達も、熱が入った。

初球は見送り、2球目は外れ、3球目4球目とファールにした。

そして

 

キーン!

 

快音が鳴り響き、三遊間に鋭い打球が行った。

 

「「「抜けろー!!!」」」

 

そして・・・

 

純「シャアアアッ!!」

 

打球が抜け、その瞬間純はガッツポーズを見せ、雄叫びが球場中に木霊したと同時にサヨナラ勝ちが決まった。

 

『試合終了ー!9回裏劇的な幕切れ!!』

 

『永遠に続くかと思われたこの壮絶な投手戦!終止符を打ったのはエース自らのバットでした!』

 

『旭高校、宿命のライバルとの死闘を制し、3年連続28回目、そして3季連続の甲子園出場を決めましたー!!』

 

サヨナラが決まった瞬間、旭のナインは一斉にベンチから飛び出し、純やチームメイトと固く抱き合ったりして、もみくちゃになった。

 

一・二・三・四・五「「「「「やったー!!!」」」」」

 

五つ子達は、サヨナラ勝ちが決まった瞬間一斉に抱き合って喜びを表し

 

風太郎「よっしゃああああ!!」

 

前田「やったぜコラァ!!」

 

武田「流石だ、安達君!!」

 

風太郎達も、一斉に喜び合った。

そして、整列をして握手を交わした際

 

服部「またお前に負けたよ、安達・・・」

 

純「服部・・・」

 

服部「お前で負けたら満足だ・・・」

 

服部「甲子園でさらに暴れてこいよ・・・」

 

純「・・・ああ!」

 

純と服部がそう言葉を交わしたのだった。

こうして、旭高校は甲子園出場を決めた。

その日の夕方

 

「やったな、お前ら!」

 

「つーか純!美味しいところ全部お前が持っていったじゃねーか!」

 

純「ハハ!当たるとは思わなかったけどな!」

 

純達は、野球部寮で喜びを分かち合っていた。

その時

 

純「ん?」

 

純のスマホが鳴り

 

純「はい、もしもし。」

 

電話を取ると

 

純「・・・は?」

 

その内容に、純は驚きの表情を浮かべたのであった。




投稿出来ました。

遅くなり、すいません!

内容が全く纏まりませんでした!

それでも結構拙い内容だと思いますが、お許し下さい。

それでは、また。
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