五等分の花嫁と野球の天才   作:ホークス馬鹿

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91話です。


91話

甲子園に向けての練習を始めた純達野球部は、一層気合が入っていた。

純の方も

 

ズバアアンッ!

 

「ナイスボール!」

 

気合が入っており、ボールは更に凄味を増していた。

そして、甲子園に向けて出発する前日

 

純「わざわざ悪いな。」

 

風太郎「別に構わん。俺はついでだしな。」

 

純は、母の見舞いのために中野総合病院にいた。

風太郎も一緒にいる理由。それは

 

純「しかし、お前んとこの店長マジで無事で良かったな。」

 

風太郎「まあな。」

 

風太郎と二乃が働いているケーキ屋の店長が、バイク事故で怪我をしてしまったのだ。それで、純の母の理恵の見舞いと店長の見舞いも兼ねているのだ。

ちなみに、純の母の理恵と店長は同じ病室だ。

 

純「つーかお前、それ何だ?」

 

この時、純は風太郎が読んでいる本が気になった。

その本のタイトルは

 

『高校生のための恋愛ガイド』

 

だった。

 

風太郎「恋のテクニックが本当に分かる本だ。」

 

風太郎「深いし、先人の偉大さがよく分かる。」

 

それを聞き

 

純「・・・お前、マジで何言ってんだ?」

 

純は、少し呆れていた。

 

風太郎「ところで、なんで花束が3つあるんだ?理恵さんと店長のは分かるが・・・」

 

風太郎は、純の手に3つの花束があるのが気になり、尋ねると

 

純「・・・アイツらの母親にな。」

 

五つ子達の母である零奈の分だと言った。

 

風太郎「成程な。」

 

純「命日は来月だからちょっとはえーけど、俺甲子園にいるから渡せねーし。」

 

風太郎「・・・相変わらず、お前らしいな。」

 

その時

 

二乃「お待たせ。」

 

二乃がやって来て

 

純「おぅ、二乃。ところでさ、この花なんだけど、店長さんにはどれを渡せば・・・」

 

純は、店長にどの花束を渡せば良いか尋ねようとした時

 

二乃「はぁ?何で花束3つも持ってるの?おかしいわよ。」

 

何故か二乃はツンツンした態度を取りながら近付き

 

二乃「え?ちょっと待って。汗臭いわ。いくら甲子園前の練習が終わった後だからって最悪なんですけど。」

 

純をディスり始めた。

これには

 

風太郎「え?」

 

純「急にどうしたんだよ、お前?」

 

純と風太郎は戸惑ったのだが

 

二乃「いつまでもボーッと突っ立ってないで、お母さんと店長がいる病室に行くわよ。」

 

二乃「急ぎなさい、上杉。安達君。」

 

二乃は、お構いなしに病院に入ったのだった。

そして、2人がいる病室に入っても

 

二乃「コレ、つまらない物ですが。」

 

店長「ありがとう。」

 

理恵「あら。わざわざありがとう、二乃ちゃん。」

 

店長「上杉君も、安達君もよく来てくれたね。安達君、甲子園出場おめでとう。」

 

純「ありがとうございます。」

 

二乃「いつまでそこにいるつもりなの?その花は何の為に持って来たの?」

 

二乃のツンツンした態度は変わらなかった。

 

純「こちらをどうぞ。」

 

店長「花だな。しかしどうしたんだ君、喧嘩か?」

 

純「いや、俺もちょっと・・・」

 

店長「別に隠す必要無いよ。」

 

純「いや、マジで分かんないんすよ。」

 

店長にも言われ

 

純「ほら、コレ。」

 

理恵「ありがとう。フフッ・・・」

 

純「んだよ?」

 

理恵「いいえ。二乃ちゃん、可愛いなって・・・」

 

理恵には含みのある笑いをされた。

その時

 

風太郎「おい、純。」

 

純「あ?」

 

風太郎「コレは間違いない。押してダメなら引いてみろの恋愛術を行ってやがるぞ。」

 

風太郎は、純の耳元でそう囁いた。

 

純「お前マジで何言ってんだ?」

 

すると

 

二乃「あぁ、喉渇いたわ。」

 

二乃がわざとらしく手をパタパタさせながら言うと

 

純「じゃあ俺、自販でなんか買ってくるわ。」

 

二乃「ありがとう。お水が良いわ。」

 

純「わーった。んじゃあ、ちょっと行ってくる。」

 

純は、病室を出た。

すると

 

理恵「フフッ!」

 

理恵がまた笑い始めると

 

理恵「二乃ちゃんったら、本当に可愛いわ。」

 

二乃に対してそのように言ったので

 

二乃「な、何の事でしょうか?」

 

二乃は、分かりやすく動揺した。

 

風太郎「何動揺してんだ、お前?」

 

二乃「べ、別に!」

 

二乃「ちょっと出るわ!」

 

二乃は、慌てた雰囲気でそのまま病室を出たのだった。

その様子を

 

理恵「フフッ!」

 

理恵は見透かしたような笑みを浮かべ続けていた。

 

店長「上杉君。」

 

風太郎「はい?」

 

店長「ちょっと一緒に様子を見に行こうじゃないか。」

 

風太郎「はっ!?何でっすか?」

 

店長「良いから。」

 

すると、店長は風太郎を連れて病室を出たのだった。

その頃二乃は、暫く歩いて立ち止まると

 

二乃「・・・」

 

二乃(やり過ぎたー!!)

 

二乃(うぅっ・・・冷たくしちゃった!でもきっと、純君の顔をまともに見て話したら、きっと素に戻っちゃうわ!)

 

二乃(純君のお母さんには気づかれてる感じだったけど、どうしよう・・・純君に嫌われちゃったかしら?)

 

二乃(いつも何考えてるのか分からない純君が悪いんだからね!)

 

悶絶し、ぐるぐる回って頬に手を当てながら悶えていた。

 

二乃「ハァ・・・」

 

二乃(それにしても、演技だとしても辛いわ。純君を好きになる前でも、あんな冷たい態度取らなかったし、迷惑もかけなかったし・・・)

 

この時、とある事で迷惑をかけた日々を思い出したのだが

 

二乃(うん。迷惑かけてなかったわ。)

 

全て消した。

・・・おい。無かった事にするな。

 

二乃「ハァ・・・難しいわ。」

 

そう呟くと

 

??「二乃君。」

 

誰かに声をかけられたので振り向くと

 

二乃「パパ。」

 

マルオがいた。

 

マルオ「ようやく帰って来てくれるみたいだね。」

 

マルオ「一花君から、連絡は貰っている。考え直してくれたみたいで嬉しいよ。」

 

実を言うと、今住んでいるアパートは老朽化が進んで取り壊される事となって立ち退く事となった。

その為、以前住んでいたタワマンに戻る事となったのだ。

 

二乃「それなら、なんでパパはいないの?」

 

マルオ「毎日帰りたいところだが、生憎忙しくてね。」

 

マルオ「元々あそこは、君達用に購入した部屋だ。僕を気にせず、好きに使ってもらって構わないよ。」

 

二乃「そんな部屋なんて・・・!」

 

マルオ「おっとすまん、もう行かないと。」

 

すると、マルオが腕時計を見るとそう言い後ろを向いて戻ろうとした。

その際

 

マルオ「もし今日、純君が来てるなら伝えておいて欲しい。」

 

マルオ「お母さんは僕が責任持って診ておくから、甲子園で思いきり頑張りなさいってね。」

 

マルオはそう言い残して去った。

その時

 

純「あの・・・まだ怒ってるか?」

 

純が水を持って二乃に声をかけてきた。

コレに驚いた二乃は

 

二乃「純く・・・っ、ゴホンゴホン!」

 

二乃「・・・何かしら、安達君。」

 

素に戻りかけたが、何とか踏みとどまって演技をしながら尋ねると

 

純「病室に戻ったらお前いなかったから、探した。」

 

純「もう母さんと店長さんには言っておいたが、俺明日甲子園に出発するからもう帰るわ。」

 

純「その前に、コレ渡しとくわ。」

 

もう一つの花束と水を渡した。

 

二乃「別にお花でご機嫌取りしなくても良いわよ。」

 

二乃は、嬉しい感情を抑えながらツンツンした態度を崩さなかったが

 

純「お前にじゃねーよ。お前の母さんにだ。」

 

二乃「あっ・・・!」

 

純「実は風から聞いてな、もうすぐ命日だろ。行きたかったんだが、俺甲子園だから無理だし。」

 

純「それに、部外者の俺がいるより身内だけの方が良いだろ、そーゆーの。」

 

純「俺がいたら邪魔だと思うし。ちょっとはえーけどな。」

 

純「じゃあな。あっ、後水なんだけど、常温の水じゃなくてごめんな。」

 

純にそう言われると、抑えきれなくなり

 

二乃「待って!」

 

純「っ!」

 

純の腕を取って

 

二乃「・・・純君はいなくならないで。」

 

上目で切なそうな表情を浮かべながら言った。

 

純「え?」

 

二乃「お母さんも・・・きっといつか皆も、離れ離れになってしまう・・・」

 

二乃「それでも・・・純君はずっとそばにいてくれる?」

 

コレには、純は僅かに目を見開き

 

純「二乃・・・お前・・・俺の事嫌いになったんじゃねーのか?」

 

驚きの表情で聞くと

 

二乃「ご、ごめんね!違うから!」

 

二乃「押してダメながら引いてみたの!君にはちょっと難しかったね!」

 

二乃は、慌てながら純に謝罪した。

それを聞き

 

純「はー・・・ったくよ。」

 

純はため息をつき

 

二乃「本当にごめんね。」

 

純「そうだったんだな。ビビったわ、マジで・・・」

 

ホッとしたかのように呟いた。

これに反応した二乃は

 

二乃「え?ビビってくれたの?」

 

純にそう聞くと

 

純「・・・」

 

純は恥ずかしそうに目を逸らした。

それを見て

 

二乃「・・・っ!」

 

二乃は明るい笑みを浮かべたが

 

二乃「へぇ・・・意外とチョロいね。」

 

すぐに演技をしたが

 

純「いや、今演技に戻っても意味ねーから。」

 

すぐ純に突っ込まれた。

 

二乃(全く・・・チョロいのは私の方だわ・・・)

 

二乃(やっぱり私の方から追いかけるしかないじゃない。)

 

その様子を

 

店長(やはり・・・ビジュアルの差なのか・・・!)

 

風太郎「て、店長・・・何か出てますよ・・・!」

 

風太郎と店長が見ていたのだった。

そして、純は甲子園へ出発したのであった。




投稿出来ました。何とか漫画とアニメを見て、オリジナルを入れてのアレンジを書いてみました。

上手く書けたかわかりませんが・・・。

それと、遂にやりますね!!

https://twitter.com/5Hanayome_anime/status/1812759132178727217

絶対に観に行くぞー!!

ごとよめは永遠に不滅だー!!

それでは、また!!
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