ミドリの誕生日SS、第二弾です。
『え? 誕生日プレゼント、選んでいいんですか?
それじゃあ、その……先生とのお時間を、いただいていいでしょうか?』
とお願いを受けたので、誕生日パーティーまでミドリと出掛けることになった。
「我が妹ながらあざとい……」とモモイが劇場チックの顔で言ってたけど、こんくらい可愛いもんだろ。上目遣いで頬染めてだったから、グッとくるものはあったが。
なお、言われた本人は姉に向けて愛銃をぶっ放していたが、それは置いといて。
「せ、先生、お待たせしましたっ……」
「お疲れ、ミドリ。集合時間前だし、そんな焦らなくても大丈夫だぞ」
「はあ、えへへ……楽しみだったから、急いで来ちゃいました。
その……子供っぽかったですかね?」
「どちらかというと、嬉しくなる言葉かね」
「! ……それなら、良かったです。えへへ……」
昼前、ミレニアムサイエンススクールの駅にて。ミドリは息を整えながら、はにかみの笑顔を向けてくる。我ながら正直というか臭いセリフだけど、嬉しそうだしまあいいか。
学校終わりのため、服装は制服の上に白のコート、首に緑のマフラーを巻いている。下はいつも通りのズボンだけど、寒くないのだろうかと思うのは年寄り臭いかね。
「んじゃ、行くか。まずは行きつけのゲームショップだっけ」
「はい、新作で気になるゲームが――いや違いますよ!? 最初は先生オススメの本屋さんにって決めたじゃないですか!?」
「そうだったっけ?」
わざと首を傾げたら、むううと頬を膨らませるミドリ。
そんな不満そうにされても、可愛らしいとしか思えないんだよなあ。
「悪かったって。ほら、エスコートするから許してくれるか、お嬢さん?」
「え、あ、えっと……じゃ、じゃあ、許してあげます……」
差し出した手と俺の顔に視線を往復させながら、ミドリの小さい手が重なってくる。
走ってきたためか、寒さを和らげる暖かさが感じられた。って口にしたら変態臭いかな、変態だな(確信)
「先生の手、おっきいですね……」
「ミドリのは、小さいな。簡単に包めちゃいそうだ」
「うえ!? えっと、その、寒いですし、それもいいかーーひゃっ」
「お? 雪降ってきたな」
「……」
首筋に雪が入って色っぽい悲鳴を上げるミドリ。曇天の空から降ってくる白に不満そうだが、自然現象に文句言っても仕方ないだろ。
「ふむ。ミドリ、俺が雪だるまになっちまいそうだから、移動するか」
「――ぷっ。そんなに降ってないじゃないですか、先生。
あ、アイスフラワーはいりますか?」
「そのアイテム、氷漬けになるやつだろ」
雪だるまならぬ氷だるまになるわ。割と本気で嫌がると、ミドリは手を口に当てて笑っていた。
「誕生日が初雪って、何だかゲームのワンシーンみたいですね。縁起が良いんでしょうか?」
「さあなあ。より寒くなるけど、印象には残るんじゃないか?」
「じゃあ、私にも先生にも、忘れられない誕生日になりますね。
いい思い出CGにするためにも、来年も同じように迎えるためにも、いっぱい楽しみましょう!」
「ゲーム開発部はともかく、家族以外の俺が来年も祝うの確定なのか」
「……ダメですか?」
そんな切なそうな顔で見るなって、俺が悪いことしてるみたいじゃん。
返事の代わりに手を握り直してやると、ミドリは一転して嬉しそうな笑顔になる。
「来年の誕生日までには、髪を伸ばして大人っぽくなった私を見せる予定ですから、期待してくださいね」
「背も伸びるといいな」
「う……ちゃんと牛乳を飲んでるから、大丈夫ですっ」
「あれ迷信というか、間違いだぞ」
「え!?」
というか何で知ってるんですかと聞かれたので、キャラメイクの時に共通した特徴があると言ったら、何故か驚いていた。
もしかして高身長のクール系にしてたの、無意識だったのか。
その後、本やアクセサリーなど、少し背伸びしていたものを見たがったミドリだが。
俺が攻略本や新作のゲームを見せると頬を緩め、その度誘導されたことに気付いてもー! と怒っていた。
ええやん、好きなものに夢中なのは素敵だと思うぞ。
あとがき
集中力切れて間に合ってねえ!!(愚か)
ミドリは背伸びしたり艶やかだったり、甘えん坊だったりゲーム好きな面を見せたり、色々な面を等身大で見せてくれるのが魅力だと思いますね。
改めてミドリ、誕生日おめでとう(遅)
PS
トキ並に髪を伸ばしたミドリはとても見たい。