米花町で五等分   作:マイケルみつお

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更新遅れてごめんなさい。

活動報告のところにヒロインアンケートを載せているので回答、よろしくお願いします!


22話 米花町で体操座り / 五等分の気持ち〜side三玖(前編)〜

 「...まあともあれ無事でよかったよ。」

 

二乃を置いて走り出すと三玖から着信があった。誘拐ではなく人違いで腕を引っ張られたらしい。

 

 

「で、その一花も上杉が追いかけて行ったんだな?」

 

「うん。」

 

 

なら一花の事は上杉に任せて大丈夫だろう。四葉も五月も二乃のところに戻ってると思うし。

 

 

「じゃあ先に二乃のところに戻ろうか。ん?その足どうしたんだ?」

 

「足、踏まれちゃって...」

 

 

三玖の様子が少しおかしいと思い、足を見るとやや赤く腫れている。

 

「ちょっとそこ座ってろ。」

 

足の怪我は逃走の大きな障害となる。色んな対処を零奈さんには叩き込まれたがまさかこんなところで役に立つとはな。

 

 

「よし、これで少しはマシになるだろう。と言ってもまだ歩くのきついだろうしほら、肩貸すから。」

 

「あ、ありがとう...」

 

──────

 「なんでシュートはそこまで協力的なの?」

 

三玖に肩を貸しながら、いつもよりゆっくりとしたスピードで歩く。祭りの出店が多く立ち並んだ道を避けて少し人通りが少ない道を。また足が踏まれたりしたら大変だしな。

 

 

「そこまで協力的か?」

 

「うん。フータローよりは協力的。」

 

 

あいつは自分の事で精一杯って感じだからな。いや、それがなくてもあいつが他人にあまり協力する姿は想像できんな...

 

 

「あいつも根の部分じゃ優しいんだけどな。知らないだけだ。」

 

「知らない...?」

 

「ああ。だが知らないなら知ればいい。知ろうとすればいい。それだけだ。まだ上杉とは出会ったばかりだしな。」

 

 

俺はあくまで家庭教師の補佐でしかない。だから上杉と彼女達を繋ぐという事も俺の役目なのだろう。

 

 

「...私!シュートの事もっと知りたい!シュートの事、何も知らないから。」

 

「...。」

 

 

俺は三玖のその願いに応えることができない。そして彼女達の母親について、俺は一生彼女達に嘘をつき続ける事になるだろう。

 

「すみません。花火大会に来られている方にアンケートをしているのですが、お二人はどのような関係なのでしょう。」

 

三玖になんて返そうか考えていると突然そう声をかけられる。ていうかなんでそんな事聞くの?どんなアンケートか逆に気になるんですけど。

 

「ああ、聞くまでもなかったですね。お二人はカップルという事で。」

 

だからねえ、なんで勝手に決めつけるの?

 

「すみません、クラスメイトなんですが先程足を痛めてしまったらしく肩を貸してる状態なんです。紛らわしくてすみません。なのでカップルの人たちに質問、とかならできないです。」

 

なんか自然な流れで謝っちゃったけど別に謝る必要はなかったよな。

 

 

「そうなんですね!勝手に勘違いしてすみません!あ!それならもしよかったらこれをお使い下さい!祭りが終わった後でも翌日でも返して頂ければいいので!」

 

「えっあっ、ちょ...」

 

「...三玖、どうする?」

 

 

あの強引なインタビュアーの人たちは荷物を運ぶ時に使うようなスチール性の折り畳みの台車を持ってきた。正直これに三玖を乗せるのはあまりしたくないんだが...足の痛みとどちらを選択するかは三玖である。

 

「せっかく持ってきてくれたから乗る...。」

 

え?まじか...。もう俺たちが受け取ったのを見てあの人達どこかに行っちゃたぞ。そして三玖は台車の上に体操座りをする。俺はこれで二乃のレストランまで行くのか...絶対何か言われるよこれ...。

 

「なんか私、これから売られていくみたい...」

 

すれ違う人達から視線を独占し、今更になって三玖は後悔し始めていた。

 

──────

〜五等分の気持ち(side三玖前編)〜

 

 私は五つ子の中で一番劣っている...。そんな事を何の疑いもせずに受け入れていたのはいつからだろう。身体能力で四葉にはどう頑張っても勝てないって思った時かな。周りのみんながイケメン俳優やモデルが好きなのに自分は髭のおじさんが好きでそれを恥ずかしいって思い始めた時からかな。

 

「けどお前ももっと自信持っていいんじゃないか?」

 

そんな私の劣等感を打ち壊してくれたシュートは私からしてみれば新しい世界を教えてくれた恩人。でもそれから教室とシュートと顔を合わせるたびにこう、胸が痛くなる。

 

「それって...恋なんじゃないかな?」

 

一花に相談すると思ってもない答えが返ってきた。鯉?

 

 

「鯉じゃないよ恋だって。それで、三玖の心を射止めた男の子は誰かな?お姉さんに教えてよ。最近三玖と関わりがある男子といえば...もしかして家庭教師の二人のどっちかだったりする?」

 

「え。」

 

「そ、そうなんだ...。も、もしかしてフータロー君だったりする?」

 

「違う。フータローじゃない。」

 

 

しかしここで気づく。もともと二択しかないんだ。ていう事は一花にバレて...うぅ顔が熱くなってきた...。

 

「そうなんだそうなんだ!シュート君ね!三玖も赤くなってるしこれはベタ惚れかな〜。」

 

 

でも一花には話してない事がある。

 

 

「私、シュートの事もっと知りたい。そういえばシュートって私たちみたいに兄弟とかいるの?」

 

「姉が一人いる四人家族だったよ。」

 

 

あの時のシュート、すごく悲しそうだった。ん?四人家族()()()...?なんで過去形なんだろう?あの時に気づかなかった事が今になると気になり始める。私はシュートの事、もっと知りたい!




まだ三玖は他の姉妹も修斗の事が好きだと気づいてないので公平じゃないと!って考えにはなってないです。

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