米花町で五等分   作:マイケルみつお

6 / 42
コナンワールドは順番さえ前後しなければ時系列気にしなくていいのでは...?


6話 米花町で突然のシリアス

 「す、陶晴賢!」

俺は昼休み終わりに三玖さんから放課後、屋上に来てほしいという事を言われ、今に至る。

「ん?どうしたんだ?上杉。」

俺と共に屋上に呼び出された上杉は顔を赤くして固まっていた。

「えっ、あっ?いや...なんで今?」

「今日の朝言えなかった答えを言ったんだろ、な?三玖さん。」

「うんそう。じゃあ戻るね。」

 

ポケットから携帯を取り出し首にかけてあったヘッドフォンを耳につける。そして教室に戻ろうとする三玖さん。

「ちょっ...なんでそれを今!あっ...すまん。」

上杉が三玖さんの肩を掴んだ勢いで三玖さんは携帯を落としてしまう。俺は彼女の携帯を拾ってあげる。ん?これは...

「武田菱だ。」

 

「...見た?」

「えっ?」

「見た?」

「あ、ああ。」

そう答えると三玖さんは顔を手で覆い隠す。

 

「...だ、誰にも言わないで...?」

「えっ?」

「戦国武将...好きなの...。」

びっくりするほど顔が真っ赤だ。

「変...でしょ?」

「なんで?」

「周りの子達はイケメン俳優やモデルが好き。でも私は髭のおじさんが好きだから...。」

「別に変じゃないだろ。俺だって戦国武将好きだし、な?上杉。」

「えっ、あっ、おう...変じゃないぞ!」

あいつ、三玖さんの事を変な奴だな...とか思ってんだろうな...。

 

「シュート、戦国武将好きなの?」

「えっ?ああ。歴史が好きだからな。戦国武将もそこそこ知ってるとは思うぞ。」

「俺もだぞ!前回のテストじゃ俺は歴史満点だったからな!家庭教師の授業じゃお前に教えてあげられるぞ!」

おい、調子いいなお前...。学校の授業のレベルでガチの歴史オタクに勝てる訳ないだろ...。あんまり自信満々だと痛い目見るぞ。

「なら勝負。シュートもフータローも参加ね。」

 

 

「信長が秀吉に猿ってあだ名をつけていたのは有名だけどこの逸話は間違いなの!本当は何だった?」

 

猿が間違いってのは知らなかったけど...他にあだ名があるなら一個しか知らんな。

(確か日本史の先生が雑談で何か言ってたな...)

「「ハゲネズミ。」」

「せ、正解...」

 

 

「じゃあ次。謙信が女だったって逸話もあったり...」

 

まあ昭和にできた説だけどね。謙信は未婚だったし、結局後継者を指名しなかったから御館の乱が起こって上杉家は力がすごく落ちたしなぁ...。

(そ、そうなのか...)

「「うんうん。」」

 

 

「三成は柿を食べなかったんだ...。」

 

関ヶ原の後の処刑の時のやつか。

(柿が嫌いだったのかな...?)

「「うんうん。」」

 

 

 三玖の話が続く。自分の好きな事を他人と話すことができたのか、三玖さんは頬を染めてご機嫌である。そんな時上杉が今だ!っと思ったのか口を開く。

「あーそろそろ帰らないとなー。なんかー話し足りないなー。うーん、この話、三玖は聞きたいだろうなー。...そうだ!次の家庭教師は日本史中心にしよう。受けてくれるか?」

うっわ汚ねぇ。そもそも高校の歴史程度で三玖さんが満足するレベルの...特に逸話関係なんて学べる訳ないだろ。ま、でも三玖さんに授業を受けさせるためって事にすれば策士、って事なのかな?

「そこまで言うなら...いいよ。」

勝った、という言葉が上杉から聞こえたような気がした。

 

 

屋上で一通り話し終えたのか、俺たちは共に教室へと戻る。その途中、三玖さんは自動販売機に立ち寄った。

「はいこれ。友好の印。大丈夫、鼻水は入ってないから。」

上杉に抹茶ソーダを手渡す三玖さん。あ、僕にもくれた。

「大谷吉継のやつだな。他の説だとハンセン病でできた膿が入ったってのもあるよな。」

「そ、そうだよな!うんうん。」

「...。」

 

「ねえ、シュートは黙ってて。フータロー。石田三成のお城といえば?」

 

「...。」

頑張れ上杉!

 

「なーんだ答えられないんだ。シュートは?」

「...佐和山城だ。」

 

 

 あれから三玖さんは上杉に対して冷たい目をして(まああれだけ大口叩いておいて知ったかぶりなんだから仕方ないけど...)先の約束は無くなってしまった。

「ねえ、シュートはどうして戦国時代に興味持ったの?」

今僕は三玖さんとグラウンドでお話している。上杉から「三玖を任せた」とメールが来たので上杉がダメなのなら俺が家庭教師に参加させないといけないしな。

「俺は家系図だな。今よりも昔って家、血縁関係に重きをおいているだろ?織田と豊臣、徳川は遠い親戚関係でもあるしその血筋は天皇家、そして総理大臣にまで続いているのもある。そういうのを知ったらもっとどんなのがあるんだろ?って思ってその繰り返しだな。」

「そうなんだ。」

 

「三玖さんは戦国時代が好きみたいだけど、もしかしたら他の時代も調べてみたら好きになるかもしれないよ。日本飛び越えて世界史を調べてみてもハマるかもしれない。...家庭教師だからってポジショントークになるかもしれないけど、他の姉妹と比べても勉強しやすいんじゃないかな?」

「それはない。私は姉妹の中で一番落ちこぼれだから...」

「でもこの前のテストじゃ三玖さんが一番点数よかったよ。」

「ううん。私にできる事は他の姉妹にでもできるから...。」

そういえば...上杉からテストの結果を見せられた時、気になることがあったよな...。確かあれ、まだポケットの中に入ってたよな?

 

「これ見てくれ。何か気がつく事はないか?」

「...あ!五つ子で正解した問題がバラバラだ。」

「そうだ。三玖さんにできる事が他の五つ子にもできるんなら三玖さん含めてみんなもっといい点数取れる素質があるって事だな。」

「何それ、五つ子を過大評価しすぎ。」

「...そうかもな。けどお前ももっと自信持っていいんじゃないか?」

三玖さんは他の姉妹と比べても自信がなさすぎる。

 

「歴史に関する知識は他の姉妹の誰よりも豊富だ。さっきの話聞いてたから分かるけど、歴史への興味は高校レベルを超えている。現に学年一位の上杉より歴史なら三玖さんの方が知っている。」

社会、って言っても全てが歴史分野じゃないからな。社会が赤点でも歴史が苦手とは限らない。...まあ学校の歴史なんて年号とか実際役に立たないやつだけども。

 

「なぜ歴史を学ぶかというと先人に学ぶためだ。違う時代だとしても同じ人間である以上似たような状況はあるだろう。その時に過去の人間を参考にする事ができる。老人になぜ意見を求めるかといえば、その人に長い人生という経験値があるからだ。物語を読んだり歴史の伝記を読んだりしてその人物を追体験する事も人生の経験を詰む事に繋がるんだ。だから三玖さんの歴史の逸話好きはもっと誇ってもいいんだぞ。」

 

「あ...ありがとう。」

 

少し饒舌になったからか気恥ずかしくなって頬が少し赤くなる。

 

「シュート。私のこと、呼び捨てでいいよ。私たち、歴史仲間だから...。」

 

 

 

 「私、シュートの事もっと知りたい。そういえばシュートって私たちみたいに兄弟とかいるの?」

 

「姉が一人いる四人家族だったよ。」

 

 

 

............みんな殺されたけど。




最後の一言は口に出してはいません。ただ悲しそうな雰囲気は三玖には伝わりました

シリアス展開なのでおまけやる雰囲気じゃないよな(サボりとか言うの禁止)

次回もよろしくお願いします!

生存報告を兼ねたアンケート(文字数の関係から詳細は活動報告を見てね!)

  • 上書き更新してもいいよ!
  • リメイク更新ならいいよ!
  • 百年早いわこの未熟者!
  • 興味ないorどうでもいいor作者に任せる
  • 結果閲覧用
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。