ハイスクールD×Dの世界に転生したので、俺もハーレムを目指そうと思う 作:うぉっ、でっか…
理由はもう、お分かりですよね。
ギャスパーに神器が使いこなせるようになる特訓を施すようになってからしばらく経った。
俺という同じ系統の力を持つ存在があったからか、大分使いこなせるようになったのではと思う。
あまり連続して使いすぎるとすぐにバテたり暴走してしまったりするものの、今では数回くらいなら狙った物の時間のみ停止させることができるようになった。
そのため、元々は会合に連れて行く事は出来ないという話だったのが、連れていける事になった。
ギャスパーも成長が実感できたからか、飛び跳ねる程喜んでいた。
後は、黒歌と俺も会合の場に行く事になった。
まぁ、理由はお察しの通り。黒歌から罪人というレッテルをはがすためである。
いや、実際にはもう既に剝がれているのだが、公的な場で
「……しっかし、壮観だねぇ。魔王に大天使に、果ては最強と噂の赤龍帝。んなバケモンみたいな連中が、よくもまぁ日本の学校に集まったもんだぜ」
「貴方だって堕天使の長でしょう。十分なビッグネームです」
「へいへい。お世辞をどーも。――んじゃ、そろそろ始めっか。全員揃ってるよな?魔王四人、四大熾天使全員。そして堕天使からは俺とシェムハザ。話の中心に立つ赤龍帝と、コカビエル打倒の立役者であるリアス・グレモリーとその眷属。そしてソーナ・シトリーとその眷属たち」
アザゼルに改めて言われて、この場に揃っている存在の凄まじさに気づく。
さらっと四大魔王全員来てるし、四大熾天使も揃っている。
俺はそうでもないが、イッセー達は居心地が悪そうだ。
そりゃまぁ、各陣営のトップがほぼ全員揃ってるんだもんな。仕方ないだろう。
「まずは、コカビエルの件について話そうか……と言いたい所だがな。その話は、もう一個のやばい話と一緒に話した方が良さそうなんでな。ま、さらっと言わせてもらおう。――うちに事実上所属していた白龍皇、ヴァーリが離反した。俺の部下の持つ神器も、俺が作ってた人工神器も研究資料も、後ついでに先日の一件で確保したコカビエル、バルパー、フリード、伊吹の四人も、ぜーんぶ持っていかれた」
「……は?」
思わず素の声が出た。
だってヴァーリの離反は、原作だとこの会合に
なんで始まる前から離反するような真似を――まさか、夢幻人か?もしくは、俺に敗れた過去を持つアルビオンが、力を得るためならばとか言ってそそのかしたか……うぅん。わからん。
あまりにあんまりな報告に、魔王や熾天使の全員が驚愕する。
今代の白龍皇が歴代最強と呼ばれているのも、それなりに有名な話だからな。
「堕天使勢力が白龍皇を招き入れた話は聞いていましたが……離反されて、しかも神器を奪われた?人工神器など、気になる事は沢山ありますが……そちらの被害はどれくらいの物だったのでしょうか」
「負傷者は無い。ただただ奪って逃げてっただけだ。赤龍帝を倒すにはこれくらい必要だ、とか言ってたらしいが……ったく。おかげで
「神器を奪った…という事は、殺したのではないのかい?」
「いいや。白龍皇の力を使って、神器の力の大半を奪っただけらしい。だから一応、奪われた奴らにも神器の力はほんの少しだけ残ってる。発動できない程度だがな。しかも、神器に宿る存在の意志だけは正式な所有者の方に残されてて、ヤツが持ってるのは力のみなんだと。都合のいい野郎だぜ」
やれやれ、と肩を竦めるアザゼル。
そんな彼に、サーゼクスは呆れたように溜息を吐いて、「一先ずは頭に入れておこう」とだけ答えた。
「ま、アイツが現魔王や熾天使相手に喧嘩売るとは思えねぇし、あまり重要でもないさ。アイツはもう、赤龍帝……立神輪廻にしか興味がない。明確に超えるべき壁と判断されてるぞ」
「……はぁ。一応赤龍帝と白龍皇は
「えっ!?そうなの!?」
今度は俺の言葉に全員が驚く。
いや、サーゼクスだけは俺が武勇伝として語ったから驚いてないな。なんでか自慢げな笑みを浮かべている。
「えぇ。俺が昔、強くなるためにって言って色んな存在に過去現在未来関係なく喧嘩を吹っ掛けていた時に、かつての白龍皇と対峙しまして。その時に色々あって、和解したんです」
『色々については何も聞くな。良いか、何も聞くんじゃないぞ』
念を押すドライグだが、和解できた理由が俺もその時の白龍皇もどっちも人一倍の変態で、お互い苦労してるなーみたいなノリになったが故だから恥ずかしがっているのだろう。
だてにチェリードラゴンと呼ばれたわけではない。あまりその名前は浸透していないが。
まぁ、しなくてもいいけど。俺もちょっとは恥ずかしい。
「それもあって、赤龍帝と白龍皇の戦いは本気の殺し合いから、ある種ゲームや競技に近い物に変わったんです。勿論、当事者が望むなら殺し合いも可能という話ですけど」
『まぁ、白いのは自分の力が奪われた事や、あんな理由で和解する事になっちまったのが屈辱的で仕方なかったらしくってな。随分と今代の相棒に、戦う術を教え込んでいるらしい。俺の相棒はともかく、あのヴァーリとかいうヤツは殺し合いを所望するだろうからな。被害は凄まじい事になるぞ』
「お、お待ちください。白龍皇の力を、奪った…?」
『あぁ。そうさ。コイツは歴代最強になるためっつって、迷わずアルビオンの力を取り込みやがった。今やコイツは倍加半減譲渡吸収反射透過となんでもござれの赤龍帝。奪われた神器がなんだが知らないが、相棒に勝てるとは到底思えないな』
おいおい、褒めるなよドライグ。口元が緩む。
ただまぁ、ヴァーリが原作以上の力を持っている事が確定した以上、俺もあまり気を抜けない。
元々気を抜くつもりは無かったが、必要以上に引き締める準備はした方が良さそうだ。
「はっはっはっ!いやいや、アイツもアイツで奇跡みたいな存在だが、こっちはもはやなんかの間違い……そうさな、この世界の『バグ』っつった所か?データを取らせてもらったが、数値が軒並み計測不能って出てきたくらいだしな」
「データを取った?赤龍帝のかい?」
「あぁ。取引したんだよ、コイツと。俺の神器研究の資料を見せる代わりに、コイツのデータを測って研究する許可を貰ったわけさ。ま、結果としてはこっちの大損だな。何がなんだかさっぱりわからんかった。強いて言うなら、生身で最上級悪魔クラスって事くらいか?それしか測定できなかったぜ」
アザゼルの言葉を聞きながら、測定時の事を思い出す。
機械が煙吐き出してなー……なんでか俺が怒られた。自然体にしてただけなのに。
どんどんサーゼクスがニヤニヤしていくのを見つつ、俺は話し合い…というか、雑談を傍聴する。
既に和平は決まっているんだ。トップ陣営はあまり緊張感が無いし、なんだか和気藹々としつつある。
「堕天使側との取引はデータの交換…天使側は、『聖書の剣』の製造法とサンプルの提供と引き換えに、アーシア・アルジェント並びにゼノヴィアの宗教行為に対するダメージの完全免除を行いました。悪魔となっても主を思う彼女等に、幸あれ、と」
「へぇー。てっきりお前はガブリエルに乳揉ませろとか言うもんだと思ってたぜ」
「へっ!?」
「失礼すぎねぇかな!?後、そんなつもりは全然ないのでそんな警戒心をあらわにした感じで俺から胸元を隠さないで貰って」
「透過が使えるんだったら透かして見れるだろ」
「うるせぇっ、俺の変態キャラを着実に確立しようとするなッ!」
自分から言うのは有りだが、第三者から言われるのは無し。これが俺である。
どんどんと場の空気がカオスになりつつあるも、そこにサーゼクスがうっきうきで爆弾を落とす。
「悪魔側には、SS級はぐれ悪魔である黒歌の罪を無かった事にする事を要求してきた。元々彼女には事情があった事も説明された上でね」
「……あ、だから黒歌がここにいたんだ」
「ファルビウム………んんっ。とにかく、私はソレを飲んだ。異論は認めないし、輪廻からも認めさせないとの言葉を貰っている。いくらお偉いご老体方が文句を言えども、この決定は不変の物だとする。つまり、黒歌は今日を以って無罪放免だ。主殺しをしたとは言え、その事情とバックの赤龍帝を鑑みれば、そうする他ない」
「っ、やったぁっ!!」
黒歌が抱き着いてくる。
俺もしっかり抱き返し、頭を撫でてやる。
見れば小猫の方も、安心したような、嬉しそうな顔をしつつ、しかしどこか複雑そうな目をこちらに向けていた。
多分、俺が黒歌を抱きしめ返しているのが不服なんだろう。
実の姉がどこの馬の骨とも知らん男に撫でられているのを「はいそうですか」と受け入れられないのだろう。
「へぇ。事情は詳しく知らねぇが、それで良いってんなら良いんじゃねぇか?」
「でもでもサーゼクスちゃん。赤龍帝の方は何を提示してきたの?」
「え、言ってなかったのか?」
「まぁ、サプライズにしたくってね。――輪廻は私に、自分が悪魔となる事を条件として提示してきた」
空気が一瞬で凍った。
天使、堕天使だけでなく、部長たちや会長たち、果てはサーゼクスを除く魔王全員までもが目を丸くして、一気に剣呑な雰囲気を纏う。
「おいおい。それはつまり、悪魔でいう超越者クラスの存在を新たに迎え入れるって事だよな?和平の話はどうした?今まで白龍皇を事実上引き入れてた俺が言えた事じゃねぇが、そんなの俺達全員と戦争する意志を固めたと言ってるのと同じだぞ」
「えぇ。今代の赤龍帝、立神輪廻が悪魔勢力に所属するというのが一体どれほどの軋轢を生むか、わかっていないとは言わせませんよ」
「勿論、私だってそれはわかっているさ。――だから、輪廻。私達悪魔は、君の提示した条件を受け取らない」
「……えっ、ちょっと待て。それは」
「黒歌の無罪の件はそのままだ。――つまり、私達は君から何も受け取らずに、君の要望を聞き入れるという事だね」
「そ、それは構わないのでしょうか…?」
ガブリエルの問いかけに、魔王たちも側近も頷く。
…そう言えばグレイフィアさんとそっくりな人がいるんだけど、彼女は一体誰だろうか。
サー坊は、ここで今日一番の爽やかな笑みを見せ、そして自慢げに言い放った。
「構わないさ。私と輪廻の仲なんだからね」
「……あの、サーゼクス様。それは、どういう?」
「いや何。かつて私の師であり、今も私が憧れを抱く存在こそが輪廻だというだけの話さ。まぁ、後はご老体たちの意見が必ずしも通るわけではないと思い知らせたかったのもあるけどね」
「さ、サーゼクスの師匠なんぞやってたのかお前は」
「えぇ、まぁ。ただこんな嬉しそうに暴露されるとは思いもしませんでしたけどね」
サー坊はサー坊のままだった、という事だろう。
皆も驚き半分呆れ半分と言った様子だ。
「あぁ、でも完全に無償だとアレだし、せっかくだから禁手見せておくれよ、禁手」
「え、えー……お前、この狭い教室の中でやったら不味いだろ」
「良いじゃないか、ね?」
「お、お兄様……」
兄の痴態に顔を覆う部長の声が、やけに響いた気がした。
※―――
三大勢力の会合。
いい意味でも悪い意味でも、俺が想像していたのとは違った。
来る人はてっきり魔王様一人にアザゼル一人、後は天使のトップ一人と、それぞれの付き添い…くらいかと思っていたら、まさかのトップそろい踏み。
その上始まりはそれなりに緊張感があった物の、途中からはなんだか悪ふざけが始まって、今は絶賛セラフォルー様の魔法少女コス撮影会の時間だ。
もう何が何だかわからない。
「……しかしまさか、サーゼクス様と輪廻が知り合いだったなんてなー」
「り、輪廻先輩ってすごかったんですね……色々と」
嬉々としてセラフォルー様の写真を撮り続ける輪廻を見つつ、俺とギャスパーは小さな溜息を吐いた。
サーゼクス様は輪廻の生き生きとした姿に笑顔だし、アザゼルは腹を抱えて「これが赤龍帝かよっ」と大爆笑。つられてミカエル様とやらも笑ってしまっているし、ファルビウム様はマイペースにも布団を敷いて爆睡中だ。
あ、黒歌さんに叱られた。嫉妬だろうな。
「そっちも大変ね…ソーナ」
「リアス……いえ、貴方こそ。まさかサーゼクス様が立神君と肩を組んで歌い始めるとは思いませんでした」
「ほんと、私は何を見せられていたのかしら……」
我らが主様コンビがそれはもう物凄く沈んでおられる。
まぁ、こんなフォーマルなはずの場で、あそこまでの痴態を晒したとあっては……うぅん。心中お察しするとはこのことか。
勿論、サーゼクス様はグレイフィアさんとリーシアさんにちゃんと叱られてた。
双子というだけあって似てるなーと思いつつ眺めていたが、二人同時の説教を受けてもなお笑顔を絶やさなかったサーゼクス様がちょっと不気味になって来たのですぐに目を逸らした。
失礼かもだけど、あの人ちょっとテンションおかしいよ。
現魔王の人達は皆どこかおかしいというか、ノリが軽い人達ばかりだというけど、これはちょっとはっちゃけすぎなのではないだろうか。
木場に聞いても、苦笑いを返されるだけだったが。
「…にしても、あの天使の女の人綺麗だよなー」
「ガブリエル様かい?彼女は天界一の美人と言われる程だからね。ただ、そういう事を言うと…ほら、イッセー君の恋人様がお怒りだよ?」
「あっ、部長」
「……まぁ、貴方の女好きはよく知っているけれど。それでもやっぱり、複雑な気持ちになるモノなのよ?」
凄絶な笑みを浮かべる部長に、俺は自然と正座になるのだった。
……はは、でもこうして叱られるというか嫉妬してもらえると、良くは無いんだろうけど、愛されてるって感じられて…ちょっと、良いな。
※―――
「この中で会合が開かれてる、か?」
「あぁ。アザゼルがそう言っていた。今頃、和平に向けての意見のすり合わせでもしている頃だろうさ」
「ふふふっ。三大勢力の会合が行われるこの場で、全勢力への宣戦布告を行う……素晴らしいじゃない」
「おいおい、最大の目的を忘れたわけじゃねぇだろうな」
駒王学園上空。
校舎を見下ろす四つのシルエットが、月明りに照らされる。
一人は、堕天使の
かつてこの地で聖剣を統合し、三大勢力間の戦争の火種としようとした男。
もう一人は伊吹狩刈。鬼族の王にして、『
コカビエルと協力関係にあり、輪廻の命を狙った男。
そして残る二人は、カテレア・レヴィアタンにヴァーリ・ルシファー……旧魔王の血を引く者である。
「無論、俺の目的は『夢幻人』同様。赤龍帝、立神輪廻を倒す事。白龍皇としてヤツを超え―――最強の座に、君臨する」
「赤龍帝が最強という話が、そもそも眉唾ものだけど。本当に私達『
「さぁな。真実なんて俺達にはどうでも良い。大事なのは、グレートレッドを脅かす可能性がある、という話が
「信仰の為、か。堕ちた天使と悪魔の前でソレを語るか?」
「なんだ、不快にでもなったか?」
くつくつと笑うコカビエルに、狩刈が冗談めかして笑い返す。
まるで緊張感のないその姿に、ヴァーリは呆れたように溜息を吐き、そして校舎を睨むように見つめる。
「……アルビオン。準備は良いか」
『あぁ。赤いのと殺し合うのは、久方ぶりだが……立神輪廻を倒す事は、私の願いでもある。既に奪った神器の効果を馴染ませるのも終わった。後は、その力を振るうだけだぞ』
「…そうか。――そろそろ始めてくれ」
ヴァーリの言葉を聞き、狩刈が右手を掲げると、校舎を取り囲んでいた『夢幻人』のメンバーが、剣の切っ先を天に掲げ、祈る。
「「「「我らの命を捧ぐ!!然る後、我らが希望、白龍皇に、夢幻の力を与えよ!!」」」」
『引換剣』が、願いを受理する。
刀身が一斉に光を放ち、そして剣を掲げていた者たちが一斉に死んでいく。
次の瞬間、ヴァーリの体から真っ白なオーラが立ち昇り、学園に展開していた結界に、亀裂を入れる。
『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!』
「は、ははははっ、これが夢幻!これがドラゴンの極点の一つかッッッ!」
『今のお前ならば、『覇』を扱う事も可能だろう。あくまで、一時的なモノだが……手にした神器は軒並み神滅具クラス。その上ドラゴン・スレイヤーも、『覇』を扱う力もこちらの物だ』
「これで対等、或いは俺の方が上か…?くくくっ、さぁ、始めようか赤龍帝、立神輪廻ッ!!二天龍が衝突し、命を奪い合う
禁手と化したヴァーリが叫ぶ。
そしてその力を校舎に向けて振るおうとしたその瞬間。
―――世界は、完全に静止した。
『夢幻人』を生贄に捧げ、一時的に『覇』の理を禁手のように使いこなせるようになったヴァーリと、手を組んだ『禍の団』と『夢幻人』。
そんな強大な相手に、輪廻は果たして勝つことができるのか――!?
次回、『最強』
お楽しみに!!
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