転生時の要望が違う形で受け取られた件   作:篠白 春夏秋冬

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66話:謁見式

 テクトが復活の腕輪の効果を体験して数日後。

 

 テクトとミリムが共同で捕まえてきた竜を放ち、地形効果の付与を任せ、経過を時々確認する方針にしてテクトとリムルは町へと戻った。

 

 テクトが出かけている間にリムルが罠の設置に凝ったしたらしくそれに触発されたヴェルドラ、ラミリス、ミリムはそれぞれが担当することになった階層の罠の拡充にあたっていた。

 

 ちなみに五十階層まではリムルが難易度調整を兼ねて罠の設置を行い、ラミリスが五十一〜六十階層を、ヴェルドラが六十一〜七十階層を、ミリムが竜を放った九十六〜九十九階層を担当しており、現在進行系で魔改造が行われている。

 

 テクトは余った七十一〜九十階層を担当することになっていたりするが、他の仕事があるので今は放置されている。

 

 誰も担当していない階層は迷宮とは別の用途に使用する予定になっており、魔素の流入も止められていた。

 

 そんなこともありつつ日々を過ごしていると、ミョルマイルが魔国連邦に到着する。

 

 まずはミョルマイルをリグルドに引き合わせ、打ち合わせを行う。

 

 闘技場の建築状況やその周辺の活況、地下迷宮についての計画などを共有していく。

 

 円形闘技場は舞台が完成しているが、客席は貴賓室以外は席が完成していない。

 

 元々立ち見席を作る予定だったので後々席を作ることにして一般用は後回しにされていた。

 

 テクトがミョルマイルに財務統括部門を任せる予定にしていることと彼につける部下の選別をリグルドに指示すると快諾した。財務関係が自分たちの弱みであることを理解しているので、ミョルマイルの幹部入りを歓迎していた。

 

 魔物が強さを重視するため、強いものであれば簡単に幹部入りすることができるが、文官はそうはいかない。

 

 色々と開発しているベスターさえ未だに顧問として客人扱いであるため、彼を幹部入りさせるためにもミョルマイルの実績による幹部入りという前例は作っておきたいと考えていたのである。

 

 当のミョルマイル本人は既に様々な準備が進んでいる計画の状況を知って、成功を確信しているのか自信満々に笑顔を浮かべていた。

 

 その夜。

 

 ミョルマイルを彼のために用意した屋敷に案内し、イングラシアの王都にある高級宿以上の設備に驚かれつつも、テクト達は適当に受け流した。

 

 地下迷宮のある南西地区の設備もこの屋敷ほどではないが一般でも十分厚遇と言えるサービスであることを聞き、ミョルマイルが地下迷宮の存在をジュラの大森林が安定した結果、職にあぶれた冒険者を救済するためだと誤解し、そこから思考を様々な方向へ飛ばしていく。

 

 テクトとリムルの考えではリアルでRPGツクールをしている程度の考えで、アトラクション以上の考えはなかったのだが、その有用性と興奮するミョルマイルを前に否定することはなく、元々そういう考えであったかのように振る舞うことにした。

 

 その後、ミョルマイルの護衛につけていたゴブエモンがやってきた。

 

 ゴブエモンは片腕を失っており話を聞くと、やはりというかカザックの手のものと思しき連中による襲撃があったらしく、その際に何度か影からゴブエモンが助けに入り事なきを得ていたらしい。

 

 ミョルマイルが魔国連邦を目指していたところ、街道に入る直前に滞在した村で襲撃があったらしく、黒塗りの馬車から魔物が現れたという。

 

 現れた魔物がBランクであったこともあり、元がCランクの冒険者であったミョルマイルの護衛であるビッド達では相手にならず、そこにゴブエモンが参戦したという。

 

 犯人まであと一歩というところまで迫ったそうだが、新たに現れたバジリスクの石化ガスを右腕に浴び、やむを得ず切り落としたとのことだった。

 

 そのために犯人に逃げられたのもそうだが、ミョルマイルに正体を明かしてしまったことが一番の失敗だと考えていたゴブエモンは回復薬を受け取ろうとしなかった。

 

「ゴブエモン、お前はビッド達に助けられたことを恥じている。そうだな?」

 

「は、はい……俺の任務は護衛で、護衛対象を危険に晒したとあっちゃあ」

 

「確かに、そこは落ち度であったかもな。だが、恥じている事自体がそもそも間違いだ。俺はお前にミョルマイルの護衛は命じたが、一人でやれとは言っていない。一度戻って誰か頼るなりできただろう。お前は何でも一人でこなそうとし過ぎる。それが、お前とゴブタの違いだ」

 

 テクトの話を聞き、ゴブエモンがうなだれる。

 

 そんなゴブエモンにテクトは回復薬をふりかけた。

 

「ゴブエモン、お前は当分ミョルマイルの世話になれ。そこのビッド達を鍛えるも良し、ぶらぶら遊ぶのも良し。この町ではミョルマイルの護衛は必要ないからな。一度自分を見つめ直すと良い」

 

「テクト陛下」

 

「自分ひとりで何もできる訳ではない。俺だってそうだ。お前も今回の失敗で、そのことを学んだだろう。であれば、次は何をすればいいか、考えれば答えを出せるはずだ」

 

 目を見開くゴブエモン見てテクトは微笑むと打刀を取り出し、差し出す。任務に失敗したと思い込んでいたゴブエモンが困惑するのを見て、テクとは口を開いた。

 

「無事ミョルマイルを魔国連邦まで送り届けたことで任務は完了した。そして、お前は今成長の兆しを見せた。これからのより一層の成長を期待する。それとも、自信がないか?」

 

 テクトの発破をかけるような挑発的な笑みにゴブエモンは目に日を灯し、刀を手にする。そして改めて跪いた。

 

「いいえ! このゴブエモン。きっとテクト陛下の期待に応えてみせましょう!」

 

「うむ。というわけで、勝手に決めて悪いが、ゴブエモンのことは頼む」

 

「寧ろこちらからお願いしたいところでした。ビッドよ、テクト様からのお許しも出たぞ。お前の願い通り、ゴブエモン殿に鍛えてもらうといいわい」

 

 事後承諾ではあるがミョルマイルの了承も得てゴブエモンはミョルマイルの食客となることに決まった。

 

 その後、ミョルマイルはあっさりと魔国連邦の住人に受け入れられた。

 

 幹部にはリムルが紹介し、部下達はリグルド経由で伝達を受けていたのだが、それでもとてつもなく順調だった。

 

 ミョルマイルは与えられた部下をあっという間に掌握し、魔物も人間も関係なく、適切に仕事を割り振っていた。

 

 あっという間に新組織を作り上げ、開国祭に向けて様々な仕事を並行して進めていくミョルマイルの働きぶりがこれ以上ない説得力で認めさせたのである。

 

 それからしばらく日が経ち、休暇で帰ってきたミルドが闘技場の装飾の設計を行い美術敵価値すらも持つ美麗な建築物へと様変わりした。

 

 そしてこの日、テクトとリムルの謁見式が執り行われる事となっていた。

 

 テクトとリムルの就任を祝う―あるいは見極める為に、ジュラの大森林の各種族の代表たちが魔国連邦へと集結していた。

 

 彼等は魔王へと忠誠を誓い、加護を得ることを目的としている。

 

 しかし、魔王にその実力がないと見れば、即座に牙を剥いて反乱勢力となる場合もある。

 

 力なき魔王の元では自分達が繁栄するどころか滅亡への道を突き進むことになってしまうため、それを避けるためと考えれば自然な考えと言えるだろう。

 

 以前のジュラの大森林はヴェルドラの絶大な加護のもとに守られており、どの勢力からも不可侵とされていた。

 

 そんな不可侵領域を、新たな魔王が支配下に治めた。その上魔王は二柱で成り立て、更にはどんな思想信条を持つのかも不明である。

 

 各種族の代表が不安に思うのも無理のない話である。

 

 とそんな事情もあり、テクトとリムルは正装して壇上で祀られていた。

 

 テクトの服装も魔王たちの宴のときとは違い、リムルと同格ということを明らかにしているため純白の正装にマントを羽織っていた。

 

 あいも変わらずテクトの膝上にスライム姿で鎮座するリムルには王冠とマントを誂えられえおり、この日のために用意されたものだった。

 

 どちらの衣装もテクトが作り上げたものであり、下手な鎧以上の頑丈さを持っていたりする。

 

 これらの衣装は複数用意されており、日替わりどころか朝、昼、晩と着替えることが出来る程度には種類があった。

 

 リムルは最初は渋っていたもののテクトの作った衣装であることと配下達の見事な連携で、あれよあれよという間にこの状態に落ち着いた。

 

 謁見式に参加している者は皆、儀仗兵としてテクト制作の礼服で着飾っており、その上で完全装備なのでとてつもない威圧感を放っていた。

 

 尚、非常にどうでもいい話ではあるが、シオンの服の胸部は何故か零れそうになるほど張り詰めており、一応前情報通りに作成したテクトが首を傾げ、それを見ていたコウカが手にしていた書類を引き裂く一幕があったりする。

 

 ともかく重々しい空気の中、礼服を着込んだリグルドとリグルの二人が使者たちへの応対をしていた。

 

 テクトとリムルは無言のまま使者たちを睥睨するだけになっており、暇を持て余したテクトは使者達の隙を見てリムルをつついて遊んでいた。

 

 二人の座る玉座の左右にはベニマルとシュナが控え、その後ろにシオン、ソウエイ、コウカ、ガビルが並ぶ。

 

 ランガとフェルが影に潜んでおり、その正面―使者達を挟む形で狼鬼兵部隊(ゴブリンライダー)紅炎衆(クレナイ)の上位百名が並び立っている。

 

 紅炎衆の残り二百名は街道警備を、紫克衆(ヨミガエリ)が私服で町中の警備をしており、不審者が現れても対応出来るようにしていた。

 

 ディアブロ、テスタロッサ、ハクロウはファルムスから戻っておらず、開国祭までにはすべて終わらせると豪語していたが、謁見式に参加できないことを悔しがっていたらしい。

 

 テスタロッサは自身が追加要員であることを理由に帰ろうとしていたらしいが、抜け駆けを阻止しようとディアブロが妨害しようとし、一触即発の事態となったためテクトが現場に赴き映像記録の魔法道具での撮影を提案して諌めたりしている。

 

 それらはテクトの分身体によって設置され、現在も撮影が続いていた。

 

 ファルムスではヨウムの戴冠式とともに国名も改められ、新たな国家が誕生する手筈になっており、忙しなく準備が進んでいるらしい。

 

 度々報告に戻ってきていた悪魔達すらろくに戻ってこないのがその忙しさを裏付けている。

 

 話を戻して謁見式では各種族の反応は大きく三通りに分類できた。

 

 崇拝、観察、畏怖である。

 

 まず崇拝。これはおおよそが以前から関わりを持っていた種族が主である。

 

 魔王二柱の思想を理解していたり、元から庇護を受けているに等しい者たちは警戒する理由がないからだろう。

 

 次に観察。これらの中には魔王二柱を見下すものもいる。

 

 見た目はスライムと人間であり、妖気もほとんど発していない。あまり妖気を強くすると、種族によっては萎縮どころか気絶してしまうための措置だが、それが実力を見誤る一因となっている。

 

 これらは主にアメルド大河の向こう側からの新参者が主であるが、実力を示せば恭順する可能性が高いのでさほど問題視されていない。

 

 寧ろ見下した態度に配下が暴走しないかが心配であった。

 

 問題は怯える者たちだった。

 

 今もそこに分類出来る弱小種族の一つ―兎人族(ラビットマン)が跪いている。

 

 彼等は基本的に人間と変わらず、耳だけが兎耳である。

 

 獣人族と違い変身はできず、身体能力も装備も普通の人間程度。

 

 それでもジュラの大森林で生き残れるだけあり、「危険察知」に特化しているようで、だからこそ、リムルとテクトの異質さを本能的に察知しており、恐怖しているのである。

 

「ほ、本日はお、お招きにあず、与りまして」

 

「うむ、我等が盟主にして、偉大なる魔王、リムル様とテクト様への拝謁を許す。面を上げよ!」

 

 緊張のせいか言葉をうまく発せない兎人族の代表にリグルドが声を掛けるが、彼は全く動けずにいた。

 

 畏怖する者たちはテクトとリムルが一見無害そうに見えることで余計に恐怖を煽られるらしく、領地の安堵と交流や流通への協力を取り付けることで一旦落ち着くことができていた。

 

 テクトとリムルは配下について戦闘能力で価値を決めるつもりはなく、できる限り平等に扱う方針であった。

 

 それをリグルドに伝えさせると兎人族の代表は頭を上げた。

 

 彼の目の下にはクマができており、これまでに対応した種族の代表の中でも明らかにくたびれている様子で忠誠を誓う。

 

 それにリムルが頷いたことで兎人族の代表はある程度緊張が解けたのか肩の力が抜ける。

 

 そんな彼にリグルドが緊張をほぐそうと話しかけると心労の一端が明らかになった。

 

 何でも、どうしても魔国連邦へ行きたいと言っていた娘とともに来たそうだが、好奇心旺盛な彼の娘は気づけば行方がわからなくなったらしい。

 

 消えた娘が何か問題でも起こしていないかと不安で緊張が増していたのだという。

 

「安心しろ。今のところ、事を起こした兎人族の話は届いていない。それに好奇心旺盛なのはいいことだ。変化を柔軟に受け入れられるのは時勢が変わる頃には必要な才能だからな」

 

「何と、有難きお言葉。是非とも次の機会があれば、娘のフラメアをお目通しさせて頂きたく存じます」

 

 テクトの言葉に兎人族の代表が頭を下げる。

 

 その後、リグルドが一通り説明を行い、兎人族も正式に魔国連邦の傘下に加わる事になった。

 

 次に現れたのは精悍な顔つきの壮年の戦士と言った感じの男―ガビルの父親で蜥蜴人族(リザードマン)の首領、アビルだった。

 

 大同盟発足時にリムルが名を与えたことで人に近い龍人族(ドラゴニュート)へと進化していたアビルは息子のガビルとは似ても似つかなかった。

 

「お久しぶりで御座います、リムル様、テクト様。この度は魔王となられたそうで、実に御目出度く、儂、いや、ワタクシ共も」

 

「あ、お久しぶりです、首領。堅苦しく言わなくてもいいですよ。連邦に加盟してくれている仲間じゃないですか。今後とも宜しくお願いしま―なにするんだよ、テクト」

 

 緊張するアビルに対してリムルは気さくに話しかけ、遮られる。

 

 ベニマルが苦笑し、シュナがため息を吐くのを見て、テクトが手刀を落としたのだ。

 

「そんなんだから、喋るなって言われたんだよ? 防諜はしてるから他の種族の代表には聞こえないとはいえ、自覚ってもんが足りないよね」

 

「いいじゃんか、色々話したいこともあるし、堅苦しいままじゃ困るだろ? ああ、そうだ。首領の息子のガビルも、俺の部下として頑張ってくれています。今は幹部として、なくてはならない人材なんですよ」

 

「いやいや、かないませぬな、リムル様には。ガビルめは、息子はお役に立っておりますか? 本当にどうしようもない馬鹿息子でして……」

 

 リムルはテクトに反論しつつもガビルの名を出しながら話す。緊張を解すことに加え、他にも意図があったのだが、アビルは正しく受け取ってくれたらしく、感謝を込めて頷いた。

 

 ガビルは勘当されているためアビルからは安否を問いにくいと判断してのリムルの言葉に、アビルも元の豪胆な性格を取り戻していた。

 

 そんな二人にテクトも一息吐くと口を開いた。

 

「そんなことはない。今は開発部門を任せていてな。とても良く働いてくれているさ。なぁ、ガビル?」

 

「え? あ、はいぃい!!」

 

 テクト達の会話の最中ずっと硬直していたガビルは唐突に話を振られて裏返った声で返事をする。

 

 顔が真っ赤になっているあたり、どうにも照れていたらしく、そんな息子を見てアビルはため息を吐いていた。

 

 話が一段落したところでリムルが「魔王覇気」を少しだけ開放し、場を引き締める。

 

「蜥蜴人族の首領、アビルよ。これからも連邦の一員として、魔王となった俺達を支えてくれ」

 

「御意! この"名”に誓って、御二柱への忠誠、片時も忘れませぬ!!」

 

 リムルの言葉にアビルが平伏し、力強く頷いた。

 

 リムルが頷き返すのを見て、テクトはガビルへと視線を向けたが、ガビルはきょとんとするばかりである。

 

 そんなガビルを見かね、リグルが耳打ちする。

 

 両者の立場を鑑みてガビルとアビルが話す機会を与え、ガビルの勘当を解く機会を繕うとしていたのだが、言われてようやく気付いたガビルはしばらくうろたえた後一礼し、アビルと連れ立ってその場を後にした。

 

 その後は猪人族(ハイオーク)の各氏族長が訪れた。

 

 今では食糧事情も改善し、暮らし向きも良くなったこと。生まれた子どもが猪人族であったことなど驚きと喜びを報告してきた。

 

 テクトとリムルの感覚では猪人族同士の子どもが猪人族であるのは普通のことだったが、通常は豚頭族(オーク)に戻るらしく、一代限りの変異が通常のことだったようだった。

 

 これにより出生率は据え置きなので将来的な食料問題も起きづらくなっており、育児などに集中できているらしい。

 

 また、人数が人数なので機械的な名付けになってしまっていたが、本人達は自然な名前として受け取っているようで名前の継承は上手くやっているらしい。

 

 そうして猪人族との謁見が終わり、続いて現れたのは樹人族(トレント)

 

 と言っても樹人族自体は動けないので代表として樹妖精(ドライアド)であるトライアとドリスが来ていた。

 

 樹人族の集落にはゼギオンとアピトも暮らしており、テクトとリムルも定期的に訪れている。

 

 加えて大同盟の関係者が続いていることと本日最後の謁見ということもあって、気安い雰囲気で謁見が始まった。

 

「お久しぶりです、リムル様、テクト様。この度、魔王となられました事、おめでとう御座います」

 

「今後とも、私共をお守りくださいますよう、宜しくお願い致します」

 

 二人が気兼ねなく笑顔で挨拶したことでリムルも気負わず対応し、近況報告になった。

 

 樹人族達の間では現状目立った不都合はないようで、強いていえばジュラの大森林の魔素濃度が薄くなったことで移動が少し不便になったらしい。

 

 実際にドリスは魔素で作った「魔体」が若干薄くなっており、街道の「結界」の影響が現れていた。

 

 だが、そんなことはどうでもいいと言える程に重要な話があるらしく、彼女達以降の訪問の予定がないため場所を変えて話を聞くことになった。

 

 結論から言って彼女達というよりも樹人族の総意として、トレイニー同様にラミリスへ仕えたいとのことだった。

 

 自分以外に仕えたいという者達を無理に配下に加えるのは問題かと考えラミリスに引き合わせるとトライアとドリスはその姿を見て感激し、トレイニーも気持ちがわかるのか頷いていた。

 

 最終的に樹人族の集落ごと迷宮の九十五階層に引っ越し、樹妖精は迷宮の管理を手伝うことになった。

 

 九十五階層には元々獣人族が住んでおり、迷宮としての機能を持たせていなかったことから完全に隔離することとし、その後の階層との兼ね合いも考えて九十階層からの直通にして、九十一〜九十四階層を倉庫や加工工場として利用してことになった。

 

 また、他の安全地帯からもこの階層の宿屋につながるようにして冒険中の休憩をやりやすくすることになる。

 

 最難関領域につながる階層であるため武器防具の整備が行えるように施設を設置し、色々と冒険のサポートを行う施設が充実していく。

 

 後にこの階層は、地下迷宮を突破して辿り着いた者だけが、癒やしとさらなる力を与えられる―迷宮都市(ラビリンス)と称され、繁栄することになる幻想の都として一つの森林型都市を形成する事になる。

 

 だが、そこまで考えていたものはいないのだった。

 


 

次回「やはり暴力‥‥!!暴力は全てを解決する‥‥!!」




感想・評価・お気に入りありがとうございます。

前回鉄鉱石の出どころが輸入と書きましたが、紅蓮の絆編は起きているという方針でいきたいと思っています。

となると書いた方がいいのか?しかし盛り上がりには欠けるような…

という訳で本作初のアンケート

お題は「本作での紅蓮の絆編は需要があるのか」

期限は次回投稿日までとしますが、来週は投稿できないと思いますので二週間後くらいが締切になります

御投票いただければ幸いです
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