黒角少年のボーダー活動史   作:猪のような

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ワートリって結構書くの難しいと感じるのは私だけですか?どうも猪のようなです。原作開始前から書くと色々分からない部分が多くて難しいです…こういうのは初めてなので、何かおかしい点とかあるかもしれません。それでも良ければご覧ください。


第一話 黒角の少年

 

 

 

神の国、アフトクラトル。

大量のトリオン兵を保持し、1()4()本ものブラックトリガーを保持する近界(ネイバーフッド)随一の軍事帝国。

そんなアフトクラトルで今…

 

 

キュィィィィィィィィン……

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォン!!

 

 

大規模な破壊行動が行われていた。

 

「キュオォォォォォォォン!!」

 

原因は黒い竜の様な何か。

それはアフトクラトルの一角の更地となってしまった場所で暴れ回っていた。

 

「お、おい…どうするんだよあれ…」

 

「俺たちに何か出来る訳無いだろ!見ろあそこ、あそこにはさっきまで施設があったんだぞ!?それが最初から何も無かったみたいに消し飛んでるじゃねぇか!」

 

アフトの民が遠目に竜を見ながら話し合っている。

 

「取り敢えず、此処から街はかなり離れてる…軍が着くのにも時間がかかると思うが、幸いアイツはさっきからあそこで暴れてるだけだ…!」

 

「おい、アイツじゃ無くてあのお方だ!まだ子供とはいえ、誰も使うことの出来なかったブラックトリガーを初めて起動したんだぞ!?」

 

「その結果がこれじゃねぇか!国が慎重になってこうやって対策してなきゃ、アレは街で暴れてだんだぞ!?」

 

「そんな事は分かってる!……おい、動かなくなったぞ…?」

 

「疲れたのか…?あれだけ暴れたんだ、流石にトリオンだって」

 

「キュオォォォォォォォ!!」

 

黒い竜が咆哮を轟かせ、口から黒い球体を空に向けて放つと、それは空中で止まり、その大きさを肥大させる。

 

「アレは…(ゲート)!?」

 

「馬鹿な!?自力で生成出来るのか!?」

 

黒い竜は翼を広げ、空を飛んで(ゲート)に向かい、そしてそれの中に飲み込まれていった…

この日、アフトクラトルからブラックトリガーが1本無くなってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜とある近界の小国〜

 

 

「えっと…この辺りに(ゲート)が発生したらしいけど…ん?」

 

男は目的地に着くと、そこには黒い竜の様なトリオン兵にも見える何かが倒れ伏していた。

すると黒い竜の身体が段々と小さくなり、やがて身体の中から男の子が見えてくる。

 

「この子は…まさか…!」

 

その男の子には小さな黒い角が二つ生えていた。

男はその角を暫く見つめていると、やがて何かを覚悟した様な顔をして男の子を抱き抱えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし…これで大丈夫…」

 

それから3年後、男の子は花畑の中心に立っていた。

男の子の目の前には墓が立てられていた。

 

「…この花畑、好きだったよね、たった3年間だけだったけど、何回も来た…」

 

男の子はそう言いながら懐から箱を取り出す。

 

玄界(ミデン)に行って、ボーダーって所にこれを届けて、僕はボーダーで過ごす…だったよね。大丈夫、父さんの遺言、ちゃんと果たしてみせるから」

 

男の子は箱を仕舞い、墓をジッと見つめる。

 

「…結局、僕が何者なのかは、最後まで話してくれなかったね。父さん、絶対この角の事とか知ってたでしょ。ちょっとくらい教えて欲しかったな…じゃあ、僕もう行くね、次は何時来れるか分からないけど…墓の手入れは村の皆がしてくれるって…じゃあ…さようなら、父さん。3年間、お世話になりました」

 

男の子はそう言ってその場を去った。

墓には少々崩れた字でセルナ・エリミナとカタカナで書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜玄界・警戒区域〜

 

 

『反応が出ました、ゲートが開きます』

 

「了解、二人共準備は良い?」

 

「はい」

 

「大丈夫です」

 

この日、加古隊は防衛任務に出ており、発生したゲートから現れるトリオン兵達の対処をしていた。

黒江が斬り込み、真衣のトラップで翻弄し、加古の射撃で仕留める。

 

「後少しね…」

 

『皆さん!新しいゲート反応です!』

 

「あら、今更増援?」

 

増援にしては遅すぎるタイミングでゲートが開く。

しかし、その中から現れたのは白いトリオン兵…では無く…

 

「っ!?あれは…!」

 

そのゲートから現れたのは、バムスターより小さく、モールモッドよりは大きい黒い竜の様なトリオン兵だった。

 

『キュオォォ…』

 

「二人共!気をつけて!アレは新型のトリオン兵よ!」

 

全く新しい未知のトリオン兵に加古隊の緊張感が一気に高まる。すると竜は先に現れた残ったトリオン兵に目を向けると…

 

『キュオォォォォォォォ!』

 

そのトリオン兵達に上空から襲い掛かる。

前足の爪で切り裂き、噛み砕き、鋭い尾で貫き、トリオン兵達を次々に撃破する。

 

「どういう事…?トリオン兵が仲間割れ…?」

 

加古隊の面々が目の前の出来事に呆然としている間にトリオン兵が全滅し、黒い竜が加古隊の方を向く。

 

『キュオォ…』

 

「…少しずつ近づいてきます」

 

「ええ、けれど明らかに無防備だわ、取り敢えず一度本部に連絡して。黒江、少しでもおかしな動きをしたらやるわよ」

 

「はい」

 

竜が少しずつ近寄り、やがて加古隊達から10m弱の距離まで近付くと、竜の背中がモゾモゾと動き始め、背中から突き破る様な感じで何かが現れる。

 

「!?これは…!」

 

「男の子…?」

 

竜の背中から現れたのは白い髪にピンクのメッシュがある、黒い角を二本生やした子供だった。竜の背中に手と下半身が埋まり、首は背中から伸びる鎖と首輪に繋がれている。

 

「その、初めまして…あなた方はボーダーの方ですか?」

 

「あら、それを聞いてどうするつもりかしら?」

 

「僕は、父さんに言われてボーダーに行けと言われたので…ボーダーを探す必要があるんです…あなた方は、ボーダーの一員では無いのですか…?」

 

「父さん?あなたのお父さんは何者?」

 

「父さんは、僕を拾って育ててくれた父さんです。元々ボーダーで働いてたって言ってました」

 

(元ボーダー隊員の養子のネイバー…?ダメね、話が全く見えてこないわ…)

 

「あなたのお父さんは何故来ていないのかしら?」

 

「父さんは病気で亡くなりました。今から2年前に」

 

「どうやって此処まで来たの?」

 

「僕のトリガーはゲートを開く事が出来ます。その力で玄界まで来ました」

 

(トリガーって、この子が身に纏っていたこの竜…!?ゲートも発生させる様なトリガーならまさか…)

 

「…ブラックトリガー…」

 

「知っているのですか。はい、このブラックトリガー『アーレウス(戦の狼)』は色んな事が出来ます」

 

(ブラックトリガー使い…流石にまずい…戦闘になれば私達の部隊だけじゃ勝ち目は…)

 

「質問に答えてくれてありがとう、私達は君が探しているボーダーの一員だけれど、そしたらどうするのかしら?」

 

「ああ、やっぱりボーダーの人なんですね、良かった…」

 

男の子はそう言うと「トリガーオフ」と発する。すると竜の身体が消えていき、最終的には鎖が無くなった状態の首輪だけが残った。

 

「えっと、取り敢えずボーダーの偉い人と話がしたい、です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――というのが、今回加古隊が拘束したネイバーに関して分かった事だ」

 

ボーダーの上層部は緊急会議を開き、今回確保されたネイバーについて話し合っていた。

 

「取り敢えず理解はしたが…しかし…確保されたネイバーが元ボーダー隊員の養子など、本当にあり得るのかね?」

 

「それについては私も耳を疑ったが、確保されたネイバーが所有していた箱の中からある物が出て来た」

 

忍田本部長はそう言って二枚の写真に携帯端末を机上に置く。

 

「忍田本部長、これは一体…」

 

「元ボーダー隊員、セルナ・エリミナの携帯端末、この写真は…城戸司令、どうぞ」

 

忍田本部長から写真を受け取った城戸司令は、司令に目を通すと、旧ボーダーの集合写真に、確保されたネイバーとセルナが写ったツーショットの写真だった。

 

「更に携帯端末からネイバーの少年との日々が録画で撮影されていました。少年…カトラ・エリミナがセルナさんの元で育ったのは間違いなさそうです」

 

城戸司令は二枚の写真をじっくり見た後に、写真を伏せて話始める。

 

「…なるほど、これだけ証拠が揃っているなら、彼を不当に扱う事など出来ないな」

 

「では城戸司令、彼の処遇は…」

 

「しかし、この件に関しては慎重に取り扱わなければならない。一先ず、本人の意思を確かめるべきだろう。映像を出してくれ」

 

城戸司令がそう言うと会議室にホログラムの映像が現れる。その向こう側には手足を拘束された状態で椅子に座り、目隠しをされ、首元に双葉の弧月と加古のスコーピオンを添えられたカトラの姿があった。

 

「トリガーの引き渡しを頑なに拒否したので、このような処置をとっています」

 

「そうか…目隠しを外してくれ」

 

城戸司令がそう言うと加古がスコーピオンを添えたまま目隠しを取る。

 

「……誰?」

 

「初めまして、カトラ・エリミナ君。私はボーダーの本部長、忍田真史だ」

 

「……知ってる、父さんがやんちゃ小僧って言ってた人…」

 

「や、やんちゃ小僧…?」

 

「おおーどうやら本当にセルナさんに育てられたらみたいだな。坊主、俺は林藤匠って言うんだが…」

 

「…知ってる、父さんは優しい人って言ってた」

 

「なるほどなぁ…」

 

「…本題に入ろう、カトラ・エリミナ君。私はボーダー総司令官の城戸正宗だ。今から君に幾つか質問をするので答えて欲しい」

 

「分かり、ました」

 

「君はネイバーだが、一体どの国からやって来たのかな?」

 

「育ちは小さな国でしたが…生まれは分かりません…5歳以前の記憶…父さんに出会う前の記憶はありません」

 

「では、君の保有するブラックトリガーは?」

 

「父さんは、見つけた時からずっと持ってるって言ってました」

 

「ふむ…セルナは亡くなったそうだが…彼は何か言っていたか?」

 

「えっと…ボーダーに行って箱の中身を届ける事…幸せになる事…出来ればボーダーで過ごして欲しいって…後、謝ってました」

 

「謝っていた?」

 

「ボーダーの皆にまた会いたかったって…結局何もしてやれなかったって言ってたました…」

 

「…そうか…では、最後に訊きたい。君はこれからどうしたい?」

 

「僕……出来れば、これからはボーダーの元で、戦いたいです…」

 

その言葉に鬼怒田と根付は驚愕し、他の四人は真剣な表情でカトラを見ている。

 

「僕、父さんに一杯助けられたのに、何の恩返しも出来てないから…だから、父さんがボーダーに何もしてやれなかったっていう無念を…僕が晴らしてあげたいです…」

 

「…なるほど、君の意志は理解した」

 

「城戸司令!まさか本当にネイバーを入隊させるつもりですか!?」

 

「それに関してはもう手は打ってある…そろそろだろう」

 

城戸司令がそう言った瞬間、向こう側から声が響く。

 

「どーもー!実力派エリート、ただいま到着しましたー!」

 

「迅、要件はもう分かっているな?」

 

「はい、彼を見定めれば良いんでしょう?任せてください」

 

迅はカトラをジッと見つめる。カトラはキョトンとしており、迅を見つめ返していると、迅が笑い。

 

「大丈夫ですよ、彼がボーダーに入隊する事によってこれからの未来が大分良い方向に向いてくる。彼を入隊されて損する事は無いと、俺のSE(サイドエフェクト)がそう言ってます」

 

「そうか…では、カトラ・エリミナの入隊を許可する。また、彼はスカウトでの臨時入隊という事で直ぐにボーダーの一員となってもらう」

 

「直ぐにですか?」

 

「ボーダーは常に人員不足、今回は特例だ。これで会議は終了とする…彼は玉狛で面倒を見てやれ」

 

「分かりました」

 

画面の向こうではカトラが拘束を解かれ、自由になっている。

 

「…ありがとうございます…城戸司令…」

 

「礼はいい、私はセルナの意志を尊重しただけだ」

 

「…父さん、城戸司令に関しても話してました…色々、ボーダーの為に頑張っている人だって…」

 

「…そうか…」

 

こうして会議は終了し、カトラのボーダー入隊が確定したのだった…

 

 




おかしいな…主人公のショタを曇らせるつもりがあまり曇りませんでした…もっと経歴を暗くしとくんだった、失敗失敗…(最低)他の小説との同時進行ですが暫くはこっちをメインにしようかなっと思ってます。それではまた次回。
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