これにて一旦見える子ちゃん編は完結となります!
今まで応援ありがとうございました!
それではどうぞ
ホオオオ
月の呼吸 弐ノ型
更に
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!! 』
流石に効いたのか、化け物は叫び声を上げながら腕を即座に付けると黒死牟を叩き潰そうと腕を振るった
だがその行動は無意味な物に成り下がった
月の呼吸 参ノ型
化け物は耐え切れずに悲痛な叫び声をあげるがそれでもしつこく暴れ出す。残った腕で更に悪足搔きと言わんばかりの攻撃を繰り出す
『醜悪な叫び声だな……だがまだいくぞ』
月の呼吸 肆の型
振るわれた腕が細切れにされた。更にダメ押しと言わんばかりに化け物に支配されていた内の一体が追撃を加える。
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!! 』
一際大きな叫び声をあげたかと思うとその姿はより醜悪なものになっていた。全身に禍々しい瘴気が立ち上ると共に人の顔のような部分は更に歪んだものとなり、口しかない首が幾つも増えた。
更に全身のあちらこちらから獣のようなかぎ爪や触手が生え始め、その体格はより一層大きくなっていた。
『それがお前の真の姿か。ふむ……さながら『鵺』といった所か』
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!! 』
「危ない!黒死牟さん!!」
『俺が見えてないとでも?』
月の呼吸 伍ノ型
そして
月の呼吸 陸ノ型
縦方向に放たれた無数の斬撃が『鵺』の体を刻み込んでいく。
そして神去を大太刀の形態に切り替えた
『お前は知るだろう。月の裁きを』
月の呼吸 漆ノ型
地を這う五連の斬撃が続けざまに『鵺』の体を切り刻んだ
月の呼吸 捌ノ型
横薙ぎの強烈な一閃で『鵺』の体は両断された
『鵺』は慌てて再生した
月の呼吸 玖ノ型
天上から降り注いだ無数の斬撃が『鵺』の体に降り注いだ
月の呼吸 拾ノ型
再生しようとした体をすり潰すように放たれた二連の斬撃が『鵺』を襲った
『鵺』はたまらず肉片を散らせて逃走を試みる
月の呼吸 拾壱ノ型
掬い挙げるようにして地面から咲き乱れるように放たれた無数の斬撃が逃げようとした部位も含めてまとめて切り刻まれた
『鵺』は大柄な体を縮め斬撃を回避することに専念した
月の呼吸 拾弐ノ型
しかし『鵺』はまだ生きている
月の呼吸 拾参ノ型
振り落とされるは一筋の月光。しかしその一撃は無慈悲にも『鵺』を貫くのだった。
しかし『鵺』はあるものを憑代としているためそれさえ守れば何とかなると思い、自らの肉片をもう一度周囲へ散らすことを決めたのである。
更に『鵺』は結界の外から無数の霊たちを呼び寄せた。だが
『何から何まで思い出させるな。その生への執着は』
月の呼吸 拾肆ノ型
周囲にいた亡霊たちが一瞬の内に全て斬り伏せられ、いよいよ『鵺』は為すすべが無くなっていた。
『……ここまで俺の技を受けても消滅しないのは、十中八九あの社の中に納められている何かが原因だろう』
「社……?」
「あの社に何があるってんだい!?」
「……まさか」
ロムは以前この神社に訪れた際に感じたあの気配が社の中にあることを認識した。そして
『あれに触れられるのは生者のみのようだ……相当強い力で守られてるな。それだけあの『鵺』も必死に守っている』
『俺はこいつを相手にする、その間みこたちはあれを……』
「……ミツエさん、ロムさん。私が行ってきます……!」
「……まったく……あんたは強いよ、社まではあたしが守るよ!!準備しな!ロム!!」
「えぇ、もちろんですミツエさん。頼みましたよみこさん」
それから間もなくして『鵺』が再び立ち上がり、彼らの思惑を潰そうと襲い掛かろうとするが
月の呼吸 拾伍ノ型
『■■■■■■■■■■■■■■ァ゛!!!!』
『鵺』の四肢に当たる部分が一瞬の内に切り落とされた。だがその斬撃は見えなかった。
『これで終いとしよう』
そう言って継国 巌勝は最後の手向けとして
月の呼吸 拾陸ノ型
この瞬間……月が落ちてきたと錯覚するほどの斬撃が降り注いだ。
『オォォォオオオオオオ……』
それと同時に社から大きな光が漏れてきた……『鵺』は消滅した。
『……眠れ』
あれから私たちは社の中に入った。その中にあった何かをロムさんが持ったけど……持った瞬間に砕けてしまった。
……あれはまるで骸骨のようだった。
そして外から一際大きな爆音が鳴り響いたと共に私の視界が真っ白に染まっていった。
その途中、私は見覚えがある二人の男の人がその光の中にいたのが見えた。
あれは多分……黒死牟さん……いや、巌勝さんと縁壱さんだと思う。
何かを話しているように見えたけど、私が見えたのはそれだけだった。
目が覚めるとそこはあの森の中だった。ロムさんが何かと話しているのが見えて、ミツエさんももう片方の何かとどこか嬉しそうに、悲しそうに話をしていた。
巌勝さんは……?
『こっちだ。みこ』
「巌勝さん!」
そこにいたのは優し気な表情を浮かべた巌勝さんだった。その顔には二つの目しか無かったけど何処か神々しさも感じた。
私は巌勝さんに近寄った。巌勝さんが頭を撫でてくれた。
『良くやった。みこ』
『頑張ったな』
「巌勝さんも……頑張りました!」
そして巌勝さんが紐を通した御守りに笛を入れて、私の首に掛けてくれた。
『いつでもその笛を鳴らせ。そしたら俺がいつでも助けに行くぞ』
『とは言っても、俺は今まで通りにみこの周囲にいるがな』
『では改めて……この継国 巌勝は四谷 みこを主とし、主を害する存在から守る者とならん』
「……はい!これからもよろしくお願いします!!」
『こちらこそよろしくお願いする』
こうして私たちは無事山を下りて、家に帰った。
私はまだ何かが見えるけど……私はあまり恐怖を感じていない
何故なら私には……
『月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮』
……頼もしい『月の侍』がいるから!!
「おはよう!みこ!!」
「おはよう、ハナ」
あれから暫く経って私は平穏な日常を取り戻していた。相変わらず何かは見えるけど傍に巌勝さんが居るから心配してない。
「今日美味しそうなパン見つけてさー」
「へぇ、そうなんd……え?」
『……え?』
目の前にタコのような何かを被った奴が見えた。……あれ?巌勝さんどうしたの……?
『馬鹿な、あれは人外の類の筈……では……?』
(どういうことなの……?)
そう考えていると目の前の何かにぶつかった。……??えっ、ぶつかった?!
「みこ ぶつかったらごめんなさいしなきゃ」
「へ?」
『……まさか』
「いえ……わたしのほうこそ……」
(喋ってきた!?それにハナにも何で見えてるの!?)
巌勝さんが顔に手を当てながらポツリポツリと話し始めた
『……怨霊の類や魑魅魍魎の類は斬ってきたことはあるが……まさか……このような存在に出くわすとは……』
「ところで……その男の人は誰?」
「へっ?!」『……?!気配を消してるはずなんだが……!?』
「???ここに男の人はいないよ?」
「そう、ごめん。勘違いしてた」
私はハナを連れて急いで教室に向かった。……これまでのとは違ってまさかの
だけど……私を待っていたのは
「今日はみんなに転校生を紹介します」
(……嘘でしょ?)『……厄日か?今日は……』
「一条 みちるです。よろしくお願いします」
(もう……勘弁して……)
『どうすればいいんだ……明らかにこの世のものと言うか、この星の外のものじゃないか……?』
私と巌勝さんは頭を抱えた。
平穏な日常を壊したのは血の匂いじゃなくて触手でした。
無事兄上のフルコース(殺意マシマシ)を喰らった化け物でしたとさ
最後の兄上は『透き通る世界』で見ても明らかに人間のそれではないのに周りに見えているという異端すぎる存在を前にして頭に宇宙を抱えました
最後になりましたがこれにて完結とさせていただきます!
番外編も更新していくつもりですのでよかったらそちらも見ていただけると幸いです!
それではここまでご愛読ありがとうございました!!