お労しい兄上になったんだが…ここどこ?   作:gnovel

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閲覧ありがとうございます!

試しにアンケートをとって見たら需要があるとの回答が得られたので続けて執筆してみたいと思います

それではどうぞ


第弐話

こくし……黒死牟さんと契約?を結んだ帰り道、私は黒死牟さんの強さを実感させられた。

今まで、何かが近づいてきたら無視を決め込むくらいしかなかったけど、黒死牟さんがその何かを瞬く間に祓ってくれた。

やっぱり、途轍もなく強い!(黒死牟さんの刀を初めて見た時は怖かったけど……

今まで手も足もでなかった何かが祓われるたびに黒死牟さんとの契約の対価が釣り合ってないと思うけど、その度に黒死牟さんが

 

『……みこは……気にする必要はない……ただ、私に任せればよい……』

って言ってくれるけどもどこか、気が引ける思いになる。

それと、契約を結んだ時に黒死牟さんが、小さな笛?のようなものをくれたのも気になる……確かその時も

 

『……みこよ……これを……』

 

『えっ、笛……?ですか?』

 

『……そうだ……もし……私がいない時には……これを吹け……』

 

『この笛を…?』

 

『……この笛は……謂わば……みこと、私の……繋がりそのもの……或いは契約そのものである……』

『……あまり気にするな』

 

『わ、わかり……ました』

気のせいかもしれないけど、この笛について話している時の黒死牟さんがどこか懐かしむような、哀愁を漂わせているような表情だったけど、

これってもしかして、黒死牟さんにとってかなり大切なものだったんじゃあ……?

それを聞いても

 

『……詮索は不要……それは……私が持っていても……意味が無い物……』

 

『あっ、えっと、ごめんなさい……』

お、怒られたのかな……私

 

『……少々……浸りすぎたか……その笛は……契約の続く限り……外すな……』

 

『は、はい』

どうやら怒られた訳ではなさそうだ

でもやっぱりその表情はどこか悲し気だった

どうして、こんなにも優し気で強い人があの姿になったんだろう……

 

『……』

 

私の帰り道は久々の平穏を取り戻した

 

 


 

『……』

黒死牟……いや継国巌勝は、先ほどまでを振り返る

 

『……俺は、間違いなく死んだ……鬼殺隊の柱たちによって……』

脳裏によぎるのは、人喰いの鬼、上弦の壱である自分の頚を落とすために立ちはだかった柱たち……

彼らの手により俺は間違いなく滅んだ……それは間違いないことだ

 

『……だが、俺は……どういう訳か亡霊となってあの少女……みこと契約を結ぶに至ったのだ……』

頚を落とされて消滅するまでの景色は幾らか覚えている。完全に消滅してから、意識が沈んだことも覚えている。

 

だが、気が付けば私は墓所にいたのだ……なぜ俺が生きているのか、未だに死にぞこなっているのか、と思い至り陽の下に自ら身を投げたが……

それでも俺は死ねなかった……墓所にいた者たちに話を聞こうとしたが……俺の姿は彼らに見えていないようだった……

どうしたものかと思案に暮れているとふと墓所の近くにあった厠の鏡を見て驚愕した

そこには鬼としての自分(忌々しき姿)、『黒死牟』としての自分が写っていたのだ

 

途方に暮れていたころ……ふと先程墓所にいた者たち(家族だろうか)の背後に黒い瘴気で覆われた醜い物の怪がいたことに気づいた

物の怪はしきりに

『ナァナァナァ、オレモツレテッテクレヨォ』

としつこく家族に声を掛けていた

 

家族の内の父親が

「な、なんか体が重いような」

 

「あなた大丈夫?」

 

「あ、あぁ何とか、大丈夫だよ」

『ナァナァナァ、オレモツレテッテクレヨォ!』

死して尚、生者にすがるとは……

 

 

『……おい』

 

『ア、オマエミエテル?ミエテルミエテルミエテルミエテル!!』

 

『……見るに耐えん……消え失せろ……』

 

月の呼吸 伍ノ型 月魄災禍

 

……物の怪はいともたやすく細切れになった

それが関係しているのだろうか……?

 

「あれ?なんか良くなったな?」

 

「本当?パパ大丈夫なの?」

 

「あぁ、大丈夫だとも、さぁ帰ろう」

 

「今日はハンバーグよ」

 

「やった~!!」

 

『……』

あの家族に対して思うところはなかったと言えば嘘になる……前世で遂に再会することは無かった妻子を思い出したのである。

しかし既に私は亡霊となり、妻子はおそらく極楽にいるか、生まれ変わっているやもしれぬ……よって再会することは不可能であろう

そんなことを思いながら俺は神社を後にした……

 

そこからは、あのみこという少女に付きまとっていた物の怪を切り伏せたところで……みこと契約を結ぶに至ったのだ……

……かつての自分の思い残しである『笛』を渡してな……

 

『……私ほど……愚かで矛盾した存在は……そうそういないだろう……なぁ、縁壱よ……』

自らを嘲りながら俺は、みこの後を追従する……

 

応えのない問いに応えるかの如く風が吹き荒れるが、俺は知る由も無かった

 

 




閲覧ありがとうございました!

「こんなの兄上じゃない」とか「解釈違い」となるかもしれませんが、どうかご了承ください。

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