お労しい兄上になったんだが…ここどこ?   作:gnovel

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閲覧ありがとうございます!

筆が乗ったので投稿いたします

それではどうぞ


第肆話

ピピピピピッ!

「うーん、もう朝……?」

昨日の寝つけが良かったのか、いつもより若干寝起きが良く思わずいい朝だと思った。

黒死牟さんがいないけど……多分一階にいるのかな?

なんか今日は楽しい一日になりそう!

 

「おはよう、姉ちゃん今日は少し早いね」

 

「おはよう」

私の弟 恭介が普段と違う私の様子にどこか気付いたようだ

 

『あっ、おはようみこ!』

『……よく眠れたか……?』

 

お父さんと黒死牟さんが将棋をしているらしい

……ちょっと黒死牟さんにビビっちゃった、慣れるまで少し長いかも……

 

「あらおはよう、ご飯できたから食べちゃいなさい」

お母さんが朝食をテーブルに並べた

 

『……王手……』

 

『あっ、えっと、少し考えさせてくれないか!?えーっと、ここからどうしたらいいんだ!?』

どうやら黒死牟さんが優勢のようだ、将棋の盤面を見て頭を抱えているお父さんにクスッとしながらも朝食を食べることにした

 

 

「ごちそうさま」

朝食を食べ終わった私は、冷蔵庫にあるプリンを持って……お父さんの仏壇に供えた

 

『……くれるのか、みこ。』

 

『……』

お父さんが私のそばに来て、話しかけてくれる……

 

『ごめんな……勝手に食べちゃって……ずっと謝りたかったんだけど……』

 

『仲直り……出来ないままだったな』

 

 

「……いってきます」

私は、朝から泣きそうになった

 

「いってらっしゃい」

 

 


 

『……よき父親であったな……』

登校中、黒死牟さんが話しかけてくれた

……あの時は、幽霊がみえるようになって良かったと思った

 

『……して……これからの……ことだが……』

 

「は、はい」

 

『……まず……他の人間が……周囲にいる状況下に……おいて……私の会話に……対する反応は……不要……』

 

「あっ、」

すっかり忘れていた、黒死牟さんが見えるのは私とお父さんだけなことを

 

『……しかし……何かあれば……文字やらの手段を用いて……意思を伝えよ……』

 

「わ、わかりました」

 

『……みこは……学び舎に……ついた時から……私の言葉は……聞き流すが良い……』

 

「はい……」

お父さんとは違うけどなんか安心できるなぁ

……黒死牟さんの生前に少し興味を持ったけど、あまり過去は詮索しないほうがいいかな

 

 

そうこうしているうちに学校についた私は黒死牟さんから

『……あたりに……奴らが……潜んでいる……私は……それらを……祓うとする……ただし……みこからは……離れぬとも……』

 

といわれた後すぐに黒死牟さんが沢山の目がついた不気味な刀を抜き、私の周辺いた何かを一瞬のうちに祓っていった

……相変わらずすごい強さだなぁと考えていると

 

「おはよー!みこ!!」

 

「おはよう、ハナ」

 

ハナが後ろから挨拶をしてきたので私も挨拶を返していた。突然のことだから少しビックリしちゃった……

今日だけで私もう2回も驚かされているなぁと思っていたら黒死牟さんが

 

『……凄まじき……活力……これほどの活力の持ち主は……稀なり……しかし……』

そう言って黒死牟さんがハナの背後に斬り掛った

 

「えっ!?」

ハナの背後に突然斬り掛ったから驚かされた

 

「どうしたの?みこ?」

ハナの背後にまとわりつくように立っていた何かがいたけど黒死牟さんがすぐに祓ってくれていた

……仕事が速いと私は思った

 

『……飛んで火にいる夏の虫……とは……まさにこのこと……』

『……凄まじき……活力に……惹かれ……憑いてきたか……』

 

そういって黒死牟さんは刀を納めて私の傍に並び立った

……やっぱりちょっと怖いかも

 

 


 

黒死牟は驚嘆していた

みこの友であるハナという少女が放つ活力の大きさを

 

『……あれほどの……活力……天性の……ものであろう……』

俺はハナの体に飛び掛かった低級の物の怪が消滅していく様を見て改めてその凄まじさを認識させられる

 

『……低級の物の怪ごときでは……耐えられなかったか……私も……下手に近づけば……少々危ういか……?』

今の自分は怨霊とそう大差ない状態であると認識してる俺にとってこの少女の『陽』に近づきすぎることはあまり推奨しないことを悟る

 

『……しかし……ただの学び舎にしては……いささか……物の怪の……数が多い……』

校舎の中に入った俺を待ち構えていた光景はそこかしこに潜む物の怪の数の多さだった

 

 

 

『……学び舎というものは……こうも……物の怪の類を……生み出しやすいのか……?』

そう結論付けながらもみこに近づこうとする物の怪を残らず切り捨てていく。中にはそこそこの奴もいた

教室に入るとやはりそこかしこに物の怪が潜んでおり、みこの学習机にも潜んでいたがそいつはすぐに引きずり出して祓った

 

『……この学び舎には……婦女子を……狙う……不埒者どもが……多いな……』

実際に教室を見渡しても男性の教師にも一定多数ではあるが物の怪が纏わりついている。しかし女子にも物の怪はいくらかいるがその在り方が少々異なっていた

……どうも奴らは女子の体にまとわりつき見えてないことをいいことに醜い本性を露にしている。

俺はそいつらを含めた教室にいる物の怪を残らず祓った

 

キーンコーンカーンコーン

『……何かと思えば……時刻を報せる……ものであったか……』

周辺の学徒がチャイムと言っていたので何となくこの音の意味を知る。それと同時に学び舎における教師であろう人物が入ってくる

ふとその教師の腹回りに小さな物の怪らしきものがいることに気づいたが、どうやら違うらしい

 

 

『……あれは……赤子か…………なるほど……そういうのも……いるのか……』

おそらくあれは善いものであろうと判断し、刀を納めた

物の怪にも様々な奴がいることを知った。そしてこれから授業が始まるようだ

俺はみこに校舎の探索に赴くと伝え、教室を後にした

 

『……みこの周囲の物の怪は……あらかた……狩りつくした……しばしの間……安全であろう……』

そう言い残し、教室に着く前にみこから教えてもらった『図書室』とやらに行ってみることにした

……道中にいた物の怪を祓いながら

 

 


 

チャイムが鳴ったので俺はみこの下に戻った。どうやら次は体育という科目らしい

そしてそのためには衣を変えなければならないため俺はその着替え場から遠ざかることにした

 

『……やはり……数が多い……』

明らかに男性と女性で区切られている所はその付近でも物の怪の数に違いが出ている。そしてその差は火を見るよりも明らかであった

みこは大丈夫であろうか……そう考えているとみこが出てきた

 

「……」

しかしみこはどこか俯いている

なにがあったか聞こうとしたら、

 

「……」

無言で文字が書かれた紙を見せてきた。そこには

 

『ナカニイッパイイタ、タスケテ』と書かれていたので

 

『……承知した』

俺は女子がいなくなるのを見計らって中に入り、中に潜んでいた物の怪を残らず斬り捨てた。

 

『……なぜ……ここまで……執着するんだ……お前たちは……』

着替え場にいた物の怪は、頭だけの奴や体を折りたたんでいた奴までいた……

ここまでくると執念じみたものを感じる

 

『……私の目に留まったことが……お前たちの……最大の……不幸であったな……』

消滅していく物の怪たちの表情はどこか恨めしそうであった

 




この後兄上は体育の時間等になると、みこが立ち寄るところにいる物の怪を先に祓うという習慣が付きました

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