お労しい兄上になったんだが…ここどこ?   作:gnovel

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閲覧ありがとうございます!

今回ちょっと展開が無理やりかもしれませんが、こうでもしないと兄上の見せ場が無いのでご了承ください。

それではどうぞ


第捌話

「ハナ、遅いなぁ」

今日はハナと映画を見に行く予定なんだけど、ハナがまだ来ない。ハナに限ってそんなことは……有り得るかも

そんなことを考えていたらハナが来たようだ

 

「みこー!」

 

「もー、遅いよーハナ……え」

ハナの後ろになんかもう見ただけで分かるヤバい何かがいた。

何があったら、こうなるのっ!?

 

「ワンちゃん助けてたら、遅れちゃって……」

 

「ど。どこで?」

 

「えっと……呪いビルで……」

 

「何でなの!?」

何で犬を助けるために呪いビルに入ることになったの!?てか、後ろの奴、怖!

すると黒死牟さんが

 

『……従者……のつもりか……利用している……だけに……過ぎない……ようだな……』

 

『……到底……生かす気……など……無いがな……』

 

月の呼吸 陸ノ型 常世孤月・無間

 

黒死牟さんが即座に祓ってくれたけど、やっぱりこのままだとハナが危ない……

どうしたらいいか模索していると、ある記事が目に留まった

 

『どんな不幸も打ち払うオーラを授ける!?やばいと噂されるパワースポット!!』

 

(この記事の場所……割と近くにある!)

ハナには申し訳ないけど、今日は映画館ではなく、このパワースポットに行こう……

そう考えて早速ナビを開始した。

 

『……?……気のせいか……?』

 

 

 

 

 

「あれ……みこ?映画見るんじゃなかったの?」

 

「あー、えーっとね、今日映画館休みだった」

勿論嘘だけど流石に無理があるかな……

 

「映画館にも休みってあったんだ!?」

 

「あるある(ごめん、ハナ)」

そうしてついた場所は何やら厳かな場所だった。だけど、人の気配がしないしちょっと不気味かなって印象を受けるけど……

 

(ハナはこのままだとまた無茶をするかも……今回はたまたま黒死牟さんがいたから良かったけど……)

一先ずお賽銭を入れて願い事をすることにした

 

(美味しいものがたくさん食べられますように……)

 

(お願いします、ハナを守ってください。お願いしますお願いします。呪いから救って下さい。あと……)

私は、予め考えていた願い事を言う

 

(黒死牟さんの手助けになってください。お願いします。)

普段から私を助けてくれていた黒死牟さん、いつもすぐに祓ってくれているけど、いつか黒死牟さんでも祓うことが困難になる何かが現れるかもしれない……

その時に私が出来ることは何もないからせめて……の思いで願い事をした。

 

しかし……この時私は気付かなかった。肝心の黒死牟さんが今私の傍にいないことを……

 

 


 

『……!どういうことだ……!』

俺は困惑していた。突然目の前でみこたちが消えたからだ。

 

『……一体何が……!?……』

ふと自分の周りに何かが集まってくる気配がした。物の怪どもが急に集まってきた……

 

『……こ奴ら……!いったいどこから……!そこを……どけ……!』

俺は大太刀の神去を取り出しながら呼吸を行う

 

月の呼吸 拾肆ノ型 兇変・天満繊月

 

辺り一帯を埋め尽くす斬撃が物の怪を一掃した後、俺はすぐにみこが消えた場所に近寄った

間違いない……!みこはこの山に入ったはずだ……!

 

『……くっ……!何たる不覚……!』

急いで山に入ろうとするが、目の間に透明な壁があるかのように山に一歩たりとも入れなかったのだ。

まるで俺を拒絶しているみたいに存在しているそれは、結界と呼ぶにふさわしい物だろう……

差し詰めこれは、『神隠し』か!?

 

『……どうなっている……!?……みこたちは……確かにこの先に入っていったはずだが……ッ!?」

その時僅かながら山の中から得体のしれない気配がした。

これは、ただの物の怪ではない……!

 

『……どうにか……どうにかして……入ることが出来れば……!』

なんとかしてこの結界らしきものの内側に入らなくては……!

そう思い俺は型を繰り出していく

 

月の呼吸 拾ノ型 穿面斬・蘿月

 

ガガガガガッ!!!!

複数の斬撃がまるで高速回転するノコギリのようにして結界に襲い掛かった。

しかしそれでも結界が破られる気配は無い……

 

『……では次だ……ッ!?』

呼吸をしてもう一度別の型を繰り出そうとしたが、突然みこたちが現れた

 

「なんかすっきりしたね!みこ!」

 

「う、うん、ソウダネ(棒)」

……何事も無く帰ってこれたようだ。だがみこの表情はどこか怯えている……

何かあったのは違いない

 

『……みこよ……済まぬことを……した……』

従者として主の傍にいないとは……何たる恥晒しか……

 

「!!」

みこは首を大きく横に振った……擁護してくれるみたいだ……

 

「みこ?どうしたの?」

 

「う、うん大丈夫だよ……行こうかハナ」

 

「うん!」

 

『……話は……後で……すると……しよう……』

まさかあのような存在がいるとは……少なくとも碌なものでは無いのは確かだな……

 

あの結界……まるでみこたちだけを誘おうとしていたな。俺の存在を知ったあちら側の奴らが、俺を寄せ付けないために結界を張ったと見て間違いない

俺を弾く強度の結界、神隠し、、山、神社から察するに恐らく信仰が薄れた『神』、或いはそれに近しい存在の仕業である可能性があるな……

よもや俺が次に斬るのが『神』になるとはな……

 

『……鍛錬が……必要か……』

新たに鍛えなおさねば……縁壱であればあの程度の結界、突破するのは容易いだろうに

まこと……ままならぬものよ……

 

 


 

『サンカイ』

 

そう言われた気がしたあの時に初めて黒死牟さんがいないことに気づいた。

私の周りには、同じような姿をした何かが2体と一際大きい不気味な何かがいた。

怖い……久しぶりに感じたこの感じ、私は黒死牟さんがいないことがどれだけ恐ろしいことなのかを再び思い知らされた……

 

「あーなんか肩が軽くなった!」

ハナは特に何ともないみたいだけど……黒死牟さんはどこに行ったんだろう……?

なんてことを考えて階段を下りていると

 

「!?」

 

「きゃっ!?地震!?」

突然大きな衝撃が響いた。割と近く……?

これはもしかして、黒死牟さんに何かあったの!?

 

「あれ、治まった?だ、大丈夫?みこ?」

 

「ハナこそ、大丈夫?」

そう言葉を交わしながら階段を下りていると、入り口で黒死牟さんが今にも斬り掛ろうとしていた。

やっぱりさっきのは黒死牟さんだったんだ!

 

『……みこよ……済まぬことを……した……』

黒死牟さんが刀を収めながら謝ってきた。

どうやら私たちが突然目の前から消えたらしい。えっ、何それ怖い

と、取り敢えず気にしないようにという意味を込めて大きく首を横に振った

この光景を見てハナが心配してくれるが、なんとか誤魔化した。

 

『……話は……後で……すると……しよう……』

も、もう今日は色々と疲れた。はやく帰りたいなぁ……

何だったんだろう、あの場所は……




尚あの化け物に脅威と認識されている時点で兄上も大概やばい奴である。

閲覧ありがとうございました!
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