脇役になりたくないTS転生者   作:有機栽培茶

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十章が始まった!
mvすげぇ!テレシスやん!テレジア…殿下ぁ!?!?なんで生きてるんですか!?てかなんでロンデニウムにサルカズ??ヒロック群のダブリンとサルカズの間に何があったん!?あ、マンドラゴラちゃんかわええ。なんかサルカズの王族集まってるし。情報多すぎやろ!!!

ってなったけどマンドラゴラちゃんの太ももと都市防衛副砲とかいうロマン砲で全てがどうでも良くなった。

ちなみにガチャは爆死しました。
だれかアークナイツのストーリー解説wiki作ってくれないかな...


気まずいバディ

 

「それでは、どうか気をつけてくださいね」

 

 

 笑顔で手を振るロドスの3人のリーダーの内一人、小さなCEOアーミヤさんのお見送り。普通ならばその可愛らしい笑顔に湧き水の様にやる気が満ち溢れてくるのでしょう。しかし、私は違いました。湧水の様に溢れ出るのはやる気ではなく冷や汗。花の様な笑みに返すことができたのは限界まで引き伸ばされた様な、そんな引き攣った様な苦笑いだけでした。

 

 さて、この状況を私がじっくり詳しく説明させて頂く前に、一つ、質問に答えていただきたい。

 

 

 

 Q.感染者(レユニオン)に家族を殺された少女は感染者()に対してどの様な感情を抱いているか。そして、そんな彼女と共に任務をこなせと言われた私の心境を述べよ。

 

 

 

 はい、そうです。笑い事じゃありません。私がプチっとテキサスに食べられて(意味深)終わりなんてあまりにも雑な締め方はできません。これはシリアス。そう、シリアスなのです。

 

 

 

「…どうしたの?」

「い、いえなんでもありません」

「……あ、前」

「え───うがっ!?」

「ああ…ほら、気をつけないと。大丈夫?」

「っててて……らいしょうふでふよ」

「まって、鼻血出てる。ほら」

「あ、ありがとうございます」

 

 

 

 だというのに…この少女は天使か?

 

 多分、この話をお聞きの皆様ならお分かりかと思いますが、この少女の名はゾーヤ。いえ…今はアブサントというコードネームで活動しているのでしたっけ。私と同じロドスの社員です。

 

 彼女はかつてのチェルノボーグ事変で両親を亡くしており、それが起こることとなったきっかけとも言えるクレアスノダール事変の間接的な被害者。つまり彼女にとって私は仇も同然。あの時チェルノボーグで最後に私に向けてはなった言葉が、おそらく彼女の本心なのでしょう。

 

 だというのに……だというのにこの少女は……!

 

 

 

「女神…」

「?」

 

 

 

 おっといけません。今はふざける様な場面ではありませんでした。いえいえ、わかっているのですよ。“家族”ではありませんが彼女は大切な仲間ですし、チェンさんやレティ同様償いの対象であるということもちゃんと理解しています。本当ですよ?

 

 その証拠に彼女への罪悪感は私の腹の底で鉛のようにずっしりと存在を主張しています。そして何より、アブサントさんの様な幼い少女にこうして仲間だという理由だけで、仇討をしたいであろう心を抑えつけるなんてことはさせたくない。子供は自由であるべきなのです。

 

 本当なら今この場で彼女にナイフを手渡して、首を掻っ切らせてあげたいのですが、今の私には捨てれないモノが多すぎる。それに余計な世話かもしれないがこんな危険な任務を子供である彼女一人に任せることはできないし、私が死んだあとの後処理だとか、同じく恩人であるドクターに恩を返せないまま死ぬわけにはいかないだとか。いろんな理由が邪魔をする。

 

 だから、私にできることは早くこの任務を終わらせて、彼女と距離を取ることだ。今だって間隔は開けてるし、会話も話しかけられない限り最低限に。

 

 

 だというのに…!(三回目)

 

 

 

「じゃあ、まずどこから回ろっか」

 

 

 

 どうして話しかけてくるのですか???

 

 

 

「?さっきから大丈夫?」

「え、ええ。少し考え事をしてまして」

「そう…でも気をつけて。もう作戦区域内だから。いつ敵が現れるかわからない」

「そうですね」

 

 

 深呼吸をして一度思考を整える。罪悪感やらなんやらで闇鍋の如くごちゃ混ぜになっていた思考が熱を失い冷えてゆく。

 

 龍門での負傷以降どうも思考に雑念が入って困る。脳にまで達していたらしく後遺症が残る可能性があると言われたが、その影響だろうか。まあいい。今は仕事中。集中しよう。

 

 

「ふぅ……敵が身を潜めているであろうポイントはある程度予想がついています」

「え?」

 

 

 今回私たちに与えられた任務は複数の寒村を襲撃してまわっている賊の掃討。規模は十数人規模の小さなものと予想されるが、戦う術を持たない農民達からしたら十分な脅威だ。故に、付近の村の村長が滞在していたロドス職員を通して依頼を出したのだそうだが……なぜただの医療会社であるはずのロドスがこんな傭兵紛いな依頼を受けるかは今更聞いたところで無意味だろう。

 

 

「襲撃された寒村は円で囲むように、この要塞跡を中心に広がっています。ここが賊のアジトと見てよろしいでしょう」

「要塞…」

「おそらくこれがかつてウルサス軍が侵攻の際に作り上げたものでしょうね。私が所属していた部隊で見たものと資料で見た構造がよく似ています。この要塞はあくまで物資を運び込んだ物資を貯めたり、一時的な前線基地として使用されたり……そこまで本格的なものではありませんがその防御力は特筆すべきでしょう」

 

 

 このタイプの要塞は私も使用したことがある。と言うか作り上げたことがある。外見はコンクリートなどで作られた簡素な円形のもので、いわゆるトーチカを一回り大きくしたものと思ってもらえればいい。実際その性能は榴弾砲を防ぎ、複数人のアーツによる集中砲火を食らってもびくともしない。それが2、3個集まり、群を構成して一つの要塞を作り上げている。

 

 さらに本来のトーチカ同様に建物同士を繋ぐ塹壕や地下通路にも注目しなければならない。それらは敵が攻めてきた際に優位になるための地形でもあり、避難経路にもなりうる。大勢で押し潰そうとすればそのトーチカとしての防衛能力とその複雑な構造を利用して逃げられ、少数で向かえば返り討ちにされる。

 

 

「まあ、今回は偵察だけです。気楽にいきましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっちに行ったぞ!」

「追え!追え!絶対に逃すな!」

 

「…行ったね」

「案外バレないものですね」

 

 

 錆びついた鉄製のタンスに二人きり…ではなく、いくつかのガラクタと共に身を潜める。ラブコメ系漫画の知識が役に立った瞬間である。体が柔らかくてよかった。

 

 さて、状況を簡単に説明すれば…見事に偵察は失敗。逃げることもできず逆に敵地へ万歳突撃。事前情報では十数人であったはずの賊たちの総数は最低でも30は超え、トーチカ内部は元々そうだったのか、掘削能力を持つアーツ使いや機械があるのか、建物同士を繋ぐものだけではなくさまざまな形で地下通路が張り巡らされており、さながら迷宮のようだった。

 

 そうして私たちはまんまとそこに追い詰められ、脱出も困難な状況に。大ピンチであります。

 

 

 

「…ごめんなさい。私が見つかったせいで…」

「大丈夫、ミスは誰にでもあることです」

 

 

 

 しかし、どうしましょうか。

 先ほどから扉越しに耳を立てていますが足音が全然止まない。流石にいくら私の体が柔らかいからと言ってずっとこの体勢はきつい。それに私がアブサントさんの下敷きになる形で隠れているので元々入っていた先住民のネジやらバールやらが体に刺さって痛い。流石に女の子を下敷きにするのは男が廃る…あ、私も女…です…が………

 

 

「でかい…です、ね」

「?」

 

 

 ………うん。これは仕方ないですね。仕方ないですよね。これは私のが小さいとかそういうのではなく、比較対象が悪すぎる。

 というかさっきから当たってるんですよ。当てつけですか?いや別に嫌じゃないですよ?私の恋愛対象はまだ女性ですし。メス堕ちなんてしないですし……たぶん。ただ…ねえ?この子相手だと興奮よりも罪悪感が優ってしまって…『濡れるッ!』ってなるどころかとっても複雑な心境になるんですよね。なんというか申し訳なくなる。

 

 っと、そんなことを考えている場合じゃない。はぁ…昔は一度スイッチが入ったらこんな馬鹿なことが頭をよぎることはなかったんだが……一度ケルシー先生に見てもらおうか?

 

 まあいい。今私が所持しているものはW製の源石手榴弾が三つに源石剣が2本。さっきどこかにぶつけてしまったのかうんともすんとも動かない通信機。そして────両腕の義手に内蔵された起爆槍が2本。

 

 これも私がかつて使った技をクロージャさんが再現して作り上げてくれたものです。義手の内蔵武器……興奮してきたな。

 

 

 

「……ごめんなさい」

 

 

 その時だった。再び場違いな思考に陥るそうになっていた私に対比する様に、彼女が悲痛な表情で謝罪してきたのは。

 

 

「ミスは誰にでも────」

「違うの…あの時、貴方は助けてくれたのに…私は…」

「あの時?…ああ、チェルノボーグでの事ですか」

「う、うん。貴方に私は酷いことを…」

「いえ、ひどいことをしたのは私の方です……あの悲劇が起こったのは、私が起こしたクレアスノダール事変が原因と言ってもいい。貴方には私を殴る権利が…いや、殺す権利がある」

 

 

 私は別にM(マゾ)ではないのですが、彼女になら殺されても良いと考えている。だってそれは彼女の正当な権利なのですから。

 

 いややっぱ待ってください。いま首輪から嫌な気配を感じた。私が彼女に殺されるのは彼女の命の危険的に危ない。

 

 

「や、やっぱ殺しはなしで……」

「……でも、貴方は私を助けてくれた。お父さんとお母さんを殺したのは貴方じゃないし、あの街を壊したのはレユニオン。貴方じゃない。貴方は悪くない」

「話聞いてます?」

「なのに私は……私は貴方に謝らなきゃ…」

「アブサントさん?」

「だから…ごめんなさい。貴方に許してもらえるなら、私はなんでもす」

「大丈夫ですかー?回線繋がって───今なんでもするって言ったよね?」

 

 

 ※アルちゃんはホモでは有りません。

 

 

「うん。私にできることなら…」

「なら、友達になりましょう」

「で、でも…私は…」

「では、私に“許す”と、そう、一言言ってください」

「え?」

「そうすれば、私もあなたを許しましょう。私もそれなりに罪悪感を持っているのですよ?」

 

 

 正直、ずるいとは思っている。彼女の弱みに漬け込むようにして許しを乞うなんて酷い手口だって。でも同時にこうも思っている。この罪悪感はどちらもただのエゴだって。彼女は私が気にしないと言っているにも関わらずあの時にことを悪く思っているようだし、私も彼女がとっくに許している……と、思うにも関わらず私は彼女の“許す”という言葉を欲しいている。

 

 そのことに彼女は気づいたのか気づいていないのか、彼女は少し迷った後、絞り出すようにこう言った。

 

 

「“許す”…よ」

 

「……ありがとうございます。私も、貴方を許します」

「ありがとう」

 

 

 

 なんだか少し小っ恥ずかしいですね。

 

 

 

「…ふふ」

「ん゛ん゛!そろそろここを出る方法を考え───

 

 

 

 

ガラッ

 

 

 

 

 

「っ!み、みつけ─────

「手首関節固定。セーフティー解除。照準固定。射出まで3飛ばして1!」

「アルマさん!?」

 

 

 

「発射ァァ!!」

 

「ぐ、ぐわあああああ!?!?!?」

 

 

 

 地下通路内に大きな爆破音が鳴り響く。

 

 

「な、なんだぁ!?」

「くっそ!どっかのバカが爆薬使いやがった!」

「生き埋めにはなりたくねぇ!!」

「崩れるぞ!退避ー!退避ー!」

 

 

 

 

「……」

「…どうしましょう」

「どうしようじゃないよね!?」

「地下通路は現在進行形で崩壊中。地響きや壁の日々の広がる速度から完全崩壊まであと約60秒…」

「冷静に分析してる場合じゃないって!」

「よし!行きますよ!帰り道は覚えていますか!?」

「え?覚えてないけど…」

「え?」

「え?」

「え?」

 

 

 

 

 

────────…え?

 

 

 

 





なんか色々あって、なんとかなった。


───────────────────────

なんとテキサス仮面様がコラボ作品の続きを書いてくれました!あちらの世界線ではこちらと違ってアルちゃんが罪やらなんやらから解放されて幸せになっているのでぜひ見に行ってください!(満面の笑み)
https://syosetu.org/novel/262989/10.html
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