ウマ娘 潮騒のアレグレット   作:秋月@小説

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お待たせしました。お陰様で遂に第十話です。
今回は日常回となっております。ゆったりお楽しみいただければ幸いです。

第一章も佳境に入って来まして、予定では後二話で最終話となります。
その後は番外編を一話挟みまして第二章を始めさせて頂く予定です。


さて、今回の前書きは書きたいことが山ほどございます。
まず、五月三十日に本作主人公のケイウンヘイローの祖父であるナイスネイチャ号が天寿を全うし虹の橋を渡りました。遅ればせながら関係者の皆様に深い哀悼の意を表するとともに、偉大なる名馬のご冥福をお祈りいたします。
いずれ詳しくお話しするつもりですが、本作を発想するに至った経緯にナイスネイチャ号は大きく関わっております。彼の存在が無ければ本作はこの世に生まれておりませんでした。本当に感謝してもしきれません。
唯一の心残りはいつか彼に直接会いに行きたいと思っていたのが遂に叶わなかった事です。
後悔先に立たず…会えるうちに会いに行く事の大切さを改めて実感するに至りました。

それと、今回作品内で描写させて頂いた「おおむた大蛇山祭り」ですが、直接見た事が無い方には想像しづらいと思われますが恐らく皆様が思っているよりも意外に大きなお祭りです。
今回書かせて頂いたのは大蛇山祭りの二日目、「大集合パレード」ですが一日目にも「一万人の総踊り」「六山巡行」という大きな催しがありまして二日間で40万人程来場するくらいの規模です。
全国に名の知れたねぶたや祇園祭等には見劣りしますが福岡の準過疎地域でやる祭りにしては相当大きい部類だと思います。
今回は描けなかった「かませ」なる奇習もあったり岸和田のだんじりほどではないですが荒れ…もとい派手な祭りで見ごたえは十分あると思いますので、興味が湧いた方は是非大牟田、そして荒尾に行ってみてはいかがでしょうか。

長くなってすみません。それでは本編をお楽しみください。


物憂う少女と夏の空

夏だなぁ。

三時間目の休み時間、特別教室棟二階の廊下の端で窓枠にもたれながら、センチメンタルを気取ってそう呟いてみる。

何をもって夏とするか。

梅雨が半ばを過ぎ、そろそろ俺たちの出番だなと呼んでもないのに出しゃばって来たクマゼミたちの合唱か。

それとも少々強力すぎるとクレームを入れたくなる夏の直射日光に照らされ彩度を増したこの視界に広がる海か。

あるいは衣替えを迎えて今まで紺ベースに水色のラインをあしらった少々古風なデザインだったセーラー服が、襟だけそのまま大部分を眩い白色に置き換え袖を縮めた、結局少々古風な事には変わりない夏服に替わったからだろうか。

いやまあそんな事どうでもいいのだが。

ともかく七月も下旬に差し掛かった今日この頃、私ケイウンヘイローは窓際で思案に耽っているのである。

いや、正確には本物の思案が六割で後の四割はこの光景傍目から観たらちょっとエモくない?という自己陶酔が混じっている。

青い空、広がる海、そこに立つ制服姿の中学生。

私の感性がずれていなければ、これは中々絵になるという物である。

ほら、潮風が私の髪を揺ら…

…うーん。

ここまでは完ぺきだったのだが、その風の香り、というか匂いに少々やられる。

目の前に広がる海は生憎サンゴが転がる眩しい白浜ではなく、生き物いっぱいの干潟である。

生き物が多いというのは大変結構な事なのだろうが、夏の日差しに暖められたその匂いはまあ…不快とまでは言わなくとも爽快夏気分とは少々程遠いのだ。

閑話休題。

そんな毒にも薬にもならない事をだらだら考えているだけのようにも見えるだろうが、実際真面目に悩んでいる事もあるのだ。

今日までに起こったことを簡潔に振り返ろう。

東京で暮らしていたそのウマ娘は、ひょんなことからレース熱にあてられ、単身この九州の片田舎まではるばるやってきました。

とんとん拍子に友達もでき、さらには実力に思いがけぬ高評価をもらったそのウマ娘はちょっぴり天狗になってまだ見ぬ未来に妄想を膨らませました。

しかしデビュー戦で本物の天才、しかもルームメイトにこてんぱんに叩きのめされて大げさなほどに自信を失ったそのウマ娘。それでも友達からの叱咤激励もあって次のレースでは勝って少し自信を戻しました。

そして友達関連で大きなトラブルもありながら迎えた次のレース、今度は行けるかと思いきやまたもやぶっちぎりで勝利され再び自信を失いました…

それが私の今日までの道のりである。

我ながら調子に乗って負けるという構図が典型的すぎる気もするが、実際に起こってしまったのだから仕方あるまい。

自嘲気味に語ってみたが正直中々堪えた。

レース後、トレーナーさんと敗因分析を繰り返し、色々意見を出し合った。

トレーナーさんからは朝練で本番を意識して走っていたことでアオに作戦を看破され対策された可能性を指摘された。

心やさしいアオがそれをするか?

とは思ったが、反論できないのも事実。これからは控える事にした。

私からはアオを追走するかの判断を見誤ったことを上げたが、はっきり言って言い訳に過ぎないと思った。

実力が違いすぎる。

トレーナーさんがあの日言いかけた事も、恐らくこれだと思う。

作戦では覆しようのない、圧倒的な実力差。

認めたくはないのに、認めざるを得ないあまりに重い事実。

かつて中央のレース場で観た一線級のウマ娘達が持つきらめき。

それと似たものを、彼女は持っていた。

 

 

「ケイ、こんなところでどうしたの?」

そんなことを考えていたら、ご本人の登場だ。

私の友人、アオ。本名をブルーアラオ。

彼女は私の右側に来ると、同じように窓枠にもたれる。

「ううん、何でもない。ちょっと風に当たってただけ。」

「そっか。それにしてもいい天気だね、日差しが気持ちいい~。」

「あはは、あんまり当たると焼けるよ?私も人の事言えないけど。」

そう冗談を飛ばすが、制服の袖から覗かせる彼女の肌は日焼けとは無縁としか思えないほど純白に輝いている。

何度も思ってきた事ではあるのだが、アオの容姿は完璧だ。いや、出来すぎているとしか思えない。

背丈こそ平均より少し低いが、それ故に注目を引く色んな所が確実に同年代のそれより発育が良い身体。

線の細い輪郭線、それでいて童顔で、さらに魅力を何倍にも引きたてるまるでアクアマリンか何かをそのまま埋め込みましたとでも主張するような大きな碧色の双眸。そして陽に透けて金色に輝くきめ細やかな淡い栗毛の髪…それを白いレースの髪留めで左側にワンサイドアップに纏めている。

清楚系美少女という単語をそのまま立体化したとでも言わんとする美貌。

申し合わせたかのように吹いてきた潮風で、彼女の髪はふわりと舞った。

同じ風でここまで違うか。

心の中で潮風への恨み節を募らせる。

「そういえばアオ、ポスターどれくらい進んだ?」

「うーん八割くらいかな。ケイは?」

「私もそれくらい。でも意外とデザイン悩むよね~」

私たちが話しているのは、丁度いま技術の授業の一環で作っている自分自身のPR用ポスターの事である。

一学期の授業の集大成としてパソコン室でソフトウェアを使って行うのだが、一から自作するというのは中々難しい。

というかこれ、ポスター作る費用が惜しいから生徒にやらせてるだけなんじゃ?

…まあ深くは問い詰めまい。

そろそろ休憩も終わるので私はアオと共にパソコン室へ戻る。

扉を開けると、ひんやりとした冷気が私の頬を撫でる。

風があったとはいえ30度近かった廊下の温度と比べれば、まさにここはオアシス。

文明の利器万歳。ああ、私は猛烈にエアコンを発明した人にノーベル賞を授与したい。

中ではクラスメイト達が自分の席を離れて友達と話しに行ったり休み時間でも作業に没頭していたりと各々自由にしている。

私はアオに軽く手を振って自分の席に戻ると、キャスターのついた回転いすに腰掛ける。

パソコンには詳しくないが少なくとも最新機種では絶対ないであろうモニターに表示されているのが、私のポスター。

周到にもいつの間にか撮影されていた一人一人の走っている写真の私の部分だけを切り抜き、左から右へグラデーションをかけた背景に配置してそれっぽいフォントの文字で彩る。

即ち、ザ・普通。

我ながら面白いほど味気ないけどこれ以上どうしようもない為妥協で生まれたポスターは、既に制作の佳境に入っている。

まあとはいえ周りも概ねそんなものだ。そもそもプロのデザイナーでもない私たちに過度な期待を寄せる方がおかしいと言いたい。

この中でずば抜けて出来が良い作品なんて…おや?

一列向こうの机に人だかりが出来ている。

何かあったのかな?

私はもう一度席を立つと野次ウマに加わる。

人だかりの中心にいるのは…ムツミゴールデンちゃん?

ミライちゃんと神社に行ったときに話した事があるくらいで、積極的に絡むわけではない子だ。

背伸びをして人垣の向こうを覗いてみる。すると。

「わっ、すごい!」

思わず声を漏らしてしまった。

画面に映し出される彼女の作品は、写真ではない彼女自身を描いたイラスト――それもかなり上手な物だ。

デフォルメは入っているものの彼女自身の特徴を完全に捉えており、色使いも細かいところまで丁寧だ。これはどうやっているんだろう?

「やあケイ君、お褒め頂きありがとう。我ながら素晴らしい出来じゃないかい?」

「うん、すごいね。どうやって描いたの?」

「事前に自前で描いたものをUSBで持って来たのさ!今日やる内容は分かっていたからね!」

「そっか~…それにしてもムツミちゃんがこんなに絵が上手なんて知らなかったよ。」

「はっはっは!昔から画才には憶えがあってね!こういう機会じゃなければ披露する事もないから張り切らせてもらったよ!なにしろ…」

「なにしろ?」

「この学校には美術の授業も部活もないからね!!!全く許しがたい事だよ!!!」

「あぁ、そっか…」

改めて言うが、この学校には美術の授業がない。美術室は形だけ存在するのだが、中身は物置と化している。

そして公式の部活も存在しない。これはまあここに在籍している以上ほとんど全員陸上部みたいなものだから、課外活動をする暇がないというのが主な原因だ。一応非公式の同好会的なのはいくつか存在しているらしいが…

あ、入学式の時に聞こえた恨み節はもしかしなくてもムツミちゃんのだったのかも。

もうかなり前の事に思える記憶を思い出していると、予鈴が鳴ったため私は自分の席に帰る。

しかし、あれほどの出来栄えの物を見せられては私ももう少しこだわってみたくなるという物だ。

私は自分のポスターを見つめ、手直しを始める。

もう少し写真を明るく…いや影が濃い方が目立つ?いやでもそれだと可愛さがなぁ…

色々弄ってみたが、結局大して変わらず、フリー素材の星やらを散りばめる事でお茶を濁してとりあえず完成と相成った。

周りも皆概ね仕上がったようだ。各々立ち上がっては他の子の席へと旅立っているが、先生も特に注意しない。進みが遅い子の支援に忙しいのだろう。

それならばまあ私も皆のを見に出張しようと思って席を立つ。

まずはニシノちゃんの様子を…あれ、先生が手伝ってる子ってまさにニシノちゃんでは…?

通りすがりに横目で画面を見ると、どうやらまだトリミングの段階のようだ。これは補修コースかな…

とりあえず次のカナちゃんの所に行く。

「カナちゃん、どんな感じか見ても良い?」

「あ、ケイちゃん。良いけど…本当に大したものじゃないよ?」

「どれどれ…お、これは…」

私は画面を見つめたまま言葉を捜す。

「…シンプルで良いね!」

「……ケイちゃんって割とデリカシー無いときあるよね…」

「い、いや違う違う!本当に変にごちゃごちゃしてなくて良いなって!」

「ほんとかな~…まあいいけど。」

カナちゃんが訝しげに答える。

実際カナちゃんのは少し批評に困るレベルで手本に忠実という他無かった。

「カナちゃん、終わってるなら一緒にアオの見に行かない?どんなの作るのか気になって。」

「良いよ~。まあでもアオの事だから下手ではないはずだけどね。」

私はカナちゃんを連れてアオの席へ向かう。

「アオ~、どんなの作ったか見ても良い?」

「良いよ!丁度いま出来上がった所なんだけど…」

「ほうほうどんなか…ん…」

それは、周りと比べると明らかに異質だった。

そもそも使われてるのがトリミングがされて無い、一枚絵の写真。

意図的にぼかした夕日をバックに、アオの肩から上の横顔が空一緒にバランスよく切りとられている。

素人目にもわかる。他の子達がレース中やトレーニング中のスナップだったのに対して、これは撮影者が明確に美を追求して撮った写真。

「…エート、アオコレハ?」

口調が変になった。

「新聞社の方が下さったの!綺麗に写してもらったからせっかくだしそのまま使わせてもらおうかなって。」

新聞。新聞?

私がパッと思いついたのはここ荒尾のレース予想紙だったが、基本予想だけで特別きれいな写真が載ってた記憶がない。

となるとスポーツ紙か何かじゃないかと考えるのが自然だが、だとしたらアオは個人的にカメラマンか何かとつながりがあるってこと?一中学生がそんな…

と、思ったがよくよく考えればアオはそこそこ大きな家のお嬢様だった。あり得ない話ではないのか。

それにしてもこの出来。部屋に一枚飾っておけば中々華やぎそうな物だ。

本当に売り物としても出せそうである。

「いやこれ本当にすごいね。写真の出来も良いけど…これもしかして『ヒーロー列伝』か何かのオマージュ?」

「あ、気づいちゃった?たまにはちょっと遊んでみようかなって…意識して作ってみちゃった。」

アオは珍しく肩をすくめるようにして笑った。

うーん確かにどことなく見覚えがあるような…でも丸パクリにならないように配慮してある。上手いなあ。

人脈を生かして上質な写真を手にして、自身の構成力で完成度の高いコンテンツに昇華。恐らくはアオにしかできない芸当だろう。

もしかしなくても、今年の暮れにはレース場の壁にこれが貼ってあるのかなぁ。

…その隣に、私のポスターはあるのかな。

 

 

二時間連続だった技術の授業が終わり教室に帰っていると、ニシノちゃんが話しかけてきた。

「そういえば皆さん、明後日の予定は大丈夫ですわよね~?」

「うん!みんなで行くのたのしみだね~。」

そう言われて、私は当惑する。

「あれ、明後日って何かあったっけ!?」

私の言葉を聞いて三人が逆に驚いた顔をした。

「ケイちゃん、もしかして言ってなかった?日曜は大蛇山行くって。」

「だい…?…あっ!思い出した思い出した!」

「えっまさか予定入ってたり!?」

「いや大丈夫…ごめんごめん度忘れしてた~」

「もーしっかりしてよケイちゃん。明後日は折角ミライも来れるってなってるんだし…」

私としたことが完全に頭から抜け落ちていた。

大蛇山祭り。この辺りで開かれる一番大きなお祭りだそうだ。

すぐ北の大牟田市で行われるそうで、近くの街からもたくさんの人が詰めかけてそれは大層賑わうのだとか…

…私は聞いたこともなかったけど。

「ほんとミライちゃんも来れて良かったよね~。車いすだけど外出許可が出たみたいで。」

「せっかく五人で会えるんだし何か思い出になる事したいよね。あ、屋台全制覇とかどう?なんて…」

「あ、面白そう!良いんじゃない?」

私がカナちゃんの提案に賛同したら、三人は私の顔を見て固まった。

「…私としては冗談のつもりだったんだけどなぁ、ケイちゃん…」

「勇気ある挑戦に敬意を表しますわ~」

「え、あれ?まずかった?」

「ケイ…一応言っておくけど神社のお祭りとかの規模じゃないからね…?」

アオの口調がマジのトーンになった。どうやら私は盛大な勘違いをしているらしい。

「な、何かごめん…?」

「…あーでもケイちゃん言っちゃったしなー!これはケイちゃんの男気見せてもらおうかー!」

カナちゃんが茶化す。

「いや私女!あれ?これやらされる流れになってる!?」

「え!?わ、私はやめた方が良いと思うけど…」

「応援してますわ~」

「えぇぇ!?」

私が狼狽えるとカナちゃんは破顔して笑った。

ああ、でも本当に良かった。カナちゃんに笑顔が戻って。

日曜にはこの輪にミライちゃんが加わって、ひと月ぶりに皆がそろう。

そうか。もうあれからひと月経つんだな。

四人で笑いあいながら、私はどこかでそう感慨にふけっていた。

 

 

 

そして日曜日が来た。

予報通りの晴れ模様になったその日は、相変わらず蝉の声が鳴り響き夏本番という言葉を意識させる真夏日となった。

急遽折角だからみんなで浴衣を着て行こうという事になり、自前の物がない私はアオの家で借りていく事に。

で、準備のため一足早く帰ったアオが待つ彼女の家に来たわけだが。

「……」

私は目を点にして固まっていた。

いや、そりゃアオがお金持ちのお嬢様だって話は聞いてたけど。

もしかしたら絵にかいたようなお屋敷だったり?とかも考えてたけど。

まさか本当にお出しされるなんて誰も思わないじゃん。

漆喰塗の塀に囲まれた敷地。

頭だけのぞかせる恐らくは松の木。

そして明らかに立派な屋根付きの門扉。

隙間から見える私でも知ってる海外メーカーの車が三台…

え、ここだよね?

アオから渡されたマップアプリのスクリーンショットを見返すが、間違いなくここだ。

本当に入っていいのかと疑うが、何せ暑さもあるのだからここで立ち尽くしていては熱中症にでもなってしまう。

私は恐る恐るインターホンを押した。

しばしの沈黙。

『ちょっと待っててー!』

インターホンの向こうからアオの声がした。やっぱりここで合ってたと少し安堵する。

今見えている範囲でこれなのだ。中に入れば一体どうなっている事やら。

しばらくして門扉の向こうから足音が聞こえ、キィっと音を立てて門扉が開く。

――どえらい美人が居た。

それがアオだと理解するのに、二秒ほど掛かったのではあるまいか。

「いらっしゃいケイ!さあ入って入って!」

「…あ、ハイ。オジャマシマス…」

アオの姿を言語化するのに私の語彙力が足りているか甚だ不安ではあるが、一応一通り語るとしよう。

まず普段は片方だけサイドアップにして後は背中まで伸ばしている髪を大胆にうなじが見えるまで掻き上げ、編み込み?これはどう説明すればいいんだろう?とにかく複雑なヘアアレンジを施し、白い花の髪飾りをあしらっている。

そして身に纏うは白地に見た目にも涼しい青や水色の朝顔を描いた浴衣。

腰に巻く帯もワンタッチの安物なんかじゃない。紺を基調に目立ちすぎない程度に細かな刺繡が施されている。

しかも…これは化粧もしてるのかな?

唇は悪目立ちしすぎない程度に艶やかなピンク。肌は素地が良いのにさらに色っぽさを増し、目元は…流石にその大きさからくるそこはかとない童顔さは隠しきれてないか…

ともかくすごくすごい。

女の私でもわかる。もし私が男の子だったとして、今のアオが遠くから手を振りながら駆けよって来ようものなら確実に堕ちる自信があるぞ。

何なら今から帰らなくちゃいけなくなっても良い物見れたから良いかと満足して帰れる気がする。

自分の中で少々気持ち悪い感想が渦巻きつつあるが、それをどうにか押しとどめて私はアオに連れられお屋敷の中に入る。

広い玄関。

木の香り。

下駄箱の上には私には難しすぎる生け花。

余りにも不慣れな空間すぎて先程から自分の動きがロボットじみているのを実感する。

「ごめんね~着替えるところは奥の部屋だからちょっと遠いの。あ、お母さまが着付けて下さるから安心してね…ケイ?」

「えっ。あ、うん分かった。」

広いわりに静寂とした家の廊下を歩きながら、私はアオに相槌を打つ。

駄目だ、下町庶民には気が重い!

一刻も早く着付けを済ませて退散を…いやもう一回着替えに帰って来なきゃいけないのか!

ひとまずアオの後ろを付いて行ってると、アオは一つの部屋の前で立ち止まり障子を開ける。

「お母さま、連れて来たよ。」

部屋に居たのは、美しい葦毛の髪を持つウマ娘だった。

「まあまあ、貴方がケイウンヘイローさんね。いつも娘がお世話になってます。」

「あっ、いえいえこちらこそ!」

わたしは咄嗟に膝をついて挨拶する。

アオのお母さんは、アオの美貌の由来に納得する美しい方だった。

年齢はそう変わらないはずなのに私の母とは比べ物にならない。

「お母さま、そういうのは良いから早く着付けてあげてよ。」

「はいはい。ケイウンヘイローさん、あんまり種類は多くないのだけれど、どの色がお好みかしら?」

そう言って彼女が示した先には、浴衣が五着と帯が七本葛籠から出されて畳の上に鎮座していた。

……多いわ!

私は内心でそう突っ込むと、少し悩んで紺地に紅色の金魚が描かれた浴衣と、ややベージュがかった白の帯を選んだ。

別に同性に見られてもあまり気にはしないのだが、アオが着付けている間はと外に出たので、部屋の中は私とアオのお母さんの二人になる。

「ふふ、アオの時も思ったのだけれど、やっぱりアスリートの体つきね。引き締まってる。」

アオのお母さんが、着付けながら話しかけてくる。

「そ、そうですかね。」

「そうよ。トモの筋肉のつき方が独特だもの。私も昔は競走ウマ娘だったから懐かしいわ。」

「そうなんですか?」

「ええ。公営の新潟で走ってたのよ。三年前に無くなってしまったけれど…」

新潟と言えば中央のイメージだが、地方もあったと聞いたことはある。

「ケイウンヘイローさんは東京のご出身なのよね?アオから聞いているわ。」

「あ、そうなんです。実家が目黒の方で…」

「ああ、あちらなのね。ごめんなさい、娘が浦和の方で走っているから埼玉寄りなら少し分かるのだけれど…」

「そうですか…って娘さん?アオってお姉さん居るんですか?」

「あら、アオが言ってなかったのね。アオの一つ上にも娘がいるのよ。アオと違ってなかなか勝てないで苦労してるみたいなのだけれど。」

「ああ、南関ですもんね…やっぱり大変ですよね。」

「でもあの子は楽しんで走ってるみたいだし、よく東京まで遊びに行って満喫してるようだから私としては心配はしてないの。むしろ心配してるのは夫の方で…娘が二人とも家を出て行ったものだから寂しいみたい。」

「あはは…そうなんですね。」

「ケイウンヘイローさんはどう?ご両親は心配されて無い?」

「最初はちょっと不安そうでしたけど、そこまで大げさには心配してないみたいです。」

「そう…でもたまにはお顔を見せに行かなきゃ駄目よ?せめてお手紙を書くとか。なんやかんや親は子供が大切な物だから。…さあ、これでおしまい。」

アオのお母さんは私の髪を結い終えると、背中の帯の結び目をぽんと軽く叩いた。

「ありがとう…ございます。」

私は歯切れ悪くその言葉を言った。

白の流星、緑のリボン、黄色がかった茶色の瞳。

それらはいつもとはがらりと違う艶やかな化粧や美しい浴衣に彩られている。

姿見に映る自分の姿は、アオには遠く及ばないものの今までで一番綺麗だった。

「ケイ、どんな感じ?…わっ!すっごいかわいい!」

「ケイウンヘイローさんも素が良いから。やりがいがあったわ。」

そう面と向かって言われては照れてしまう。

だが私とて華の女子中学生。綺麗に着飾ることもそれを褒めてもらえる事もまんざらでもない。

「あはは…なんか私には勿体ないくらい綺麗にしてもらっちゃって…」

「そんなことないわよ。そもそもトレセン生なんだからいつもトレーニング漬けでおしゃれする機会も無いだろうし、こういう時くらい思いっきり着飾っていいのよ。」

「そうそう!今日はいつもの事は忘れようよ!」

…そうだ。今日はトレセンに居ると付いて回る汗の匂いもやけに余裕がない空気感も無い。

今日くらい全部忘れてみようか。

「…よし、分かった!じゃあアオ、お祭り行こう!」

「うん!」

アオのお母さんに改めてお礼を言い、玄関へと長い廊下を戻る。

その途中で、ふいに眼鏡をかけた中背の男性と鉢合わせた。

人気が無い家の中だったので唐突の遭遇に少し驚いたが、

「あ、お父さま。」

アオのその一言で、その人が少なくとも不審者の類ではないと安堵する。

「ああ、アオ。帰っていたのか。そちらは…お友達かな?」

私はぺこりと一礼する。

「うん。でもこれからお祭りに行ってくるからもう出るよ。」

「そうか…くれぐれも気を付けるんだぞ。祭りにはたくさんの人が来るんだから変な人に捕まらないように…」

「も~分かってるって。お父様は過保護すぎるよ。」

「そうは言ってもだな…あ、車も多くなってるから交通事故にも…」

「だから分かってるの!もう、ケイちゃん行こ!」

「う、うん分かった!」

アオの後を追う。

アオがイライラしてるところなんて初めて見る。アオも人並みに反抗期するんだなぁ…

珍しい動物でも見るようにしげしげとアオの後姿を眺めていると、アオはぽつりとつぶやく。

「心配してくれるのはうれしいけど度が過ぎてるんだよ…」

それが私に向けて言われた事だったのか、独り言だったのかは分からなかった。

 

 

 

「あ、来た!ケイちゃん、アオちゃんー!」

ミライちゃんの明るい声が響いた。

待ち合わせ場所の大牟田駅の西口に集合時間より少し早めについた私たちであったが、もう既に皆揃っていた。

「お待たせ!どれくらい待った?」

「ついさっき来たとこ。じゃあもうみんな揃っちゃったし行こうか。」

カナちゃんとニシノちゃんも各々浴衣を着ており、車いすのミライちゃんは…法被?

いかにも夏祭りっぽくて悪くないけど一体どこで手に入れたのやら。

ともかく祭りの会場はここからすぐだ。

もうすでに祭囃子と…どういうわけか硫黄っぽい匂いが漂ってきている。

「それにしてもミライちゃん来られてよかったね~」

「うん!でもまだ松葉杖じゃ外出しちゃダメって言われたから車いすになっちゃったけどね。」

「あれ、もう結構リハビリ進んでるの?」

「うん、松葉杖になれば学校戻っても良いって言われてるからがんばってるよ!」

カナちゃんに押してもらいながらミライちゃんは笑顔でそう語った。

ミライちゃんが戻ってくれば賑やかさが戻るという物だが、結局ミライちゃんはこの後どうなるのだろう。

少なくとも今は歩く事すら困難、彼女自身が言っていたようにもう元のように走れる可能性は低い。

もしかしたらこのまま…

いや、今日は学校の事は忘れるってさっき決めたんだ。

私は心に浮かんだ暗い想像を脳裏の隅に追いやると、祭りを楽しむモードに切り替えた。

 

ここまで来る時にちらっと見えていたが、祭りの会場はとなる国道にはバリケードが敷かれ、駅前の交差点から先の片側二車線の広い道が完全に封鎖されている。

両側の歩道にはずらっと露店が並び。数えきれないほどの人が闊歩している。

そして封鎖された国道を堂々と行進するのがこの祭りの主役「大蛇山」だ。

いわゆる山車という物であるが、その見た目はかなり個性的。

中型トラック程の木製の車体に蛇というよりは龍のようなおどろどろしい形相の巨大な頭部と尾が付けられ、それらをまるで蛇が這いまわるかのように左右に大きく振り回しながら進む。

提灯や幟で飾られた車体には太鼓やら鐘やらの鳴り物が載せられ、中の男達がそれらを打ち鳴らし、さらに屋根に上った男達ががヨイサ、ヨイヤサと掛け声を張り上げる。

極めつけには大蛇の口と屋根から妙に硫黄臭い花火やら煙幕が派手に吹き出し辺り一帯を白煙で包み、

そしてその後を追うように十数人の華美な格好の踊り子が扇子を両手に舞踊る…

なんてカオス…いやこれを形容するのにちょうどいい言葉があった。

「どんちゃん騒ぎ」だ。

 

「すごい迫力!だけどこれかなりうるさいね!?」

音量が凄まじいので山車の近くだと声を大きくしないと会話が出来ない。

そして誤解してほしくないのが、大蛇山は一基だけじゃないのだ。

さっき説明したのが一山の構成であって、視界に入るだけでも五、六基。山ごとに装飾や祭囃子のリズムが違う。

聞けば全体で十数基あるという。

しかも人の出もすごい。田舎なはずのこの地域のどこにこんなにいたのかと思うほどの人。

人の波、爆音、硫黄と屋台の香りが混じった良いのか悪いのか分からない香り、白煙で霞んだ視界、そして語気の強い九州弁!

どこかで聞いた「修羅の国」という言葉。なるほど、これなら納得である。

「いつもの事だよ!はぐれないようにね!」

アオ達はもはや慣れているのか、車いすを押しながらでもすいすい進んでいく。

人垣の向こうに見える大蛇山だが、乗っている人や踊り子は老若男女。中には子供だけで構成されている山もある。

この地域の子供たちは幼いころからこの奇祭の英才教育を受けて育つとでもいうのか。

東京からこっちに来てこれまで方言くらいしか文化の差を感じたことは無かったが、この荒々しさは東京じゃそうそう見られない。

会場はまるで九州という土地に詰まった熱いパワーがそのまま発現したような異様な熱気に包まれていた。

 

祭りを横目に屋台を吟味しながら進む。

カナちゃん達の忠告の通り屋台は多種多様。目移りしてしまう。

その中で最初に選んだのは、「レインボーチーズドック」。…中々のキワモノだった。

「こ、これ大丈夫なの?何か食べ物がしちゃいけない配色してる気がするけど…」

カナちゃんが少し困惑している。

「えー?味はおいしいよ?」

「うん!見た目も可愛いし一石二鳥だね!」

私としては東京に居た頃に原宿等で飽きるほど見た物なのだが、この辺りでは珍しいからか好奇心旺盛なミライちゃんが真っ先に食いついて、折角だからと皆で食べる事になったのだ。

だがまあ、食べてみると存外美味しいものである。祭りの雰囲気と皆で居る事が増幅させているのかもしれないが。

周囲を見渡せば、焼き鳥、たこ焼き、かき氷等の定番の店の中にこういった最近流行った変わり物を売る屋台が紛れているのが分かる。

売る側からすれば、SNSで存在は知っていても中々手に入れられないこういう田舎で売れば儲かるという戦略なのだろう。私たちはさながら思うつぼという具合か。

「そういえばみんなせっかく買ったのに写真は撮らなくて良いの?」

「いや~私とミライはスマホ持ってないし…ニシノは持ってなかったっけ?」

「寮に忘れて来ましたわ~」

「ありゃりゃ…アオは?」

「え?いや私は撮ろうとか考えなかったな…やっぱり残した方が良いかな?」

「いや無理にする必要は無いけど…アオ最近ウマスタ始めたでしょ?それなら上げた方が良いかな~って。」

アオは荒尾のアイドル的人気を築きつつありながらも、SNSの類を一切やっていない事がこの前分かった。

今どきの女子の割には珍しいと驚きつつも、やはりSNSで発信する事は人気を高める上で重要だ。というわけで私がアカウントの作り方を教えて宣伝用のウマスタアカウントを作ったのだ。

「そうかな…でもチーズドックはもう食べちゃったし…」

「じゃあ次買ったのをウマスタに上げようよ。タグのつけ方とかは教えるからさ。」

私がそう促すとアオはこくりと頷いた。

それにしても予想以上にみんなスマホ慣れしてないし持っていないなと気づく。

小学生の頃には持たされてた私からすれば意外…流石にこれは田舎云々は関係なさそうだがどうなんだろう?

ほてほてと雑踏の中を進む。

薄暗さを増してきた会場では、大蛇山の煌びやかな提灯や花火の光がよく目立つ。

大蛇山は濃い緑色主体の物が多いが、こうしてみると中には赤や白に染め上げられた目立つ山もある。

アオ曰く、これらは伝統的に他とは違うデザインを纏う風習だそうで、さらには年毎に山は新造するため毎年少しずつ違うらしく、「推し山」がある人や毎年のデザインの細かい違いを楽しむ大蛇山マニアも居るそうだ。

そうしていると、ミライちゃんの耳がピンと伸びた。

「あ!ねえ、ミライあれ食べたい!美味しそう!」

ミライちゃんが指さす先には、一昔前に流行ったふわふわかき氷の屋台があった。

「私は良いよ!みんなは?」

「食べる!」

「頂きますわ~」

「じゃあ食べようかな。」

皆ほぼ同時に肯定。という事で買う事になった。

普通のシロップが掛かったかき氷とは違って、フルーツも入った豪華な物だからそこそこ値は張るが…祭りの空気で財布の紐も緩んでしまう。

私はミルク氷を削った氷の上にイチゴソースと生のイチゴが乗ったかき氷を買う。

アオはマンゴー、カナちゃんのは宇治金時、ミライちゃんのはブルーベリー。

ニシノちゃんは…カロリーがトップクラスに高そうなチョコのかき氷だ。

皆の分が届いていざ食べようとした時、私ははっと気づく。

「あ、アオ写真写真!」

「あっそっか!えーと…」

アオは私にかき氷を預けるとスマホを取り出す。

「えっと、このまま撮っていいのかな?」

アオは手に持ったまま普通に写真を撮ろうとしていたので、助言する。

「いや、インカメにしてアオの顔と一緒に写した方が映えるよ。顔の近くに持ってって…」

私なりの自撮りの極意を教授する。まあこれも東京の友達からの受け売りだが。

「…ねえ、皆さえ良ければなんだけど皆で撮らない?」

唐突なアオの提案に少々面食らう。

「え、私は良いけど…アオのウマスタに上げるやつなのにそれで良いの?」

「どうせなら皆で楽しんでるところを上げたいなって。皆は?」

「一緒に撮るの?良いよー!」

「私もまあ…減るもんじゃないから良いよ。」

「宜しいですわよ~」

…まあ良いか。ワイワイしている写真も受けは良いだろう。

アオが高くスマホを掲げ、カメラの画角に収まるように寄る。

「撮るよ~はい、チーズ!」

シャッターを模した電子音が鳴る。

「あ、良い感じじゃない?」

アオのスマホをのぞき込むと、皆綺麗に笑顔が決まっていた。

私の写真用スマイルも上手く映っている。

「うん!皆ありがとうね。」

「まあお礼は良いから先にかき氷食べちゃおうよ。そろそろ溶け始めるよ。」

「わっ、そうだね食べよ食べよ!」

表層が溶けかかり少ししんなりとし始めたかき氷をスプーンで掬い口に含む。

ひんやりとしたそれは口の中ですっと溶け、ミルクの優しい甘みとイチゴソースの鮮烈で甘酸っぱい風味が口いっぱいに広がる。

「ねえケイ、一口貰っても良い?」

私は頷き、かき氷をひと掬いしてアオの口に差し出す。

アオがぱくりと口に含むと口角が上がる。お気に召したようだ。

「じゃあ私のも一口どーぞ!」

そう言ってアオが差し出したスプーンを口に含む。マンゴーの豊潤で濃厚な香りが口腔に満たされる。

見ると、カナちゃんとミライちゃんも同じよう仲睦まじくにシェアしあっている。ニシノちゃんは…完食済みか。

アオと顔を見合わせて笑った。

 

その後は、色んな屋台を巡ってグルメを味わったりヨーヨー釣りに興じたりと満喫した。

祭りも夜が深まるにつれエスカレートしていき、遂には大蛇山が回転し始め、屋根からはロケット花火が炸裂する。

もはやカオスここに極まれりといった具合だが、どうやら私はもうこの状況に適応してしまったようで、その光景をさして驚くこともなく眺めていた。

勇ましい掛け声と花火の光が煌々と照らす中で、祭りの夜は更けていった。

 

「楽しかったね。」

「うん。」

大牟田駅前で車で帰るミライちゃん達と別れて、アオと一緒に帰路に就く。

祭りの気配もファミレスが立ち並ぶ交差点を過ぎ諏訪川を渡る橋に差し掛かる頃にはすっかり無くなり、まばらに車が通るばかりとなった。

「それにしても撮った写真皆で一緒に写ったやつばっかりだったね。あれでよかったの?」

「うん。よくよく考えたら私達全員で写った写真って無かったでしょ?せっかくの機会だし一杯撮っておこうと思って。」

「たしかにそれもそっか…」

ふと空を見上げる。星座には詳しくないが、あれが夏の大三角、デネブ、アルタイル、ベガというのくらいは分かる。

「……これからまた一緒に写真撮れる機会があるかも分かんないしね。特にアオは。」

「いやいや、分かんないよ。そもそも移籍じゃないんだし。」

「まあね…」

私は夜空を見上げたままそう返す。

そう、アオは。

この完璧美少女は――次走で中央に挑む。

インタビューでの宣言通り、アオが荒尾に収まる器でないと判断した陣営は、アオを中央に送り込む決心をした。

移籍ではなく、あくまでも荒尾所属のままでの中央参戦ではあるが、勝ち上がるようなことがあれば確実に中央移籍と相成るだろう。

それは、まさに入学前に私が思い描いていた理想像そのものだった。

 

以前科学の本で読んだ。夏の大三角形は同じような大きさと明るさに見えるが、実際はデネブだけ桁違いに明るい。しかし地球との距離もずっと遠いから同じように見えるのだという。

 

じゃあ今のアオと私の実力は、実際にはどれくらい離れてるんだろう?

 

もしかしたら、アオの輝きは一等星の範疇では収まらない……もっと巨大で眩い物なのかもしれない。

 




参考資料:おおむた大蛇山祭り
https://youtu.be/RVgKdN3_898

暴動かな?ってくらい白煙が上がってますが祭りです。
なんならこれコロナ後なので規模が相当小さくなってます。コロナ前はこれの三倍ほどを想像して頂ければと思います。
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