え!!1対空中騎士団でドッグファイトを!?出来らぁっ! 作:シーブック マクロスを生涯推す
「なぁ今度やるワルキューレのLive一緒に行こうぜ!」
「ああ俺も行きたかったんだ!行こう行こう!」
不思議な夢を見ている。二人の男性がなにかを話している。どこかで聞いたことがある懐かしい声をしている。顔を確認しようにもモザイクが掛かっいて見ることは出来なかった。
「本当はアイツとも一緒に行けたら良かったんだがな...」
「仕方ないさ...あの事故さえ無かったらアイツだって...」
さっきとは違い悲しそうな声で話しをしている。アイツとは一体誰のことだろうか?そして事故?
「もうあの日から2年も経ったんだな...」
「早いもんだよな。まだ実感が沸かないよ。アイツが死んだなんてさ...」
どうやらアイツという人物は2年の事故によって亡くなっているらしい。俺と同じ事故によって亡くなったというアイツという人物に興味を惹かれた俺は、その2人の話しに耳を傾けていた。
「初めてアイツからワルキューレ、いやマクロスを教えてもらった時のことを、今でも思いだすんだ。」
「今まで俺はロボットアニメなんて、そんなに見たことなかったんだ。でもアイツはそれを馬鹿にしたりせず、ただ「マクロスはいいぞ」の一言だけを俺に伝えてきた。」
「初めてワルキューレの曲を聞かせてもらった時には、驚きの連発だったよ。まさかアニメの曲でここまでテンションが上がるなんて思わなかったし、絶対にアニメを見ようという気持ちにまでなるなんてさ。」
「今じゃこんな立派なマクロスオタクになっちまった。全部アイツのお陰なんだよな。」
「あぁ本当にありがとう○○○...お前に出会えて本当に良かった。」
名前の部分だけノイズが走っていて上手く聞き取れなかったが、どうやらアイツという人物はマクロスファンで、友人たちにマクロスの布教活動を行っていたようだ。俺と全く同じ人間でひどく親近感が湧いてくる。彼とは一度ゆっくりと話をしてみたかった。
「なぁアイツの墓参り一緒に行かないか?このごろ忙しくて行けてないんだわ。」
「そうだな。久しぶりに俺もアイツに話したいこともあるしな。」
二人はこれからアイツの墓参りに向かうようだ。この夢がいつまで続くのか疑問に思うところはあるが、彼の名前が気になっている俺はそのまま眺めていることにした。
「いつ見てもでっけぇ墓だよな。アイツに助けて貰った人たちがくれたもんなんだろ?」
「あぁアイツは人助けばっかりしてたからな。その中の企業のお偉いさんが、こんな大きいのをくれたんだとよ。」
彼の墓はひときわ大きく、遠くからでもはっきりと分かるくらいだった。墓には数多くのお供え物があり、彼が生前数多くの人から慕われていたことがよく分かる。
「やっぱすげぇよなアイツ。いったいどんな人脈してるんだか...あれ花束だ。誰が持ってきたんだろ?全然新しいぞ?」
「俺たちの前に来た人が置いていったんだろ。」
「あれでも名前とか何も書かれてないぞ?ここってお供え物する時名前書くのが決まりだよな?」
「まぁ今は花束のことは置いといて、掃除しようや」
「それもそうだな!じゃ掃除するか!」
彼らが掃除をしている中、俺はこの墓の持ち主が気になった。俺が墓に近づこうとした瞬間、一気に意識が覚醒を始めてしまったため、確認することは出来なかった。