え!!1対空中騎士団でドッグファイトを!?出来らぁっ! 作:シーブック マクロスを生涯推す
へカートⅡ。フランスの正式採用対物ライフルの名称だ。高い威力と、射程距離の長さからフランス陸軍にて長い間用いられてきた。使用する弾は50口径のNATO弾のほか、HEIAP弾。HEIAP弾は徹甲弾、榴弾、焼夷弾の3つを合わせた弾であり、超長距離からの狙撃、戦車の破壊など、威力の高さを生かした作戦で用いられている。しかし何故ここに展示されているんだ?
(おそらく長い勤めを終えたためでしょう。狙撃銃を、用いる戦争はほとんど行われなくなったようですから)
「そうか...(正式採用が1995年だから、Δの時代だと約70年も前になるのか。しかしだいぶ綺麗にメンテナンスされているな...)
誕生してから70年もの歳月が過ぎているにもかかわらず、コイツ、へカートⅡはその身に錆を纏う事なく、黒く鈍い輝きを今でも残し続けていた。
(よほど大切に扱われて来たのでしょうね...見て下さい。ドックタグが掛けられていますよ。)
「なるほど(つまり、コイツを持っていた人物が、ずっと整備を続けていたってことか。神様もしかしたらコイツ今でも使えますよね)」
(たしかにこれだけ整備されてあれば、今でも扱えるでしょうね。スコープなどの装備もそのままですからね)
「ご丁寧に弾まで用意してくれているからな。(バルキリー相手にライフルを使うことになるなんてな、メロウリンクじゃねえんだぞ?)
俺はハンドガンでガラスケースに狙いを定め、引き金を引いた。短い銃声が展示室内に響き渡り、銃弾がガラスケースを粉々に打ち砕いた。
警報が鳴り響く中、月の神の名を持つ銃は、長い年月を経て、その漆黒の体を、この世に解き放った。そして積み重ねてきた歴史の重みを俺の腕に与えて来た。
「コイツは想像以上だ。(結構重いんだな、ライフルって。悪いな眠っていた所を起こしちまって。ココを抜け出すために力を貸してくれや、女神様。)
(えっ今私を女神様って呼びました?)
「アンタじゃない(女神違いですかね。)」
(ガーン!)
「....(というかそもそもまともに、ライフルなんぞ使ったことないんだけど行けるのか?)
(行けるはずですよ...差し上げた特典の中に、さまざまな兵器に対する知識があったはずです...)
「はぁ(そういやそんな特典希望してましたねぇ。それよりいつまでショック受けているんですか、神様)
(だってぇ...神の威厳ってものを全く発揮出来ないんですもん)
「気にするな(神様は神様なんですから、そのままで十分だと思いますよ。それよりも脱出に力を貸して下さいよ。神様。)
(お任せ下さい!)