団長ラブ勢のギャルハーヴィンだってそうさ!!必ず存在する!!!!   作:梏 桎

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公式メインストーリーの展開が、結果としてこの作品を救ってくれている気がします。


夢はあったろう?

 

 

 この島に産まれた子供は生涯を島で過ごすか、島を出て行ったきりが大半であるらしい。

 

 私のパッパは珍しい部類で、島外で修行やらマッマとの恋愛をしてから、島に帰ってきて結婚して過ごしているタイプだ。

 

 私は恐らく島を出て行ったきり帰って来ないパターンになると思っている。

 主人公と旅をする時点でイスタルシアまでの長旅が確定しているのもそうだが、私は主人公と結婚(ゴールイン)出来るかに関わらずこの島に帰郷するつもりは無い。

 結婚したなら主人公が過ごしたい場所に行くだけだし、出来なければゲームに登場した様々なキャラと交流しようと各島を巡る旅に出るつもりである。

 

 

(折角の転生をノンビリと故郷の島で……って言うのは、悪く無いんだけどね)

 

 

 

 して、何故こんな話で始まったかと言えば────

 

 

「ねぇママ、パパ。 私ね、島を出て旅をしてみたいんだ」

 

 

 夕餉も終わり、さて就寝の準備でもという時間に、まるで雑談のように軽く話を切り出す私。

 

 

 勿論これは交渉である。 そこまで本腰を入れている訳でも無いが。

 

 この交渉は『旅に出たい』という意思表明が主軸で、ここで許可が得られるかは正直な所どっちでも良い。

 

 

「まだ駄目だ」

 

 

 パッパが断るがこれに関しては想定内。

 マッマも言葉にこそしないが肯定的で無いのが顔に浮かんでいる。

 妹君は……あぁ、そんなこの世の終わりみたいな顔をしないでくれ。

 

 

「ルミが幾ら強くなろうと、パパはまだ早いと思う」

 

「そ、そうよルミちゃん。 それに島を出るにもアテも無いでしょ〜?」

 

 

 続くパッパの言葉に便乗し、どうにか説得を始めるマッマ。

 でもねマッマ、アテはマッマが作ってくれたんだよ?

 

 

「アテならシェロカルテさんがいるでしょ? ママが紹介してくれたんだから信頼出来るし」

 

 

 実際、マッマが紹介してくれなかったらこの島に立ち寄る乗合艇を頼るしか無かった。

 

 私の住む島は観光で栄えている訳でも無いので、1本逃すだけで期間がそれなりに空く。

 だがシェロちゃんがいると、シェロちゃん経由の説得次第で貨物艇も商団艇も護衛の名目で乗れる可能性が生まれる。

 目的地に向かう可能性の艇が一気に増えるのだ。

 

 勿論、その為に少しでも実力を磨かなければならない。

 ハーヴィンの女性剣士で子供なんて、普通より少し強いぐらいじゃ乗せるに値しないだろう。

 一般人からしたら別格の強さに見えるレベルで漸くだと私は思っている。

 

 

 そうなれば問題はパッパが早いと決める理由だ。

 これは単純に、どれだけ強くなっても大人になるまで待てという意味に他ならない 。

 

 然し、私が旅に出る日は決まっている。

 早ければクラーバラが殺される前、遅くても主人公が旅に出る年────6年後、私が17歳の頃だ。

 

 

 この世界(グラブル)の成人という概念は、島によってマチマチだ。

 早い島なら初経・精通の段階で大人として扱われるというし、遅い場所なら21を超える。

 特殊な部族だったりすると、一定の年齢以上が所定の日に行う儀式を成功させて成人と判断される、みたいなのもある。

 

 そしてこの島は18で成人として扱われる。

 つまり、パッパを説得しない限りどう足掻いても合流が多大に遅れる。

 

 

 主人公の旅はイスタルシアという目標を思えばノロノロしているが、ファータ・グランデを脱するのに──ゲーム的には3年近く必要としたが──1年以上掛かるのかは分からない。

 然し一度ファータ・グランデを抜ければ、次に戻って来るのはナル・グランデの事変を粗方解決した後だ。

 その頃にはグランサイファーにどれだけの人が乗っているかなど想像もつかない。

 私が主人公にアタックしようが、既に別の人と付き合っている可能性すらある。

 しかもその後には黄金の騎士を伴侶にしようと真王が提案するイベントがアウライ・グランデ大空域で発生する。

 黄金の騎士ことアリアちゃんも満更でも無いので、先ず勝ち目が無い。

 

 私が主人公を堕とせる期間は、長く見積ってもエルステが崩壊するまで。

 実際はその間も仲間が増えていく訳だから、早いに越したことは無い。

 

 因みにルリアはライバルとしてカウントしていない。

 私はそもそも最初から主人公・ルリア・ビィ・私の体制を築くつもりだからだ。

 

 

(ルリぴもビィくんも好きなら、纏めて貰った方がお得だよなぁ!?)

 

 

  不純な動機(いつもの)である。

 この世界がグランとジータを両採用した世界だろうと、私は主人公両方とイチャイチャしたいのでこの体制は揺るがない。

 私は主人公に関してのみ、とことんまで強欲であり続ける所存だ。

 

 

 

 今回はあくまで意思表明が主軸だったのだが、年齢を理由にするなら早めに説得しなければならない。

 なあなあで済ませてしまうと『後何年の辛抱じゃないか』という引き延ばし論を展開される可能性があるからだ。

 

 ツクヨミ様がクラーバラを見守ってくれるとは言ったものの、コルウェルの襲撃は花嫁行列の最中────山を越える都合でほぼ確実に昼間だ。

 だから私は、一般人から別格と判断されるだろう強さになったと思えた時点で島を飛び出せる状態でありたい。

 

 説得の材料になりそうなものを、私は頭の隅から隅まで探す。

 単純な強さの観点からは崩せないだろうから、意志の強さや、大人になるまで待てない理由を述べる必要があるだろう。

 

 

 

 

────これならばいけるか?

 

 

 私がとある策を思い付き、それを頭の中で形にしていれば、妹君が私に向けて作りきれていない笑みで────それが冗談である事を願うかのように問うてくる。

 

 

「お姉ちゃん、島を出ちゃうの? 本当に?」

 

 

「……うん。 お姉ちゃんは本気だよ、エリス」

 

 

 私は『あっはは、嫌だなぁ! エリスが悲しむような事、お姉ちゃんがする訳ないじゃーん!』と誤魔化したくなる自分を抑えて返す。

 

 

 これは意思表明だ、揺らいではいけない。

 

 どれだけ妹君が可愛くても、どれだけ妹君と離れ難くとも、私は自分の(イチャイチャ)だけは曲げるつもりは無い。

 

 この世界がグラブルだと知った時から、凡そ全ての事柄が夢の為の努力だった。

 そしてそれを今でも夢に見ているのだから、私は絶対に折れちゃいけない。

 折れたら最後、私は昔のよう(陰キャおじさん)になると頭のどこかで確信している。

 

 

 妹君が一転して悲しげな顔をしても、私は譲らない姿勢を見せた。

 

 

 妹君は私からそこまで長い時間、離れた事が無い。

 以前の港町に連れて行かなかった時の彼女からの抗議は、あくまで私が安全に且つ確実に帰って来る事が前提の抗議だ。

 マッマが暴れ始めた妹君を説得する際、パッパが同伴している旨を聞いてから渋々納得した顔になったと言うので間違い無いだろう。

 パッパがそれだけ妹君に信頼されている証でもある。

 

 妹君が、私の言った『旅』をどれ程の期間で想定しているかは分からない。

 だが妹君は、私の言う『旅』が安全の保証も無いものである事は理解しているのだろう。

 

 

「パパもママもエリスも、私を心配しているのは分かっているんだ。

 でもね? 私は今でも夢を持ったままだし、それを諦めたくないの」

 

 

 善は急げだ、パッパを説得する方法を思い付いたので早速試す。

 これが通れば考える事が少し減るから、通る事を願っている。

 

 私は一呼吸置いてから、パッパに向かって告げる。

 

 

「パパに決闘を申し込みます。 私の覚悟を刀で以て証明します」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「ルミちゃん!?」

 

「……ルミ、何を言って──」

 

 

 私の発言に驚愕と困惑を露わにする家族。

 

 確かに困惑するだろうけど、ちゃんと聞いて欲しい話だ。

 私は咳払いを挟み──こういう所に前世(おじさん)の所作が染み付いている──説明をする。

 

 

「先ず、何で決闘を申し込むか。 これは私が少しでも早く旅に出たいから。

 この村も島も好きだけれど、私の夢はここに居ては叶わない。

 パパはまだ早いって言うけど、私はそこまで待っていられない」

 

「何もそう急ぐ事は無いだろう。 ルミの実力なら間違い無く立派な騎空士になれる。

 大人になるまで待つ方が、騎空士の世界で立ち回りやすいと思うが」

 

 

 パッパは昔に私が語った(建前)を覚えていてくれたらしい。

 だがそれは、私の夢が普通の騎空士ならばの話だ。

 

 

「そうだね。 私が普通の騎空士になりたいなら、大人になってからの方が良いと思う」

 

「ならどうして? ルミちゃんの夢は応援したいけれど、急ぐ理由が知りたいわ」

 

「それはね、ママ。 私の本当の夢が、大人になるまで待ってちゃ遅いからなんだ」

 

「……本当の夢?」

 

 

 さぁ、言ってしまったからには後には退けない。

 

 

 私は(本音)の一端を明かす。

 

 

「私の本当の夢はね…… 星の島に行く事なの!」

 

 

 目を見開き言葉を無くす両親に、星の島が分からず首を傾げる妹君。

 

 嘘を言っている訳では無い。 本当の夢でも残念ながら無いのだが。

 

 

 星の島、イスタルシア。

 空の果て、創世の御座とも呼ばれるそこは、主人公達の目標地点である。

 それに同伴するつもりであるのだから、私の目標地点もイスタルシアだ。

 そして私の夢はそこを目指す主人公とのイチャイチャデート。

 つまりはイスタルシアに行く事も夢の一部には含まれている、という暴論である。

 

 然し家族にこれの真偽は分からない。

 何せこの()、産まれて3年もせずに騎空士になると言い始め、今日まで夢の為に刀を振って魔法を研究し、意味の分からない事に星晶獣と友人であるのだ。

 星の島なんて御伽噺を本気で目標に据えていてもおかしくない程、既に()が異常である事は理解しているだろう。

 

 

「星の島が何処にあるかなんて分からない。 おとぎ話だよって言われても私は否定しないよ。

 でも、でもね! 私は有るって信じたい! 空を駆けて探しに行きたいの!!」

 

 

 頭が混乱しているであろう家族に、迫真の演技で追撃をする。

 

 実際の私は、星の島が有ろうが無かろうが主人公と一緒ならそれで良い。

 私の覚えているメインストーリーの流れからして、先ず有るだろうと思ってもいるけれど。

 

 

「くくっ……そうか。 ルミも大層な夢を掲げたな」

 

 

 娘のぶっ飛んだ夢を聞いて混乱から戻って来たパッパが笑うが、そこに嘲笑の意図は見えない。

 寧ろ愛おしいとも、背を押しているようにも感じる。

 

 

「昔ルミちゃんがパパの話をあんなに前のめりで聞いていた時から、こういう夢を抱く子だと分かっておくべきだったのかしら」

 

 

 マッマは諦めたような顔をしている。

 パッパが打倒ヨダ爺を掲げて、無茶をしていた頃でも思い出しているのだろう。

 そんな所で血の繋がりを見せて欲しく無かったと、顔にハッキリ書かれている。

 

 

 エリスは星の島が分からないから、今も首を傾げてばかりだ。

 後でマッマにでも聞いてくれ。 そして私の語った内容のぶっ飛び具合に驚いてくれ。

 

 

「……パパもママも、私が急ぐ理由が分かった?」

 

 

 私の発言に頷く両親。

 

 

「勿論、私も今すぐ島を出るつもりじゃ無いよ。 ちゃんと準備はしたいからね」

 

「つまり私との決闘で求める物は、準備が終わり次第に島を発つ権利か」

 

 

 私が後で言うつもりだったが、パッパから察してくれたようだ。

 私はパッパの発言に頷き、続いて日時の話をする。

 

 

「決闘はパパの時間が空く時で平気だよ」

 

「……ほう? それは、ルミがいつ何時でも私に勝てるという()()か?」

 

 

 私の発言に、パッパがニヤリとしながらも圧を掛けてくる。

 私もまた、ニヤリと口を吊り上げて返す。

 

 

「違うよパパ、これは私がいつでもパパに勝てるという()()だよ」

 

 

 私も発言と圧をパッパに返す。

 

 

 然し直後────

 

 

「バチバチするのは戦う時だけにしなさい!」

 

 

 その発言と共に私とパッパを小さな光弾が襲う。

 

 

 

 マッマの圧がこの世の何より恐ろしいのだと、私はこの日、身に刻んだ。

 因みにパッパはこの夜、マッマを甘やかしまくってお許しを得て寝たらしい。

 

 パッパの勝てない敵がヨダ爺だけじゃ無い事を知ってしまって、私は何だか複雑な気持ちになった。

 

 

 

  §  §

 

 

 

 マッマの圧に負けて反省してから改めて話し合った結果、パッパとの決闘が3日後に決まった。

 

 ルールは真剣による1対1。 魔法の行使も可能。

 降参か戦闘不能によって決着とする1本先取。

 致命傷になり得る攻撃は全般禁止、危険な攻撃とマッマが判断した時点で失格とする。

 

 

 決闘の場所は山の麓にある空き地だ。

 昔は畑として使われていたようだが、山が近すぎて魔物が寄り付く危険もあって放棄されたらしい。

 

 

 私は戦いやすくする為に、空き地で伸び伸びと成長している雑草達を片っ端から処分している最中だ。

 

 

(にしてもどうすっかなぁ……パッパに喧嘩ふっかけたけど、本気で常に勝てるとは思っていないんだよな)

 

 

 そう、あの時の発言は自分を鼓舞するつもりで言ったところもある。

 

 パッパと比べて私の強みは兎にも角にも器用な事だ。

 全属性に適性が有るというのはそれだけで強みであり、パッパをひたすら土属性で叩けばそれだけで有利ではある。

 然しこれはパッパだって理解しているから、実際の試合運びが一方的になる事は無いだろう。

 

 寧ろ純粋な剣技だけで制圧されると分が悪い。

 

 

(まぁそれでも勝ちの目が有ると思えるぐらいには、私だって鍛えているけどね)

 

 

 刀に魔力を込めて横に一閃、飛んでいく光の刃が空き地内の雑草を両断していく。

 私は斬った雑草を左手から放つ風魔法で舞い上げて、刀を通して魔力放出。

 切っ先から放たれる炎で瞬く間に雑草が燃え、それを口から水魔法を吐いて消火する。

 

 

 

 私の魔力放出の成果は、よりにもよって足より先に口で発揮された。

 確実にあの時の魔力ゲロが形となった訳だが、出来れば早く飛翔術を使いたい。

 足の方に関しては、漸く身体が尿意と誤認しなくなり始めたぐらいなので、まだ時間がかかると踏んでいる。

 

 それよりも、足の魔力放出修行の息抜きで実験していた方が実を結びつつあって私は困惑している。

 

 

(まさか目からも魔力放出って出来るんだねぇ……いや、レイを思えばおかしくは無いのかな?)

 

 

 何と目から魔力放出が出来るようになりつつあるのだ。

 現在はまだ十分な量が出ないので魔法としては形になりきっていないが、完成すれば目からビームも夢じゃない。

 

 

 ……何故だかどんどんと化け物路線を突き進んでいる気がするが、あくまで私がなりたいのはギャルで魔法戦士である。

 

 目から魔力放出が出来そうなのが分かってから、面白がって身体中で研究したりなんかしていないとも。

 その際に今が成長途上なのも忘れて胸に魔力貯めて発射しようとした結果、激痛が走って泣いたりなどしていない。

 股間に魔力を貯めようとしてマジで危うく漏らし掛けたりなんかしていない。

 

 

(あの時は紙一重だった……厠が使われていたらマジでアウトだったレベル)

 

 

 何だかバカな事もしているが、魔力放出に関してはゆっくりだが進展しているのだ。

 今は足と目を鍛えているが、終わったら背中でも鍛えるつもりである。

 

 最初はナルメアの真似事でもしようかと思っていたのだが、魔法に触れれば触れる程、あの胡蝶の魔法は手を出したく無くなっていく。

 

 既に実用段階にはあるものの、未だに問題点の多い転送陣のようなものを、ナルメアは自らの身体と刀だけを対象に発動していると私は推測している。

 だから胡蝶となって瞬間移動も出来る訳だが、1歩間違えれば身体がバラバラになってもおかしくない。

 

 あんな魔法、普通の人間は戦闘の為に必要とはしないのだ。

 それが必要と思えてしまう程に、ナルメアが拗らせている可能性は否定出来ないが。

 

 

元凶(オクトー)は今も山で瞑想してるんだよなぁ……さっさと会いに行ってあげなさいよ)

 

 

 首を突っ込んで再会を促しても、私ではオクトーとナルメアが戦闘してしまえば止められないので言えないのがもどかしい。

 話し合って解決出来れば最高だが、双方が主人公のカウンセリングを受けていないので、まず戦闘するだろう。

 主人公のカウンセリングがあっても戦闘するような人達なので溝が深すぎる。

 フュンフみたいな子供らしさも私では振りかざせないし、静観以外の選択肢が無い。

 

 

 

 私はパッパとどう戦うかを考える傍らで、勝手にオクトーとナルメアの関係を憂いていた。

 

 

 するとその時────

 

 

「あれ、お爺ちゃん今日は早いね? まだ夕方前だけど、瞑想はもういいの?」

 

「急用が入った。 暫し島を離れる」

 

 

 それだけ告げて、村を進むオクトー。

 恐らく十天衆の仕事か、そうで無ければ強者の噂でも耳にしたのだろうか。

 オクトーがそれ以外で動く理由が私には分からないので、勝手にそう解釈する。

 

 島を出るなら港町の方────つまり何も言わずに山をそのまま進めばいい筈なので、フュンフの家に報告に行くのだろう。

 こういう所はしっかりしているのだから、もう少し周りの人間を見て欲しいと思ってしまう。

 

 

 

 

「童よ、嬰児を任せる」

 

「……! ふふっ、はーい! お爺ちゃんも気を付けてね〜!」

 

 

 フュンフの家に報告を済ませただろうオクトーが、去り際に私へ声を掛ける。

 それだけで驚きだと言うのに、まさかフュンフを任せるなんて言ってくるではないか。

 

 驚きのあまり反応が遅れたし、思わず満面の笑みでお爺ちゃんを見送ってしまった。

 

 

「んふふ……任せる、ね」

 

 

 独り言まで出てくる始末だ、もう駄目かもしれない。

 

 

 

 私はその後、前世で好きだったアニソンをノリノリで歌いながら雑草を片付けた。

 

 

 家に帰ってからも歌っていれば、妹君に何の歌か聞かれたので出典を誤魔化しつつ、公式の振り付けごと全部教えた。

 

 数週間後、両親に向かって私と妹君が歌って踊り好評を博すのだが、それはまた別の話。




次回はパッパと決闘です。
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