ランボー / 怒りのメスガキわからせ   作:エロスはせがわ

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もうちょっと待ってて? 私が大きくなるまで。

 

 

 

 19××年――――

 メスガキシティは、かの忌まわしきシャーマン達の呪い“ロリコンざこ結界”により、アメリカ合衆国における他の50州との接触を絶たれ、“人のいない水族館”と称される異界としての永続を余儀なくされていた。

 

 しかし、正道を歩まんとするメスガキも、無力では無い。

 

 ベトナムの英雄ジョン・ランボーを有する彼女たち小学生は、“ちんぽ共産主義”を掲げ奮起。

 メスガキシティ総書記サリー・トラウトマンの指揮の下、一致団結して箱庭の打破に臨むのだった。

 

 

 

 ジョン・ランボーのよわよわホーケーざこちんぽによる、【おじさんちゅきちゅき♥政策】の実施。

 

 地下ロリコン帝国に眠る“ざこクリスタル”の破壊、修繕、呪いの改ざん作戦。

 

 特に無用の長物と化し、長年我々の悲しみの象徴となっていた“メスガキラブホ”の活用計画は、これまで不遇であった町の女の子たちの幸福に、大きく貢献を果たす。

 

 

 幼女の巫女たるデカちゃんの持つ、強大なメスガ気を以って実現された、いわば“精神と時の部屋”的な性質を持つメスガキラブホの存在は、この町に住む誰もが、分け隔てなくおじさんとアチュラチュ☆はーれむえっち出来るようにする体勢を確立。

 

 また同時に、黒ちゃんを代表とするメスガキ研究所によって開発された、ある種のオーパーツめいた凄まじい効能を持つ【メスガキ印のぜつりん☆精力剤】も、無理なくおじさんのエレファントカシマシを昇竜拳させ、健康維持の為の一助となっていた事は、疑いようもなく大きな功績と言える。

 

 

 長らく“解除不可能”だと思われていた、1000人のロリコンざこシャーマン達の呪い。

 その忌まわしい異常性癖による妄執で練り上げられた、幾重にも重なる強固な結界。

 これを打破するのは並大抵の所業ではなく、この達成にはもっと強い力が必要であった。

 たとえこの町に、デカちゃんやジョン・ランボーといった、比類なき能力を持った絶人が居ようとも、それでもまだ足りぬ。

 拗らせたロリコン童貞ざこちんぽ共の、チンカス臭いカビの生えた怨念に対抗する為には、まさに町の女の子達すべての力を結集し、これに立ち向かう必要があったのだ。

 

 よってサリー・トラウトマンが講じた、小学生の、小学生による、小学生の為のありとあらゆるえっち♥な政策により、この町は【メスガキしあわせパワー☆】に満たされていった。

 ロリコン共のざこ思念など、女の子達の恋するパワーで追い出してしまえ、とばかりに。

 

 ロリコンざこ結界内に、女の子のピュアな想いとか、切なる願いとか、「おじさんちゅきぃ~♥」というラブラブ幼女ぱわーを充満させる事によって、かの情けないオッサン達が練り上げた小汚い呪いの力を中和。後に「ロリコンきっしょ!」とばかりに完全打破するに至る。

 

 呪いと、大人たちへの憎しみ、また無垢な幼き魂によって構成されていた“メスガキ”という存在は、ざこクリスタルの破壊および情報改ざんや、ベトナムの英雄ジョン・ランボーによる温かな愛情に包まれる事により、有り体に言えばその性質を「なんかイイ感じに」改善させていく。

 亡霊めいた不確かな存在ではなく、一個の生命として、無事この世界に根ざす事が出来たのだ。(まぁずっと幼女のままではあるが)

 

 

 この作戦と政策は、長きに及んだ。

 一筋縄ではいかない、ロリコン共の強固な怨念のせいもあり、解決までにかかった膨大なプロセスをひとつづつ説明するには、とてもじゃないが時間は足るまい。

 

 中二病患者が紡ぐ、小難しい言葉ばかりを並べた、まったく面白みに欠ける黒歴史ノート的な記述を長々と続けても、きっと諸君らも読むに堪えない事だろう。

 よってここでは概要を省略し、その結末のみを語る事としよう(クソでか心遣い)

 

 

 結論としてメスガキ達は、外の世界にいるごく一般的な女の子達と、もうなんら遜色のない存在へと昇華することに成功したのだ。

 愛らしいメスガキ達との触れ合いにより、ジョン・ランボーが患っていたPTSDも改善の兆しを見せ、次第に子供たちへの恐怖心を克服。仏頂面ではなく温かなハリウッドスマイルを見せるようになり、それも好ましい相乗効果となって、メスガキシティは幸せな世界へとなっていった。

 

 

 管理者たるデカちゃんの願いにより、【報われない幼き魂の受け皿】としての役割は、これまで通り踏襲しつつも、メスガキシティは世界から隔絶された“異界”ではなくなり、一個の独立国家としての道を歩んでいく事となる。

 

 もちろん、あの無駄に頑強だったロリコンざこ結界の転用により、外からの侵略行為への防備は万全。町の女の子達が自由に行き来は出来ても、外来人が入国するのには、それはもう厳重極まりない制限が設けられた。(実質的には入国不可能と言える。おじさんさえ居ればいーじゃん♥ の精神だ)

 

 外交を開始し、ある程度の交流をおこないはしても、ここはあくまで“少女たちの王国”であるのだから。

 幼い彼女達の身の安全を第一として、全ての政策が実行されているのは、至極当然と言えよう。

 ある意味でガラパゴス諸島やセンチネル族のように、良い意味で周りから独立した、ひとつの世界というスタンスを取っているのだ。

 

 

 

 ここに、呪われた“人のいない水族館”は、終焉を迎える。

 

 メスガキ達が笑って暮らせる、幸せな世界の到来――――

 多くのメスガキと、一人の心優しい英雄が住む、【ちんぽと幼女の楽園】が誕生したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

~ちんぽ主義 メスガキ共和国 国歌~

 

 

 

ち・ち・ちんぽで 大爆笑!

ホーケー、短小、みこすり半♪

 

笑ってちょうだい 今日もまた♥

マゾには 遠慮は いりません♥

 

 

ち・ち・ちんぽで 大爆笑!

ちんぽは ますます 元気です♪

 

今日のおいたは 何だろな♥

力いっぱい ぶつかるぞ(震え声)

 

 

ち・ち・ちんぽで 大爆笑!

どの子もえっちな メスばかり♪

 

しまパン穿いて 待ってます♥

“わからせ”しなけりゃ 損をする♥

 

 

 

(セリフ) えー! 大人のクセに、これで終わりなのぉ?

こーんなちっちゃな女の子に、負けるんだぁ♥ ダッサーい♥

 

 

 

ち・ち・ちんぽで 大爆笑!

メスガキ、ロリコン、ざこにペド♪

 

こどおじ、チー牛、ようじょ様♥

揃ったところで はじめよう(意味深)

 

揃ったところで は じ め よ う ♥♥♥

 

 

 

 

 

 歌: エイドリアン&メスガキポリス

 作詞作曲: サリー・トラウトマン

 踊りと演奏: メスガキシティのみなさん

 

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 とまぁ、近い将来こんな感じになるだろうという“予測”を、サリーが頭の中で思い描いていた時……。

 

 

「――――ランボーが死んだッ!!!!」

 

「「「 このひとでなしっ!! 」」」

 

 

 メスガキ署6階のフロアに、「わーっ!」というポリス達の叫びが木霊した。

 

「ちょ……ボス! ()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

「どんだけ搾り取ったのwww 容赦なしwww」

 

「わたしこーゆーの、ほんでみたことある♡

 エジプトとか、ファラオとかのやつ♡♡♡」

 

「人間は、体内の水分が10%失われると、死に至るとされる。

 おじさんが失った水分(意味深)は、それを遥かに凌駕すると推察」

 

 慌ててその場を駆け出し、ランボーの身体をガクガク揺さぶるポリス達。

 もうおじさんは、身体から魂が抜けているかの如く、なんか「ぐったり!」って感じになっていた。心なしか体重も軽くなってる気がする。

 

「そ、そんな搾っちゃったかな……?

 ダイジョーブ! たぶんリンゴ3つ分くらいよ♥」

 

「キティちゃんの体重?

 いや普通に考えれば、それでもやりすぎなのだが……。

 可愛く言っても無駄だぞ」

 

 おじさんの傍に座り、「てへ♪」っとはにかんでいるデカちゃん。白いシーツに身をくるんだ、いわゆる“事後”って感じのセクシーな姿。

 きっと長年の鬱憤とかを、ここぞとばかりに発散させちゃったんだろうな~と、サリーは思った。

 

「死なないでおじさんっ!! 死んじゃ駄目だったらぁー!!」

 

「心肺蘇生ってどーやんのぉ?w こんなんだったっけぇ~www」

 

「とりあえず、そこらじゅうたたいてみる?

 ペシペシしてたら、めをさますかも♡」

 

「臓器破損、左胸骨の粉砕を確認。

 右大腿骨および、半月板の損傷を確認」

 

 おりゃー! とばかりにポコポコ殴りまくる。四方八方から。

 幼女の全力パンチによって、どんどん彼の身体が負傷していくのが分かる。

 

「ああっ! 僅かに残っていた呼吸まで、もう虫の息にっ! おじさぁぁーーん!!」

 

「トドメ差しちゃったっぽいね☆

 幼女の手にかかって死ぬw ベトナムの英雄www」

 

「そんなつもりはなかった、いまははんせーしているっ♡」

 

「などと供述しており」

 

 そろそろ止めないと、本当に死んでしまう。

 そうサリーがやんわりと諫め、ポリス達はイソイソと離れていった。子供は無邪気に残酷である。

 

 関係無いが、「幼女で腹上死」というのは、死に様として一体どうなんだろう?

 ロリコンの本懐なのかは知らないが、こうやってメスガキに殺されるというのも、なんかアレであった。親に顔向けできない。

 

 とにかく、サリーの主導によって救命処置および、点滴や牡蛎鍋、すっぽんドリンクなどの栄養補給をおこない、無事にランボーは蘇生。

 なんやかんや言っても、彼は屈強な兵士である。この程度はなんて事ないのだ。

 “童貞だけどぜつりん☆”という、神から授かった無駄な才能が、ここにきて彼を救った。

 

「ランボー様、サリーです。分かりますか?」

 

 やがて彼が意識を取り戻し、状況を理解する判断力を取り戻した時、サリーがとても誇らしげな顔で、優しく声をかけた。

 

Mission complete( 任務完了 )――――お見事でした。

 貴方を信じたわたくしの目は、間違っていなかった」

 

 そう短く賞賛し、キュッと抱きしめる。サリーのちいさな胸に、ランボーの頭がすっぽり収まった。

 まぁとても良い雰囲気の中、横でデカちゃんが「ちょ……!?」と声を上げていたりするが。正妻の面子が。

 

「ここへ来て良かった。貴方の雄姿を、目に焼き付ける事が出来た。

 この先も、貴方と共に歩みましょう。サリーの命を、ランボー様に捧げます。

 貴官とメスガキシティに、栄えあらんことを」

 

 積年の想い、生きる意味、運命……。

 そんな全てを胸いっぱいに感じながら、彼を抱きしめた。

 

 今この時の為に、自分は生まれ、生きてきたのだと。

 サリーは確信する。そしてこれからも力を尽くしていく事を、固く決意するのだった。

 幸福の、絶頂だ。

 

「――――と! それはともかくとして、()()()()()()()()()()()()♥」

 

「えっ」

 

 その声と共に、メスガキポリスの4人が〈スッ!〉と腰を上げた。

 以心伝心。意気投合。タイムハズカム。

 

「それでは、誠に申し訳ありませんが、あと5戦ほど頑張って下さいな♪

 わたくし共は小学生ですが、ランボー様にご満足頂けるよう、力を尽くしますので。

 よしなに♥」

 

「無線聞いたんだけど、あれって違うんでしょ?

 ならちゃんとしないと、あんたの子が産めないったらっ!

 ま、まぁあたしは別に、どーでも良いけど……ベビー用品が無駄になっちゃうし?」

 

「苦節4日、よーやくざこちんぽ見れるwww

 あ……あたいこれから、マジお淑やかになるね? 頑張るからっ☆

 だからおじさん……して?」ウルウル

 

「あれやってほしいっ♡

 うしろからおもいっきり、『ええんかー! ええのんかー!』ってやつ♪

 いっぱいしていーよ? おなかパンパンになるまで♡」

 

「結婚生活には、大切な“三つの袋”という物がある。

 一つ目は金玉袋。二つ目も金玉袋。三つ目もそう。

 いざ征かん――――てめぇの精子は何色だ」

 

 

 

 ……。

 …………。

 ……………………。

 

 

 

 はどーけん! しょーりゅーけん! たつまきせんぷーきゃく!(比喩表現)

 

 とりあえず、「アタシもアタシも!」とばかりに混ざって来たデカちゃんを加えて、6人のメスガキによる運動会♥(意味深)が開催されたのだった。

 

 どったんばったんと。

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 ……約1時間後。メスガキ署の正面玄関にて。

 

「えっ。貴方たち……したの?」

 

 出迎えたシンディちゃんが見たのは、まるでスルメみたいにガリガリになったランボーの姿。

 そして「ほっこり♪」と満足気な顔をする、6人のメスガキ達の姿であった。

 

「ちょ!? 貴方たち子供でしょう!? 小学生でしょう?!

 いや、まさかとは思うけどっ! ……おじさんと??!!」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

 プイッと顔を背ける、サリー&メスガキポリス達。

 頬を赤らめ、なんか意味ありげに“お腹の辺り”を大事そうにさすりながらも、決してこちらと目を合わせようとしない。

 

「なに言ってんのシンディ? んなワケないったら。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()(真顔)」

 

「そーだよw なに言ってんのアンタwww バカ言っちゃイカンよ☆」

 

「あー、なんかおぼえてないかも♪ キオクにないでーす♡♡♡」

 

「否。断じて否。三度(みたび)否。

 そのような雰囲気を感じたとしても、()()()()()()()

 法に照らし合わせ、常識で考えれば分かる事。世論が証明している」キッパリ

 

「然り! このサリー・トラウトマンが断言しよう。

 ――――小学生はSEXなどしないっ!! 決してしないのだっ!!」カッ

 

 もし仮にしたとしても、それはSEXとは違う何かだ。たとえばお馬さんごっこ(意味深)とかの。

 児童保護法にも、童ポ法にも抵触しない、安全安心な行為であるハズだ!! そうでなくてはおかしい!! そうあれかしっ!!!!

 

 5人は高らかに宣言。いや頑なに()()()()

 自分達はセックスしていません。そのような事実は無かったと――――

 

 ならば、彼女達がそこまで言うのだから、きっと何も無かったに違いない。 

 こんなにもいい子達が、嘘など付くはずが無いのだから!! 何もしてないのだ!!!!(重要)

 

「あ、かんけー無いけどぉ、()()()()()()()()()()

 これとはゼンゼンかんけー無いんだけどー♥」

 

「デカちゃん?」

 

 ただただ、「いいよね」と漏らす。あくまで個人の感想として。

 これは自分の趣味趣向を語っただけなので、法にも抵触しなければ、何かしらの意図も無いと思われる。全く問題ないのだ。別にしてないし(真顔)

 

 

 

「あの、おじさんダイジョウブ?

 ごめんね、無茶しちゃって……」

 

 グッタリと項垂れた彼を、傍らで支えてやりながら、申し訳なさそうな顔で謝罪。

 

「アタシもみんなも、幸せすぎて……もうおさえが利かなかったの。

 ゴメンしてね、おじさん」

 

 そんな彼女に視線を返しながら、彼が柔らかく微笑む。

 頬はげっそりだし、決して頼もしい姿じゃないけれど……それでも彼女の親愛に応えるように。

 

 

「気にするな、守ると言ったろう。

 君も、あの子らも、俺の大切な家族だ――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 あのメスガキシティでの騒動から、2年後――――

 

「よぉご苦労さん! ジョン・ランボーだな? 俺はエリクソンってんだ」

 

 タイの国境近くにある、アメリカ軍基地。

 今その広大な敷地に、一機のヘリコプターが降り立ち、そこからかの英雄が姿を表した。

 

「まず格納庫へ入ろうや。そこにお偉いさん方がいる。ついて来てくれ」

 

 エリクソンと名乗ったブロンド短髪の男が、指で向こう側をさす。

 ノースリーブのジャケットから、筋骨隆々の逞しい両腕が伸びている、いかにも軍人という風貌の男だ。

 ヘリでの長旅から開放され、キョロキョロと辺りを見回すランボーは、やがて促されるままに歩き出す。

 ここの格納庫の奥にある、基地司令部へと。

 

「あんたが選ばれた男か。俺でも知ってる、ベトナムでは伝説な存在だぜ?

 いやぁー、あんたと働けて光栄だぜ!」

 

 エリクソンが機嫌良さげに、フランクに話しかける。

 対してランボーは、それに全く興味をしめしていないかのように、並んで歩きはしながらも、無言で辺りを見回すばかり。

 ここは暑いだろ? でも住めば都って言うぜ? そんな彼の軽口にも、返事を返すことをしなかった。

 

「というか……あんたが来るっていうのは聞いてたが、()()()()()()()()()

 えらくちんまいみたいだが、何故こんな所に?」

 

 

 

 ……

 …………

 ……………………

 

 

 

 大統領、第一級指令。

 東南アジアでの秘密作戦。

 ベトナム捕虜の調査。

 

 端的に言えば、今回ランボーに与えられた任務の概要は、こういう内容となる。

 

 

「おはようジョン。長旅ご苦労だったな。

 こちらが今回の作戦指揮を執る、マードック司令官だ」

 

 カーテンで仕切られた指令室に入ると、そこにはとても見知った顔、サミュエル・トラウトマン大佐の姿があった。

 ランボーは不愛想ながらも、信頼の色が宿る瞳で恩人を見つめ、「はい」と短く言葉を返してから、紹介された人物へと向き直る。

 

「待ってたよランボーくん。よく来てくれたな。

 じゃあ早速本題に入らせてもらう、こちらへ」

 

 白髪まじりの、恰幅の良い中年男。

 暑い暑いと頻繁に汗を拭っているが、そんなに太っていては至極当然の事だろう。

 彼はダルそうな歩みで自分のデスクに向かい、ランボーとサミュエル大佐もそれに追従した。

 

「君のファイルには、目を通させて貰ったよ。

 中々興味深かった。いや大したものだ」

 

 手元の資料を気だるげに眺める。

 そこには名誉勲章を含む、12の輝かしい勲章がズラリと並ぶ。

 グリーン・ベレーでの活躍や、彼の取得している技能や資格の事などを、感情の籠らない淡々とした声で、つまらなそうに読み上げていく。「いやはや凄いね」なんて軽口を交えながら。

 というか、本人が目の前にいるのだから、その確認作業に大した意味があるとは思えないが。

 

 その後に、マードックの口から、此度の作戦概要についての説明が行われた。

 

 今回の任務が実行されるのは、ランボーが過去に脱走した経験のある、捕虜収容所の近くであり、コンピューターが最適任者として、彼を選び出したそうな。

 

 東南アジアにおける、戦闘中行方不明となった兵士の数は、2500人

 その殆どは既に死亡したものと思われるが、それでは遺族も議会も納得しない。

 

 彼の委員会が求めているのは、捕虜が生きているという“証拠”。

 それさえあれば、大佐の率いるデルタフォース部隊が、後に救出に動く事が出来る。

 

 この地域にある収容所にランボーを潜入させ、もし生存している捕虜を発見した場合には、その写真を撮って来させるというのが、この任務の大まかな概要であった。

 

 

 

「ランボー君。当然の事ながら、君は私のことは何も知らんだろう?」

 

 救出ではなく、証拠を持ってこい……。

 そのどこか不可解な命令に、訝し気な顔をするランボーを気にしてか、マードックは彼を信用させようとするかのように、勝手に自分語りを始める。

 

「私は66年のコン・ツム作戦で、第三海兵師団、第二大隊を指揮していた男だよ。

 多くの部下を失ったし、君たち復員兵の気持ちは、痛いほどよく分かる。

 政府も国民も、君たち兵士の事など、ちっとも分かろうとはしないよな?

 そこで今回、私が名乗りを挙げたというワケだ。協力してくれるな?」

 

 ニヤニヤと得意げな顔。フフンという笑い。

 立場や権力を盾に、屈強で歴戦の英雄である彼を下に見るような物言いだった。

 お前は黙って、俺に従っていれば良いんだと。

 

 

「――――それはおかしい。第二大隊は当時、まったく別の場所に展開していた。

 コン・ツムで戦闘は無かったハズですが?」

 

 

 突然、鋭い声が飛ぶ。

 冷たく刺すような、でもどこか愛らしい、()()()()

 

「さ、サリー!? お前どうしてっ……!!」

 

「お久しぶりですわ、お爺様♥

 誠に勝手ながら、此度は我がメスガキ共和国の兵士、ジョン・ランボーのサポートを務めるべく、推参いたしました♪」

 

 斜めに被った緑の帽子。その身には大きすぎる萌え袖の黒いロングコート。

 この場に表れた孫の姿を、サミュエル大佐は目をひん剥いて見つめるが、彼女の方は飄々としたものだ。まったく意に介していない様子。

 

「そーゆーのはいいからさぁー、はやくジュンビさせてくれない?

 おじさんにごはん食べさせたり、そーびのテンケンしなきゃなのぉー♥

 ねぇわかる? アタシたちいそがしーのよ。 オ ッ サ ン !!!!」

 

「「「ねー♪」」」

 

 続いてこの場に表れたのは、艶やかな赤髪をファサッとかき上げる、まるで神話に出てくる女神様をそのままちっちゃくしたかのような美貌を持つ、麗しい少女だ。

 その後ろに付き従う青、黄、桃、黒の髪の少女達も、早く暴れさせろとばかりに「キンモー☆」と声をあげ、クスクスと大人を馬鹿にするように笑う。

 

「こちとら、わざわざメスガキシティから来てんのよぉ?

 自分でカイケツできずに、おじさんを呼びつけといて、ぐだぐだエラソーな口きかないでよぉ。

 このウソツキ☆アブラギッシュ☆ざこちんぽ! おじさんにカンシャしなさい♥」

 

 マードックが「あわわわ……!」と泡吹いている。

 この状況に混乱し、まったく思考が働いていない。

 

 いきなり目の前に表れた、超絶的美少女の集団。

 TVでも雑誌でも見た事の無い、信じられない程に麗しい、触れるのも躊躇わせるような愛らしい少女達に、()()()()()()()()()

 

 言葉が無い。叱るとか反論するとか、もうそういった事すら頭に浮かばない。

 ただただマードックはその場で黙し、キャッキャと楽しそうにランボーへ纏わりつく彼女達を見つめるばかりだった。

 

 

 

 

 ……

 …………

 ……………………

 

 

 

「――――おじさん、()()()()()()()

 アタシたちがついてる♥」

 

「然り、Walk in the park(  朝めし前  )ですランボー様。

 既にわたくしの目には、輝かしい勝利が見えている。

 さぁ、参りましょう」

 

 

 

 やがて夜になり、ランボー達を乗せた大型軍用機が、基地の滑走路を飛び立つ。

 

 目指すは戦場。ベトナム捕虜という同胞たちの救出。

 

 今ジョン・ランボーが、その額にギュッと赤い鉢巻を……いやょぅι゛ょのぱんつをスポッと頭に被り、新たな戦いへと赴いて行く。

 

 

 そして言うまでもない事だが、その傍らにはいつも、彼を守護するように悪い大人共をケラケラと馬鹿にする、愛らしいメスガキの姿が――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RAMBO / 怒りのメスガキわからせ

 

 

 

 

 

 

 








 してないです(断言)


 とりあえず、お疲れ様でした。
 感想コメントにて応援して下さった方々、そしてここまでお付き合い下さった全ての方々に、心よりお礼を申し上げます。

 もうとんでもないテーマだって事もあり、これ書くのがホント辛かったんですが……w
 でも最後までやり切れたのは、貴方のおかげです。たくさん勇気を頂きました。

 本当にありがとう御座いました。このロリコン共めッッ!!!!(クソでか親愛♥)



・PS

 作中に登場しましたメスガキ共和国の歌に関してですが、これは【隣組】という何十年も前に作られた軍歌を元に創作した物。
 すなわち『著作権の無い曲』の替え歌ですので、楽曲コードを記載しておりません。
(かのド〇フ大爆笑OPも、この軍歌の替え歌であります。ゆえに著作権がありません)

 今回は「その必要無し」という事で、こうさせて頂いておりますが、もちろん何か問題が起こった場合には、即座に対処する所存です。ご注意下さいませ。



・PSその2

 そう遠くない未来、ランボーとデカちゃんは一子をもうける事となります。
 永遠の幼女であるのに、とても不思議な事ですが、彼女の強大なメスガ気が成した奇跡なのでしょう。

 その妙に自信満々で、エロいことに微塵の躊躇も見せない白銀の髪の少女は【カリーナ】と名付けられ、大好きなお父さんと共に、ずっと幸せに暮らしました。
(その古今無双の凄まじいファザコンぶりに、お母さんはいつもヤキモキしてます)

 ↓私の本アカウント【hasegawa】のマイページ。
 https://syosetu.org/user/141406/


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