ランボー / 怒りのメスガキわからせ 作:エロスはせがわ
―prologue―
…Oh,him?
ちんぽの事?
Yeah. I know him.
ええ、知ってる
It’s going to take a while.
話せば長くなるね
It happened years ago.
そ。古い話よ♥
Did you know
……ねぇ知ってる?
there are three kind of aces?
ちんぽは、3つに分類できる
Those who seek strength,
ちいさな女の子に負ける、ざこちんぽ――――
those who live for pride,
小学生に罵られて喜ぶ、マゾちんぽ――――
and those who can read the tide of battle.
生意気なメスガキを
Those are the three.
この3つよ♥
And him…
そして、彼は……
………
………………
………………………………
♥ ♥ ♥
――――非常に良くない状況だ、と思う。
装備も、食料も、満足な衣服すら無い状態で、このような森に追い立てられている。
まぁ股間にねじ込んである“ぱんつ”は、衣服と呼べない事もないかもしれないが……、これは今は例外とする。
とにかく、自分はまごう事無く、追い詰められている。
危機的状況であると認識していた。
「何より、女の子がこんな所に、来たら駄目だ……」
ボソリと、一人噛みしめるように呟く。
住み慣れた家のように心休まる、深い森。
静かで、孤独で、自身の居場所とも言えるような空間ではあるが……、でもそれは兵士である自分だからこそ。
ここは明日の命が保証されない、死と隣り合わせの場所だ。
獣と虫の住処であり、崖や沼や怪我や病といったあらゆる危険が内包された、本来人が立ち入って良い場所では無いことを、彼は誰よりも熟知している。
そんな危ない場所に、今あんなにも小さく幼い子供達が、彼から見れば“稚拙”としか言いようが無いほど隙だらけな陣形を組み、緊張感も持たずにのこのこ入り込んでいるのだ。
腰のピース・メーカー*1はともかく、ちゃんとライフルらしき物を所持しているのは、見た所ボスである彼女一人。もし茂みから突然獣でも飛び出して来たら、ろくに対処も出来ないまま、殺されてしまうかもしれない。
そして山の歩き方、サバイバルのセオリー、ここで生き残るための鉄則を、彼女達が習得しているとは思えない。そんなのは一目見ればすぐ分かる。
二日と生き残れない――――無事に帰れるかどうかも怪しい。
先ほどはヘリを出動させた事を咎めたが……、そんな救いようが無いほどの
上空からミニガン*2でも掃射された方がマシだ。彼女達の安全が保証されるのなら。
「何故、俺を追う……? なぜ君達は、こんな男に執着を……」
未だにしっくり来ない。彼の非常に低い自己評価とは、とてもじゃないが釣り合わない。
この町の事情は聞いている。男が一人も居ない、しかもまだ小さな女の子ばかりが住むという、考えられないような環境だ。
他人の心の機微に疎く、極度に朴念仁な彼をしても、あの子達が「強烈なまでに“父性”を求めているのだ」という事くらい理解出来るし(?)
あの子らを抱きしめた時に感じた、あの人間らしい温かな感情は、今もしっかりと心に刻まれているのだ。
けれど……。
「やり過ぎだ……。君達はこんな事をしてちゃ駄目だ。
今すぐ、家に帰さないと――――」
追っ払う……いや
何を危ない事をしているんだ、こんな所に来ては駄目だろう、……そう言って聞かせなければいけないと、強く感じるのだ。
その原因が、逃げた自分にあるとか、想ってくれているとか、そんな事は分かっている。
だがそれを棚に上げてでも、あの子らを叱らなければ。
悪いことをしたら、怒られる。
度を過ぎたことをしたら、叱られる。
子供が道路に飛び出すような真似をしたら、たとえ頭をパンとはたいてでも、言って聞かせなければならない。
それは、子供自身の為だ。子供を守るためにする事なんだ。
その子は、泣くかもしれない。
怖がられ、イヤがられ、嫌われてしまうかもしれない……。
それをする大人の方も、きっと歯を食いしばるような想いをしなくてはならない。
あんなにも小さく、愛すべき存在に対し、誰が好き好んで怒鳴り声など上げるものか。
いま彼の胸に、これまで感じたことが無い類の、とんでもない恐怖が押し寄せる。
世間から疎まれ、自他共に認めるようなロクデナシ男が、まるで世界から祝福されているかのように可憐で、大切で、無垢な存在である“子供”と接しなければならない――――あの子らを導かなければならない。
それは一体、どんな無理難題だ……? という話だ。
戦場では何千万ドルもする兵器を任されていた自分だが、こんなにも困難だと思えるミッションは初めてだ。比喩抜きで“天使に触れる”のだから、これほど恐れ多い事があるか。
こんな恐怖を感じた事はない。彼には自信など持てようハズが無かった。
けれど……これは“責任”だと思う。
大人として、人生の先達として、やらなければいけない事だと思う。
自分が子供の頃にしてもらい、周りの大人達に教えて貰った事を、あの子らにもしてやらなければ。
ゲンコツで物を教え、手を引いて危険から遠ざけ、叱ることで守ってくれた。
ただ許し、甘やかすのではなく、それをするのが真の意味で“子供を大切にする事”。あの子達を大事に想うからこそ、する事。
これはきっと――――愛と呼べるんじゃないのか。
「俺しか……居ないのか。
今あの子らを、叱ってやれる者は」
ただ一人の大人。
あの子達の傍にいる、たった一人の男。それが自分だ。
ならば、成さなければいけないんじゃないのか。
嫌だろうが。
気乗りしなかろうが。
子供が怖かろうが。
あの子らの泣き顔を想像し、いま両足が震えていようが。
それをしてやれるのは、自分だけなのだから。
――――ざぁ~こ♥ ざぁ~こ♥ ざこちんぽ♥
――――おじさんよわよわ~♥ 情けなくないのぉ~?www
――――きゃはは!w ダッサー♥ このくずちんぽ♥♥♥
「……ッッ!!??」
いま彼の脳裏に、今日あの子達に投げ掛けられた言葉が浮かぶ。
寡黙で温厚な彼は、これまでずっと無反応でいたけれど……、あの大人を馬鹿にする口汚い言葉の数々が、次々に蘇ってきた。
「 駄目だろうがッ!! 女の子がそんな事を言ってはッッ!!!! 」
今さらながら思う。
小学生くらいの女の子が、ざことかちんぽとか言っちゃ駄目だッ!! それは間違っているッ!!
その大声にビックリした鳥たちが、一斉にチチチと空へ飛び立っていく。
とにかく! ここに来てランボーは、ようやく思い至ったのだ!
何をそんな息を吐くように「ちんぽちんぽ」言うのか! 女の子だろう君達は! いったいこの町はどうなってるんだチキショウ!(迫真)
「やらねば、ならん。
いけない事なんだと、俺が
腰ミノに手をやり、ねじ込んであった幼女のぱんつを取り出す。
うさちゃんプリントが入った、青い柄の小さな小さなぱんつ。
彼はそれを手に取り、じっと静かな目で見つめた後、やがてコクリと頷く。
愛らしいあの子達の笑顔を想いながら、自分に誓うようにして――――
ょぅι゛ょのぱんつを手に(重要)
♥ ♥ ♥
「いーかげん、腹立ってきちゃった♥
あんなにげなくても、よくない?」
彼女達がザザザーっと崖を降り切った時、すでにランボーはスタコラ逃げた後。一目散に森へと入ってしまっていた。
いまメスガキ刑事を始めとする一行は、なにやら幸せそうな顔で「~♥」と眠るブルーの傍ら、話し合いをおこなっている所だ。
「追えばにげる、ってゆーのはホントなのねぇ。
男の人って、けっこーめんどくさい生き物なのかも? ……まぁカワイイけど♥」
すごい逃げ足だったねー☆ ねー♡ 韋駄天の如し。
そう頷き合うメスガキポリスの三人を余所に、刑事ちゃんは「うむむ」と腕組み。
心なしか、表情が少し険しくなっている。
「すきすきビーム全開でせまってみりゃ、両手でちんぽかくしてトーソー。
ぬれぎぬ&泣きおとし作戦も、ハジもガイブンもなく逃げられ、だいしっぱい♥
こりゃあ、そろそろホンゴシ入れてかからないと、ダメかなぁ?」
ちらりと、何気なくブルーの方に目を向ける。
おじさんに返り討ちに合った同僚。ずっと可愛がっていた妹分のメスガキ。
こうして寝顔を見つめていると、彼女と過ごして来たこれまでの思い出が、ふわっと頭の中に浮かんで来る――――
『ねぇボス? 天ぷらって、あれ
だってさー、シソとか揚げてもおいしーんだよ? アレはっぱじゃないですかー。
だったらあたし、もう衣だけいっぱい食べよっかなーって! えへへ♪』
『声変わりする前に、ちんぽチョン切られたら、そいつ
ちんぽを取るか、天使の歌声を取るか……。
悩ましい問題ですねぇボス! あはっ♪』
……うん。バカだなーと思う。
でもこの上なくキュートな子だとも思う。
これまで手塩にかけて育てて来た、自分の大事な部下でもあるし。この子の方も、とても自分に懐いてくれていた。
「ま、カタキ取んなきゃねぇ。ブルーの」
腰に手を当て、胸を張って仲間達を見る。
メスガキポリスの3人も、まっすぐに彼女の顔を見返す。
「やられっぱなしは、アリエナイ。
メスガキたるもの、なめられちゃ終わりなの。
つーか、なめんのはアタシの方でしょ?
やくめでしょ?」
やめぇ――――そうランボーなら言ってるに違いなかった。
「ショージキ……そろそろネコチャンかぶんのも、つかれてた所よ。
あんまガッついたら、どん引きされちゃうかな~って、ケッコーおさえてたんだけど。
もう必要なさそーね♥」
「なんたってアタシの性欲は、
ココントーザイ、アタシよりエロい小学生はいない。自信をもって言えるの」
「あのおじさんに、腹がパンパンになるまで、
そうしないと気がすまないわ。またがって直飲みさせてやるから」
幼女でイオンサプライしなさいよ――――とメスガキ刑事が恐ろしい事を言う。
3人は何を言っているのか分からず、キョトンとするばかり。
「メスガキポリス3名、せいれぇぇーーつ!!」
「「「 Yes,ma'am!! 」」」
さっきまでの弛緩した空気が消し飛び、三人がビシッと敬礼。
「――――メスガキどもぉ! アタシたちの役目は何だぁーーっ!!」
「「「 ちんぽ♥ ちんぽ♥ ちんぽ♥ 」」」
「――――アタシたちの特技は! いっぱいちゅき☆ なことは何だぁーーっ!!」
「「「 ちんぽ♥ ちんぽ♥ ちんぽ♥ 」」」
息の合った声。張りのある号令。メスガキ達の声が高らかに響く。
いま森にトンズラしてる、ヘタレな誰かさんに聞かせるかのように。
「――――アタシたちは、ちんぽをあいしているかぁーーっ!
ちんぽするためなら、命をすてるカクゴはあるかぁーーーっっ!!」
「「「 GUNG-HO!! GUNG-HO!! GUNG-HO!! 」」」
「よろしーっ! 100点まんてんっ! みんないい笑顔♥
われわれは、今こんしんの力をもって振り下ろされる、にぎりコブシよ!
――――さぁ! われわれメスガキの存在を、ヤツらに思い出させてやろうっ!
眠っていた連中のパンツを引きずり下ろし、そのソマツで小汚い、よわよわ短小ざこちんぽを、白日の下にさらしてやるのよっ!」
「「「 メスガキ! ボス! メスガキ刑事殿! エロい! 」」」
尽くす女もいーけど、無理やりってゆーのもキライじゃないわ? あたしメスガキだしね☆
そうニコッと笑うメスガキ刑事が、「とっかーん!」と
コレおせっかいだし、押し付けがましいかもしれない。
貴方にとって、これは大きなお世話なのかも……。
でもアタシにとって、「あなたが必要だ」ってゆーのだけは、ホントのことなの。
町の事とか、父性とか、ちんぽどうこうじゃなく、ただの“ひとめぼれ”だなんて……。
そのおっきくて、どこか悲しそうな背中を見た途端、〈ズガーン!〉ときちゃうなんて……。
我ながらチョロくて、ホント嫌になるんだけど、でもしょーがなくない?
今も胸がドキドキいってる。あなたにいて欲しい。
だからアタシ、今はなにも考えずに走るわ――――
「せっくすしないとでられないへや?
ぬるいのよっ! きょーせーロリコンたねつけペドせっくす!!(×4)
それするまで、森から出さないからネ! お、じ、さ、ん♥」
「「「 ひゃっはー! 搾り取ってやるぜぇぇ~っ!! 」」」
♥ ♥ ♥
見上げるような高さの木々が、所狭しと立ち並ぶ森。
日光を遮る枝葉のせいで、辺りは極端に薄暗く、よく目を凝らして歩かなければ、足元さえ危うい。
加えて、絶え間なく聞こえる風の音や、遠くからしてくる何かの動物の鳴き声が、どこか不安な気持ちにさせる空間だ。
「よし、みんな聞きなさい」
それでもおじさんと会えるのを楽しみにし、元気に森を歩いている三人に、デカちゃんが招集をかける。
その力強い声と、まっすぐ背筋を伸ばした姿が、この上なく頼もしく感じる。
「彼を追いつめるわ。みんな20メートルくらいのカンカクで、よこに広がりましょう。
そのあみをたもってゼンシンしていけば、あの人に逃げられない」
「おっけーボス☆ そんじゃ、ざこおじさん捕まえよっかぁ~www」
「りょーかいです♡ みんなきをつけてねー♪」
「委細承知」
お互いに声を掛け合ってから、メスガキ達が散開。
それぞれ手に持っているのは、ライフルだったり、虫取り網だったり、お菓子の袋だったり、ジュースのペットボトルだったりするが、みんな元気よく「ルンルン♪」と森の中を前進していく。
「ねぇおじさ~ん、プライドないのぉ~?www
こんな女の子に、いいようにされるなんて、はっずかし~☆
あたい守ってあげよっかぁ~? 一生ぉ~www」
「ちーんぽ♡ ちーんぽ♡ よーわよわ♡
おじさんでてきてー♪ わたし『よしよし』してあげるー♡♡♡」
「
ちんぽしていいから、傍にいて。
おじさんどこ」
メスガキ式の煽り呼びかけを行いつつ、キョロキョロと辺りを見回して歩く。
その変な口調はともかくとして、みんな勇ましく進んでいった。
♥ ♥ ♥
「そんな歩き方じゃ駄目だッ……! もっと周りを注意しないとッ……!」
その頃ランボーおじさんは、ひとり茂みの中に身を隠しながら、ブツブツ呟いていた。
「ほらッ! いま木の枝が、目をかすりそうになったぞッ……?!
不用意に草に触れるなッ! トゲでもあったらどうするんだッ! 怪我をしてしまうッ!
スマホ歩きを止めろッッ!!」
もうハラハラどきどき。
はじめてのおつかいをコッソリ見守る親御さんのように、「だいじょうぶかしら!? だいじょうぶかしら!?」と、ひとり大騒ぎしている。
「転べば打撲……擦過傷……。斜面を滑り落ちれば骨折……。
なんでこんな場所がこの世にあるんだッ!! 森なんて全て焼き払ってしまえよッ!! 子供が怪我するだろッ!!」
自然と一体化するゲリラ戦の名手が、メチャクチャな事を言う。モンペもびっくりである。
もう子供達のことが心配で堪らない。胸が張り裂けそうだ。
「国はいったい何をしているッ!? 戦争なんてしてる場合かッ!!
あの子らを救ってやってくれッ!! メイデイ! メイデイ! メイデイ!」
今のランボーなら、もうM16担いでホワイトハウスに殴り込みかねない。
子供を守れチキショウ! あの子らが安全に暮らせる世の中をッ! 未来をッ!
……彼は未婚だが、きっと自分の子を持っていたなら、ものっすごい子煩悩なパパになっていた事だろう。心配性が過ぎる。
「やるしか、ない。
無駄に生きるより、何かの為に死のう――――子供は俺が守る」
ギュッと強く握りしめた“ぱんつ”が、手の汗を吸って湿り気をおびる。
もうだいぶランボーがおかしな事になっているが、ここは森の中。
彼にツッコミを入れる者はなかった。
………
………………
………………………………
♥ ♥ ♥
「すっかすか☆ すっかすか☆ お前の前髪すっかすか☆」
メスガキイエローが、機嫌良さげに歩く。
気軽に、まったく辺りを注意する事無く、のほほんと森を進む。
左右ふたつ、お団子に結った金髪の髪。それはこんな場所であっても煌びやかに光を放ち、まったく愛らしさをそこなっていない。
胸に輝く星型の保安官バッジも、彼女が付けるとファンシーなアクセサリーのように、キラキラして見える。
オシャレにも敏感だし、その軽薄でフランクな口調も、彼女の大切な魅力。
コギャルちっくな女の子ではあるが、メスガキ署でも屈指の“あいされガール”なのだ。
きゃわわ。
「あーっ、もう足いた~い☆
今日歩きっぱじゃんあたい~! 超きびついんですけどぉ~www」*3
今日はたくさん歩いたので、元気な子供とはいえイエローも疲労している。
それでもおじさんとちんぽするため一緒に暮らす未来のために、頑張って働いているのだ。
「あっれぇ~? 靴擦れできてんじゃーん! も~っ!
サンダルはいてんのに靴擦れって、おかしくな~い?!
わーん痛いよう! 痛いよう! えーんえーん!」
足を怪我している事に気が付いたイエローは、その場で立ちすくんで、びーびー泣いてしまう。
お気に入りのオシャレなサンダルが、今どろんこになってしまっている事も、彼女をとても悲しくさせたのだった。
その時……。
「あれぇ……? わぁぁぁーーーっ!!??」
突然この場に、〈ガッサァァーーッ!!〉という音が鳴り、目の前に半裸のおっさんが飛び出して来た!
彼は鬼気迫る表情で女の子に駆け寄り、即座に茂みの中へグイッと引きずり込んだ!
「ッ! ッッ!!」テキパキ テキパキ
「えっ……おじさん何してんの? あれぇ?」
視界がまわったのも束の間。イエローは今、やさしく地面に座らされて、ランボーに足の治療をされていた。
薬草をぬりぬりし、柔らかい布で患部を包む。そして女の子の小さな足にもぴったりな靴(ジャングル製)と、持ちやすそうな杖を手渡してやった。
「と、とととっ! とりま見つけたしぃ! もう逃がさないしぃ~☆
動くなぁ~ざこちんぽぉ♥ このまま逮捕してy
『女の子が、そんなこと言っちゃ駄目だ――――(イケボ)』
――――キュン……☆
その瞬間、メスガキイエローの小さな心臓が、〈どっくん!〉と跳ねた。
『汚い言葉を使うな。こんなにも愛らしいのに……。
君がそんな事をする度、俺は悲しい気持ちになるんだ――――(イケボ)』
「……っ!?!? ~~っっ♥♥♥」
いま目の前に、おじさんの顔がある。
とってもダンディでかっこいいお顔が、すぐ鼻がくっつく位の距離にある。
そしてあたいに、語り掛けてくれてる。
とっても優しい声で、あたいの事を心から思い、言ってくれてる……。
この真剣さを称えた、とても綺麗な目。吸い込まれそうな青い瞳。
まるで
あたいに触れてくれてるっ……!!!!!!!
♥ ♥ ♥
「――――きゃーーーーん☆☆☆」
遠くの方から、イエローの声がした。
メスガキピンクは〈ピクン!〉と身体を跳ねさせ、いま声が聞こえた方向に向き直る。
「なんだろ? ひめい……とはちがうよね。
なんか、とってもうれしそうなこえ……」
まるで、アイドルのおっかけの子が上げるような……。
これまで町では聞いた事のなかった類の、いわゆる“黄色い声”のように思えた。
驚いたとか怖いとかじゃなくて、
「おじさん、いたのかな? わたしもいってみよっ♡」
手を横に広げながら、子供らしく走る。
メスガキピンクの肩でそろえたサラサラの髪が、動きに合わせて元気よく揺れる。
メンバーの中でも一際幼く、とても無邪気で甘えん坊。そして動物のお世話をするのが大好きな、とても心優しい女の子。
彼女はテテテと愛らしい音を立てながら、声のした方へと向かって行く。
すると、暫くして森が開けた場所に辿り着き、そこにとても見覚えのある子達を見つけた。
「あっ、こんなトコにいたんだー♪ みんなぁー♡」
それは、自身が愛情を込めて世話をしている、三匹の子犬たちだった。
実は先ほど、森の中へ侵入する際に、「いっけー!」とばかりにリードを解いてあげたのだが……みんなこんな所にいたようだ。
わんこ達は、きっとピンクが来てくれた事が嬉しいのだろう、いまキラキラ輝いた目で「ハッハッハ!」と息を荒げている。超プリチーである!!!!
「あれぇ、ひもでくくってある。だれがしたんだろ?」
恐らくは、森にあるツタなのだろう。三匹の小さなわんこ達は、大きな切り株の所で繋がれており、今も怪我一つなく元気な姿を見せている。
ランボーを追っかけてもらうため、先に進ませたハズだったが……、わんこ達はこの場所で、おりこうにして飼い主を待っていた。
どこかの誰かの手により、「よーしよし! 可愛いなぁお前らぁ!(わしゃわしゃ)」と無力化され、ここに繋がれていたのだ。
「えっ…………わーーっっ!!??」
その時! 突然ピンクの身体がふわっと浮き上がる!
いや、持ち上げられたのだ! 今シュタッと木から飛び降りて、この場に降り立った人物によって!
『心配したぞ。怪我は無いか――――(イケボ)』
「んーっ!?」
足がプラプラ浮いている。いま男の人の逞しい腕の中にいる。
これは……お姫様だっこッ!!
あの伝説の! 古い伝承の中でのみ存在していたハズの!! あのッ!!!
『君を想ってる。胸が張り裂けそうなほどに……。
無事でいてくれて良かった。君が大切なんだ――――(イケボ)』
「っ?!?! ~~~っっ♡♡♡」
おじさんの笑顔が、わたしを照らす。
まるで太陽みたいに、優しいお父さんみたいに、あったかく包み込んでいる。
でも強引に……わたしを持ち上げた。
抵抗する暇もないまま、姫をさらっていく王子様のように、わたしを好きにしてしまった。
おじさんの笑みが眩しい……。
目を逸らさせてくれない……。
もう離さない、お前は俺の物だ――――そう青い目が言ってる。
♥ ♥ ♥
「――――ああーーーん♡♡♡」
メスガキブラックが森の素材を駆使し、簡易的なブービートラップを作成していた時、辺りに大声が響いた。
ちなみにこれは、かかった獲物を宙吊りにして捕らえるという、大人でも中々作れない代物である。
「ピンクの気が……消えた?
何があったというの」
ブラックはその特殊な能力によって、“メスガ気”と呼ばれる物を感じ取ることが出来る。
これは女の子の中に宿る力のような物であり、これが高ければ高いほど、基本的に優秀なメスガキと言える。
たとえば、世間一般的な女の子のメスガ気は【5】。そしてボスであるデカちゃんのメスガ気は、なんと【530000】。しかも彼女はまだ真の力を見せたことが無く、その先の形態が……なんて事はどーでも良い。話を先に進めるとしよう。
「妙だ、風が鳴いている。
おかしな事にならなければ良いが」
さらっとフラグ発言をしつつ、ピンクがいるであろう方角に目を向ける。
いくら真面目な顔で「うむむ」とうなっても、この子はまるで日本人形のような美しさを持つ、とても小さな少女だ。何をしようが可愛い事この上ない。
森を走り抜ける風が、彼女の長い黒髪をはためかせる。きっとシャンプーのCMに出演できるくらいの艶やかな髪。
恐らくこの子は、将来とんでもない位の美人さんになるだろう。今からそう思わせるような顔立ちをしている。
いつもまん丸の目で、じーっとランボーの目を見つめている事が多く、何を思っているのかが非常に分かりづらい彼女ではあるが……。
実はメンバーの中で1,2を争うくらい、彼にベッタリだった。ミステリアスな所はあれど、子供らしい純粋さで甘えていたように思う。
「よいしょ、よいしょ、うんとこどっこいしょ」
ツタを編みこんで作った縄を、細い木に括りつける。それを引っ張ってしならせる事で、罠のための動力を作るのだ。
ブラックちゃんは愛らしい掛け声を出しながら、がんばって「うーん!」と縄を引いている。
「手伝おう。一緒に引くぞ」
「ありがとう。では一緒に。
それっ! よいしょ、よいしょ……」
二人でいっしょになり、縄を引っ張って行く。
やがて目標としていた所まで引くことが出来て、しっかりとそれを固定し終わった後、ブラックちゃんは満足気に「ふー♪」と息を吐いた。
よし、これでおじさんを捕まえる事が出来るわ。私がんばったなぁと。
「次は何を作る? 素材が足りなければ、取って来るぞ」
「ありがとう。でも今はこれで充分。
おじさんも少し休み…………って、何でいるの?」
ようやくランボーの事に気が付き、キョトンと彼の方を見る。
「君は凄い。もうこんな事が出来る。
たくさん努力したんだな。君を誇りに思うよ――――(イケボ)」
「っっ???!!!」
時間差ぁ! と思わず言ってしまう感じの、ハリウッドスマイル。
幾多の戦いを潜り抜けて来た男の、深みを感じさせるダンディな笑みに、ブラックちゃんは「どっきーん!」となった。
「だが、もう危ない事はよしてくれ。
君が傷つくのも、傷つけるのも、俺は見たくない――――(イケボ)」
「……っ!?!? ……っっ?!?!? ~~~っっっ♥♥♥」
ぎゅっと、抱きしめられた。
おじさんに抱きしめて貰えた……。
それだけで駄目。もう駄目。
普段はぜんぜん波打つことのない私の心が、まるで嵐のよう。
法を習い、知識を蓄え、皆を守るため銃の扱いを覚えた。
でも貴方に見つめられる時、私はただの少女に戻る。
貴方の前では、私は無力になる――――
♥ ♥ ♥
「――――アイエェェェェ!!(はぁと)」
その大声が森に響いた途端、メスガキ刑事は現場に急行した。
「なんてことっ……! みんな、
彼女が見たのは、地面に転がっているブラックの姿。
だが、ただ倒れているのではない。【服従のポーズ】なのだ。
「犬のように、お腹を見せてねころがっている……!
ご主人様ぁ~☆ 大好きだわん♪ きゅ~ん♡ ……とばかりにっ!」カッ!
ブラックだけではない。先ほど彼女は、もうこれと同じ光景を二度も見ている。
イエローも、ピンクも、ブラックも……あのおじさんに屈服したッ!!!!
頬を赤く染め、グーにした両手を口元に添えてモジモジしながら、犬のようにお腹を見せて寝転がっているのだ! ごろーんと!
もちろん足を大きく開き、「もう好きにしてぇ♥」と言わんばかりの姿でッ!!!!
「メスガ気スカウターが……5? たったの!?
こんなの、ただの女の子じゃないの!
いわゆる、恋する女の子――――
従順で、聞き分けが良く、素直で、可愛らしい性格……そんなただの“素敵な女の子”へと、彼女達は堕とされていたのだ!(ええやないかという話だが)
「えっ……衣服に乱れは無いわよ? ちんぽしてないの?
なのに、いったいどうやって、この子達を……!」
あのカバー付属の44口径コルト・アナコンダ・ハリウッドマグナム(意味深)を使ったのならまだしも、彼はそれをする事もなく、メスガキ四天王たるこの子達を“わからせた”というのか!
生意気で、大人を小馬鹿にする、エロカワな女の子達を、まっとうな性格へと更生させてしまったというのか! あなや!
「ちゅきぃ~♡ おじさんちゅきぃ~♡ ぎゅってしてぇ~♡」
「――――催眠アプリ物かっ!!!! しっかりしなさいブラック!!」
そうガクガク肩を揺らすも、ブラックちゃんのおめめには“♡”が浮かんでいる。
これエロ同人誌で見たヤツだ! アタシは詳しいんだ!
そう心の中で叫んでみるも、目の前の現実は動かない。
「……ッ!!??」
一瞬、視界の端っこを何かが走った。
メスガキのボスたる
「お、おじさんっ! あなたなの!?」
「……っ!」
そこにあったのは、あれほど会いたかった人の姿。
こちらをじっと見て、仁王立ちをしている男の姿。
鍛え上げられた逞しい上半身を晒し、下には腰ミノのようなお手製のズボンを穿き、そして幼女のぱんつを
「って――――ヘンタイだぁぁぁあああーーっっ!!!!」
「ッ!?」
いまランボーおじさんは、ょぅι゛ょのぱんつを頭に被っている(二度目)
奇しくもその見た目は、ラグビーの選手が被るキャップのようだ。
上手い事、穴から髪を出しているので、無駄にキマっている。
「ち、違うんだッ!
いつもならバンダナを締めるんだが、それが無かったから(震え声)」
「だからって、ぱんつ頭にかぶること無いでしょーっ!!??
どんだけ天然なのよアンタ!?」
ある物は使え、が鉄則なのだった。
長い間待ち望み、探して、探して、ようやく会えた男の人が、ぱんつ被ってた――――
そんな女の子の気持ち、あんた一回でも考えた事あんの!? なんでアタシの時だけ! ……とメスガキ刑事が叫ぶ。道理である。
「しんじらんないわ! このヘンタイ! 乙女のジュンジョーをなんと心得ているのよ!
後で職員室に来なさいっ!」
「お、親は勘弁してくれッ! 親は関係ないだろうッ!
連絡しないでくれッ!」
メスガキ刑事が無線機を手に取った瞬間に、慌てだすランボー。
中学の時に何かあったんだろうか? 思わず反応していた。
「駄目だわ……こんなヘンタイ、アタシ一人の手には負えない!
くやしいけど、ここはいったん退くしかないようねっ!」
「いや……帰ってくれるのは有難いんだが、どこか腑に落ちないというか」
ランボーは最後の決戦のつもりで、この場へ赴いていたのだ。
恐らくは、いちばん手ごわいであろうデカちゃんを、どう傷つけずに説得するかと、さっきまでウンウン悩んでいたというのに。
奇しくも「気合を入れよう」と被って来たぱんつが、全ての決着をつけた。
それはともかくとして、デカちゃんにはしっかり現状が把握出来ている。
今ここで争っても、おじさんを連れ戻すことは出来ないと。
このバカは今おかしな事になっているので、いったん退いて時間を置くべきだと判断する。
正直、ランボーの戦闘力をなめていた、という部分もある。
いくら元グリーン・ベレーとはいえ、まがりなりにも保安官である自分達を相手に、ここまで大立ち回りをするとは思っていなかったのだ。しかも何の装備も持たない徒手空拳で。
きっと、彼がその気であったなら、この場の全員を簡単に倒すことも出来ただろう。
明らかに手加減をされ、その上で部下を4人も無力化されたのだ。いまあの子らは「アヘェ~♥」みたいなトロ顔をしているんだぞ。
くやしいが、このジャングルめいた森の中では、彼を制することは至難。
ゆえに、ここはいったん体制を立て直す必要がある。そしてもう――――手段を選ぶつもりも無い。
「そんじゃ、アタシはみんなを連れて帰るけどぉ……。
おじさんは、このまま逃げるのね?」
「……」
「まったく、ひどい人ね貴方は?
これだけ言っても、なびいてくれないなんてぇ……自信なくしちゃうわ♥」
そう「ふふっ♪」と苦笑するデカちゃんが、なにやらおもむろにゴゾゴゾとやり始め、その背にあった赤いランドセルを下ろす。
「しょー、がくっ――――せぇい!!!!(かけごえ)」
そして、放り投げる。
緩い放物線を描いて飛んだランドセルは、そのままポスッとランボーの腕の中へ。
彼に向けて、投げてやったのだ。
「いろいろ入れておいたわ。
ロープや、磁石や、応急箱や、あんまり美味しくないレーションとか。
あとアンタが忘れてった、あのかっこいいナイフもね♥」
「……ッ!」
「銃はあげられないし、あったかい物が食べたいんなら、とっとと捕まりなさい。
それまではぁ…… お あ ず け ♥♥♥」
そんじゃあね、とばかりに手をフリフリし、デカちゃんはその場で立ち尽くす。
今日は行っても良い、さっさと逃げなさい。そう彼に告げるようにして。
思わぬ心遣いと、彼女の「たはは……」という寂しそうな笑みに、ランボーの心がズキリと痛む。
彼女達を帰すという目的は果たしたし、形としては勝ったのだが、どこか腑に落ちない気持ちでいる。
ここまで追いかける程、そして必ず捕まえると宣言する程に、自分は想われている。
それを振り切って、彼女からようやく背を向けるまでに、彼はとても長い時間を要した。
辺りはそろそろ夜の帳が落ち、長かった今日の戦いが、いま終わりを迎える――――
「次に会った時は、カクゴしといてねーおじさんっ♥
――――射精しても、男潮吹いても、ちんぽしゃぶり続けてやるからな!!!!」カッ!
「 なんてこと言うんだッ!? 女の子だろうッ!! 」