空条承太郎の友人   作:herz

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★こちらは、シリーズを読む前の注意書きです★


・この作品は二次創作小説です。

・あらゆる妄想を詰め込んでいます。

・キャラ崩壊あり。(特に承太郎)

・男主が登場します。

・ジョジョの混部(1部から6部)時空。

・作者はジョジョシリーズについてよく知りません。大体ネット知識。

・ご都合主義、捏造過多。

・登場人物の口調がおかしいかもしれません。

・作者に文才はありません!

・それでもいい、と思ってくれる方は、どうぞ!!






友人との日常
プロローグ


 ある日。高熱を出して寝込んだ俺は、不思議な夢を見た。……今の俺ではない、誰かの人生を追体験していて――

 ――その誰かが見ていたアニメや、漫画の登場人物の中に、見覚えのある奴らの姿があった。

 

 

 はっと目を覚ました俺は、思わずベッドから勢いよく起き上がった。

 しかし、すぐに目眩を起こして再びベッドに沈んだ。……体が熱い。どうやら、まだ熱が下がっていないらしい。

 

 

(…………あれは、所謂前世の記憶か)

 

 

 前世の俺の事とか、今世の俺の顔が前世の俺のモブ顔よりもイケメンだとか、その他もろもろ気になる事があるがそんな事より!!

 

 

(――この世界、ジョジョの世界じゃねぇか!?しかも混部だ、混部!!)

 

 

 今世の俺が通っている中高一貫のマンモス校では、まるでアイドルのようにちやほやされている連中がいる。

 

 ジョジョシリーズの2部から6部までの主人公達と、その仲間達だ。

 

 特にシリーズの主人公達は、それぞれファンクラブがある程の大人気。

 既にこの学校を卒業している1部主人公、ジョナサン・ジョースターのファンクラブもあったらしい。……さすがジョースター家。半端ねぇ。

 

 そこまで考えた俺は、現在の俺の人間関係を思い出し、冷や汗を流す。

 

 

 俺は今、高校2年生だ。高1の時に今の学校に入学した。その時から今まで、広く浅い付き合いを心掛けてきた。学内に限るが、人脈は広い方だと思う。

 

 しかしそんな俺でも、ジョースター家とその仲間達と繋がりを持つ事は極力避けていた。ファンクラブに所属する奴らの目が怖いからだ。

 

 彼らの中には過激派がいて、ジョースター家の人間やその仲間達とちょっと話しただけで、暴力を振るわれた奴もいるらしい。

 高校に特待生入学をした俺は、そういったトラブルに関わると学校側からの援助を打ち切られるかもしれないと考え、人間関係には気を使っていたのだが……

 

 高校に入学して半年が過ぎた頃。とんでもない人物と知り合いになってしまい、周囲の人間の目を盗んで交流を続けた結果、今では友人関係になっていた。

 

 

 ――おい、まだ記憶を取り戻してなかった時の俺。何やってんだ!さっさと離れたら良かったのに何で友人に昇格してんだよ!?

 

 いやいやいやいや、だって、しょうがねぇじゃん!あいつと俺、何でか知らないけど本当に気が合うんだよ!!

 読書仲間だし、会話楽しいし、意外に冗談も通じる面白い奴だし!離れるの勿体ないだろ!?

 

 分かるけど!超分かるけど!!でもあいつのファンクラブの規模って学内最大じゃねぇか!?

 この関係が過激派にバレたら死ぬぞ。いや、マジで。ガチで殺される……!!

 

 ――うん。詰んだね。御愁傷様。ハハッ。

 

 現実逃避してる場合かぁぁぁっ!?

 

 

 ……と、脳内で1人漫才しても、現状が変化するわけもなく。

 

 

「――っ!?」

 

 

 その時、スマホから通知音が聞こえた。……サイドテーブルに手を伸ばしてスマホを取り、メッセージアプリを開く。

 

 画面には一言、"生きてるか?"というメッセージが。

 

 

 "生きてるよ。ベッドと仲良しだけど"

 

 "仲良くなるな"

 

 "おや、嫉妬?"

 

 "あ?"

 

 "冗談だよ。画面の向こうで凄まないで。いや、呆れ顔かな?"

 

 "何故俺の今の顔が分かった?"

 

 "分からいでか"

 

 "今日は学校来るのか?"

 

 "相変わらず急に話題が飛ぶね。多分無理かな。さっき起きようとしたら目眩がした。体も熱い"

 

 "分かった、休め。熱も測れ"

 

 "今測ってる"

 

 "それ終わったら水分取れ"

 

 "うん"

 

 "食欲あるなら、何か食え。レトルトの粥、家に置いてあるだろ"

 

 "何で知ってるの?"

 

 "この前そっちに行った時に見掛けた"

 

 "やだ、エッチ"

 

 "死ね。で、体温は?"

 

 "38度越えてまーす"

 

 "とっとと寝ろ!普段はあまり悪ふざけをしないてめーが、さっきから女みてえなふざけたセリフを言ってたのはそのせいだな!?"

 

 "あら、心配してくれるの?優しい。惚れ直しちゃう♡"

 

 "寝ろ(^言^)"

 

 "はい寝ますごめんなさい"

 

 

 そこでメッセージアプリを閉じて、素直に横になる。

 

 あいつが滅多に使わない顔文字を使うのは、本気で怒っている時や心配している時ぐらいだ。大人しく従った方がいい。これで風邪をこじらせたら、あいつ絶対怒るだろうし……

 

 それに。不器用だが、実際は誰よりも優しい友人を心配させるのは、嫌だ。……早く体調戻そう。あと、前世の記憶の整理と、今後の事も考えねぇと――

 

 

(――だめだ、ねむい)

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 額に、冷たい何かが乗っている。それを自覚して、ゆっくりと目を開けた。……誰かがいる。

 

 

「――起きたか」

 

「…………あ……?」

 

 

 前世で聞いた事がある、某調査兵団某団長と同じ声を聞き、そこでようやく覚醒する。

 

 

「――なっ!?じょ、承太郎、っ、くん……?なん、で?」

 

 

 思わぬ事態に素が出そうになったが、慌てて軌道修正した。……危ない危ない。こいつにはまだ、"真面目な特待生"としての一面しか見せてないからな……

 

 

「……覚えてねえのか?お前、俺を出迎えるために家のドア開けて、そのまま気絶したんだぜ。俺が受け止めなかったら、地面と激突してたぞ」

 

「え……」

 

 

 マジか。全然覚えてねぇ。

 

 

「ご、ご迷惑をお掛けしました……」

 

「全くだ。……こうなる前に、体調管理はしっかりしとけ。馬鹿が」

 

「……ごめん」

 

「何に対する謝罪だ」

 

「それ、は――」

 

 

 ふと、ベッドの隣で膝を突く美丈夫の顔を見る。……彼の翡翠色の瞳が揺れていて、僅かに顔色が悪くなっている事に気づいた。

 

 

「――心配掛けて……ごめんね」

 

「っ、」

 

「……君に、そんな顔をさせてしまって、ごめん」

 

「…………どんな、顔だ」

 

「迷子みたいな顔」

 

「……迷子、か。…………当たらずといえども遠からず、」

 

「え?」

 

「いや、何でもねー」

 

 

 承太郎は学帽を深く被り、目元を隠して立ち上がった。そして俺を見下ろす。

 

 

「……腹、減ってるか?」

 

「あ、うん。朝も昼も食べて無い……」

 

「…………はぁー……世話の焼ける野郎だぜ。粥作るから、待ってろ」

 

「いや、レトルトあるから、俺が自分で――」

 

「――っ、いいから寝てろ!!」

 

「!?」

 

「あ、」

 

 

 突然怒鳴られて驚いていると、彼はばつが悪そうな顔をして、俺に背を向けた。

 

 

「寝てろ。……頼むから」

 

「……ん、分かった。任せるよ」

 

「あぁ」

 

 

 キッチンに向かう背中を見送った後、ベッドの上で仰向けになる。……前世で見た、3部のストーリーを思い出した。

 

 

(――俺は、承太郎のトラウマを刺激してしまったのかもしれない……)

 

 

 3部のストーリーの中で、あいつの母親であるホリィさんは、突然目覚めたスタンドと、DIOの呪縛のせいで死にかけていた。

 その時承太郎は、無理に行動しようとした彼女を強く叱り、それを止めた。今まさに、俺を止めた時のように。

 

 おそらく、あいつには前世の記憶があると思う。確証は無いが、俺がまだいろいろ思い出していなかった頃の記憶を探ると、それらしい言動を見せる時もあった。

 

 当時、実の母親が苦しんでいた時の姿と、今の俺の姿が重なって見えたのではないか?

 

 

(あー……悪い事した……)

 

 

 罪悪感を感じながら寝返りを打つと、視線の先のテーブルの上に、スーパーのビニール袋がある事に気づいた。

 その中から冷却シートの箱と、スポーツドリンクがはみ出ているのを見て、罪悪感が増す。

 

 学校帰りに、あれらをわざわざ買った上でお見舞いに来てくれたって事か?どんだけ優しいんだよ、お前……!!

 

 

 やがて、承太郎が手作りのお粥を持って来てくれた。

 

 

「……おら、冷めないうちに食え」

 

「ありがとう。いただきます」

 

「…………さっき、怒鳴って悪かった」

 

 

 謝る必要なんて無いのに、そんな事を言ったそいつに対して、俺はこう言う。

 

 

「――んん?何の事?」

 

「は?」

 

 

 つまり、無かった事にしたのだ。

 

 

「それより承太郎くん、これ、上手いよ。粥も、あと冷却シートも貼ってくれたんだよね?本当にありがとう。助かるよ。……持つべき者は、やっぱり君みたいな友達だよね」

 

 

 さらにそうつけ加えれば、詮索するつもりは無い事、これからも変わらず友人関係を続けるつもりだという事が、伝わるだろう。

 

 

「…………」

 

 

 まじまじと俺を見る承太郎に向かって、意識して笑い掛ければ、彼は呻き、学帽を取って頭を掻く。おっ、取っ太郎だ。珍しい。

 

 

「……俺にとってはありがたいが、お前は時々、物分かりが良過ぎるぜ」

 

「ええ?どういう事かな、それは?」

 

「――持つべき者は、やはりお前のような友だという事だ」

 

「――――」

 

 

 つい、固まってしまった。……口調と、雰囲気。そして何より穏やかに微笑むその表情が、まるで、6部の承太郎のようで――

 

 

「……おい、どうした?もう食べられねえのか?」

 

「!い、いや。食べるよ。まだ食べる」

 

「なんなら、俺が食べさせてやろうか?」

 

「ハハハ、結構です。俺、子供じゃないから。1人で食べられますよーだ」

 

「くく……」

 

 

 次の瞬間には、いつも通りの承太郎に戻っていた。……こいつがこんな冗談も言える奴だと知ったのは、つい最近の事だ。

 前世で見たアニメや漫画の中では基本クールなキャラクターだったから、きっと気難しい男なんだろうと、勘違いしていた。

 

 だが。蓋を開けてみれば、こいつは人を思いやる心を持つ優しい男で、しかしそれを表に出す事が苦手な、ただの不器用な奴だった。

 

 今、俺の目の前にいるのは、原作のキャラクターの"空条承太郎"ではなく、生きた人間である"空条承太郎"だ。

 

 

 俺が見ているのは"過去の"承太郎ではなく、"今の"承太郎なのだ。

 

 

(――それを、忘れるな)

 

 

 

 

 

 

 





 ハーメルンでも承太郎の友人シリーズを始めました!pixivにて、先行更新中。
https://www.pixiv.net/novel/series/8520860
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